ランクル200のV8ディーゼルとランクル70ディーゼルは日本で購入できる?
トヨタのランドクルーザーシリーズには、「1VD-FTV」と呼ばれるV型8気筒ディーゼルツインターボエンジンを搭載するモデルが海外向けに存在します。一方、日本で販売されているランドクルーザーにはかつてガソリンエンジンしか設定がありませんでしたが、状況は変化しています。
ランクル200(200系)は2021年3月末に生産終了しており、後継の現行モデルはランドクルーザー300(300系)です。300系では国内向けにも3.3L V6ディーゼルツインターボが復活しました。また、ランクル70は2023年11月29日に日本市場で再再販され、2.8Lディーゼルエンジン搭載のカタログモデルとして全国のトヨタディーラーで取り扱いがあります。
本記事では、海外仕様のランクル200ディーゼルおよびランクル70ディーゼルのスペックと、日本での入手方法・注意点について解説します。
ランドクルーザー70(ナナマル)が2023年11月29日に日本市場で再再販
2023年11月29日、ランドクルーザー70が日本市場に再再販されました。2014年の1年限定復活から約9年ぶりとなる今回は、限定販売ではなくカタログモデルとして継続販売されています。1984年のランクル70誕生から40周年にあたる2024年を記念するにふさわしい復活です。
外観はナナマルを象徴する丸目ヘッドライトとアルファベット「TOYOTA」エンブレムのバッジを継承。パワートレインはランドクルーザープラドでも実績のある1GD-FTV(2.8L直列4気筒クリーンディーゼル)を搭載し、トランスミッションはこれまでのMTからATに変更されました。さらにトヨタセーフティセンスを標準装備し、リアにリーフスプリングを2枚追加するなど、ヘビーデューティな使用環境から日常使いまでカバーするオールマイティなモデルに進化しています。
| 発売日 | 2023年11月29日(日本市場) |
|---|---|
| 販売形態 | 限定販売ではなくカタログモデルとして継続販売 |
| 外観の特徴 | 丸目ヘッドライト、「TOYOTA」アルファベットグリルエンブレム |
| エンジン型式 | 1GD-FTV型 直列4気筒 2.8Lクリーンディーゼル |
| トランスミッション | AT(オートマチック)に変更 |
| 安全装備 | Toyota Safety Senseを標準装備 |
| サスペンション | リアにリーフスプリングを2枚追加し走破性・積載性を強化 |
| 購入方法 | 全国のトヨタディーラーにてカタログモデルとして購入可能 |
V8ディーゼル搭載の海外仕様ランクル200・ランクル70は日本ディーラーでは購入不可
V型8気筒ディーゼルエンジン「1VD-FTV」を搭載したランドクルーザー200(オーストラリア仕様)およびランドクルーザー70(豪州仕様)は、日本のトヨタ正規ディーラーでは販売されていません。また、ランドクルーザー200自体が2021年3月末に生産終了しており、後継は現行のランドクルーザー300(300系)となります。
業者を通じてオーストラリア仕様の中古車を輸入することは可能ですが、日本の排ガス規制(ポスト新長期規制/NOx・PM規制)に適合しない場合があり、そのままでは国内で車両登録できないケースがあります。対策費用が車両本体とは別に発生するため、輸入前に専門業者への相談が不可欠です。
| 国内ディーラーでの扱い | V8ディーゼル搭載の海外仕様は正規ディーラーで販売されていない |
|---|---|
| ランクル200の現状 | 2021年3月末に生産終了。後継はランドクルーザー300(300系) |
| 並行輸入の手段 | オーストラリア仕様の中古車を輸入代行業者を通じて入手する方法が一般的 |
| 排ガス規制の課題 | 日本のポスト新長期規制・NOx/PM規制に適合しない場合は登録不可 |
| 追加費用 | 排ガス対策費・通関費・登録費用などが車両本体価格に加算される |
| 登録できないリスク | 規制クリアできなければナンバー取得ができない可能性あり |
| 対処法 | 輸入実績が豊富な専門業者に事前相談することで手続きや技術対応を円滑に進めやすい |
ランドクルーザー200ディーゼル(オーストラリア仕様)のスペック
オーストラリアで販売されていたランドクルーザー200は4.5Lディーゼルエンジンを搭載しており、日本と同じ右ハンドル仕様でした。グレードはGX・GXL・VX・SAHARAの4種類が展開されていました。以下は代表グレードのSAHARAと日本仕様のZXとのスペック比較です。
| SAHARA(豪州仕様) | ZX(日本仕様) | |
|---|---|---|
| 全長 | 4,990mm | 4,950mm |
| 全幅 | 1,980mm | 1,980mm |
| 全高 | 1,945mm | 1,870mm |
| ホイールベース | 2,850mm | 2,850mm |
| 使用燃料 | 軽油 | ハイオクガソリン |
| メイン燃料タンク容量 | 93リットル | 93リットル |
| サブ燃料タンク容量 | 45リットル | なし |
| エンジン型式 | 1VD-FTV | 1UR-FE |
| エンジン種類 | V型8気筒ディーゼルツインターボ | V型8気筒ガソリン |
| 排気量 | 4,461cc | 4,608cc |
| 最高出力 | 200kW/3,600rpm | 234kW/5,600rpm |
| 最大トルク | 650Nm/1,600rpm | 460Nm/3,400rpm |
