車に積んではいけないものリスト

車に積んではいけないものは?正当な理由なく載せてはいけない工具類

車に積んではいけないものをピックアップ。マイナスドライバー・ドリル・バールなどの工具類や、カッターナイフなどの刃物類は、正当な理由なく携帯していれば、不法侵入や車上荒らしなどの犯罪に用いる道具として判断されるため注意が必要です。

車に積んではいけないものは?正当な理由なく載せてはいけない工具類

車に積んではいけないものをピックアップ~正当な理由なくマイナスドライバーなどの工具類を積載していれば犯罪行為で利用する道具として疑われてしまう

マイナスドライバー・カッターナイフ・懐中電灯など、車のDIYやアウトドアを趣味とする方ならば積んでいる事もあるアイテムを、車内に携帯していれば警察に逮捕されてしまう場合もあります。

マイナスドライバーを所持しているだけで逮捕されたというケースは実際に起こっています。「所持しているだけで逮捕とは…」「正当な理由なく隠し持っていれば、ピッキングや車上荒らしを疑われても仕方がない」といった、賛否両論の意見があります。

ここでは、正当な理由がなければ車には積んではいけないもののリストや、それらアイテムを車内に積んでいれば、どうして逮捕されてしまう可能性があるのかについての疑問点にも答えます。

正当な理由なくマイナスドライバー等を所持していれば指定侵入工具として見做される

検問時や職務質問時にマイナスドライバーやパール等の工具を、正当な理由なく車内に隠し持っていたと見做されてしまえば、それら工具は建物への不法侵入や車上荒らしなどに犯罪に用いる道具として疑われてしまいます。

捜査機関が逮捕する際の根拠法とする「特殊開錠用具の所持の禁止等に関する法律」では、邸宅や建物などへ不法侵入する際に使われる事も多い、日常生活において当り前のように普及している工具を指定侵入工具と定義しています。

同法の第四条では、指定侵入工具に該当するマイナスドライバー・ドリル・パール等の工具を、正当な理由なく隠して携帯してはならないとする禁止事項を設けています。そして、違反者に対する罰則として第十六条では、一年以下の懲役又は五十万円以下の罰金を科しています。

特殊開錠用具の所持の禁止等に関する法律

第二条(定義)
一 建物錠 住宅の玄関その他建物の出入口の戸の施錠の用に供する目的で製作される錠をいう。
二 特殊開錠用具 ピッキング用具(錠に用いられるシリンダーをかぎを用いることなく、かつ、破壊することなく回転させるための器具をいう。)その他の専ら特殊開錠(施錠された状態にある錠を本来の方法によらないで開くことをいう。以下同じ。)を行うための器具であって、建物錠を開くことに用いられるものとして政令で定めるものをいう。
三 指定侵入工具 ドライバー、バールその他の工具(特殊開錠用具に該当するものを除く。)であって、建物錠を破壊するため又は建物の出入口若しくは窓の戸を破るために用いられるもののうち、建物への侵入の用に供されるおそれが大きいものとして政令で定めるものをいう。
四 特定侵入行為 特殊開錠用具又は指定侵入工具(以下「特殊開錠用具等」という)を用いて建物に侵入する行為をいう。

第三条(特殊開錠用具の所持の禁止)
何人も、業務その他正当な理由による場合を除いては、特殊開錠用具を所持してはならない。
第四条(指定侵入工具の携帯の禁止)
何人も、業務その他正当な理由による場合を除いては、指定侵入工具を隠して携帯してはならない。
第十六条 第三条又は第四条の規定に違反した者は、一年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する

引用元:特殊開錠用具の所持の禁止等に関する法律

正当な理由と判断されるケース

  • 建設業など仕事で用いる工具箱に入れている場合
  • 引っ越し作業をしていて必要な場合
  • 車の修理のために工具箱に入れて運転している場合
  • ホームセンターなどで工具を購入した直後

車内にマイナスドライバーやバールなどの工具を携帯していても、何ら問題の生じない正当な理由とは、それら工具を車に積んでいるのが当然だと思われる職業についているケースや、客観的に判断しても積んでいるのが当たりであると思われる状況下にある場合です。

