コンパクト・ミニバン車の人気車種まとめ
コンパクトサイズのミニバン車の人気車種を紹介します。今回紹介するミニバンは「全長4.7m以下・全幅1.7m以下・全高2.0m以下・ガソリン車の場合には総排気量が2,000cc以下」の5ナンバーの基準を満たしているコンパクトサイズのミニバンが中心です(一部、現行モデルで3ナンバー化したものも含めて掲載しています)。
5ナンバーのミニバンは3ナンバーの大型ミニバンと比較すると、小回りが効いて運転しやすく維持費もかかりにくいことから、ミニバン市場において高いニーズを持っています。なお、元記事で紹介していた車種の中には、その後に生産・販売終了したモデルも含まれているため、各車種の現状をあわせて記載しています。
トヨタ ノア・ヴォクシー(旧型まではエスクァイアとの3兄弟)は内装がファーストクラス並みに充実している運転しやすい車
先代ヴォクシーのエクステリア 先代まではノア・ヴォクシー・エスクァイアの3兄弟として展開されていた
ノア・ヴォクシー・エスクァイアは、基本設計を同じくするトヨタのコンパクトミニバンシリーズとして長年親しまれてきました。ミニバン3兄弟とも呼ばれ、販売チャンネルと内外装のデザインなどで差別化を図っていましたが、エスクァイアは2021年12月に生産を終了しています。
2022年1月に現行の4代目ノア・ヴォクシーへとフルモデルチェンジし、全車3ナンバー(全幅1,730mm)へと拡幅されました。5ナンバーサイズは廃止されましたが、室内空間はさらに広くなり、ファミリーミニバンとしての実用性はより高まっています。現行型では「トヨタチームメイト」による自動駐車機能、ディスプレイオーディオの大型化、全車へのToyota Safety Sense搭載など、先進装備が大幅に充実しています。
現行型はTNGAプラットフォームを採用して乗り心地と走行安定性が向上しており、ハイブリッドモデルはWLTCモードで23.0km/L(2WD)とクラスで高水準の燃費を達成しています。室内でも、ロングスライド機能が備わるセカンドシートやフラットソファモードなどのシートアレンジ、独立型センターコンソールボックスによる利便性の高さは引き継がれています。
| 全長 | 4,695mm |
|---|---|
| 全幅 | 1,695mm |
| 全高 | 1,825mm |
| ホイールベース | 2,850mm |
| 総排気量 | 1.986L |
| 車両重量 | 1,570kg |
| 最小回転半径 | 5.5m |
| 乗車定員 | 7〜8名 |
| 駆動方式 | 2WD |
| 燃費(JC08) | 16.0km/L |
| 車種 | 特徴 |
|---|---|
| ノア・ヴォクシー(現行4代目) | 2022年1月にFMC。全車3ナンバー化(全幅1,730mm)。TNGAプラットフォーム採用で室内はさらに広く、先進安全装備も大幅に充実。 |
| エスクァイア | 2021年12月に生産終了。新車購入は不可で、現在は中古車のみ流通。 |
| シートアレンジ | セカンドシートはロングスライド可能でフラットソファモード搭載。長距離移動や荷物積載時に便利。 |
| 安全装備(現行型) | Toyota Safety Sense全車標準装備。自動駐車機能「トヨタチームメイト」をオプション設定。 |
三菱 デリカD:3は家族みんなで楽しめる5ナンバーのコンパクトミニバン(販売終了)

デリカD:3は日産NV200バネットのOEM車で、販売は三菱自動車が行っていました。エンジン系統やボディサイズなどの基本構造はバネットと同一ですが、フロントバンパーとフロントグリルのデザインに独自の差別化が図られていました。2019年4月に販売を終了しており、現在は新車での購入はできません。中古車市場での流通のみとなっています。

