シルビアの維持費

シルビア(S15型)の維持費~中古車市場で人気の名車は年間いくら必要?

シルビア(S15型)の年間維持費を概算。法律によって支払い額が定められている自動車税や、走行距離は1万kmと設定して見積もった燃料代等を内訳とする維持費は、ターボエンジンを搭載する上級グレードの「スペックR Vパッケージ」が約68.8万円で、「スペックS Vパッケージ」は約65.2万円。

シルビア(S15型)の維持費~中古車市場で人気の名車は年間いくら必要?

シルビアの年間維持費 ~ 7代目(S15型)のグレード「スペックS Vパッケージ」「スペックR Vパッケージ」をモデルケースとして概算

中古車市場で根強い人気を保ち続ける日産のスポーツクーペ「シルビア」の年間維持費を求めます。モデルケースとして選んで、燃料代や車検代等を内訳とする維持費の概算値を計算したのは、日本のみならず海外市場でも高い評価を受けている7代目シルビア(S15型)のグレード「スペックS Vパッケージ」「スペックR Vパッケージ」。

バブル時代にデートカーとしての商業的な成功を収めて、チューニングカーとしても支持された「シルビア」は、映画などのエンタメ作品の劇中車として登場する機会も多く、それら作品の刺激を受けた新たなファン層を獲得しています。

かつてを懐かしんでシルビアへの乗車を希望するシニア・ミドル世代や、ワイルドスピード頭文字D等の作品の影響を受けてシルビアという名車に憧れを抱いてしまったヤング世代にとっても役立つ情報をお届けします。

シルビアの歴史とS15型グレード「スペック S Vパッケージ」「スペックR Vパッケージ」の主要諸元

日産のスポーツクーペ「シルビア」の歴史と、維持費の概算額を求めるに際して選択した7代目(S15型)のグレード「スペックS Vパッケージ」「スペックR Vパッケージ」の特徴や主要諸元を紹介します。

デートカーやチューニングカーとしても支持されてエンタメ作品にも登場する機会の多いシルビアの歴史

ギリシャ神話に登場する清楚で美しい乙女を車名の由来とする「シルビア」は、1965年から2002年まで40年近く販売されていた、スタイリッシュなエクステリアを魅力とする日産のスポーツクーペです。

シルビアは歴代7モデルの歴史の中でも、バルブ景気のタイミングと発売時期が重なっていた5代目(S13型)がデートカーとして人気を博する、S14型の後期モデルやS15型がハリウッド映画のワイルドスピードに劇中車として登場する、FR式の本格的なスポーツカーながらも、お手頃価格で買えてチューニングカーやドリフトカーとしても支持されるなどして一時代を築き上げました。

車好きにとってはバイブルとも言える大ヒット漫画「頭文字D(イニシャルD)」にも劇中車として度々登場するシルビアは、2002年8月に排ガス規制等の影響を受けて生産終了となってしまいました。

維持費の概算額を求めるのにモデルケースとして選んだS15型グレード「スペックS Vパッケージ」「スペックR Vパッケージ」の特徴と主要諸元

歴代モデルの中から維持費の概算額を求めるに際してS15型を選んだ理由は、同車が最終型でありシルビアの完成品として評価されていて、中古車市場において比較的に購入しやすいからです。

1999年から2002年までの約4年間販売されていた7代目(15型)シルビアは、その期間中に計5回のモデル追加や改良が実施されています。

2002年1月に 発売をスタートしたS15型の第5期モデルでは、排ガス規制等の影響を受けて「bパッケージ」や「Gパッケージ」などを廃止。新設定されたVパッケージには、キセノンヘッドランプや本革巻ステアリングホイール等が装備されています。

S15型の第5期モデルからラインアップされる「スペックS Vパッケージ」は、フロントストラットとリアマルチリンクをサスペンションとして組み合わせて、総排気量1.998LのSR20DE水冷直列4気筒DOHC16バルブエンジンを搭載させています。

一方のグレード「スペックR Vパッケージ」は、ターボチャージャーを搭載して更なる高出力化を実現、センタータコメーター及びフロントピラー内にブースト計を追加設定して、車内のスポーティムードをアップさせています。

