ホイールナットの選び方

ホイールナットの種類や各メーカー別のサイズ・適合車

ホイールナットのスチールやチタンなどの種類別特徴、トヨタやホンダといった自動車メーカー別の適合サイズを紹介。ネットサイズの確認法やメンテナンスチェック法、ロングやショートナットの違いや盗難防止に役立つセキュリティナットについても取り上げ。

ホイールナットの素材別特徴やメーカー別適合サイズとメンテナンスチェック方法

ホイールナットは、タイヤ・ホイールを車に固定するために用いるパーツです。ナットの強度不足や素材の劣化が脱輪を招いてしまうパーツでもあり、社外ホイールを設置する際には自分の車に最適なホイールナットを選択しなければなりません。

ホイールナットは、スチールやチタンなど用いられる素材によってその特徴が異なります。ご自身の車をホイールでカスタマイズする際には、素材別のメリット及びデメリットを考慮してホイールに取り付けるナット選びが重要となります。

また、ホイールナットは状態の良し悪しを定期点検することでナットの不具合による脱輪等のトラブルを事前に防ぐ事が可能となります。その点検方法も紹介。

ホイールナットの役割は車のボディとホイールを固定するためのパーツ

ホイールナットは、ホイールを車のボディに取りつけてタイヤと車を固定するのに欠かす事の出来ないパーツです。
車側にあらかじめ設置されているハブボルト部にセレクトしたホイールを乗せてその上にホイールナットを被せ、トルクレンチ等を用いて固定します。

ホイールナットの過度の締め付け及び長期間にわたる使用は、ネジ部の錆つき破損を招き、ナットに不具合を生じさせる原因の一つです。ホイールナットの不具合は車輪の脱輪を招いてしまうため時期を見計らって点検する必要があります。

ホイールナットの点検方法は「目視」と「ハンマー」を用いて行う

点検ハンマーはあらかじめ車に装備されていることが多いので確認しておこう

ホイールナットの状態を確認する点検法には「目視」による方法と、専用のハンマーを用いて行う2種類の確認法があります。目視による確認とハンマーを用いた確認はご自身でも行う事も可能ですが、精確性とその後の安全性を期待するのならば、経験豊富な整備士さんにメンテナンスチェックを依頼する事をお勧めします。

ホイールナットに異常がないか目視により確認する方法

目視でホイールナットの状態を確認する際には、以下の項目に意識を向けてチェックしましょう!

  • ホイールナットに脱輪はみられないか・ボルトは折れていないか
  • ボルト周辺に錆びついている痕跡は見当たらないか
  • ホイールナットから突き出しているボルトの長さは揃っているか
  • タイヤ交換を行う際には、ホイールに適したサイズのナットが使用されているかを確認

点検ハンマーを使いホイールナットに異常がないか確認する方法

点検ハンマーを用いてホイールナットの状態を確認する事で、目視では把握する事が出来ない金属疲労など内部状態のチェックが可能となります。点検ハンマーでホイールナットの状態チェックをする際に意識すべき事は以下の項目となります。

ホイールナットの下端に指をつけ、点検ハンマーで上端を叩いた際に、ナットに触れている指から伝わってくる振動が、他のナットと異なった打音や特異な感触が発生していないかをチェックする。

ディスク面やボルト、ナットの締め付け部周辺の重点ポイントをハンマーで叩いて、正常なホイール領域と比較し違和感のある音が鳴っていないかをチェックする。

ホイールナットのサイズ確認・読み方を具体例を使い紹介

ホイールナットを取り付ける際には自車に適合する商品であるかを確認する必要がある

ホイールナットには種類があって、サイズがきちんと適合しなければ車とホイールをうまく固定する事はできません。そのため、ホイールナット選ぶ際には自分の車に装着できる商品であるかを確認する必要があります。ホイールナットの各商品に記載されている暗号めいたアルファベットや数字の組み合わせを表記サイズの具体例を用いて読み解きます。

M12×P1.25 21HEX(表記サイズの具体例)

  • M12:M=ミリメートル単位のねじ、12=ねじの直径
  • P1.25:P=ネジ山のピッチ、1.25=ネジの山と山との距離(mm)
  • 21:六角形の二面幅(mm)
  • HEX:ナットの形 HEX=HEXAGON(六角形)

ホイールナット種類別の適合メーカーと例外サイズが適用される車種

トヨタやホンダ、日産などの各自動車メーカーの車がどのホイールナット適合しているか、またランドクルーザー等の例外ナットサイズが適用される車種も紹介します。

M10×P1.25

  • 軽自動車、スバル・スズキ・ダイハツ・マツダの旧車

M10×P1.5

  • 軽自動車、ホンダ・三菱の旧車

M12×P1.25

  • スズキ、スバル、日産

M12×P1.5

  • トヨタ、ホンダ、三菱、マツダ、ダイハツ

M14×P1.5

  • ランドクルーザー100系・200系、レクサスLS460、ホンダ レジェンドKB1、日産GT-R NISMO

※同一車種であってもグレードによってホイールナットのサイズが異なる事もあります。

※OEM車(他社が製造している車を自社ブランドとして販売)は注意が必要です。OEM車では、販売メーカーではなく、車を製造しているメーカーはどこであるかを確認する必要があります。

