メルセデス・マイバッハのSUV「マイバッハ GLS 600」は市販化済み~現在の姿を解説
2019年11月21日、メルセデス・マイバッハ GLS 600 4MATICが広州オートショー2019で世界初公開されました。メルセデス・マイバッハ GLS 600 4MATICは、GLSシリーズのなかでもAMG GLS 63 4MATIC+の上に立つ、頂点のグレードにあたります。
この初公開ののち、マイバッハGLSは実際に市販化され、日本でも販売されています。ここでは、現在の姿や歩みとあわせて、その内外装やスペックを見ていきましょう。
マイバッハGLSは日本で2021年7月発売 その後も改良や特別仕様車が続く
マイバッハGLS 600は、日本では2021年7月1日に発売されました。当初は左ハンドルのみで価格は2729万円でしたが、その後は右ハンドルも設定され、改良を重ねながらラインナップを充実させています。
改良新型では、二段重ねの意匠が目を引く大型グリルの新フェイスを採用し、パワートレインは4.0L V型8気筒ツインターボ(M177型)に48VマイルドハイブリッドのISGを組み合わせ、最高出力557ps・最大トルク770Nmへと整えられました。価格帯は3200万円台からとなっています。
特別仕様車も相次いで設定され、2024年11月には“夜”をモチーフにした日本限定50台の「GLS 600 ナイトエディション」(4115万円)、2025年11月にはその第2弾「ナイトエディションII」(日本限定40台、4080万円)が登場しました。さらに、マイバッハ初のフル電動SUV「EQS 680 SUV」も2024年に日本へ導入されており、ラグジュアリーSUVの選択肢は電動化も含めて広がっています。
マイバッハGLSの内外装とパワートレイン
メルセデスマイバッハGLSのエクステリア
メルセデス・マイバッハ GLS 600 4MATICのパワートレインは、4.0リッターV型8気筒ツインターボに48Vマイルドハイブリッド“EQブースト”を組み合わせたもので、登場時は最高出力558hp級、最大トルク730Nm級を発揮し、高性能でありながら滑らかな乗り味を実現していました。最高速度は250km/hに達します。
エクステリアは2トーンカラーを含む豊富なバリエーションを用意し、クロームパーツをちりばめた上質な仕立て。足元には大径のアルミホイールを装着します。
メルセデスマイバッハGLSのインテリア
視認性に優れたフルデジタルディスプレイを備えるコックピット。リヤシートは電動リクライニング付きで、パノラマサンルーフやクーラーボックス、シャンパングラスなどを備え、後席の乗員へゆったりとしたプレミアムな移動体験を提供します。
荷室とリヤシートの間にパーテーションを設けることで、遮音性にも配慮されています。
マイバッハが新型SUVのコンセプトカーを北京モーターショー2018に出展
メルセデス・マイバッハは、北京モーターショー2018で、ラグジュアリーSUVの方向性を示すコンセプトカー「Vision Mercedes-Maybach Ultimate Luxury(ビジョン・アルティメット・ラグジュアリー)」を世界初公開しました。
同車は、中国市場で人気の高いSUVとセダンを融合させた3ボックスタイプのクロスオーバーです。メルセデスの高級ブランドであるマイバッハが手がけた「ビジョン・アルティメット・ラグジュアリー」は、SUVの走行性能にセダンの格式を重ねた、高級車の新たな可能性を示す1台でした。ここからは、この特別なコンセプトカーの内外装やスペックを紹介します。なお、後に市販化されたマイバッハGLSはSUVスタイルで、このコンセプトカーがそのままの姿で量産されたわけではありません。
マイバッハの新型SUVは2019年秋に初公開されると発表され、実際に市販化へ
2019年9月14日、メルセデス・ベンツはメルセデス・マイバッハの新型SUVを2019年秋に発表すると明らかにしました。
実際に登場したマイバッハGLSのベース車両はメルセデス・ベンツ「GLS」で、マイバッハブランドからSUVが登場するのはこれが初めてでした。ライバルにはベントレー「ベンテイガ」やロールスロイス「カリナン」が挙げられ、マイバッハもこの初公開を機にラグジュアリーSUV市場へ本格参入。予告どおり2019年11月の広州オートショーで世界初公開され、その後市販化されました。
コンセプトカーのエクステリアは3ボックスでレトロな雰囲気
マイバッハのコンセプト「ビジョン・アルティメット・ラグジュアリー」が北京モーターショーでワールドプレミア
「ビジョン・アルティメット・ラグジュアリー」のエクステリアは、3ボックスタイプで洗練されたレトロな趣が印象的です。北京モーターショー2018での披露を意識し、色鮮やかで深みのある赤をボディカラーに選んでいました。
