ポルシェ タイカン

ポルシェ初のEV(電気自動車)「タイカン」が誕生~800V急速充電システムを導入

ポルシェ初のEV「タイカン」に関する情報。2019年9月に発売される新型モデルの予約は好調です。800V急速充電システムを導入し、2基の高性能モーターを搭載する同車の販売価格等については予想も交えて紹介します。

ポルシェ初のピュアEV「タイカン」は800V急速充電システムを導入して実用性を高める

ポルシェは2019年1月28日に行ったプレスリリースにて、同社が初めて発売するEVである「Taycan(タイカン)」が、4分間の充電で60マイル以上の走行を目指している事などを発表しました。

ポルシェは、今後の主力車として考えている量産EVスポーツカーに、生気あふれる跳ね馬を意味する「タイカン」という車名を与えました。

  • ポルシェ タイカン 4S
  • ポルシェ タイカン 4S
  • ポルシェ タイカン 4S
  • ポルシェ タイカン 4S
  • ポルシェ タイカン 4S

ここでは、2019年9月に欧州やアメリカ市場での発売を目指して、巨額投資を行って生産に向けた動きを活発化させている「タイカン」が採用するパワートレインなどについての最新情報をお届けします。

タイカン初の派生モデルの車名は「タイカン・クロスツーリスモ」に決定!

たびたびプロトタイプが目撃されていたタイカン クロスツーリスモですが、2019年の通期決算発表にて、ポルシェが「タイカン・クロスツーリスモ」の名前で販売すると正式に発表しました。

タイカン・クロスツーリスモはジュネーブモーターショー2018に出展された「ミッションEクロスツーリスモ」の市販モデルで、タイカンのEVクロスオーバー版にあたります。
ミッションEクロスツーリスモのパワートレインは最大出力600ps以上のツインモーター。一度の充電で最大500kmの後続が可能です。0~100km/h加速は3.5秒以内、12秒以内で200km/hに達し、タイカン・クロスツーリスモにおいても同等あるいはそれ以上のパフォーマンスが期待できます。

ミッションEクロスツーリスモのキャビン内には運転手の視線を追跡するディスプレイを搭載し、フルデジタルコックピットを採用。助手席にもディスプレイが用意され、各種アプリの操作が可能となっています。スマートフォンと連携可能な「ポルシェコネクト」の新しいアプリ「DestinationsApp」にも対応します。

タイカンの派生モデル「タイカン クロスツーリズモ」のプロトタイプがスクープ!

タイカンの派生モデルにあたるタイカン クロスツーリズモの開発車両が、スカンジナビアでカメラに捉えられました。

タイカン クロスツーリズモのフロントビュー

タイカン クロスツーリズモのサイドビュー

タイカン クロスツーリズモのリヤビュー

タイカン クロスツーリズモのワールドプレミアは2020年3月に開催されるジュネーブモーターショーが有力です。

スクエア型のヘッドライトは標準仕様と共通デザイン。リアクォーターウィンドウにはクロームトリムを採用していることが確認できます。
タイカン クロスツーリズモにはタイカンと同様「4S」「ターボ」「ターボS」などが設定されると予想。タイカンターボSの場合、最高出力761ps、0-100km/h加速2.8秒、最高速度260km/hとなりますが、タイカン クロスツーリズモでも同等のパフォーマンスが期待できるでしょう。

タイカンにカスタマイズプログラム「ポルシェ エクスクルーシブ」を導入

ポルシェ エクスクルーシブ仕様のタイカン

ポルシェは、「ポルシェ・エクスクルーシブ・マヌファクトゥール」が開発を担当するカスタマイズプログラム「ポルシェ エクスクルーシブ」をタイカンに導入しました。ポルシェ エクスクルーシブは職人が高品質の素材を手作業で完成させ、独創的なカスタマイズを実現します。

タイカンのポルシェ エクスクルーシブでは、ドアミラーカバーやサイドスカート、フロントリップスポイラーをカーボンファイバーとする「カーボンスポーツデザイン」パッケージを用意。21インチのホイールやブルーのアクセントを施したLEDヘッドライトも設定可能です。

ポルシェ・タイカンが2019年11月20日にジャパンプレミア!

