ボルボS60がフルモデルチェンジで新型モデルに進化!エクステリア・インテリア・安全装備など
ボルボのプレミアム・ミッドサイズスポーツセダンであるS60が8年ぶりにフルモデルチェンジされ、2019年11月5日より日本市場に投入されました。
新型S60は2018年に稼働をスタートした米国サウスカロライナ州のチャールストン工場で初めて生産が行われたモデルです。これからの電動化に向けて、ディーゼルエンジンは設定されていません。従来モデルよりも全幅を15mm抑え、日本の道路状況を考慮したボディサイズとした使い勝手の良い一台としています。
今回のフルモデルチェンジで3世代目を迎えたボルボ新型S60のエクステリア・インテリア、基本スペックや安全装備などを詳しく掘り下げていきます。
新型ボルボS60のグレード構成や価格設定など基本スペックをチェック!特別仕様車「T8 Polestar Engineered」は初日に完売
VOLVOの新型S60は「T4 Momentum」「T5 Inscription」「T6 Twin Engine AWD Inscription」の3グレード構成です。価格はT4 Momentumが489万円、T5 Inscriptionが614万円、T6 Twin Engine AWD Inscriptionが779万円となります。
なお、発売時点では特別限定車「T8 Polestar Engineered」も30台限定、919万円で販売されていましたが、発売初日で既に完売するほどの人気ぶりでした。2020年夏にはV60やXC60にも特別限定車「T8 Polestar Engineered」を追加設定するとのことです。
T4 MomentumとT5 InscriptionのパワートレインにはDrive-E 2.0リッター4気筒直噴ガソリンターボエンジンを搭載。トランスミッションは電子制御式8速ATギアトロニックを採用します。
T6 Twin Engine AWD InscriptionとT8 Polestar EngineeredはDrive-E 2.0リッター4気筒直噴ターボスーパーチャージャーガソリンに電気モーターを組み合わせます。
グレード | T4 Momentum | T5 Inscription | T6 Twin Engine AWD Inscription | T8 Polestar Engineered (特別限定車) |
---|---|---|---|---|
エンジン | Drive-E 2.0リッター4気筒直噴ガソリンターボエンジン | Drive-E 2.0リッター4気筒直噴ターボスーパーチャージャーガソリン+電気モーター | ||
最高出力 | 140kW | 187kW | 186kW (電気モーターは65kW) |
333kW (電気モーターは65kW) |
最大トルク | 300Nm | 350Nm | 350Nm (電気モーターは240Nm) |
430Nm (電気モーターは240Nm) |
トランスミッション | 電子制御式8速AT(ロックアップ機構つき)ギアトロニック 前2輪駆動方式 |
電子制御式8速AT(ロックアップ機構つき)ギアトロニック 電子制御AWDシステム(エンジン+モーター) |
||
価格 | 4,890,000円 | 6,140,000円 | 7,790,000円 | 9,190,000円 |
ボルボ新型S60のエクステリアは従来のスポーティーなスタイリングはそのままに先進性をプラス
-
ブラック -
アイスホワイト -
バーチライトメタリック -
オニキスブラックメタリック -
ペブルグレーメタリック -
パイングレーメタリック -
ブライトシルバーメタリック -
サヴィルグレーメタリック -
オスミウムグレーメタリック -
フュージョンレッドメタリック -
デニムブルーメタリック -
クリスタルホワイトパール -
メーブルプラウンメタリック
新型S60のボディカラーは全13色がラインナップ。ショルダーラインはすっきりとした印象で、4,760mm、全幅1,850mm、全高1,435mm、ホイールベース2,870mmとちょうどいいサイズ感です。T字型LEDヘッドライトとC字型が向かい合ったLEDテールランプを搭載し、先進的でスタイリッシュなデザインとなっています。
新型ボルボS60のインテリアはスカンジナビアンデザインで上質な室内空間を演出!上級グレードInscriptionだけの特別装備にも注目