例えば、建設業に従事する方がマイナスドライバー等を工具箱にいれて車で移動するのは職業上よくある事ですし、引っ越し業に携わる方が、指定侵入工具に属する工具類を車に載せて現場まで移動する事もよくあります。

現場の警察官は、車内に指定侵入工具が携帯されているという事実だけではなくて、ドライバーの職業や、付帯条件、車内に積載している主観的な理由などを総合的に判断して、逮捕すべきかどうかを判断します。

カッターナイフやハサミを正当な理由なく車内に携帯していれば銃刀法や軽犯罪法によって逮捕される

銃刀法違反の対象となる刃物の例銃刀法に違反する道具類は携帯しているだけで処罰の対象となる

鉄砲刀剣類所持等取締法(銃刀法)の第二十二条では、業務その他の正当な理由がある場合を除いては、刃体の長さが六センチメートルを超える刃物は携帯してはならないとしています。軽犯罪法 第一条の二項では刃体の長さが六センチメートル未満の刃物や、鉄棒などの使用法によって他人の体に危害を加える攻撃力が備わる器具の携帯を禁止しています。

鉄砲刀剣類所持等取締法 第二十二条

(刃体の長さが六センチメートルをこえる刃物の携帯の禁止)

何人も、業務その他正当な理由による場合を除いては、内閣府令で定めるところにより計つた刃体の長さが六センチメートルをこえる刃物を携帯してはならない。ただし、内閣府令で定めるところにより計つた刃体の長さが八センチメートル以下のはさみ若しくは折りたたみ式のナイフ又はこれら刃物以外の刃物で、政令で定める種類又は形状のものについては、この限りではない。

引用元:鉄砲刀剣類所持等取締法 第二十二条

軽犯罪法 第一条 第二項

正当な理由がなくて刃物、鉄棒その他人の生命を害し、又は人の身体に重大な害を加えるのに使用されるような器具を携帯していた者

引用元:軽犯罪法 第一条 第二項

キャンプなどのアウトドアシーンで利用する機会の多い十徳ナイフ(アーミーナイフ)、サバイバルゲームで利用するエアガン、緊急時のトラブルに備えて車内に積載しておきたいレスキューハンマーや十字レンチ等の工具類も、正当な理由なく積んでいると疑われてしまえば、取り調べを受ける可能性や、あるいは軽犯罪法が適用されて逮捕されてしまう場合もあります。

軽犯罪法の適用の可能性がある道具の例銃刀法に違反していなくても場合によっては軽犯罪法違反が適用される

正当な理由なく隠し持っていれば、車上荒らしなどの犯罪に用いると道具として疑われてしまう器具をピックアップ

正当な理由なく、マイナスドライバーやバール等の工具を隠し持っていたと捜査機関に疑われてしまえば、取り調べ対象となり、逮捕されてしまう場合もあります。このセクションでは、車に積み込む際には注意すべき工具類を紹介します。

指定侵入工具の認定条件
器具 条件
マイナスドライバー 長さ15センチメートル以上で、ドライバーの先端の幅が0.5センチメートル以上のもの
バール 作用する部分のいずれかの幅が2センチメートル以上、長さが24センチメートル以上のもの
ドリル 電動手動は問わず直径1センチメートル以上の刃が附属するもの、ドリルに刃を装着している状態ではなくとも、本体とともに刃を一緒に携帯していれば対象とする

マイナスドライバーは鍵穴をこじ開けるなど本来の用途とは異なる目的で利用される機会も多いため正当な理由なく携帯していれば取り調べ対象となる

マイナスドライバー

2017年5月上旬、陸上自衛隊の男性が正当な理由なく車内にマイナスドライバー2本を隠し持っていたこと理由として青森県警に逮捕されました。男性は弘前市の駐車場に車を停めていた際に、職務質問を受けました。当時、弘前市内では空き巣事件が多発していた影響もあって、当該地域では検問や職務質問が強化されていました。