S15型(第5期)  グレード「スペックS Vパッケージ」「スペックRVパッケージ」の主要諸元
型式 GF-S15
グレード スペックS Vパッケージ スペックR Vパッケージ
全長 4,445mm 4,445mm
全幅 1,695mm 1,695mm
全高 1,285mm 1,285mm
ホイールベース 2,525mm 2,525mm
最小回転半径 4.8m 4.9m
駆動方式 FR FR
トランスミッション 5MT 6MT
最高出力 165ps(121kW)/6,400rpm 250ps(184kW)/6,400rpm
最大トルク 192Nm/4,800rpm 275Nm/4,800rpm
燃費(10・15モード) 12.0km/L 11.2km/L
燃料 無鉛プレミアムガソリン 無鉛プレミアムガソリン
乗車定員 4名 4名
車両重量 1,200kg 1,240kg
エンジン SR20DE
水冷直列4気筒DOHC16バルブ
SR20DET
水冷直列4気筒DOHC16バルブICターボ
総排気量 1.998L 1.998L
タイヤサイズ 195/65R15 205/55R16

シルビア(S15型)の年間維持費~「スペックS Vパッケージ」は約65.2万円・「スペックR Vパッケージ」は約68.8万円

シルビア(S15型)の年間維持費

法律によって支払い額が定められている自動車税、年間走行距離は1万kmと設定して求めた燃料代等を内訳とする維持費を概算。シルビア(S15型)のグレード「スペックS Vパッケージ」は651,662 円、「スペックR Vパッケージ」は688,113円の結果となりました。

シルビア(S15型)のグレード別 年間維持費(概算額)の比較表
グレード スペックS Vパッケージ スペックR Vパッケージ
自動車税 45,400円 45,400円
燃料代 216,338円 229,623円
駐車場代 120,000円 120,000円
車検代 92,790円 92,790円
任意保険料 128,300円 128,300円
諸経費 48,834円 72,000円
合計金額 651,662円 688,113円

総排気量「1.5L超~2.0L以下」の税区分が適用されるS15型シルビアの自動車税は45,400円

自動車税は、当該車両のナンバー登録はしていなくとも、故障していて動かない状態であっても、車を所有している限りにおいては支払い義務が生じるタイプの税金です。

自動車税は搭載するエンジンの排気量によって支払い額が定められていて、環境性能の優れた自動車への乗り換えを促すために、新規登録をしてから13年が経過したガソリン車、11年が経過したディーゼル車には15%の増税を課す税体系を構築しています。

2002年8月に生産終了となったシルビアは、中古車市場で売られているどのモデルも新車登録をしてから13年以上が経過していているため、課される自動車税には増額措置がとられます。

今回維持費を求めるモデルケースとしたS15 型(第5期)のグレード「スペックS Vパッケージ」「スペックRVパッケージ」は、共に総排気量が1.998Lのエンジンを搭載しています。そのため、5月末までに支払い義務の生じる自動車税は45,400円となります。

車の分類 総排気量 税額(13年未満) 税額(13年経過)
自家用車 1L以下 29,500円 33,900円
1L超~1.5L以下 34,500円 39,600円
1.5L超~2.0L以下 39,500円 45,400円
2.0L超~2.5L以下 45,000円 51,700円
2.5L超~3.0L以下 51,000円 58,600円
3.0L超~3.5L以下 58,000円 66,700円
3.5L超~4.0L以下 66,500円 76,400円
4.0L超~4.5L以下 76,500円 87,900円
4.5L超~6.0L以下 88,000円 101,200円
6.0L超~ 111,000円 127,600円

※15%増額時には十円単位以下は切り捨てる演算が行われている。
「1L超 ~ 1.5L以下」:34,500円×1.15=39,675円 ⇒ 39,600円(75円は切り捨て)
「1.5L超~2.0L以下」:39,500円×1.15=45,425円 ⇒ 45,400円(25円は切り捨て)
「2.0L 超~2.5L以下」:45,000円×1.15=51,750円 ⇒ 51,700円(50円は切り捨て)
「2.5L超~3.0L以下」:51,000円×1.15=58,650円 ⇒ 58,600円(50円は切り捨て)

