ジャガーXJのモデルチェンジ

ジャガーXJのモデルチェンジ情報!予定された次期型のEV化は見送り

ジャガーXJはモデルチェンジせず2019年に生産終了、予定されていたEV化の詳細や現行モデルの基本スペックを解説。ジャガーXJはFセグメントのフラッグシップサルーンで3.0L V6 340PS スーパーチャージドガソリンエンジンを搭載。

ジャガーXJのモデルチェンジ情報!予定された次期型のEV化は見送り

高級セダン「ジャガーXJ」のエクステリア・インテリアや装備など基本スペック

イギリスの高級車メーカー「ジャガー」が販売するジャガーXJは、ジャガーを代表するFセグメントのフラッグシップサルーンです。

X351系は2009年から販売されており、モデルはスタンダードホイールベースとロングホイールベースが展開。スタンダードホイールベースモデルにはXJ SWB LUXURY・XJ SWB PREMIUM LUXURY・XJ SWB PORTFOLIO・XJ SWB XJ50・XJ SWB R-SPORT・XJ SWB XJR575の6グレードが、ロングホイールベースにはXJ LWB AUTOBIOGRAPHYがラインナップします。

次期型はEV化することが予定されていましたが、EV化計画は見送られ2019年に販売終了。ここではジャガーXJのスペックのほか、モデルチェンジ情報についても追っていきます!

長い歴史を持つジャガーXJのモデルチェンジ遍歴

ジャガーXJはイギリスの高級車メーカーのジャガーで販売されているFセグメントの高級セダンです。1968年にジャガーの新たなるアイコンとなるべくXJシリーズは開発されました。長い歴史の中で数多くのモデルを排出していますが、最も人気があるのは2010年に誕生したX351系です。

ジャガーXJ シリーズⅠ/1968年~1972年

1968年、ジャガーXJ6シリーズⅠが誕生しました。エンジンは直列6気筒DOHCのXKエンジンを採用。2.8Lと4.2Lが設定されました。静粛性と快適性がロールスロイスをも凌ぐと言われ、高度な運動性と相まって高い評価でした。
1972年にはXJ12シリーズⅠが登場。5,344ccのV型12気筒エンジンをあえてデチューンして搭載したモデルです。その後、XJ6LシリーズⅠ、XJ12LシリーズⅠが登場します。

ジャガーXJ シリーズⅡ/1973年~1978年

1973年、米国の安全基準を満たすためにフロントバンパーの位置を変更するなどしてシリーズⅡへと移行。1975年にはXJ6LがXJ6の呼び方になりXJ6シリーズⅡになり、標準ホイールベース版の製造が終了します。XJ12シリーズⅡでもXJ12LがXJ12と呼び方が変更になります。XJ6CシリーズⅡ、XJ12CシリーズⅡは、1978年、XJ-Sの発売と共に製造が終了しました。

ジャガーXJ シリーズⅢ/1979年~1985年

1979年、ビッグマイナーチェンジが施され、シリーズⅢになり、5速MTが初採用されています。XJ6シリーズⅢではシリーズⅡと変わらないエンジンを採用。1985年に最後となるマイナーチェンジを受け、3.4L版のインテリアが大幅に変更になりました。
XJ12シリーズⅢでも同じエンジンを採用していましたが。1981年にマイナーチェンジが行われ、ファイアーボールエンジンに変更されました。1983年にもマイナーチェンジが行われ、クルーズコントロールなどの沿装備が充実しました。

ジャガーXJ XJ40系/1986年~1994年

XJ40型は前期型と後期型に分かれます。前期型は1986年~1989年に販売されており、4速AT、5速MTのトランスミッションで、ATではジャガー独自の「Jゲート」と呼ばれるセレクターデザインが採用されています。日本での導入はATのみとなります。ベーシックモデルの「2.9」「3.6」と、上級モデルの「2.9ソブリン」「3.6ソブリン」、サスペンションが強化された「3.6スポーツ」の設定があります。1988年5月、スポーツタイプの「XJR」が追加されました。

