N-BOXの維持費は年間いくらかかる?エントリーモデル「N-BOX G・Honda SENSING」を購入した場合を想定して概算してみた
N-BOXは、2018年に過去最高の241,870台(N-BOX SLASHも含む)の新車を販売した日本で一番売れている車です。2017年に引き続いて、2018年も普通車を含めた年間販売台数において、第1位を記録した同車の購入を考えている方々は多いはず。
そこで、今回は同車のエントリーモデルである「N-BOX G・Honda SENSING」を購入した場合を想定して、燃料代・自動車税・諸経費等を内訳とする年間維持費を求めてみました。
日本を代表する軽自動車であるホンダ「N-BOX」のスペック情報
軽自動車では4年連続で、新車販売台数No.1を記録するホンダ「N-BOX」は、A型のベビーカーならば折り畳まずに積める広い室内空間、エントリーモデルにおいても先進の安全運転支援システム「Honda SENSING」等の標準装備を充実させているユーザー評価の高い車です。
駆動方式 | FF | 4 WD |
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全長 | 3,395mm | |
全幅 | 1,475mm | |
全高 | 1,790mm | 1, 815mm |
ホイールベース | 2,520mm | |
最低地上高 | 145mm | |
室内長 | 2,240mm | |
室内幅 | 1,350mm | |
室内高 | 1,400mm | |
乗車定員 | 4名 | |
車両重量 | 890kg | |
最小回転半径 | 4.5m | |
タイヤサイズ | 155/65R14 | |
燃費(JC08モード) | 27.0km/L | 25.4km/L |
N-BOXは、信号手前などの減速走行時にエンジンを停止状態として、燃費や排出ガスを抑えるアイドリングストップシステム等を導入する効果によって環境性能を高めて「N-BOX G・Honda SENSING(FF)」などのグレードでは、27.0km/Lのカタログ燃費を達成させます。
型式 | S07B |
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種類 | 水冷直列3気筒横置 |
排気量 | 658cc |
最高出力 | 43kW/7,300rpm |
最大トルク | 65Nm/4,800rpm |
使用燃料 | 無鉛レギュラーガソリン |
タンク容量 | 27L |
N-BOXは2017年8月にフルモデルチェンジを実施して、エンジンルームのコンパクト化・テールゲートを薄型として同車の魅力である室内空間を更に拡大させて、助手席シートのスライド量を570mmとするスーパースライドシート仕様を追加しました。
そして、2018年4月には日常の買い物シーンだけではなくて、介護や趣味にまで使い勝手の良いスロープ仕様を追加設定して、ユーザーの選択肢を広げて商品力を強化しました。
N-BOXの維持費は税金・燃料代・保険料・駐車場代を含めて計算すれば年間で約31万円
N-BOXの年間維持費を、任意保険料や燃料代、駐車場代などを内訳として計算した結果、その概算値はFF駆動では311,659円、4WD駆動では314,251円となりました。
自賠責保険などのように法律によって金額が定められている値もあれば、年齢や等級などによって価格が変化する任意保険のようなバラつきの多い項目もありますが、約31万円という年間維持費は、N-BOXの購入を検討している方にとっては、一つの目安となる金額です。
2WD | 4WD | |
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自動車税 | 10,800円 | 10,800円 |
燃料代 | 67,248円 | 69,840円 |
駐車場代 | 120,000円 | 120,000円 |
車検代 | 19,736円 | 19,736円 |
任意保険料 | 64,000円 | 64,000円 |
諸経費 | 29,875円 | 29,875円 |
合計金額 | 311,659円 | 314,251円 |
毎年4月確定して5月末までに支払う自動車税はN-BOXを新車で購入した場合は10,800円
自動車税は年度初めの4月1日時点で車を所有している人に課せられる税金で、搭載するエンジンの総排気量によって税額が決められます。N- BOXの総排気量は658ccであり、自家用乗用軽自動車の用途区分が適用されます。
軽自動車を所有していれば掛かってくる自動車税は、2015年3月31日以前に登録された車両では7,200円、4月1日以降であれば10,800円と負担額が変化します。
今回のケースでは、「N-BOX G・Honda SENSING(FF)」を新車で購入したケースを想定しているため、支払い義務の生じる自動車税は10,800円となります。
自動車税の支払い方法は、自宅に届いた書類をコンビニ、銀行や郵便局に持参する他、地域によってクレジットカードを利用しての決済も可能です。
用途区分 | 総排気量 | 税額 |
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自家用乗用軽自動車 | 660cc(2015年4月1日以降) | 10,800円 |
660cc(2015年3月31日以前) | 7,200円 |
1年間にN-BOXにかかる燃料代の概算値~FFは67,248円・4WDは69,840円