室内空間は3ナンバーのミニバンと比較するとコンパクトですが、家族全員でのドライブを十分に楽しめる広さを備えていました。

サードシートは横跳ね上げ式を採用しており、乗車人数や荷物の形に合わせて約40パターンのシートアレンジが可能でした。
| 全長 | 4,400mm |
|---|---|
| 全幅 | 1,695mm |
| 全高 | 1,850mm |
| ホイールベース | 2,725mm |
| 総排気量 | 1.597L |
| 車両重量 | 1,350kg |
| 最小回転半径 | 5.2m |
| 乗車定員 | 7名 |
| 駆動方式 | 2WD |
| 燃費(JC08) | 12.8km/L |
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 販売状況 | 2019年4月販売終了。現在は中古車のみ入手可能。 |
| 車種特徴 | 日産NV200バネットのOEM車。フロントデザインに三菱独自の差別化を施したコンパクトミニバン。 |
| シートアレンジ | サードシートは横跳ね上げ式で、約40パターンのアレンジが可能だった。 |
ホンダ ジェイドは低いスタイルと低燃費が特徴のコンパクトミニバン(生産終了)

ジェイドはホンダが中国市場を中心に開発したグローバルカーで、2015年から日本でも販売が開始されました。2020年7月に生産を終了しており、現在は新車での購入はできません。
日本で販売されていたジェイドは3列シート6人乗りと2列シート5人乗りモデルがラインナップされ、「SPORT HYBRID i-DCD」を搭載したハイブリッド車やガソリン車・RSが用意されていました。
ジェイドの最大の特徴は全高を低く設定したことで、一般的なミニバンのイメージを打ち破る低重心・スタイリッシュな外観が特徴でした。インテリアには落ち着いた雰囲気のベージュ基調とシックなブラック基調のデザインを採用し、ホンダセンシング(Honda SENSING)による先進安全運転支援システムも搭載していました。
| 全長 | 4,650mm |
|---|---|
| 全幅 | 1,775mm |
| 全高 | 1,530mm |
| ホイールベース | 2,760mm |
| 総排気量 | 1.496L |
| 車両重量 | 1,510kg |
| 最小回転半径 | 5.5m |
| 乗車定員 | 6名 |
| 駆動方式 | FF |
| 燃費(JC08) | 24.2km/L |
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 販売状況 | 2020年7月に生産終了。現在は中古車のみ入手可能。 |
| デザイン | 全高を低く設定したスタイリッシュなミニバン。低重心のため走りにも定評があった。 |
| 安全装備 | Honda SENSING搭載で先進安全運転支援が可能だった。 |
トヨタ ウィッシュは小型ボディながらシートアレンジで車中泊も可能(販売終了)

スタイリッシュ・ミニバンを掲げるトヨタのウィッシュは、ミニバンにスポーティな要素を多く取り入れたことで有名でした。2009年にフルモデルチェンジが行われた2代目モデルでは「スマート マルチ プレイヤー ウィッシュ」をテーマとして掲げ、スポーティな走りを実現しました。2017年10月にプリウスαに統合される形で販売を終了しており、現在は新車での購入はできません。

「ブラック×オレンジ」「ブラック×ダークブルー」のツートンカラーなど豊富なシートカラーを取り揃え、シートアレンジでリラックスモードやテーブルモードへの切り替えも可能でした。
| 全長 | 4,600mm |
|---|---|
| 全幅 | 1,720mm |
| 全高 | 1,600mm |
| ホイールベース | 2,750mm |
| 総排気量 | 1.797L |
| 車両重量 | 1,450kg |
| 最小回転半径 | 5.5m |
| 乗車定員 | 7名 |
| 駆動方式 | 4WD |
| 燃費(JC08) | 14.4km/L |
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 販売状況 | 2017年10月に販売終了。現在は中古車のみ入手可能。 |
| 車種特徴 | スポーティなスタイルにシートアレンジの多彩さが特徴。リラックスモード・テーブルモードなどに変換可能だった。 |
マツダ プレマシーはファミリーが快適に過ごせる環境のコンパクトミニバン(販売終了)

マツダのプレマシーは、ファミリアをベースとして1999年に初代モデルが発売されたコンパクトタイプのミニバンです。2010年にフルモデルチェンジが行われた3代目モデルでは「NAGARE」デザインを本格採用し、2013年のマイナーチェンジでは「SKYACTIV TECHNOLOGY」を導入、両側電動スライドドアを標準装備するなどユーザーの満足度を高め続けました。しかし2018年に販売を終了しており、現在は新車での購入はできません。マツダは現在、ミニバン市場から撤退しています。