Tycan4S TycanTurbo TycanTurboS

2019年11月20日、ポルシェ・タイカンが日本初公開されました。車両価格は未公表で、国内での納車時期は2020年後半が見込まれています。

ポルシェデザインとEV車のデザインを融合したタイカンは、最高出力761馬力、最大トルク1,050Nmを発揮します。EVでは初採用となる2速トランスミッションで0-100km/h加速2.8秒、最高速度260km/hを達成。連続26回0-200km/h加速を繰り返してもほぼ衰えない脅威のパフォーマンスを有しています。

タイカンのインテリアには環境負荷の少ないクラブレザーOLEA、マイクロファイバー素材“Race-Tex”などを積極的に取り入れています。
先進装備も充実しており、ポルシェ初のフルデジタル式メータークラスターは見やすい16.8インチの大型ディスプレイを採用。助手席側にもオプションで10.9インチのディスプレイを装備可能です。
さらにスマートフォンからドアロックや駐車場所をチェックしたり音声操作が可能なコネクテッド機能「Porsche Connect」や、5000万以上の楽曲にアクセスできる「Apple Music」を搭載します。

ポルシェ・タイカンのプロモーションにバーチャルモデル「imma」を起用

ポルシェはスポーツEVタイカンのプロモーションに、バーチャルモデルの「imma」を起用すると公表しました。ポルシェジャパンでバーチャルモデルを起用するのは初となります。
ピンクのボブヘアが目をひくimmaは日本初のバーチャルモデルで、体型や経歴など一切の情報を公表していません。第一弾のプロモーションでは、渋谷にタイカンとimmaが並ぶ未来感あふれるイメージで現実とバーチャルな世界観を表現しています。

タイカン・スポーツツーリスモのプロトタイプがドイツ市街地で目撃

タイカン・スポーツツーリスモのプロトタイプ

2019年11月上旬、ドイツ市内でタイカンの派生ワゴンモデル「タイカン・スポーツツーリスモ」の目撃情報が寄せられています。

タイカン・スポーツツーリスモのエクステリア

目撃されたタイカン・スポーツツーリスモは、ホイールが特徴的な点などから勘案すると、高性能モデル「ターボS」の可能性が高いです。

タイカン・スポーツツーリスモのサイドビュー ポルシェらしさがうかがえる

ただし、タイカン・スポーツツーリスモのワールドプレミアは、ジュネーブモーターショー2020(開催は3月)が有力。発表前の情報漏洩を避けるためか、エクステリアや純正装備を悟らせないために、目撃車両は複数のダミーパーツを装備していました。

タイカン・スポーツツーリスモ プロトタイプのリアビュー

タイカン・スポーツツーリスモは、タイカン同様にエントリーモデル「4S」をはじめ、「ターボ」「ターボS」などのグレードが設定されると予想。1回の充電での航続可能距離は、4Sで463km、ターボで450km、ターボSで412kmとタイカン同様の数値となる見込みです。

ポルシェが「SCOPES Tokyo driven by Porsche」でタイカンを一般公開

2019年11月22日から12月7日に東京都渋谷区のSO-CAL LINK GALLERYで開催されるポルシェ独自のイベント「SCOPES Tokyo driven by Porsche」にて、ポルシェ・タイカンが一般公開されることが分かりました。

SCOPESは世界で開催されているイベントで、日本は3か所目にあたります。タイカンの展示演出は「MUTEK.JP」が、ストリーミング配信は「DOMMUNE」が担当するなど、世界的なデジタル界隈のパイオニア企業とタッグを組むとのことです。

タイカンのエントリーモデル「タイカン4S」が登場!欧州では2020年1月から納車開始

タイカン4Sのエクステリア

タイカンターボSとタイカンターボに次ぐシリーズ第3弾として、エントリーモデルにあたる「タイカン4S」が登場しました。車両価格は8万3367ポンド(日本円で約1140万円)で、ヨーロッパ市場では2020年1月から順次納車される見込みです。

