JEEPグラディエーターのモデルチェンジ

ジープ グラディエーターのモデルチェンジ情報:2021年11月に日本発売のルビコン 2024年改良で12.3インチ化・ディーゼル廃止・8速AT標準

ジープのグラディエーターとはどんな車なのでしょうか?ロサンゼルスモーターショー2018で発表されたピックアップトラックのグラディエーターは、1970年の販売終了から実に48年ぶりの復活。2021年11月30日に日本市場でも発売。

ジープ グラディエーターのモデルチェンジ情報:2021年11月に日本発売のルビコン 2024年改良で12.3インチ化・ディーゼル廃止・8速AT標準

ジープ・グラディエーターがピックアップトラックとして復活 ラングラーをベースにモデルチェンジし日本にも上陸

2018年11月28日、ロサンゼルスモーターショー2018でジープが発表したグラディエーターは、往年のピックアップトラックの系譜を継ぐ復活モデルです。ベース車両はラングラー・アンリミテッド(JL型)で、最新技術をまとって登場しました。

ダブルキャブ仕様のピックアップトラックで、ラングラー譲りのオフロード性能に加え、オンロードでの快適性も備えます。キャンプやスキーなど、家族や仲間とのアウトドアで活躍する一台です。

ここでは、新型グラディエーターのエクステリアやインテリア、搭載エンジンを見ていきます。あわせて、日本発売やその後の改良がどうなったのかも整理します。

2024年の改良で新グリル&12.3インチ化 日本ではルビコンを継続販売

グラディエーターは登場後も改良を重ねています。米国では2024年モデルで内外装をアップデートし、ジープ伝統の7スロットグリルを新デザイン化。インフォテインメントには12.3インチの大型タッチスクリーン(Uconnect5、ワイヤレスApple CarPlay/Android Auto対応)を標準装備し、サイドカーテンエアバッグも標準化しました。ラインナップにはオフロードをさらに突き詰めたルビコンXと、砂漠・荒野向けのモハベXが加わっています。

パワートレインでは、それまで用意されていた3.0LのV6ディーゼル(EcoDiesel)が廃止され、3.6LガソリンV6に集約されました。さらに米国では2025年モデルで6速MTが姿を消し、8速ATに一本化されています。

日本市場では、最上級オフロードグレードの「ルビコン」を継続して設定しています。米国の改良で追加されたルビコンX・モハベXは、いずれも日本には導入されていません。北米では2026年モデルとしても販売が続いており、現時点で生産終了の予定は示されていません。

ジープのピックアップ「グラディエーター」は2021年11月30日に日本発売

日本発売を開始したジープ グラディエーターのエクステリア日本仕様は全長5,600mm×全幅1,930mm×全高1,850mmの大型ボディ

グラディエーターは北米・欧州で先行販売されたのち、2021年11月30日に日本でも受注を開始しました。日本仕様はルビコンのみの設定で、導入時のメーカー希望小売価格は7,700,000円(パールコート塗装車は7,755,000円)でした。このローンチ特別価格の生産分400台は完売し、2022年3月の受注分からは810万円へ改定。以降も価格改定が行われています。

日本で新車として買える本格ピックアップトラックはトヨタ・ハイラックスが代表的な存在で、そこにジープが加わった格好です。前後を任意にロックできるデフロックや専用ローギア付きのロックトラック4×4システムなど、本格的なオフロード性能を備え、走破性の高さが魅力となっています。

グラディエーターベースの軍用車「XMT」構想 その後の量産・採用は不透明

ジープ・グラディエーター軍用車モデルのエクステリアジープ・グラディエーターXMT(軍用車構想)のエクステリア

グラディエーターをベースとした軍用車「XMT(エクストリーム・ミリタリー・グレードトラック)」を、AMゼネラルとの共同開発で2020年後半から生産する、という計画が2019年に発表されました。ガソリンとディーゼルの2タイプを想定し、軍事用の通信システムやグリルガード、AMゼネラルの市販・カスタムパーツを組み合わせて悪路走破性を高める内容でした。

ただし、その後この構想が量産化・制式採用に至ったという確たる続報は確認できていません。あくまで提案・試作段階の話題にとどまっている可能性があり、現状では市販グラディエーターの派生軍用車として広く運用されているとは言い切れない状況です。

ジープ「グラディエーター」は2020年に欧州で発売

ジープ「グラディエーター」が2020年欧州で発売グラディエーターはラングラーの4ドアをベースとし、2020年に欧州で発売された

グラディエーターは欧州仕様として、2019年7月にイタリアで開かれた「Camp Jeep」で初公開され、2020年に欧州で発売されました。

ベースは日本でも販売される新型ラングラーの4ドアモデルで、ダブルキャブ仕様となっています。

4WDは「コマンドトラック」と「ロックトラック」の2システムを用意。「ヒルディセントコントロール」により急な下り坂でも速度を一定に保ちやすく、オフロード性能に優れます。