ラグジュアリーな雰囲気が漂う室内空間には、消臭機能が付いたフロアマットなど機能面も充実していました。日産のラフェスタ・ハイウェイスターにOEM供給されていたことでも知られます(こちらも同時期に販売終了)。
| 全長 | 4,585mm |
|---|---|
| 全幅 | 1,750mm |
| 全高 | 1,615mm |
| ホイールベース | 2,750mm |
| 総排気量 | 1.997L |
| 車両重量 | 1,490kg |
| 最小回転半径 | 5.3m |
| 乗車定員 | 7名 |
| 駆動方式 | 2WD |
| 燃費(JC08) | 16.2km/L |
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 販売状況 | 2018年に販売終了。マツダは現在ミニバン市場から撤退しており、中古車のみ流通。 |
| 車種特徴 | NAGAREデザインとSKYACTIV技術を融合。両側電動スライドドアも装備していた。 |
トヨタ シエンタは低燃費が魅力で気兼ねなく遠くまで出かけられるコンパクトミニバン

シエンタは2022年8月に現行の3代目へとフルモデルチェンジされました。「シカクマル」をデザインコンセプトに掲げたユニークな外観が特徴で、先代(2代目)で好評だったカラフルなボディカラーのラインナップはさらに拡充されています。トヨタ唯一の5ナンバーサイズを維持するコンパクトミニバンとして、街乗りから遠出まで幅広く対応します。
現行型の燃費(WLTCモード)は、ハイブリッド車で最大28.2km/L(2WD・Zグレード)と非常に優秀で、コンパクトカー並みの低燃費を達成しています。ガソリン車でも最大16.3km/L(2WD)を確保しています。乗り降りのしやすい低床設計と電動スライドドア、さらに3列目シートを床下に格納できるため「普段は5人乗り、必要なときだけ7人乗り」という使い方も可能です。間近でドアの開閉を試すと、スムーズで静かな動作に好印象を受けます。
安全装備は「Toyota Safety Sense」が全車標準装備で、プリクラッシュセーフティ・レーントレーシングアシスト・レーダークルーズコントロールなどを網羅。2024年5月の一部改良ではアダプティブハイビームやドライバー異常時対応システムも装備されています。ライバルのフリードと比べると燃費性能や車両価格の面でシエンタに優位があり、一方でフリードは室内空間と乗り心地で上を行くとされています。
| 全長 | 4,260mm |
|---|---|
| 全幅 | 1,695mm |
| 全高 | 1,695mm |
| ホイールベース | 2,750mm |
| 総排気量 | 1.490L |
| 車両重量 | 1,380〜1,440kg |
| 最小回転半径 | 5.0m |
| 乗車定員 | 5・7名 |
| 駆動方式 | 2WD/4WD |
| 燃費(WLTC) | 28.2km/L(HV・2WD) |
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| モデル・発売 | 2022年8月に3代目FMC。5ナンバーサイズを維持したトヨタのコンパクトミニバン。 |
| 燃費 | WLTCモードでHV・2WDが最大28.2km/L。コンパクトカー並みの低燃費を達成。 |
| 乗降性 | 低床設計と電動スライドドアで乗り降りしやすい。3列目は床下格納でラゲッジ活用可。 |
| 安全装備 | Toyota Safety Sense全車標準。2024年改良でアダプティブハイビームなど追加。 |
ホンダ フリードは女性も運転しやすいボディサイズで買い物にも便利

フリードはモビリオの後継モデルとして2008年に販売を開始し、2024年6月に現行の3代目へとフルモデルチェンジされました。新型フリードは、シンプルな「エアー」とSUVテイストの「クロスター」の2タイプ体制となり、先代のクロスターに相当するアウトドア志向グレードも継続設定されています。
現行型の最大のトピックはホンダの2モーター式ハイブリッドシステム「e:HEV」の搭載です。先代の1モーター式から大きく刷新され、WLTCモードで最大25.6km/L(e:HEV・2WD)を達成しています。また2024年の日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞しており、乗り心地・静粛性・室内空間の広さが高く評価されました。