XJ40系の後期型は1990年~1994年にビッグマイナーチェンジを施して販売されています。これまで以上の信頼性と品質の向上と共に、工作精度を向上しています。1991年モデルからは強化されたエンジンが採用され、1993年からは全車にアエバッグの標準装備が設定されています。

V型12気筒モデルは1993年~1994年に販売されていて、6.0LV型12気筒エンジンを搭載した「XJ12」を発表。のちにロングホイールベースの「デイムラー・ダブルシックス」が追加され、日本市場では「デイムラー・マジェスティック」のネーミングで販売されています。1994年にX300系に引き継がれ、生産を終了しています。

ジャガーXJ X300系/1994年~2003年

1994年、ビッグマイナーチェンジが施されてX300系に。これまでの角形のヘッドライトから丸型のヘッドライトになりました。エンジンは「AJ6」から「AJ16」に変更されています。電装系が日本製となり、信頼と品質も向上。1995年にはインテリアの小変更が行われ、1996年にもマイナーチェンジが行われました。
1998年にはマイナーチェンジを行って「X308」系になり、V型8気筒AJ-V8エンジンを搭載され「XJ6」の名称が消滅しました。
2001年のマイナーチェンジではトランスミッション形式が変更になり、日本市場に「3.2スポーツ」が追加になります。その後、世界限定500台で、創始者ウィリアム・ライオンズの生誕100周年を記念した「XJR100」が発売されました。

ジャガーXJ X350系/2003年~2010年

2003年、フルモデルチェンジが行われ、X350系に。軽量化されたボディにV型8気筒の3.6Lと4.2L、過給機付きの4.2L V型8気筒エンジンを採用し、6速ATの設定も用意されました。
2004年にはXJ6がV型6気筒3.0Lエンジンを搭載してその名前が復活します。
2006年にはラインナップから3.6L V型8気筒エンジンが消滅します。
2007年、「X358」にマイナーチェンジします。エクステリアが変更となり、スポーティなスタイルになりました。
2010年6月、日本での販売が終了します。

ジャガーXJ X351系/2010年~2019年

2009年7月、フルモデルチェンジで「X351」に。直噴エンジンの5.0L V型8気筒とスーパーチャージャー付きの5.0L V型8気筒エンジン、V型6気筒3.0Lターボディーゼルエンジンの設定がなされます。2013年には直列4気筒直噴ターボエンジンが追加され、その後、次期型にEVになるとのは発表されていましたが、計画は中止に。2019年に販売を終了しています。

ジャガーXJのモデルチェンジ遍歴
ジャガーXJのモデル 販売年表
シリーズⅠ 1968年~1972年
シリーズⅡ 1973年~1978年
シリーズⅢ 1979年~1985年
XJ40系 1986年~1994年
X300系 1994年~2003年
X350系 2003年~2010年
X351系 2010年~2019年

ジャガーXJの最後の特別仕様車「XJR575 “V8” FINAL EDITION」が受注をスタート

FINAL EDITIONのジャガーXJXJR575 “V8” FINAL EDITIONのエクステリア

ジャガーXJの最後の特別仕様車となる「XJR575 “V8” FINAL EDITION」が、2019年10月21日より受注予約を開始しました。

  • サントリーニブラック(メタリック)のジャガーXJサントリーニブラック(メタリック)
  • ユーロンホワイト(メタリック)のジャガーXJユーロンホワイト(メタリック)
  • ロワールブルー(メタリック)のジャガーXJロワールブルー(メタリック)
  • インダスシルバー(メタリック)のジャガーXJインダスシルバー(メタリック)
  • ブリティッシュレーシンググリーン(メタリック)のジャガーXJブリティッシュレーシンググリーン(メタリック)

ジャガーXJの20インチホイールXJR575 “V8” FINAL EDITIONが装着する20インチホイール

XJR575 “V8” FINAL EDITIONのベース車両は「XJR575」で、限定20台で販売。ボディカラーは「サントリーニブラック」「ユーロンホワイト」「ロワールブルー」「インダスシルバー」「ブリティッシュレーシンググリーン」など5色がラインナップします。