ボルボS60 Momentumのインテリアにはスタイリッシュなアイアンオレ・アルミニウム・パネルを採用。モダンで落ち着きのあるデザインとしていて、 “City Weave”のT-Tec/テキスタイル・コンビネーション表皮またはチャコールカラーのシート表皮が標準装備となります。オプションでレザーシートもセレクト可能です。
ナチュラルな風合いが魅力のドリフト・ウッド・パネルを標準装備としたボルボS60 Inscriptionのインテリア。パーフォレーテッド・ファインナッパレザー素材のシート表皮が標準装備され、上質な座り心地を実現しています。シートカラーはアンバーやチャコール、ブロンドなどが用意されています。
なお、8way電動調整機構はInscriptionに標準装備、Momentumにオプションで装備可能。マッサージ機能やシートベンチレーション機能、電動クッション・エクステンション、電動クッション・エクステンションなどはInscriptionに標準装備され、快適な座り心地を提供します。
タッチスクリーン式センターディスプレイは9インチと大きく操作性に優れ、手袋を装着していても操作が可能です。ディスプレイには映り込み防止の特殊コートが施されており視認性も高い作りとなっています。A60 Inscriptionグレードはヘッドアップ・ディスプレイを標準装備し、走行中の情報チェックも容易に行えます。
インフォテインメントシステムにはApple Car PlayやAndroid Autoに対応する「SENSUS(センサス)」を採用。ナビゲーション機能のほか、通話やエアコン・オーディオの設定などが統合されています。
A60 Inscriptionグレードには高音質オーディオシステムのharman/kardonプレミアムサウンド・オーディオシステムを標準装備。クリアでリアルな音質をユーザーに届けます。メーカーオプションでは黄色のスピーカーコーンが目立つBowers and Wilkinsプレミアムサウンド・オーディオシステムも用意されています。
車内に気持ちの良い自然光が入るチルトアップ機構つき電動パノラマ・ガラス・サンルーフは、ボルボのセダンモデルでは初めての採用。新型S60の全グレードにオプションで装備できます。
新型ボルボS60は「IntelliSafe(インテリセーフ)」を全モデルに標準装備!
ボルボ新型S60にはVOLVO独自の運転支援・安全装備システムである「IntelliSafe(インテリセーフ)」を採用し、全グレードに標準装備しています。IntelliSafeの主な機能は以下の通りです。
IntelliSafeの主な機能
- 歩行者・サイクリスト・大型動物検知機能
- 対向車対応機能
- インターセクション・サポート(右折時対向車検知機能)
- ステアリング・サポート(衝突回避支援機能)
- 衝突回避・被害軽減ブレーキ機能付 CTA(クロス・トラフィック・アラート)
- 被追突時警告機能(静止時ブレーキ維持機能付)
- ステアリング・アシスト付BLIS(後車衝突回避支援機能付ブラインドスポット・ インフォメーション・システム)
- 全車速追従機能付ACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)
- LKA(レーン・キーピング・エイド)
- LCMA(レーン・チェンジ・マージ・エイド)
- オンカミング・レーン・ミティゲーション(対向車線衝突回避支援機能)
- パイロット・アシスト(車線維持支援機能)
- RSI(ロード・サイン・インフォメーション) / DAC(ドライバー・アラート・コントロール)
- フル・アクティブ・ハイビーム(LEDヘッドライト)
- パーク・アシスト・パイロット(縦列・並列駐車支援機能)
- 360°ビューカメラ
シートやシステム構造についても事故による衝撃を吸収するよう作られており、上記の先進安全機能と連携しながらドライバーや乗員、対象物へのダメージを最小限とします。子供の安全を守るチャイルドセーフティも充実しています。
スウェーデンのボルボ・カーズが販売するボルボS60のモデルチェンジ遍歴
ボルボS60は、ボルボ・カーズが販売するセダン車で、初代はV70の、2代目はV60姉妹車にあたります。スェーデンの自動車会社ですが、3代目からは米国で量産を開始して、初めて米国から輸出されます。
ボルボS60 初代/2000年~2009年
2000年、初代ボルボS60が発売され、流麗なデザインで上質感のあるモデルです。