| 燃費 | 10.5km/L | 6.7km/L |
| タイヤサイズ | 285/60R18 | 285/50R20 |
最高出力はガソリン車のZXが上回りますが、最大トルクはわずか1,600rpmで650Nmを発揮するディーゼルが大きく上回り、低速域からの力強い牽引・走破性において大きな優位性があります。燃費もディーゼル仕様が約10.5km/Lと、ガソリン仕様の6.7km/Lを大きく上回ります。
また、豪州仕様には標準でサブ燃料タンク(45リットル)が備わっており、メインタンクと合わせて約138リットルの燃料搭載が可能。広大なアウトバックでも給油を心配せず走り続けられる設計です。
メーカーオプションには日本仕様では見られない大型のカンガルーバー(ブルバー)も用意されていました。オーストラリアの広大な野外ではカンガルーなどの大型動物との衝突リスクがあるため設定されている豪州ならではの装備です。並行輸入車にも装着されているケースがあり、存在感あるフロントフェイスを好むユーザーにも人気があります。
| カンガルーバー | 大型動物との衝突リスクを軽減する目的で設定。日本仕様には非設定 |
|---|---|
| サブ燃料タンク | 45L追加タンクを標準搭載。合計約138Lで長距離走行に対応 |
| 右ハンドル仕様 | 日本と同じ右ハンドルで、国内登録後も運転しやすい |
| 低速トルクの強さ | 1,600rpmで650Nmを発生。オフロードや牽引で圧倒的な優位性 |
| ホイールサイズ | 285/60R18(日本仕様ZXより扁平率が高く乗り心地・耐久性重視) |
ランドクルーザー70ディーゼル(オーストラリア仕様)のスペック
ランドクルーザー70はオーストラリアでは現在も販売が継続されており、日本でいうハイラックスのような実用的な作業車・商用車としての位置づけです。ボディタイプは「シングルキャブ」「ダブルキャブ」「トゥルーピー」「ワゴン」の4種類がラインナップしています。
以下は豪州仕様のワゴンと日本仕様(バン)のスペック比較です。なお、日本の2023年再再販モデルは以前のV6ガソリン(1GR-FE)から2.8L直列4気筒ディーゼル(1GD-FTV)エンジンに変更されています。
| 豪州仕様(ワゴン) | 旧日本仕様(バン・参考) | |
|---|---|---|
| 全長 | 4,910mm | 4,810mm |
| 全幅 | 1,870mm | 1,870mm |
| 全高 | 1,940mm | 1,920mm |
| ホイールベース | 2,730mm | 2,730mm |
| 使用燃料 | 軽油 | ハイオク(レギュラーも可) |
| 燃料タンク容量 | 130リットル | 130リットル |
| エンジン型式 | 1VD-FTV | 1GR-FE(旧日本仕様・参考) |
| エンジン種類 | V型8気筒ディーゼルツインターボ | V型6気筒ガソリン(旧日本仕様) |
| 排気量 | 4,461cc | 3,955cc |
| 最高出力 | 151kW/3,400rpm | 170kW/5,200rpm(旧日本仕様) |
| 最大トルク | 430Nm/1,200rpm | 360Nm/3,800rpm(旧日本仕様) |
| 燃費 | 9.3km/L | 6.6km/L(旧日本仕様) |
| タイヤサイズ | 265/70R16 | 265/70R16 |
豪州仕様は1VD-FTVエンジン(4,461cc・最高出力151kW・最大トルク430Nm)を搭載しており、わずか1,200rpmで430Nmというディーゼルならではの太いトルクを発揮します。燃費も9.3km/Lと旧日本仕様ガソリン車(6.6km/L)を大きく上回ります。また、130リットルという大容量燃料タンクにより、アウトバックなど給油所の少ない地域でも長距離走行が可能です。
豪州仕様ランクル70ワゴンには標準でシュノーケルが装着されており、最大深水距離は700mm。渡河も可能な本格的なオフロード性能を備えています。
| 搭載エンジン | 1VD-FTV(4,461cc、151kW、430Nm)V8ディーゼルツインターボ |
|---|---|
| 低速トルク | 1,200rpmで430Nm発生。オフロード・牽引で強力なパフォーマンス |
| 燃料タンク | 130Lの大容量タンクで長距離走行に対応 |
| シュノーケル | 標準装備。最大深水距離700mmの渡河が可能 |
| ボディタイプ | 豪州はワゴン仕様で日本仕様(バン)よりやや全長が大きい |
ランクル200のV8ディーゼルは専門ショップか中古車での入手が現実的
ランクル200は2021年3月末に生産が終了しています。並行輸入専門ショップでは、オーストラリア仕様のランクル200ディーゼルモデルを輸入し、排ガス対策を施した登録済みの新古車として販売しているケースがあります。価格は1,000万円前後に達することもあり、決して安くはありませんが、V8ディーゼルのランクル200にすぐに乗りたい場合には専門ショップの登録済み車両を探すのが最も現実的です。
一方、ランドクルーザー70(ナナマル)については2023年11月29日に日本市場で再再販されており、全国のトヨタ正規ディーラーから購入可能です。2.8Lクリーンディーゼル(1GD-FTV)搭載・AT・トヨタセーフティセンス標準装備と、安全性・利便性が大幅に向上したモデルとなっています。また、現行のランドクルーザー300にも国内向けに3.3L V6ディーゼルツインターボが設定されています(一部グレード)。ランクルのディーゼルを日本で乗る選択肢は以前より広がっています。