タイカン4Sには容量79.2kWhのシングルデッキパフォーマンスバッテリー(最大航続距離407km)が標準装備されますが、オプションで容量93.4kWhの2デッキ式パフォーマンスバッテリープラス(最大航続距離463km)を選択することもできます。どちらも100km/hの加速時間は4.0秒、最高速度は250km/hです。

タイカン4Sのインテリア

リサイクル素材を採用したタイカン4Sのインテリアは、環境に優しいだけでなく質感の高い作りです。センターには視認性の高い10.9インチインフォテインメントディスプレイを備えます。

ランボルギーニからポルシェ・タイカンの兄弟車が2025年に発売か

ポルシェ・タイカンの「J1」プラットフォームを流用した兄弟車が、ランボルギーニから発売されるとの情報を入手しました。
航続距離は563km以上、0-100km/h加速は3秒以内といったスペックを持ち、デザインはSUVのウルスやコンセプトカー「エストック」に近い4ドア・グランドツアラーとのこと。発売時期は2025年頃となる見込みです。

フランクフルトショー2019でポルシェ発のEV「タイカン」がデビュー

ポルシェ・タイカンがフランクフルトモーターショー2019で公開

足回りを見ると5スポークホイールの向こう側にイエローのブレーキキャリパーが確認できる

現地時間2019年9月10日より開幕したフランクフルトショー2019で、ポルシェ・タイカンがついに公開されました。
タイカンはポルシェ初となるEVで、前後アスクルに1基ずつ電気モーターを搭載した4WDを採用します。今後ターボモデルから導入され、2020年には新たな派生モデルのデビューも控えています。

ポルシェ・タイカンターボ Sのコックピット

ポルシェ・タイカンターボ Sのリアシート

ポルシェ・タイカンターボ Sのフロント・リアのラゲッジスペース

ポルシェ・タイカンターボSのインテリアは視認性に優れたディスプレイを多用し、先進的な雰囲気です。後部座席はゆったりとしたスペースが確保されます。

ポルシェ・タイカンターボの運転席

ポルシェ・タイカンターボもスタイリッシュで高級感のある作り。展示車両のトリムにはアイボリー系が採用され、ナチュラルな雰囲気です。

ポルシェ・タイカンのプロトタイプが空母甲板で走行テストを実施

ポルシェは2019年9月2日、アメリカ海軍の空母「ホーネット」の甲板で行ったタイカンの走行テストの様子を動画で配信しました。
今回の走行テストを担当したのは女性レーシングドライバーのShea Holbrook(シーア・ホルブルック)選手で、静止状態から145km/hまで加速したのちブレーキで停止するという内容。このテストでタイカンのプロトタイプは0~145km/h~0を10.17秒で走行したとのことです。

タイカンが2019年9月9日よりドイツ・ツッフェンハウゼン工場で量産スタート

2019年9月4日にワールドプレミアしたポルシェ・タイカンが、2019年9月9日よりドイツ・ツッフェンハウゼン工場での量産を開始しました。
今回のタイカンの製造に伴い、組み立てや塗装、運搬のための設備が建設され、工場の大規模な拡張を実施。また、タイカンの製造はCO2ニュートラルとし、エネルギー効率を高めて資源節約にも積極的な姿勢を見せています。

ポルシェ・タイカンが世界初公開!ターボに続き4WDやクロスツーリスモを順次投入

ポルシェ新型タイカンがついに世界初登場!

ポルシェのピュアEVスポーツ「タイカン」が、2019年9月4日にワールドプレミアしました。まずは「タイカン ターボS」「タイカン ターボ」の2モデルが最初に導入され、順次2019年内に4WDモデルを、2020年内に派生モデル「タイカンクロスツーリスモ」が発表される予定です。

新型タイカンのインテリア画像

今回発表されたターボモデル2車種は前後アクスルに電気モーターをそれぞれ1基搭載。リアに2足トランスミッションを採用します。
タイカン ターボSの最大出力は最大560kW(761PS)、タイカン ターボは500kW(680PS)で、どちらも最高速260m/hに到達します。航続距離はタイカン ターボSが412km、タイカン ターボが450kmです。
今後もポルシェは電動化事業に60億ユーロを投資し、EV車の開発に注力していくと発表しています。

ポルシェ・タイカンが2019年9月4日にワールドプレミア!