マイナスドライバーのような形状の工具は、鍵穴をこじ開けるなど本来の用途とは違う目的で使用され、建物への不法侵入・車上荒らし等の犯罪時に用いられる道具として利用される機会も多いため、正当な理由なく携帯している場合には、取り締まり対象となります。

マイナスドライバーを単体で車内に保管している場合には、不自然な印象を現場の警察官に与えてしまいます。そのため、何かしらの理由があってマイナスドライバーを車内に積みこむ際には必ず工具箱に入れるようにしましょう。

ドリルは手動・電動を問わず正当な理由なく車内に携帯していれば取り調べ対象となる

電動ドリル

レクサスやランドクルーザーなどの高級自動車のドアをドリルで開けて車を盗難していた窃盗グループが三重県で逮捕されるなど、ドリルは犯罪目的のために悪用されてしまう事の多い工具です。

そのため、ドリルは手動・電動を問わず、正当な理由なく直径が1センチ以上の刃と一緒に携帯している場合には、犯罪目的での使用が疑われてしまうため、取り調べ対象となります。

てこの原理で釘を抜く「バール」は犯罪に用いられる機会も多いので車に載せる際には注意が必要

バール

釘抜き用の工具であるバールは、邸宅等への不法侵入や車上荒らし等の犯罪に悪用されるケースも多いため、正当な理由なく車内に隠し持っていたと判断されれば、現場判断によって取り調べ対象となり、逮捕されてしまう場合もあります。

使い方によっては他人の身体に危害を加えることが可能なカッターナイフ・ハサミ類を車内に載せる際には保管の仕方にも注意する

ハサミ

検問時に、車の中に積みっぱなしになっていた登山用のナイフが発見されて逮捕されてしまったという事件があります。カキの殻むき用のナイフも一部は軽犯罪法の規制対象となるなど、カッターナイフ等の使い方によっては、他人の身体に危害を加える事も可能な能力を秘めている器具は、正当な理由がなければ、車内に積まないようにしましょう。

キャンプなどのアウトドアを趣味とする方は、具材などを切るために用いる刃物類は調理道具と一緒に保管していれば、具体を切るために携帯しているという正当な理由づけを与える事ができます。

懐中電灯を正当な理由なく携帯していれば軽犯罪法第一条が適用されて逮捕されてしまう場合もある

懐中電灯

2017年2月、福岡県大野城市で41歳の土木作業員の男性が正当な理由なく懐中電灯を所持していた事を理由により、現行犯逮捕されました。福岡県警の発表を根拠にすれば、男性には軽犯罪法第一条 第三項が適用されたものと推測されます。

軽犯罪法第一条 第三項

正当な理由がなくて合かぎ、のみ、ガラス切りやその他他人の邸宅又は建物に侵入するのに使用されるような器具を隠して携帯していた者

引用元:軽犯罪法第一条 第三項

男性は路上での逮捕でしたが、車内に正当な理由なく懐中電灯を携帯していた場合にも同様のケースは起こり得ます。懐中電灯を携帯しているだけで逮捕されるという事例は極端かもしれませんが、軽犯罪法違反で検挙する際には、現場警察官の裁量権も加味するため、職務質問や検問時にはどういう理由で懐中電灯などを所持しているのかを、冷静に説明する事も大切です。

車内に積んでいれば逮捕される可能性のある工具類は不必要時には置いておかないように注意しょう

マイナスドライバーやバールなどの工具類は、携帯するに値する正当な理由がなければ、悪意はなくとも犯罪行為に用いる道具として見做されてしまいます。そのため、そういった工具類は親戚や友人の引っ越し作業を手伝うなどの明確な理由と目的がなければ、車内に積んで置くべきではありません。

特に、近隣地域で空き巣や車上荒らしなどの犯罪が多発している場合には、警察は検問・職務質問を強化するため、運転中には検問や職務質問を受けやすくなります。その際に、不注意で置き忘れてしまった工具類が、車内で発見されてしまえば面倒な展開へと発展してしまいます。

車内に積んでいれば逮捕される可能性のある工具類や刃物類は、不必要時には置いておかないように注意しましょう。