ジープ「グラディエーター」のリアエクステリアジープ「グラディエーター」のリアエクステリア

ガソリンエンジンは3.6L V型6気筒「ペンタスター」で、最高出力285hp・最大トルク40kgmを発揮します。アイドリングストップ「ESS」を採用し、トランスミッションは登場当初、8速ATと6速MTの2種類が用意されていました(のちに米国では8速ATへ一本化)。
先進運転支援システム(ADAS)も多数用意され、主な機能は以下のとおりです。

ジープ「グラディエーター」の車載コネクティビティジープ「グラディエーター」の充実したインパネ

車載コネクティビティには当初、第4世代の「Uconnect」を採用し、ピンチ・ズーム対応のタッチパネルモニターを装備していました(2024年モデルで12.3インチへ大型化)。前後席にUSBポートを備え、インフォテインメントも充実しています。

  • ブラインドスポットモニター:他車との位置関係を監視し、横や後方の死角から車両や自転車、バイクなどが入ってきた際に、ドアミラー上のアイコン点灯や警告音で知らせます。
  • リアクロスパスディテクション:「R」にシフトすると起動。後方の車や歩行者、自転車などを検知した際に、アイコン点灯やチャイムで警告します。
  • ダイナミックグリッドライン付き「ParkView」リアバックアップカメラ:「R」にシフトすると広角の後方映像をモニターに表示。ハンドル操作に連動するグリッドラインで駐車を支援します。
  • オフロードカメラ:フロントグリル内のカメラがオフロード走行時に前方の障害物を検出して知らせます。

グラディエーターのエクステリアはラングラーを拡大し荷台を搭載した見た目

新型グラディエーターのエクステリアグラディエーターはラングラー・アンリミテッドをベースにした4ドアピックアップトラック

グラディエーターは、ラングラー・アンリミテッドをベースとし、4ドアのダブルキャブに1,524mm(5フィート)の荷台を組み合わせています。北米仕様のボディサイズは全長218インチ・全高73.8インチ・ホイールベース137.3インチで、トヨタ・タコマやシボレー・コロラドといったライバルよりも大きなサイズ感です。

グラディエーターのボディサイズ(北米仕様)
全長 218インチ(5,537mm)
全幅 73.8インチ(1,874mm)
全高 71.8インチ(1,825mm)
ホイールベース 137.3インチ(3,487mm)
荷台の長さ 5フィート(1,524mm)

ベースのラングラーと比べると全長・ホイールベースが大きく延長されているのが分かります(日本仕様は全長5,600mm前後で登録されています)。

グラディエーターとラングラーのボディサイズ比較
グラディエーター ラングラー・アンリミテッド
全長 5,537mm 4,870mm
全幅 1,874mm 1,895mm
全高 1,825mm 1,845mm
ホイールベース 3,487mm 3,010mm

オーバーフェンダーに装着されたライトはウインカーとデイタイムランニングライトを兼ね、車幅に合わせた位置に配置されています。夜間でも車幅を示しやすく、対向車にとっても安全です。

グラディエーターのサイドビューオーバーフェンダーや大径タイヤが特徴的

サイドビューはがっちりとした2枚のドアと大きな荷台、張り出したオーバーフェンダーが目を引きます。タイヤはLT285/70R17クラスの大径サイズを履きます。

オープンエアにしたグラディエーターフロントガラスを倒してオープンエアにできる

ラングラー譲りのオープンエア機構も健在で、ルーフだけでなくドアの取り外しやフロントガラスの前倒しも可能です。

インテリアは無骨なコックピット 日本仕様は8速ATのみで導入済み

グラディエーターのインテリアジープらしさを感じる無骨なインテリア

グラディエーターはJL型ラングラーをベースとし、メカニカルなコックピットが持ち味です。センターコンソールには上からインフォメーションディスプレイ、エアコン操作部、その下に4WDのスイッチ類が並びます。

フロアには2本のレバーが並び、運転席寄りがトランスファーレバー、もう一方がマニュアルのギアレバーです。もっとも、日本仕様のルビコンはラングラー同様に8速ATのみで導入されており、6速MTは設定されていません(米国でも2025年モデルで6速MTは廃止されました)。

グラディエーターのACコンセントアウトドアや災害時に活躍するACコンセントを装備

荷台の右側手前には115VのACコンセントを備え、最大400Wまで使用できます。アウトドアで家電を使いたいときに便利な装備です。インフォテインメントはApple CarPlay/Android Autoに対応します。