ポルシェ・タイカンのワールドプレミアが2019年9月4日に行われ、その様子がライブストリーミング配信されることが明らかとなりました。
ワールドプレミアを行うのは世界3箇所で、中国の福建省の島の風力発電所、ドイツのベルリン近郊の太陽光発電所、アメリカのナイアガラ滝近郊の水力発電所と発表されています。

新型ポルシェ・タイカンのインテリアはEV車らしい先進的なスタイリングが特徴

公式が発表した新型タイカンのコックピット

2019年9月に登場するポルシェ・タイカンのインテリアイメージが公式発表されました。

多彩な装備を有するポルシェ・タイカンの車内

コックピットに配置される視認性の高い16.8インチのメータパネルディスプレイは湾曲していて、ドライバーからの視点を意識した作り。「クラシックモード」「マップモード」「フルマップモード」「ピュアモード」の4つの表示モードを選択可能です。
センターコンソールに設置された大型タッチパネルでは、エアコンの調整や手書き認識機能を使った住所入力などができます。

タイカン専用となるインテリアカラーとして、ブラックライムベージュ、ブラックベリー、アタカマベージュ、メランティブラウンの4タイプが用意されます。オプションではブラックマット、ダークシルバーなどもセレクトできます。

ポルシェ・タイカンに車載採用初となるApple Musicを搭載!

2019年9月4日にワールドプレミアを迎えるポルシェ・タイカンのインフォテインメントシステムに、Apple Musicが搭載されることがわかりました。Apple Musicは最大6ヶ月間無料で、さらに広告なしで利用することができ、5000万曲以上の曲にアクセスが可能。3年間無料で使用できるインターネット環境を利用して、Beats 1ラジオやエクスクルーシブプレイリストを楽しむこともできます。
なお、Apple Musicが車載インフォテインメントシステムに統合されるのは今回が初となります。
ポルシェ・タイカンは2019年9月のデビューを経て、年末に市場へ登場する見込みです。

カモフラージュを脱いだポルシェ 新型EV「タイカン」がニュルでテスト走行!

これまで何度も目撃されてきたポルシェの新型EV「タイカン」ですが、ほとんどカモフラージュのない状態で、ニュルをテスト走行する姿が捉えられました。

ハイパフォーマンスモデルとなるであろう新型「タイカン」は、ハードに設定されたアダプティブサスペンションと四輪駆動システムにより、安定していてEVモデルらしからぬ、スポーティな走りを実現しています。もちろん、長距離ドライブに向けて航続距離も伸ばしています。
また、2速ギアをヴィジョンとしたギアボックスを搭載するのではないかとも言われていて、高速走行時に変速することで、安定性と低い回転数から広くトルクを「感じ取れることができます。ただ、ギアボックスが搭載されるかどうかはまだ定かではありません。

フロントフェイスを見ると、大口のエアインテークがフロントアンダーバンパーに装備されているのが分かりますが、EVモデルですのでダミーではないかとも受け止められます。

すでに約2万台の選考受注が全世界から入っていることから、ハイテク技術を持つポルシェから出るフルEV車ということで、EV市場がますます盛り上がっていくことでしょう。

ポルシェ初となるEVスポーツ「タイカン」のド派手な開発車両がスクープされる!完成型に近いのか

2019年9月初旬に世界初公開され、日本発表も年内に行われるのが決まっている、ポルシェでは初のEVスポーツ「タイカン」のブルーのペイントでカモフラージュされたド派手な最新開発車両がスクープされました。

