テンパータイヤとは?スペアタイヤとの違い・オプションで購入したらいくらになるのか?
テンパータイヤとはどんな種類のタイヤのことを示すのでしょうか?装着しているタイヤがパンクした時に付け替えるタイヤのことですが、実は「スペアタイヤ」と「テンパータイヤ」は違うもので、黄色に塗装されたホイールや1本ラインが入ったホイールに装着されているのがテンパータイヤと呼ばれる応急タイヤのことです。
スペアタイヤと呼ばれるものは、通常のホイールに装着された普段履いているタイヤとまったく同じもので、テンパータイヤは細長い形をしているものです。制限速度の上限があったり、装着してからの距離も制限されているなど、整備工場までたどり着き普段履いているタイヤに交換するまでのあくまで応急的なタイヤです。
ですが、最近の車種ではテンパータイヤも装着していないモデルが増えていて、代わりにパンク修理キットが搭載されています。パンク修理キットは軽くて場所も取らないという利点がありますが、サイドウォールが裂けたパンクなどは直せないという欠点もあるため、テンパータイヤやスペアタイヤを積んだ方がいい場合もあります。
そこで、テンパータイヤの特徴やどこに積載しているのか、応急用タイヤの代わりに装備されているパンク修理キットやオプションで購入できるのかなど、テンパータイヤについて紹介していきます。
テンパータイヤとは応急用タイヤのことでスペアタイヤとは厳密には違うもの
テンパータイヤとは、普段履いているタイヤがパンクした時に装着して修理工場まで自走できるよう用意されている応急用のタイヤで、テンポラリータイヤとも呼ばれることがあります。細く軽く作られているため、トランク床下に置いてもスペースを取らないメリットがあります。
ですが、トレッド幅も狭くグリップも弱いため、取り換えたからといって通常通り走れるわけではなく、あくまで整備工場などでいつものタイヤに履き替えるための応急用です。また、最高速度や走行可能距離も設定されているため各モデルに設定されているため説明書をチェックしておくと安心です。
テンパータイヤとは?
- トランク床下などに搭載されている応急用タイヤのこと
- 応急用なので整備工場へ自走する場合に使用し履きっぱなしにしない
- 制限速度や走行可能距離が設定されているため説明書をチェック
- SUVなどが背負っていたり車体下付近に装着しているのはスペアタイヤと呼ばれる
セダンやSUVなどの車種は、トランクがある部分の下側にタイヤを装着している場合がありますが、それはテンパータイヤではなく、スペアタイヤと呼ばれます。スペアタイヤは普段履いているタイヤと同じものですので、空気圧補充やパンクなどの点検を日頃からしておけば問題なく走行することができます。
最近の車種はパンク修理キットを搭載しているためテンパータイヤを装備していないモデルがほとんど
ランドクルーザーやパジェロ、ジムニーなどのクロカン系は車体下に固定してあったり、そのまま背負っていたりとスペアタイヤを装着していますが、コンパクトカーや都市型のクロスオーバーSUVは、テンパータイヤを装備せずパンク修理キットを搭載している車種が増えてきています。
パンク修理キットの特徴
- タイヤそのものを積むより軽いため燃費が向上する
- トレッド面の穴は修理できるが、サイドウォール面の破れなどは修理できない
- パンク修理できたら自走できるがテンパータイヤと同様200kmほどしか走行できない
また、液状の修理材でシールしたタイヤはそのままずっと使えるわけではなく、すぐに交換しなければなりません。あくまでテンパータイヤと同様に修理工場まで自走するためのつなぎだと考えてください。また、普段から説明書を読みパンク修理キットの使い方を覚えておくと安心です。
テンパータイヤをオプションで購入したらいくらになるのか?人気車種で調査した
SUVでもパンク修理材を積んでいることが多い最近のモデルですが、テンパータイヤやスペアタイヤを装備することはできるのでしょうか?やっぱり物理的にタイヤごと交換できる応急用タイヤの存在は心強いものです。SUVやコンパクトカー、ミニバンや軽自動車にはオプションで設定されているものはあるのでしょうか?