縦スリットが特徴のフロントグリル 上部には「MAYBACH」の刻印
いくつもの均整のとれた縦スリットで構成されるフロントグリルの存在感は圧巻です。その両隣には3連のLEDヘッドライトを配置。フロントアンダーグリルには、高い光沢感を生む特殊加工が施されています。
レッドカラーのボディが映えるシルバーガーニッシュ
サイドビューでは、深紅のボディに映えるシルバーが印象的です。サイドガーニッシュやドアピラーなど、限られた箇所へのシルバーの配色が絶妙です。
ホイールは中心部を凹ませるコンケイブ方式のデザインで、各スポークにうねりを加えて一様でない個性を与えています。これらが組み合わさり、圧倒的な躍動感を生み出します。
SUVとセダンが融合したスタイリング
「ビジョン・アルティメット・ラグジュアリー」は、SUVにセダンの魅力を重ねたクロスオーバーです。本来2ボックスであるSUVに、セダンの特徴であるトランクルームを加えて3ボックスとしています。
リヤ部にもスリーポインテッドスターのエンブレムや「MAYBACH」のブランド名を配し、特別感を高めています。
インテリアは中国を意識したデザインを採用したハイテクな空間
ホワイト基調のインテリア インパネには先進性を感じるモニターを配置
「ビジョン・アルティメット・ラグジュアリー」のコックピットは、先進的なモニターや操作パネルなどのハイテク機器、スタイリッシュかつスポーティなステアリングホイールやペダルが印象的です。
インパネやドアトリムなどの内装には、中国の伝統的な家具に使われる檀を用い、伝統と先端技術を室内で融合させています。
檀を使用した室内空間
シートにはナッパレザーを使用 細やかなステッチも特徴
インテリアは、限られた空間を広く見せる視覚効果のあるホワイトを基調とします。シートには上質なナッパレザーを採用し、ローズゴールドできめ細やかなステッチを施して、乗員をもてなします。
ロングサイズのコンソールボックスでティータイムを楽しめる
センターコンソールボックスは、リヤ部まで連なるロングサイズです。
ここには、音楽や映像などのエンターテインメントを楽しむ機能に加え、室内でティータイムを楽しむための道具を収める空間も備わります。
メルセデス・マイバッハのコンセプトカーのスペック情報
コンセプトカー「ビジョン・アルティメット・ラグジュアリー」のスペックを紹介します。あくまでコンセプトカーの諸元で、実際に市販化されたマイバッハGLS 600(V8エンジン搭載)とは内容が異なります。
ボディサイズは全長5,260mm×全幅2,110mm×全高1,746mm。当時のGLSと比べると、全長は130mm・全幅は180mmほど拡大し、全高は86mm低められた、ワイド&ローのスタイルでした。
採用していたのは電動パワートレインで、四輪それぞれにモーターを配し、最高出力758psを掲げていました。
バッテリー容量は80kWh、100km分の電力をわずか5分で充電できるとうたう高性能も見どころでした。
充電は家庭用電源のほか、充電スポットや非接触式にも対応する構想でした。
| 全長 | 5,260mm |
| 全幅 | 2,110mm |
| 全高 | 1,746mm |
| 乗車人数 | 4名 |
| 駆動方式 | AWD |
| 最高出力 | 758PS |
| 最高速度 | 250km/h |
| バッテリー容量 | 80kWh |
| 航続可能距離(NEDCモード) | 500km |
マイバッハの新型SUVは市販化され、ラグジュアリーSUV競争は新時代へ

北京モーターショー2018に出展されたコンセプトカー「ビジョン・アルティメット・ラグジュアリー」が示した方向性は、その後、量産モデルのメルセデス・マイバッハ GLS 600として現実のものとなりました。
ライバルであるベントレーは「ベンテイガ」、ロールスロイスは「カリナン」という新時代のラグジュアリーSUVを世に送り出しています。セレブ向けの一台を手がけるマイバッハも、GLSでこの市場に加わりました。
世界最大の自動車市場である中国を意識したこのプロジェクトは、実際に大きな注目を集めました。中国をはじめとする各国での需要は、ブランドにとって大きな意味を持ちます。
ライバル勢の動向をにらみつつ登場したマイバッハGLSによって、グローバルで繰り広げられるSUV・高級車のシェア争いは、新たな時代へと進んでいます。そのマイバッハGLSも改良や特別仕様車、さらには電動SUVのEQS 680 SUVへと広がりを見せており、今後の展開にも注目が集まります。





