カモフラージュの上から「TAYCAN」の文字がフロントバンパーとサイドシル、リヤフェンダー、トランクリッドに入っていて、まるでTAYCANの宣伝カーのようです。

リヤウィンドウのプライバシーフィルムが剥がされたことで、窓越しにキャビン内のレーシングシートやロールケージなどが確認でき、ポルシェのエンブレムがボンネットフートに装着されていることから、開発車両が完成型に近いことが分かります。

市販型となるタイカンには、「ベースグレード」「4S」「ターボ」がラインナップすると予想しますが、スクープされた開発車両は、カーボンセラミックブレーキを搭載しているタイカンの最強モデルで、販売価格が約1,400万以上ではないかと言われている「ターボ」ではないかと思われます。

ポルシェでは、タイカンの発売準備に向けて欧州100箇所に出力350KWの超急速充電ネットワーク「イオニティ」を拡大しています。イオニティはわずか4分で100km走行できる分のバッテリー容量が充電可能となっています。

ターボには2基の永久磁石シンクロナスモーターを搭載し、最高出力600ps以上、0-100km/h加速が3.5秒以下、航続距離は500km以上となっています。

どんな姿を現すのか、カモフラージュを脱いだEVスポーツ「タイカン」のお披露目が楽しみです。

ポルシェから初のフル電動スポーツカー「タイタン」の発表は2019年内!発売は2020年!

ポルシェ初のフル電動スポーツカー「タイタン」が年内中に発表される

ポルシェでは初となるフル電動となるスポーツカー「タイタン」の発表が、2019年内に行われることがわかりました。ワールドプレミアは9月初旬のフランクフルトモーターショー2019か、その直前ではないかと噂されています。

日本では東京モーターショー2019への出展をする予定はなく、独自イベントを11~12月に行う予定で、その場で新型車の日本初公開が用意されているので、その新型車が「タイカン」であるのがかなり濃厚です。いずれにしても、ワールドプレミアは2019年内、2020年に発売ということです。

ポルシェはEVモデルのラインナップを充実させるために過去最大規模の巨額投資を行っている

ポルシェは2015年9月に開催されたフランクフルトモーターショーに、4ドアEVスポーツカーのプロトタイプである「ミッションE」を出展しました。ポルシェは、その市販化モデルにあたる「タイカン」を2019年9月に誕生させて、その後もEVモデルを続々とラインナップさせるために、過去最大規模の巨額投資を行っています。

ポルシェは2018年2月に「タイカン」等の車両を製造するために、ドイツ・ツッフェンハウゼンに構える本社工場を拡大させる、専用の組み立て工場を新設する、1,200名を超える新規雇用の創出を目指す、EV開発への投資は当初の2倍とする60億ユーロ以上とする新プランを発表しました。

過去最大規模の巨額投資を行う事で、ポルシェはライン生産方式を徹底的に見直して、EV製造の効率化をはかって、2025年以降に出荷されるポルシェ車の販売比率の50%以上はEVモデルとする計画の実現を目指します。

タイカンの内外装の特徴をコンセプトカーや開発責任者のコメントから予測

2019年3月に開催されるジュネーブモーターショーに出展される予定のポルシェ初のEV「タイカン」の内外装の特徴を、コンセプトカーや開発者のコメントから予測します。

タイカンのエクステリアはコンセプトカーと近いものになるが観音開きのドアは採用されない

タイカンのフロント部は918スパイダーを立体感のあるフェンダーは911をイメージさせるデザインを採用する見込み

ノルウェーで開催された予約者向けの発表会で、ポルシェのEV開発部門のリーダーであるステファン・ウェックバッハ(Stefan Weckbach)氏は、来場者の質問に対して「タイカンのエクステリアは、コンセプトカーと近いものになるが、観音開きのドアは採用しない」と回答しました。

ウェックバッハ氏のコメントから、「タイカン」は観音開きのドアではなくヒンジドアを採用する可能性の方が高いと予測できます。その他には、採用するエアロパーツのデザインに改良を加えて、スポーツカーとしての魅力を更に向上させると考えます。