ジャガーXJの内装XJR575 “V8” FINAL EDITIONのインテリア

パワートレインには最高出力423kW/575PS、最大トルク700Nmを発生させる5.0L V型8気筒スーパーチャージド・エンジンを採用。価格は初代XJが登場した年にちなんで1968万円に設定されています。

ジャガーXJの車載装備XJR575 “V8” FINAL EDITIONの多彩な車載装備

360°サラウンドカメラやセキュアトラッカー、アダプティブLEDヘッドライトなど、フラッグシップモデルらしい特別装備を用意します。

XJR575 “V8” FINAL EDITIONの特別装備

  • セキュアトラッカー
  • スマートフォンパック
  • ロッキングホイールナット(ブラック)
  • ホイールセンターバッジ
  • スタイルバルブキャップ
  • アダプティブLEDヘッドライト
  • デュアルビュータッチスクリーン
  • コネクトプロパック
  • 20インチ”スタイル5044″5スポーク (テクニカルグレイフィニッシュ)
  • 360°サラウンドカメラ
  • ラゲッジコンパートメント プレミアムカーペットマット
  • JAGUAR PREMIUM CARE 5

ジャガーXJのグレード別スペックをチェック!

ジャガーXJジャガーXJはスタンダードホイールベースとロングホイールベースの2モデルがラインナップ

ジャガーXJのスタンダードホイールベースとロングホイールベースのモデル間、またグレード間でのスペックの違いをリストにしてまとめました。

ジャガーXJの価格は、ベースモデルにあたるXJ SWB LUXURYの場合は11,490,000円から設定。
搭載エンジンは3.0L V6 340PS スーパーチャージドガソリンエンジンが基本ですが、XJ SWB XJR575には5.0L V8 575スーパーチャージドエンジンが、XJ LWB AUTOBIOGRAPHYには5.0L V8 510 PS スーパーチャージドガソリン エンジンがそれぞれ搭載されています。

ジャガーXJのスタンダードホイールベース(SWB)
グレード XJ SWB LUXURY XJ SWB PREMIUM LUXURY XJ SWB PORTFOLIO XJ SWB XJ50 XJ SWB R-SPORT XJ SWB XJR575
価格 11,490,000円~ 12,530,000円~ 14,030,000円~ 13,210,000円~ 14,340,000円~ 18,870,000 円~
エンジン 3.0リッター V6 340PS スーパーチャージド ガソリンエンジン 5.0リッターV8 575PSスーパーチャージドエンジン
乗車定員 5名
最高速度 250km/h 300km/h
加速性能0-100km/h 5.9秒 4.4秒
燃料消費率(JC08モード) 7.6km/L 6.8km/L
燃料タンク容量 80リッター
総排気量 2,994cc 4,999cc
最高出力 250 kW (340PS)/ 6,500rpm 423kW (575PS)/ 6,250-6,500rpm
最大トルク 450N・m/3,500rpm 700N・m/3,500rpm
トランスミッション 8速オートマチックトランスミッション
車両重量 1,890kg 1,960kg
全高 1,455mm
全長 5,135mm
全幅 1,900mm 1,905mm
ホイールベース 3,030mm
ジャガーXJのロングホイールベース(LWB)
グレード XJ LWB AUTOBIOGRAPHY
価格 20,690,000円~
エンジン 5.0リッター V8 510 PS スーパーチャージドガソリン エンジン
乗車定員 5名
最高速度 250 km/h
加速性能0-100km/h 4.9秒
燃料消費率(JC08モード) 6.8 km/L
燃料タンク容量 80リッター
総排気量 4,999cc
最高出力 375 kW(510 PS) /6,000-6,500 rpm
最大トルク 625N・m /3,500rpm
トランスミッション 8速オートマチックトランスミッション
車両重量 1,970kg
全高 1,455mm
全長 5,260mm
全幅 1,900mm
ホイールベース 3,155mm