年間にかかる燃料代は、所有している車が搭載しているパワーユニット、走行ルートなどによっても変化しますが「年間走行距離」「燃料価格」「燃費」といった3つの数値を設定すれば、概算する事ができます。
年間走行距離の目安
- 通勤・通学(往復30km×120日×=3,600km)
- 週1度のお買い物(往復30km×52週=1,560km)
- 月1度のレジャー(往復400km×12回=4,800km)
3,600km+1,560km+4,800km=9,960km
モデルケースとして上記のようにN-BOXを通勤や買い物シーンで利用して、年間走行距離は10,000kmとするオーナーを想定します。その年間走行距離を燃費で割って求めた、年間燃料消費量にガソリン価格を掛け合わせれば、1年間にかかる燃料代の概算値を導けます。
N-BOXの年間燃料代の概算値
年間燃料消費量
- FF:10,000km÷21.6km/L=467L
-
4WD:10,000km÷20.5km/L=485L
- FF:467L×144(円/L)=67,248円
- 4WD:485L×144(円/L)=69,840円
1年間にかかる燃料代
※実燃費はカタログ値の8割と言われているので、FFは21.6km/L 4WDは20.5km/Lの数値で計算
FF:27km/L × 0.8=21.6km/L 、4WD:25.4km/L × 0.8=20.5km/L
※ガソリン代は144円に設定して算出
上記のように、数値を設定してN-BOXの年間燃料代(概算値)を求めた結果、FFは67,248円、4WDは69,840円となりました。
月極駐車場代を全国平均の1万円と設定すれば年間にかかる駐車場代は12万円
駐車場代は、自宅に駐車スペースを構えている人であれば無料であり、月極駐車場を借りたケースにおいても大都市と地方とでは価格差に開きがあるため、年間維持費を求める際にバラつきが特に生じやすい項目です。より現実に近い金額を把握したいという方は、ご自身の居住環境等に合わせて計算する事をおすすめします。
N-BOXは、雪道での力強い走りを可能とする4WD車を全てのグレードで設定する全国的にも支持されている車です。そのため、月極駐車場代を全国平均の相場である10,000円とすれば年間にかかる金額は120,000円と計算できます。
全国主要都市の月極駐車場の相場
- 東京(23区)の相場:30,000円
- 大阪市の相場:25,000円
- 横浜市の相場:17,000円
- 名古屋市の相場:11,000円
- 福岡市の相場:11,000円
- 札幌市の相場:10,000円
- 全国の相場:10,000円
N-BOXを購入した場合の車検代は年間換算では約2万円
新車購入時であれば3年後に、それ以外のケースであれば2年周期でやってくる車検は、該当する車が保安基準を満たしていて、公道を安全に走行できるかどうかを判断する検査です。
車検代は、重量税・自賠責保険・印紙代といった法律によって金額が定められている法定費用と、ディーラーやスタンド等の検査を依頼した場所によって異なる、オイル交換等の整備代と車検代行料などの可変費用を加算すれば求まります。
重量税 | 7,500円 |
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自賠責保険 | 35,610円 |
印紙代 | 1,100円 |
合計金額 | 44,210円 |
法定費用の合計に、車検代行料の相場である10,000円と整備費用の5,000円を加算すれば、その合算値は59,210円となり、年間換算では19,736円となりました。
N-BOXを購入した際にかかる重量税は7,500円
重量税は、車体の重量が重くなるにつれて応分額が増える種類の税金です。軽自動車であるN-BOXを新車で購入して場合に課される重量税は7,500円です。
N-BOXは国が定めた環境基準を満たしているために、重量税が一定割合減額されるエコカー減税の対象車ですが、恒常的な制度ではないため、消費税が10%に引き上げられるタイミングで導入される新たな税制である「環境性能割」との兼ね合いもあるために、ここでは7,500円と設定します。
エコカー外 | エコカー | ||||
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税率 | 減税無し | 本則税率 | 25%減税 | 50%減税 | 75%減税 |
3年自家用(新車購入時) | 9,900円 | 7,500円 | 5,600円 | 3,700円 | 1,800円 |
2年自家用(継続審査) | 6,600円 | 5,000円 | 3,700円 | 2,500円 | 1,200円 |
※車を登録してから、13年、18年が経過すると、重量税が加算されます。
※エコカー減免制度が適用される車であれば、税額が免除、及び一定割合減免されます。
N-BOXを購入した際にかかる自賠責保険料(離島・沖縄を除く)は35,610円
加入が義務付けられる自賠責保険は、新車を購入した場合では37ヵ月加入となります。軽自動車であるN-BOXが37ヵ月の自賠責保険に加入した際にかかる金額は35,610円です。
軽自動車 | 保険期間 | ||||||
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37ヵ月 | 36ヵ月 | 25ヵ月 | 24ヵ月 | 13ヵ月 | 12ヵ月 | 1ヵ月 | |
35,610円 | 34,820円 | 25,580円 | 25,070円 | 15,960円 | 15,130円 | 5,840円 |