※年度の途中に新規登録をした場合には、新規登録をした翌月から翌年3月までの月割り分を支払います。

年間走行距離を1万kmに設定すると年間燃料代はグレード「スペックS Vパッケージ」が約21.6万円・「スペックR Vパッケージ」が約23.0万円

シルビアの各モデルを所有した際にかかる年間燃料代は、型式タイプやオーナーの運転習慣だけではなくて、景気動向などの複数要因の影響を受けて変化してしまいますが、「年間走行距離」「燃費」「燃料価格」といった3項目の数値が求まれば概算できます。

年間走行距離の目安

通勤・通学(往復30km×120日×=3,600km)
週1度のお買い物(往復30km×52週=1,560km)
月1度のレジャー(往復400km×12回=4,800km)
・3,600km+1,560km+4,800km=9,960km

モデルケースとして上記のように、シルビアを通勤や月に1度のレジャーシーンに向かうドライブで利用しているオーナーを想定します。すると年間走行距離は9,960kmとなります。計算のしやすさを意識して9,960kmの端数を切り上げて10,000kmへと再設定した数値を用います。

年間走行距離(10,000km)をシルビアS15型の各グレードの燃費で割って求めた年間燃料消費量に、プレミアムガソリン(ハイオク)価格を掛ければ1年間にかかる燃料代の概算値は導けます。

シルビアS15型 グレード「スペックS Vパッケージ」「スペックR Vパッケージ」の1年間にかかる燃料代(概算値)の導出法

年間燃料消費量
「スペックS Vパッケージ」: 10,000km ÷ 6.9km/L = 1,449L
「スペックR Vパッケージ」: 10,000km ÷ 6.5km/L = 1,538L

1年間にかかる燃料代

「スペックS Vパッケージ」: 1,449L × 149.3(円/L)=216,338円
「スペックR Vパッケージ」:1,538L × 149.3(円/L)= 229,623円

※「スペックS Vパッケージ」の燃費は6.9km/L{12.0×0.9(#1)×0.8(#2)×0.8 (#3)}の数値を適用 ※「スペックR V パッケージ」の燃費は6.5km/L{11.2×0.9(#1)×0.8(#2)×0.8 (#3) }の数値を適用

#1:S15型は10・15モードを採用しているため、JC08モードへと近似させるためにカタログ燃費に0.9をかけた
#2:JC08モードの80%ほどの数値が実燃費に近いと言われているので0.8を乗じた
#3:走行距離に比例してパーツの劣化が進んで燃費は悪化するので0.8をかけた

※ハイオク価格は1Lあたり149.3円で設定

上記のようハイオク価格は1Lあたり149.3円、年間走行距離は10,000km、各グレードの実用燃費は6.9km/L・6.5km/LとCOBBYが任意に数値を設定して、7代目シルビアの1年間にかかる燃料代を概算した結果、「スペックS Vパッケージ」は216,338円・「スペックR Vパッケージ」は229,623円 となりました。

月極駐車場を1万円で借りているオーナーを想定して1年間にかかる駐車場代は12万円と概算

駐車場代はシルビアの年間維持費を概算するにあたっては、任意保険料や車検代と同様に誤差が膨らみやすい項目となっています。居住地などに駐車スペースを用意しているオーナーや、親と同居している学生さんなどであれば無料であり、月極駐車場を借りている方同士を比較しても大都市と地方とでは地価が強く影響を及ぼしてしまうため、月換算でも数万円の開きが生じてしまうのが、その理由です。

ここではモデルケースとしての分かり易さを意識して、月極駐車場を全国相場の1万円で借りているシルビアのオーナーを想定。そして年額12万円として計算しました。

ターゲットを想定して求めた概算値ではなくて、実費に近い金額を確認したいという方には、駐車場賃貸借契約書などに記載されている月極料金を用いて再計算する事をお勧めします。