ジャガーXJのエクステリアはフラッグシップらしい余裕と堂々たる美しさを備える

ジャガーXJのエクステリアラグジュアリーなデザインを極めたジャガーXJのエクステリア

ジャガーXJのエクステリアは伝統と新しさを融合。頂点に立つフラッグシップカーにふさわしいデザインで、なだらかな曲線を描くルーフラインがスタイリッシュです。
なお、ボディカラーはスタンダードホイールベースに14色、ロングホイールベースには以下の12色設定されています。

ジャガーXJのボディカラー

  • フジホワイト
  • ナルヴィックブラック
  • サントリーニブラック
  • ユーロンホワイト
  • インダスシルバー
  • コリスグレー
  • ロワールブルー
  • フィレンツェレッド
  • ブリティッシュレーシンググリーン
  • ロゼッロレッド
  • カルパチアングレー(+174,000円)
  • ファラロンブラック(+174,000円)
  • サテンコリスグレー(+765,000円/スタンダードホイールベースのみ)
  • ヴェロシティブルー(+765,000円スタンダードホイールベースのみ)

フラッグシップセダンのジャガーXJのインテリアは先進装備が充実!贅をつくした質感高いデザインでドライバーの所有欲を満たす

ジャガーXJのコックピット操作性とデザイン性を両立し、機能美を形にしたジャガーXJのコックピット。スマホとの連携を強化した装備が充実

先進装備が充実し、スイッチ類の操作系のレイアウトにも配慮されたジャガーXJのコックピット。スマートフォンと連携するTouch ProインフォテインメントシステムはジャガーXJの全車に標準装備となっており、車内にWi-Fi環境を作り出したり、スマートフォン経由で車のロックや解錠、エアコン操作などを行うこともできます。

インタラクティブドライバーディスプレイ大型で視認性に優れたインタラクティブドライバーディスプレイ

ジャガーXJには、ハイコントラストで視認性に優れた12.3インチのHD TFTスクリーンインタラクティブドライバーディスプレイを搭載。グラフィックテーマは自分好みにカスタマイズできます。

リアシートに座るゲストのためのオプションも充実リアシートに座るゲストのためのオプションも充実

ジャガーXJのリアシートエンターテインメントはオプションで装備可能。16:9画面の10インチHDスクリーンで映画鑑賞などを楽しむことができ、車内での過ごし方の幅が大きく広がります!

ジャガーXJのインテリア後部座席まで広々としたジャガーXJのインテリア

ゲストをもてなすゆとりあるリアシートもジャガーXJの魅力のひとつ。レッグルームは1mを越えるので、身体を目いっぱい伸ばしても余裕があり、ドライブ中もリラックスして過ごせます。

ジャガーXJは先進安全装備が充実!誰もが快適かつ安全にドライブが楽しめる

先進システムを装備走行中から駐車操作までドライバーを頼もしく支援する先進システムを装備

ジャガーXJには多彩な先進ドライバーアシスト機能を搭載。フラッグシップモデルにふさわしい安心をドライバーやゲストに提供します。
自動緊急ブレーキや車線逸脱警報のほか、駐車時にステアリング操作をオートで実行するパークアシストなどが完備されています。

ジャガーXJの先進安全装備

  • レーンデパーチャーワーニング2
  • レーンキープアシスト
  • 自動緊急ブレーキ
  • ブラインドスポットアシスト
  • ドライバーコンディションモニター
  • アダプティブクルーズコントロール(キューアシスト付)
  • パークアシスト
  • 360°パーキングエイド
  • サラウンドカメラシステム
  • リバーストラフィックディテクション

セダン・ジャガーXJは2019年に生産終了

ジャガーXJ

ジャガーブランドの頂点に君臨するフラッグシップモデル「ジャガーXJ」は、1968年にデビューして以来、多くのドライバーを虜にしてきたアイコン的存在。2009年より販売されているX351系ジャガーXJも、美しいデザインと優れた走行性能、安全性能など多くの魅力が詰め込まれています。

しかし次世代ジャガーXJはEV化されることが公式発表されていましたが、2019年に生産終了になりました。今後フラッグシップBEVとして復活の可能性もあるため期待しましょう。