フリードの強みのひとつは6人乗り(2列目セパレートシート)を選べることで、2列目の快適性や3列目への移動しやすさがシエンタより優れているとの評価が多くあります。全席にゆとりある空間を実現しており、キャンプやサーフィン、サイクリングなど趣味に合わせたシートアレンジも可能です。全高も1,755mmと立体駐車場に収まりやすいサイズを維持しています。
| 全長 | 4,310mm |
|---|---|
| 全幅 | 1,695mm(エアー) |
| 全高 | 1,755mm(2WD) |
| ホイールベース | 2,740mm |
| 総排気量 | 1.496L |
| 車両重量 | 1,470〜1,580kg |
| 最小回転半径 | 5.2m |
| 乗車定員 | 5・6・7名 |
| 駆動方式 | 2WD/4WD |
| 燃費(WLTC) | 25.6km/L(e:HEV・2WD) |
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| モデル・発売 | 2024年6月に3代目FMC。「エアー」と「クロスター」の2タイプ体制。2024年カー・オブ・ザ・イヤー受賞。 |
| 燃費・動力 | 2モーター式e:HEVを新採用。WLTCモードで最大25.6km/L(2WD)を達成。 |
| 室内空間 | 6人乗り(セパレートシート)の選択肢あり。2列目の快適性や静粛性が高く評価される。 |
| 運転性 | コンパクトなボディで女性も扱いやすいサイズ感を維持。立体駐車場対応の全高。 |
日産 セレナはコンパクトミニバン市場でトップクラスの人気を誇る

セレナは1991年に初代モデルが発売されました。1999年のフルモデルチェンジでは乗用タイプのミニバンとして初めて両側スライドドアを導入し、その後も進化を続けてきました。2022年12月に現行の6代目へとフルモデルチェンジし、2023年4月には第2世代のe-POWERモデルを追加しています。
現行型の大きな進化ポイントは、新開発の1.4L e-POWER専用エンジンを搭載した第2世代e-POWERです。先代よりも力強い走りを実現しつつ、WLTCモードでe-POWER搭載車(2WD)が19.3km/Lの燃費を達成しています。また、一部グレードにはミニバン初となる「プロパイロット2.0」が搭載されており、手放し運転(条件付き)など高度な運転支援が利用できます。

シート間隔は広々設計で、長時間座っても疲れにくい材質と構造を採用しています。シートアレンジも豊富で、車内をリビングのように使えるリラックスモード、テーブルモード、お子さんのお世話がしやすいベビーケアモードなどへ素早く切り替えられます。2列目の「マルチセンターシート」は移動できるため、就寝時に車内を最大限に活用できます。
安全装備は「インテリジェント エマージェンシーブレーキ」「インテリジェント アラウンドビューモニター」「インテリジェント パーキングアシスト2」などの先進安全技術を備えており、運転の安心感が高まっています。
| 全長 | 4,765mm |
|---|---|
| 全幅 | 1,715mm |
| 全高 | 1,870mm |
| ホイールベース | 2,900mm |
| 総排気量 | 1.357L(e-POWER用発電エンジン) |
| 車両重量 | 1,710〜1,920kg |
| 最小回転半径 | 5.5m |
| 乗車定員 | 7・8名 |
| 駆動方式 | 2WD/4WD(e-4ORCE) |
| 燃費(WLTC) | 19.3km/L(e-POWER・2WD) |
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| モデル・発売 | 2022年12月に6代目FMC。2023年4月に第2世代e-POWERを追加。 |
| 先進運転支援 | 一部グレードにミニバン初のプロパイロット2.0搭載(手放し運転対応・条件付き)。 |
| 室内空間 | シート間隔が広く疲れにくい設計。マルチセンターシートで車内を多彩に活用できる。 |
| 安全装備 | インテリジェントエマージェンシーブレーキ、アラウンドビューモニター、パーキングアシスト2など充実した先進安全装備。 |
自分に合ったコンパクト・ミニバンを見つけよう

かつてはウィッシュ・プレマシー・ジェイド・デリカD:3など多彩なモデルが競い合っていたコンパクトミニバン市場ですが、現在は新車で購入できる選択肢が絞られてきました。現在の主役はトヨタ シエンタ、ホンダ フリード、日産 セレナ、トヨタ ノア/ヴォクシーといったラインナップです。
燃費重視でコンパクトに使いたいならシエンタ、乗り心地・室内空間・先進装備を重視するならフリードやセレナ、大人数の乗車機会が多くセカンドカーではなくメインカーとして使いたいならノア/ヴォクシーといった形で、ライフスタイルに合わせた選択ができます。販売台数ランキングの1位が必ずしも全員にとってベストではありません。ぜひ複数のモデルを試乗して、自分にとって一番しっくりくるコンパクト・ミニバンを見つけてください。