全国主要都市の月極駐車場の相場

東京(23区)の相場:30,000円

大阪市の相場:25,000円

横浜市の相場:17,000円

名古屋市の相場:11,000円

福岡市の相場:11,000円

札幌市の相場:10,000円

全国の平均相場:10,000円

シルビアS15 型の車検代は年換算で約9.3万円と概算

車検代の内訳は、自賠責保険・重量税・印紙代といった支払い額が法律によって定められている法定費用と、カー用品店や整備工場など作業を依頼する場所によって請求額が変化する代行手数料・整備費用です。

シルビアS15 型の法定費用

車検の有効期間 2年
自賠責保険 26,680円
重量税 37,800円
印紙代 1,100円
合計 65,580円

上記のようにして計算したシルビアS15型の法定費用の合計額に、変動費である代行手数料や整備費用を加算すれば車検代の概算値は求まります。

変動費である代行手数料・整備費用は、シルビアのような絶版車の場合には、タイミングベルト・ウォーターポンプ・燃料ポンプ等を交換する必要性も高いため、高額となってしまう事が予想されますが、今回はエンジン系統に大きな故障を伴わないケースを想定して、一律12万円の数値を用いて演算を行います。

車検の有効期間 2年
法定費用 65,580円
代行手数料・整備費用 120,000円
合計 185,580円
年換算 92,790円

代行手数料・整備費用を12万円と設定して演算を実行すれば、シルビアの継続車検費用は185,580円と見積もられて、年換算で考えれば92,790円(185,580円÷2)であると概算出来ます。

車両重量1,000kg以上~1,500kg以下に属し新車登録から18年以上が経過しているシルビアS15型の重量税は37,800円

自動車重量税は、車の重さが増えるにしたがって、新車登録をしてから13年あるいは18年を経過するタイミングで一定額を加算する税体系を構築しています。

シルビアは生産を終了してから18年以上が経過しているため、オーナーが中古車市場で任意に購入したどの車も新車登録をしてから18年以上が経過しています。そのため、車両重量が1,000kg以上~1,500kg以下の税区分に属するS15型の重量税は37,800円であると考えられます。

車両重量 重量税(13年未満) 重量税(13年経過) 重量税(18年経過)
~500kg以下 8,200円 11,400円 12,600円
~1,000kg以下 16,400円 22,800円 25,200円
~1,500kg以下 24,600円 34,200円 37,800円
~2,000kg以下 32,800円 45,600円 50,400円
~2,500kg以下 41,000円 57,000円 63,000円
~3,000kg以下 49,200円 68,400円 75,600円

※車を登録してから、13年、18年が経過すると、重量税は加算されます。
※エコカー減免制度が適用される車であれば、税額が免除、及び一定割合減免されます。

シルビアの自賠責保険料は26,680円

自賠責保険は人身事故の被害者を救済するという観点から、法律によって公道を走る全ての車両に対する加入義務を設けています。自賠責保険は自家用普通自動車であるか、軽自動車であるかを大きな分類事項として支払い額を定めています。

普通自動車に属するシルビアを中古車市場で購入した場合、自賠責保険料の加入期間は25ヶ月となるので支払い額は26,680円となります。

2017年4月1日以降、2020年3月31日以前の自賠責保険料
車種普通自動車 保険期間
37ヵ月 36ヵ月 25ヵ月 24ヵ月 13ヵ月 12ヵ月 1ヵ月
36,780円 35,950円 26,680円 25,830円 16,380円 15,520円 5,870円
2023年4月1日以降の自賠責保険料
車種普通自動車 保険期間
37ヵ月 36ヵ月 25ヵ月 24ヵ月 13ヵ月 12ヵ月 1ヵ月
24,190円 23,690円 18,160円 17,650円 12,010円 11,500円 5,740円