軽自動車 | 保険期間 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
37ヵ月 | 36ヵ月 | 25ヵ月 | 24ヵ月 | 13ヵ月 | 12ヵ月 | 1ヵ月 | |
24,010円 | 23,520円 | 18,040円 | 17,540円 | 11,950円 | 11,440円 | 5,740円 |
※新車を購入した場合は、自賠責保険は37ヶ月加入となります。
車両保険はつける・対人賠償を無制限とする等の諸条件の下で算出したN-BOXの任意保険料は年間で64,000円
加入義務のある自賠責保険が相手方の身体に損害を与えた場合にのみしか適用されず・支払い限度額が設定されているのに対して、任意保険は加入する保険の種類によっても異なりますが、支払い限度額を無制限とする事も可能で、対物・搭乗者・自損・車両等に関しても適用できます。
期間中の1年間単位で、無事故であれば等級がワンランクアップして保険料を割り引く等級制度を設けている任意保険は、乗車している車種、運転履歴や年齢等の諸条件を考慮して、統計学的な手法を用いて保険額を算出します。
N-BOX任意保険料の概算値:64,000円(27,700円)
- 年齢30歳以上
- 年間走行距離11,000km以下
- 対人賠償は無制限
- 対物賠償は無制限
- 13等級
- ゴールド免許保有
上記の条件設定の下で、N-BOXの任意保険料を見積もったところ、年間にかかる金額の概算値は64、000円(月々5,500円)となりました。
N-BOXを維持するのにかかる諸経費は年間換算で29,875円と見積もられる
諸経費の内訳は、オイル交換代・タイヤやバッテリーの購入費用です。車の状態を維持するには、消耗品であるタイヤやバッテリー等のアイテムの交換、劣化するとエンジンの動作不良を招いてしまうオイルを定期的に交換する必要があります。
タイヤ交換 | 15,875円 |
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オイル・エレメント交換 | 8,000円 |
バッテリー交換 | 6,000円 |
諸経費合計 | 29,875円 |
消耗品であるタイヤを4年後に新品に交換した際の費用の目安は年間換算で考えると1万5,000円
路面に動力を伝えるタイヤは摩擦によって表面がすり減っていく消耗品です。状態の悪いタイヤを使用し続ければ、ハイドロプレーニング現象やバーストが発生しやすくなるなど、事故のリスクを高めてしまう要因となります。
新品タイヤへの交換時期は、年間走行距離や商品特性などによっても異なります。ご自身が利用しているタイヤの適切な交換時期は、ひび割れの進行レベルやスリップサインによって確認する事ができます。
新品タイヤへと交換する時期を平均的な4年後と設定し、タイヤサイズ155/65R14のN-BOXに装着できるサマータイヤ(BluEarth AE‐01)、スタッドレスタイヤ(BLIZZAK VRX2)を購入した場合を想定すれば、その合算値は63,500円となります。1年間に15,875 円を積み立てておけば、その費用をまかなう事ができます。
夏タイヤ | 25,100円(BluEarth AE-01) |
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冬タイヤ | 38,400円(BLIZZAK VRX2) |
合計金額 | 63,500円 |
年間換算 | 15,875円 |
エンジンの状態を維持するのに必要なオイル・エレメント交換の費用は年間8,000円
劣化すれば湿潤作用・冷却作用・防錆作用等の低下を招いて、エンジン効率の悪化や故障の原因となってしまうエンジンオイル交換の標準的な目安時期は、ターボ車でなければ15,000kmあるいは1年と推奨されています。
また、エンジンオイルに含まれている汚れ物質を綺麗にろ過するフィルターであるエレメント交換も年に1回行うと設定すれば、その費用の合算値は8,000円(工賃も含む)となります。
N-BOXのオイル交換代
- オイル交換:5,000円(年1回)
- エレメント交換:2,000円(年1回)
- 作業工賃:1,000円
- 合計金額:8,000円
エンジンを起動させる・ナビシステムを作動させるための電力を供給するバッテリーの交換費用は年間換算で約6,000円
エンジンを起動させる、ナビシステムやオーディオ機器を作動させるために必要な電力を供給するバッテリーの交換時期の目安は、通常車であれば3年、アイドリングストップ車であれば18ヶ月と言われています。
自車に適合するバッテリーは車検証に記載されている車式型式と年式を必要情報とすれば、選択することが出来ます。ここでは、N-BOXのDBA-JF3(FF)・DBA‐JF4(4WD)の型式に対応すするアイドリングストップ車用のバッテリーを、N-BOXを新車で購入してから18ヶ月後に9,000円で買ったと設定すれば、その金額は1年換算では6,000円となります。
エントリーモデルでも標準装備が充実している「N-BOX」は購買意欲を刺激する車
軽自動車では初となる先進の安全装備を全車に標準装備させて、乗車スペースが広く、室内の静粛性も高いホンダ「N‐BOX」は、実用面でも優れている購買意欲を刺激する車です。
2年連続(2017年と2018年)で、新車販売台数No.1を達成したN-BOXの購入を考え中の方は多いはず。今回、計算した約31万円という年間維持費は概算値ではありますが、ご自身が考えている予算と照合させながら、グレード選びや購入を具体化させる際に役立つ情報です。