日本では翌2001年1月に発売開始。2,434cc直列5気筒の「2.4」と、2,434cc直列5気筒ターボの「2.4T」、2,319cc直列5気筒廃プレッシャーターボの「T-5」の3種類が導入されました。同年10月、12月末日までの限定で特別仕様車「S60 T-5スポーツリミテッド」を発売。
2002年7月、エントリーモデルの「S60」を追加設定。同年11月、「T-5 Sport」を追加。
2003年5月、200台限定でハイパフォーマンスセダン「S60R」を発売。駆動方式はAWD。11月には特別限定車「2.5T”Sport”Limited Edition」を150台限定で発売。
2004年9月、改良モデルを発表。11月には2005年3月末日までの限定で、高性能セダン「S60R」2005年限定モデルを発売。
2005年3月、特別限定車「2.4スポーツエディション」を200台限定で発売。グレードは「S60」「S60 2.4」「S60 2.5T」「S60 AWD」「S60 T-5」のラインナップ。
2006年2月、特別仕様車「Selection」を発売。同年8月に一部改良が施されました。
2008年8月、2009年モデルを発売し、上級装備の「Classic」が新たにグレードに追加になりました。
ボルボS60 2代目/2010年~2018年
2009年11月、2代目ボルボS60が公開されました。翌2010年から生産をスタートさせています。
2011年3月、日本での販売がスタート。ラインナップは1.6直列4気筒ターボエンジンの「DRIVe」、3.0L直列6気筒ターボユニットの「T6 AWD SE」、「T6 AWD R-DESIGN」の3グレード。同年7月には燃費性能が改善された2012年モデルが発表されます。
2012年2月、特別限定車「T4 R-DESIGN」が限定100台で発売。同年8月、さらに燃費性能を改善し、装備が充実した2013年モデルを発売。11月にはT6エンジンの能力をさらに発揮する専用エンジンプログラムの「ポールスター・パフォーマンス・パッケージ」を発売。同月、限定40台で「T4」の特別仕様車「スカンジナビアン・リミテッド」を設定して発売。
2013年8月に2014年モデルを大幅改良して発売・同年10月、スポーツグレードの「T4 R-DESIGN」「T6 AWD R-DESIGN」を発売。
2014年2月、一部改良。5月には特別仕様車「S60ポールスター」を限定30台で発売するとともに、特別仕様車「Luxury Edition」を設定。8月には特別仕様車「T4 R-DESIGN PLUS」を発売。
2015年7月、2.0L直列4気筒ディーゼルターボエンジン「D4」搭載モデル、「D4 SE」「D4 R-DESIGN」を展開。
2016年2月、「T6 AWD R-DESIGN」と「T3 SE」を追加。8月には特別仕様車「D4 Dynamic Edition」を発売。
2017年8月、「Tack」「Classic」の追加。10月には2018年モデルの特別仕様車「S60ポールスター」を限定20台で発売し、専用フロントスカッフプレートにはシリアルナンバーが刻印されます。
ボルボS60 3代目/2019年~
8年ぶりのフルモデルチェンジで2018年6月に新型S60が発表されました。全長が延長され、縮小された全幅と全高でのびやかなエクステリアになりました。日本では2019年11月に、日本国内で扱いやすいサイトとして1,850mmの全幅になっています。導入されたグレードは「T4 Momentum」「T5 Inscription」「T6 Twin Engine AWD Inscription」の3グレードです。
2019年11月には特別限定車「T8 Polestar Engineered」PHEVモデルが30第限定で発売されました。
ボルボS60のモデル | 販売年表 |
---|---|
初代 | 2000年~2009年 |
2代目 | 2010年~2018年 |
3代目 | 2019年~ |
VOLVOのミッドサイズセダンS60はフルモデルチェンジでよりプレミアムな一台に
ボルボS60は8年ぶりのフルモデルチェンジを経て、内外装のデザインをブラッシュアップし先進装備を充実させました。ボルボ車の大きな魅力である優れた安全装備もしっかりと完備し、かつ走る喜びを感じられる一台です。
近年ではセダン人気の低迷もささやかれていますが、新型S60と同時発売されたハイエンドパフォーマンスセダン「T8 Polestar Engineered」は発売初日で完売。先進技術をプラスし、セダンならではのプレミアムな移動空間を提供することで、新規ユーザーの取り込みが期待されます。