※自賠責保険に加入していなければ車検は受けられません
※離島・沖縄は除く

シルビアの車検を指定工場に依頼した場合にかかる印紙代は1,100円

法定費用の一種である「自動車検査登録印紙(印紙代)」には、車検の適合性を公的機関に認定してもらう際にかかる手数料などが含まれます。

指定工場 1,100円(一律)
認定工場 軽自動車:1,400円
5ナンバー:1,700円
3ナンバー:1,800円

印紙代は、保安基準適合証を交付できる権限を公的機関から与えられている指定工場に依頼した場合には、軽自動車あるいは普通車であるに関わらずに一律で1,100円です。今回は、シルビアの車検を自社のみで完結できる指定工場に依頼するものとして考えているため、印紙代は1,100円として計算します。

ゴールド免許保有・車両保険は付ける等の条件設定の下で見積もられる任意保険料は約12.8万円

任意保険は強制加入となっている自賠責保険では補償しきれない人身事故や、補償対象とはしない物損事故等が起きてしまった場合に備えて、ほとんどのドライバーが加入しています。三井ダイレクト損保などの各保険会社が運用する任意保険は、加入者の年齢や属する等級・車両の型式別料率クラスなどの諸条件を考慮して保険料を算出しています。

  • 年齢30歳以上
  • 年間走行距離11,000km以下
  • 対人賠償は無制限
  • 対物賠償は無制限
  • 20等級
  • ゴールド免許保有

2002年8月に生産終了となったシルビアを中古車市場にて購入する中心層は、当時を知る30歳以上と推定されるため、加入者の年齢構成は30歳以上とするなど上記のような条件設定の下で概算した結果、
S15型の第5期モデルの任意保険料は128,300円と見積もる事が出来ました。

シルビアの任意保険料の見積り額

  • 「スペック S Vパッケージ」: 128,300 円(44,400 円)
  • 「スペック R V パッケージ」: 128,300 円(44,400 円)

※()内の数値は、車両保険なしの金額
※実費に近い保険額を把握したいという方はご自身の条件設定に合わせて再計算する事をお薦めします。

シルビアへの乗車を希望する若い世代の方達は等級引き継ぎ制度を利用すれば任意保険料を安くできる

任意保険料では統計学的な推定から、年齢の若い加入者がシルビアのようなスポーツカーに乗車する場合には事故率が高いと判断して、保険料を高く設定しています。

  • 年齢21歳以上
  • 年間走行距離11,000km以下
  • 対人賠償は無制限
  • 対物賠償は無制限
  • 6等級
  • ゴールド免許保有

上記のような条件設定の下で任意保険料を見積もった結果、S15型シルビアの任意保険料は451,800円となりました。

シルビアの任意保険料の見積り額

「シルビア(S15型)」: 451,800 円(156,300 円)

※()内の数値は、車両保険なしの金額

ワイルドスピード等のエンタメ作品の影響を受けたりして、シルビアという名車に憧れを抱いてしまった若い世代の方達には、等級引き継ぎ制度の利用をお勧めします。

親と同居いれば家族間で等級を引き継ぐことができる、同制度を利用すれば10代後半や20代前半の若い世代の方達が両親の等級を引き継ぐ事によって、高額な任意保険料を安くすることが出来ます。

新品タイヤの購入費等を内訳とするシルビアの諸経費は「スペックS Vパッケージ」が約4.9万円・「スペックR Vパッケージ」が約7.2万円

新品タイヤ(夏用・冬用)の購入費用とエンジンオイル・エレメント交換代を内訳として求めた諸経費の合算値は、グレード「スペックS Vパッケージ」が48,834円・「スペックR Vパッケージ」が72,000円となりました。

必要時に応じてバッテリー交換やブレーキバッドの交換等を行う際には、それら作業にかかる費用も加算すれば、概算額は実費へと近づきます。

シルビアS15型 グレード別の諸経費(概算値)
グレード スペックS V パッケージ スペックR Vパッケージ
タイヤ購入費用(年換算) 35,334円 53,000円
オイル・エレメント交換代 13,500円 19,000円
合計 48,834円 72,000円
タイヤを3年周期で購入したとすれば1年間の積立金はグレード「スペックS Vパッケージ」が約3.5万円・「スペックR Vパッケージ」が約5.3万円