タイカンにはドライバーズアシスト機能や先進のデジタル装備が搭載される可能性が高い

タイカンのコックピットは運転のしやすさを最大限に配慮したスタイリッシュなデジタル空間となる

ウェックバッハ氏は、タイカンに自動駐車や渋滞時に速度調整を自律的に行わせるドライバーズアシスト機能を搭載させる可能性についても言及しています。

その他には、運転中のドライバーの目線を認識して、目線に合ったメーター表示パターンへと自動調整させる「アイトラッキングシステム」等の先進のデジタル装備を充実させる見込みです。

タイカンは800V急速充電システムを導入して実用性を高めて、2基の高性能モーターを搭載して最高速200km/h超えを実現

ポルシェ初のEV「タイカン」はパワートレインに、2基の永久磁石シンクロナス・モーター(PSM)を導入して、600PSを超える最高出力、200km/hを超える最高速、0‐100km/h加速は3.5秒以下というパフォーマンスを実現させます。

このセクションでは、タイカンが採用するプラットフォームや800V急速充電システムについても紹介します。

タイカンは充電効率を引き上げるために800V急速充電システムを導入

ポルシェはタイカンの実用性を向上させるために「800V急速充電システム(Porsche Turbo Charging)」を導入します。ガソリン車と比較した際のEVのウィークポイントは、燃料補給に時間がかかる・航続距離が短いという事です。

タイカンは従来のEVの2倍である800Vに対応する電池システムを採用して、1回のフル充電で走行可能とする航続距離は530km以上を目指して、4分間の充電で100kmを超える走行を可能として実用性を向上させます。

タイカンはフォルクスワーゲン・ワーゲングループの電気自動車用のプラットフォームの一つである「J1ストラクチャー」を採用

スポーツセダンに適した低床設計のプラットフォーム「J1ストラクチャー」

タイカンは、ポルシェも属するフォルクスワーゲン・グループが導入している電気自動車用のプラットフォームの一つである「J1ストラクチャー」を採用する見込みです。同プラットフォームは、低床設計のスポーツセダンであるタイカンに適しています。

「タイカン」のボディサイズ
全長 4,850mm
全幅 1,990mm
全高 1,300mm

エンジンを搭載しない分だけEVは室内空間を広く設計しやすいという構造的な特徴を持ちます。タイカンはバッテリーを前後に分割させるなどの工夫をこらして、ワンサイズ上のパナメーラに近い室内空間の広さの実現を目指します。

予測を上回る予約注文を受けている「タイカン」は年間生産台数を3万台へと引き上げる

エモーショナルで圧巻のエンジンサウンドを奏でるラグジュアリーなスポーツカーの製造を得意とするポルシェが、静粛性に優れるモーターを動力源とするピュアEV「タイカン」を発表した際には、セールス的に苦戦するのではないかという懐疑的な見方もありました。

しかし、ポルシェ初のEV「タイカン」は、予測を上回る予約注文を受けています。当初の予定では年間生産台数を2万台としていた計画は見直され、SUVタイプの「クロスツーリスモ」も合わせて3万台にまで引き上げると、同社のオリバー・ブルームCEOは明言しました。

3万台という年間生産台数は、ポルシェブランドを象徴する車「911」にも匹敵する数値です。

「タイカン」はアメリカやノルウェー市場で予約が好調~予約した人達の半数以上はポルシェブランドの新規ユーザーである

タイカンはアメリカで1万件の予約を記録 テスラのシェアにどこまで食い込むのか注目が集まる

タイカンの先行予約は、EV需要の高いノルウェーや、テスラ車が市場を開拓したアメリカ市場で特に好調です。

ノルウェーでは、ポルシェの年間新車販売台数が600台であるのに対して、タイカンの予約サイトには、3,000名にも達する申し込みがあって、約25万円の予約金が支払われました。アメリカでは、1万件を超える予約注文がありました。