搭載エンジンはV6ペンタスター 日本仕様は8速ATを組み合わせる

グラディエーターの3.6Lペンタスターエンジングラディエーターは3.6L V型6気筒ペンタスターエンジンを搭載

グラディエーターの主力エンジンは3.6L V型6気筒「ペンタスター」で、最高出力285hp・最大トルク40kgmを発揮します。日本仕様のラングラー・アンリミテッドのペンタスター(最大トルク35.4kgm)と比べ、グラディエーターはトルクが引き上げられています。なお米国では2023年以前に選べた3.0Lディーゼルが廃止され、現在はこのガソリンV6に集約されています。

グラディエーターに搭載されるエンジン
種類 V型6気筒
排気量 3,604cc
最高出力 285hp
最大トルク 40kgm

アイドリングストップも備えます。日本仕様のラングラーのペンタスターはレギュラーガソリン仕様で燃費9.2km/Lですが、グラディエーターはより大柄なため、燃費はこれよりやや不利になります。

トランスミッションは登場当初8速ATと6速MTが用意されていましたが、日本仕様は当初から8速ATのみ。米国でも2025年モデルで8速ATへ一本化されました。

大柄なボディを安全に扱える先進運転支援システムを搭載

安全装備が充実したグラディエーター安全装備が充実し、大きなボディでも扱いやすい

グラディエーターには各種の安全装備が備わります。死角の多い大柄なボディに嬉しいブラインドスポットモニターや、後退時に後方の障害物・人を知らせるリアクロスパスディテクションなどが用意されています。

グラディエーターに搭載される主な安全装備

  • ブラインドスポットモニター
  • リアクロスパスディテクション
  • スポーツバー
  • ヒルスタートアシスト
  • リアバックアップカメラ
  • リアパークアシスト
  • トレーラースウェイコントロール
  • セントリーキー盗難防止装置
  • エンハンストアクシデントレスポンスシステム など

ベースがJL型ラングラーのため、安全装備はラングラー系のものを踏襲しています。2024年モデルではサイドカーテンエアバッグが標準化されるなど、安全面も強化されました。

ジープ・グラディエーターのモデルチェンジ遍歴

ジープ・グラディエーターは、ステランティスN.V傘下のジープが手がけるピックアップトラックです。初代と2代目ではプラットフォームが異なり、デザインも大きく違います。

ジープ・グラディエーター 初代 SJ/1962年〜1988年

1962年、ジープ・ワゴニアのプラットフォームをベースにグラディエーターが誕生しました。1971年からの数年間は「ジープ・ピックアップ」、1974年以降は「ジープ・Jシリーズ」と呼ばれます。
1981年にはワゴニア由来の車体を改め、その後1988年まで生産されました。

ジープ・グラディエーター 2代目 JT/2018年〜

2018年11月、ロサンゼルスモーターショーで、JL型ラングラーをベースとする2代目グラディエーターが登場。米国では2019年に発売されました。
2020年、欧州で発売。
2021年11月30日、日本で受注開始。ルビコンのみの設定で、導入時価格は770万円(のちに810万円へ改定)。
2024年、米国で改良版を発売。新7スロットグリル、12.3インチタッチスクリーン標準化、サイドカーテンエアバッグ標準化。オフロード強化版のルビコンX・モハベXを追加し、3.0Lディーゼルを廃止してガソリンV6に集約。
2025年、米国で6速MTを廃止し8速ATへ一本化。日本ではルビコンの販売を継続(ルビコンX・モハベXは日本未導入)。

ジープ・グラディエーターのモデルチェンジ遍歴
ジープ・グラディエーターのモデル 販売年表
初代 SJ 1962年〜1988年
2代目 JT 2018年〜(日本は2021年〜)

グラディエーターはラングラーベースの大型ピックアップ 日本でもルビコンが選べる希少な一台

JEEPグラディエーター

グラディエーターは、JL型ラングラー・アンリミテッドをベースとしたダブルキャブのピックアップトラックです。全長は約5,600mm(日本仕様)と大柄で、ホイールベースを延長した堅牢な設計により、荷台に荷物を積んでも安定した走りを見せます。

丸目に縦グリルというジープらしいフェイスと、無骨で機能的なコックピットが魅力です。エンジンは3.6L V型6気筒のペンタスターで、大柄なボディながら扱いやすいユニット。死角の多いピックアップに嬉しいブラインドスポットモニターやリアクロスパスディテクションなど、安全装備も充実しています。トランスミッションは日本仕様では8速ATのみとなります。

米国での発表は2018年、発売は2019年で、価格帯はラングラー・アンリミテッドより高めです。日本には2021年11月にルビコンが導入され、その後の価格改定を経て現在も販売が続いています。国内で新車として買える本格ピックアップは限られるため、グラディエーターは選択肢として貴重な存在です。米国では2024年の改良や2025年の8速AT一本化を経て、2026年モデルへと販売が続いています。