ワイルドスピードや頭文字Dに登場する人物達のようにシルビアで、スポーティーな走りを安全に楽しむためには、駆動力を得る際に摩擦等の影響によって表面が削られていく消耗品であるタイヤを定期的に新品へと交換する必要があります。

今回維持費を概算するにあたってモデルケースとして想定したS15型の「スペックS Vパッケージ」や、「スペックR Vパッケージ」が標準装備するタイヤの偏平率は65%と55%と比較的厚みをもっているため、タイヤの交換時期は3年周期と設定して考えます。

新品タイヤの購入費「スペックS Vパッケージ」106,000円・「スペックR Vパッケージ」159,000円の内訳

夏タイヤ:ブリヂストン「REGNO GR-X2」の4本セットの安値相場は51,000円/78,000円

冬タイヤ:ヨコハマ「iceGUARD6」の4本セットの安値相場は55,000円/81,000円

合計額:106,000円(タイヤサイズ:195/65R15)/159,000円(タイヤサイズ:205/55R16)

※夏・冬タイヤはともに4本セットを安値相場で購入した場合を想定

維持費のモデルケースとして選択したシルビアS15型のグレード「スペックS Vパッケージ」が採用するタイヤサイズは195/65R15で、「スペックR Vパッケージ」が採用するタイヤサイズは205/55R16です。

上記のように夏タイヤは運動性能や静粛性を高水準化させるブリヂストンの「REGNO GR-X2」を、冬タイヤは氷上においての制動力が4年後も持続するヨコハマの「iceGUARD6」を安値相場(4本セット)で購入した場合を想定。すると合計額は106,000円と159,000円になります。

その額を適用して計算すれば、1年間の積立金は35,334円(106,000円÷3)と53,000円(159,000円÷3)であると導けます。

グレード スペックS V パッケージ スペックR Vパッケージ
タイヤサイズ 195/65R15 205/55R16
タイヤ購入費 106,000円 159,000円
年換算 35,334円 53,000円
オイル・エレメント交換費用~「スペックS Vパッケージ」は13,500円・「スペックR Vパッケージ」は19,000円

7代目シルビアの各グレードが搭載するSR20DEやSR20DETエンジンのポテンシャルを維持させて、故障を防ぐためには定期的にエンジンオイルとエレメントを交換する必要があります。

今現在、シルビアに乗車しているというオーナー達の意見を参考にすると、ターボシステムを搭載している車両の場合にはオイル交換は年に3回・エレメント交換は年に1回、ノーマルエンジンを搭載している車両の場合には、オイル交換は年に2回・エレメント交換は年に1回実施するのが、平均的なペースであると考えられます。

シルビアのオイル・エレメント交換費用「13,500円」と「19,000円」の内訳

「スペックS V パッケージ」
オイル交換(年2回):5000×2=10,000円
エレメント交換(年1回):2,000円
作業工賃:1,500円
合計金額:13,500円

「スペックR Vパッケージ」
オイル交換(年3回)5000×3=15,000円
エレメント交換(年1回):2,000円
作業工賃:2,000円
合計金額:19,000円

※オイル・エレメント交換費用はディーラーやスタンドなどの依頼場所によっても異なりますが、平均的な金額である5,000円と2,000円と設定

※工賃は1作業あたり500円で計算

憧れの「シルビア」に乗車し続けるためには維持費がどのくらいかかるのかを把握しておく必要がある

シルビア

先進の安全装備や低燃費技術を搭載する新型車ではなくて、過去の歴史やエンタメ作品に登場する劇中車に魅せられて、中古車市場でしか購入できない絶版車の方に魅力を感じるという方達が数多くいます。

新車を購入した場合には、同じ車であれば維持費の内訳である車検代の整備費用、及び諸経費の金額にはさほど大きな違いはないと推定されます。一方の中古車を購入した場合には情報の非対称性等の影響もあって、それら項目の金額には大きなバラつきが生じ得ます。

希少性が高い憧れの車「シルビア」に乗車し続けるには、維持費がどのくらいかかるのを把握しておいて、もしもの故障の場合に備えてある程度の余裕を持った購入計画を立てる必要があります。