予約者の内訳を見れば、その半数以上の人がこれまでポルシェの車を保有したことのない新規ユーザーです。ポルシェは、2002年まではスポーツカーしか生産していない自動車メーカーでしたが、同社にとっては初となるSUV「カイエン」を登場させて、新規顧客を開拓して会社全体の販売台数を飛躍させました。

予約者の内訳を見る限り、ポルシェ初のEV「タイカン」も同様に新規顧客を開拓したものと考えられます。

タイカンは3グレード設計で標準モデルの販売価格は8万5000ユーロと予想

2019年9月に欧州やアメリカ市場で先行発売されるタイカンは3グレード展開となります。標準モデルの「タイカン」と、その上級グレードにあたる「タイカン4S」と「タイカンターボ」がラインナップさせる見込みです。

タイカンの開発責任者であるロバート・マイヤー氏は、タイカンの販売価格は「カイエン(7万4,828ユーロ)」と「パナメーラ(9万655ユーロ)」の間に設定するつもりだと語っています。

その発言内容を根拠とすれば、タイカンの標準モデルの販売価格は8万5,000ユーロ、最上級グレードである「タイカン ターボ」の販売価格は、12万ユーロくらいではないかと予想できます。

タイカンのグレード別 販売価格予測表
グレード 価格
タイカン 8万5000ユーロ(予測値)
タイカン4S 10万ユーロ(予測値)
タイカン ターボ 12万ユーロ(予測値)

タイカンの発売は2019年9月~先行発売される欧州や米国では急ピッチでインフラ整備が進む

ポルシェはタイカンの発売時期を2019年9月としています。先行発売される欧州や米国市場では、タイカンの普及にも貢献するインフラ整備を急ピッチで進めています。

ポルシェも属するフォルクスワーゲン・グループの子会社である「Electrify America(エレクトリファイ・アメリカ」は、全米42州の高速道路に300ヶ所以上、主要17都市に180ヶ所以上に急速充電を可能とする充電ステーションを設けて、合計2,000台以上の充電機器を2019年7月1日までに設置する目標を掲げています。

EVの開発に積極的な自動車メーカーが多いヨーロッパでは、BMWやフォルクスワーゲンなどの4社が立ち上げた合弁ベンチャー企業「IONITY」が中心となって、2020年までに欧州19ヶ国に400ヶ所の充電ステーションを建設する計画を進めています。

電気自動車のポルシェ・タイカンのモデルチェンジ遍歴

タイカンはドイツのポルシェが製造する電気自動車で、2019年のフランクフルトモーターショーでワールドプレミアされました。「サルーン」と「クロスツーリスモ」として開発され、ポルシェのアイデンティティを受け継ぎつつ、革新的なモデルになりました。

ポルシェ・タイカン 初代/2020年~

2020年、ポルシェ・タイカンがデビュー。「ターボS」「ターボ」「4S」のグレード体系で、後にベーシックモデルも追加になります。
2022年10月にはBlackPinkのジェニーとのコラボモデルの「タイカン4Sクロスツーリスモforジェニー・ルビー・ジェーン」は発表されました。

ポルシェ・タイカンのモデルチェンジ遍歴
ポルシェ・タイカンのモデル 販売年表
初代 2020年~

タイカンが誕生する2019年9月以降にハイエンドEV市場は活性化

ハイエンドEV市場は、2019年9月に「タイカン」が発売されてから活性化していきます。2019年9月には、メルセデス・ベンツがSUVタイプのEV「EQC」を欧州市場から順次発売させます。2020年には、BMWのiシリーズから初のピュアEV「iX3」が発売される見込みです。

ポルシェはタイカンを発売した後に、電動パワートレインをパナメーラやカイエンにも流用させてEV化させるとの情報もあります。2019年9月以降には、エコなイメージにラグジュアリーな魅力も加わるEVが続々と誕生します。

ポルシェ「タイカン」の日本市場への導入は2020年。ヨーロッパやアメリカと同様にEVの普及をインフラ面で支える、充電ステーションの整備が進む日本でも、街中でポルシェ「タイカン」のようなラグジュアリーEVを見かける機会が多くなります。