主要車種のスペアタイヤオプション設定
- C-HR:スペアタイヤ(応急用 T145/90D16) 10,800円
- ヴェゼル:設定なし
- フィット:設定なし
- ノート:設定なし
- N-BOX:設定なし
- スペーシア:設定なし
- ヴォクシー:スペアタイヤ(応急用タイヤ) 10,800円
- セレナ:設定なし
商用車やクロスカントリーSUVなどを除き、SUVやコンパクトカー・軽自動車やミニバンでもパンク修理キットを装備していてスペアタイヤを標準装備していませんが、トヨタのC-HRやヴォクシーではオプションで応急用のスペアタイヤを設定することができます。
テンパータイヤは駆動輪ではない側に装着するのが原則だが例外もあり!
タイヤトラブルに見舞われてテンパータイヤを装着する際には、非駆動輪側に装着するのが原則です。もし前輪駆動(FF)車で、前輪にトラブルが発生している場合は、後輪タイヤをトラブルが起こった前輪タイヤと交換。テンパータイヤは後輪に装着します。
ただし、あくまで操舵性を保つための「原則」であり、車種や道路状況によっても取り付けるべき場所は変わってきます。
テンパータイヤが標準装備されている車種なら、取り扱い説明書に記載があるはずなので、1度確認してみましょう。タイヤの回転差を調整するLSD(リミテッド・スリップ・デフ)搭載車の場合、デフが破損する可能性もあるのでとくに注意が必要です。
テンパータイヤの寿命は?1度も装着していなくても交換が必要になるケースも!
「応急用」タイヤであるテンパータイヤは、どのぐらいの距離を走れるのか、1度も装着していなくても交換した方がいいのか、テンパータイヤの寿命について解説します。
テンパータイヤでの走行距離は「100kmまで」が1つの目安
テンパータイヤは、あくまで応急用タイヤのため、長距離の走行は控えましょう。一般的には走行距離「100kmまで」が1つの目安で、速度は70~80km/以下と説明書に記載されているケースが多いです。
走行距離100kmを超えたら即バーストという訳ではありませんが、あくまで「応急用タイヤ」であることを忘れてはいけません。
テンパータイヤは、純正タイヤや純正と同サイズのスペアタイヤに比べて、外径も小さく細いため、ハンドルもとられやすく、操舵性も悪化しています。
100km走れるなら、家やディーラーまで辿り着いたり、外出先でもカー用品店やスタンドなどでタイヤ交換ができるはずです。
1度も使ったことがないテンパータイヤにも寿命はある!10年前後で交換
1度も装着したことがないテンパータイヤにも、寿命は存在します。タイヤメーカーは、製造から10年経過したタイヤは未使用でも使用しないよう推奨しているので、テンパータイヤも同様の基準が当てはまるでしょう。
ただし、トランク下あるものは紫外線を浴びずに済むので劣化も遅いですが、背面に固定しているものは硬化・劣化のペースがそれより早い可能性もあり得ます。テンパータイヤが突然バーストとした例もありますので、定期的な点検は必要です。
いざという時に「装備していたテンパータイヤが役に立たない」事態に陥らないためにも、定期的にタイヤの状態をチェックし、空気圧も確認しておくことをオススメします。
テンパータイヤは応急用タイヤとも呼ばれ工場まで自走するためのタイヤ!長く走れないためすぐに取り換えることが大切
テンパータイヤは通常履いているタイヤとは違って、トレッド幅は狭く作られているため走行性能は低いです。また、他のパンクしていない3本のタイヤと細い応急タイヤの組み合わせで走っているためバランスも悪く無理な運転をすると体勢を崩しやすいため制限速度や走行できる距離が設定されています。
応急用タイヤはトランクの床下に装着していることが多いですが、最近の車種では修理材でシールをして直すパンク修理キットが装備されスペアタイヤレスで販売されていることが多いです。そのほうがスペアタイヤを積むよりも軽量化が出来て、燃費向上や制動距離の短縮になるためです。
ですが、パンク修理キットはトレッド面の修理はできますがバーストした際などサイドウォールが破けていたり、ホイールからタイヤが外れている時は修理ができません。その点、スペアタイヤはパンクしたタイヤと交換するだけですのでどんな状態でも対応できるメリットがあります。
また、スペアタイヤレスの車でもオプションで応急タイヤを装備することもできるので安心です。主にトヨタの車にオプション設定がされているため、気になる人はトヨタ車を選ぶといいでしょう。