ナットとホイールの接点である取り付け座面は「テーパー」「球面」「平面」の3タイプ

ボルトのピッチがホイールと合っていても、ナットとホイールとの接合部である取り付け座面が適合しなければ、設置する事ができない・強度不足のため走行中に外れてしまう可能性もあります。
ホイールをしっかりと固定するためには、自分の乗っている車に最適な取り付け座面を事前確認する必要があります。ナットの取り付け座面は以下の3タイプです。

テーパー座ナットは最も多くの車種に採用されている形状

最もスタンダードな座面です。
社外ホイールメーカーの商品はテーパー角度を60°で統一しているため、適合させるためホイールとの設置面である座面の角度を60°と設定しています。

球面座ナットは純正ホイールナットに使われることが多い形状

球面座ナットはホンダ車の純正パーツとして利用されるケースが多いナットです。
ホイールに設置する座面が丸みを帯びているのが特徴で、R12球面座ナットと呼ばれる事もあります。

平面座ナットはトヨタのホイールで採用されることが多い形状

平面座ナットはトヨタ車の純正パーツとして使用される頻度が多い座面です。ワッシャー付きナットとも呼ばれています。

ホイールナットの素材別にメリットやデメリットなど特徴

ホイールナットと一括りに言っても「スチール」「チタン」などの種類があって、素材の違いによって特徴が変わってきます。素材別にどのようなメリットやデメリットがあるのかを紹介します!

スチールナットは流通量が多くリーズナブルなのが特徴

スチールナットは純正パーツでも多く利用され、最も流通しているホイールナットです。メリットは強度があってリーズナブルな値段設定、デメリットは錆びやすい・重量があることです。

メリット

  • 高強度
  • リーズナブル
  • 加工しやすい素材のため高品質である

デメリット

  • 重量がある
  • 錆びやすい
  • ドレスアップ効果が乏しい

ジュラルミンナットはカラフルな色があるオシャレなホイールナットをラインナップ

ホイールナット製造メーカーの多くが販売しているのがジュラルミンナットです。表面にはアルマイト加工が施され、シルバーだけではなくてカラフルな配色のナットも多くファッショナブルなのが特徴的です。デメリットとしては、締め付け強度が不足しがちなため定期的に交換する・メンテナンスチェックの頻度が増えます。

メリット

  • 軽量
  • カラフルでファッショナブル

デメリット

  • 締め付け強度がスチールナットよりも弱い
  • 定期的に交換する必要がある

クロモリナットはモータースポーツで使われる剛性の高いホイールナット

クロモリナットは、モーターレース等の一般道よりもシビアな走行時シーンにおいて利用されるナットで、クロムモリブテン鋼を素材として用います。

高速走行を想定して製造しているため、スピードに伴って発生する高熱への耐性がありナットが緩んでしまう原因の一つである熱膨張を抑える事ができます。デメリットは、製造コストが高く流通しにくい商品であるため販売価格が高くなってしまう事です。

クロモリナットは、スポーツ性に特化したホイールでカスタマイズでしてサーキットコースを走行する趣味のある方におすすめしたいホイールナットです。

メリット

  • 高強度
  • 耐熱性に優れている
  • スチールナットよりも軽量

デメリット

  • 販売価格が高い

チタンナットは軽く錆びにくい高価なホイールナット

チタンナットはレアメタル素材であるチタンを用いたホイールナットで、クロモリナット同様にレース用の車で利用されています。

ホイールナットの中では、どの種類のものよりも軽量で高い強度を誇り錆びにくいのが特徴です。デメリットは、希少価値の高いレアメタルを利用している等の理由により、販売価格が最も高くクロモリナットの2倍近くの価格となってしまう事です。

メリット

  • 高強度
  • 最も軽量
  • 錆びにくい

デメリット

  • 販売価格が一番高い

ホイールナットの「貫通式と袋式」「ショートとロング」の違い

ホイールナットには、素材や取り付け座面のタイプによる違いだけではなくて「貫通式と袋式」「ショートかロング」かの違いもあります。

貫通式と袋式の違いは先端部が閉じているか空いているか

先端部が閉じているタイプのホイールナットは袋式あるいは袋型と呼ばれ、先端部が空洞であるホイールナットは貫通式と呼ばれます。

ショートとロングの違いはホイールナットの長さ

ショートかロングかの違いは単純に長さによるものです。自車に適合するホイールナットはオフセット値に合わせて選ぶ事が重要です。特に気をつけるべきは、ロングサイズのナットで車のボディの最も外側よりもナットがはみ出してしまうと車検が通らなくなってしまうので注意が必要です。

盗難防止に備えてセキュリティを強化したロックナットを利用

近年、高値で売買される高価格帯のタイヤとホイールを狙った盗難被害が後を絶ちません。
ロックナットは、盗難防止機能を備えセキュリティ面を強化したホイールナットで、各ホイールの穴に1箇所設置する事が主流となっています。

高価格帯のタイヤとホイールを装着している方には、盗難を防止するためロックナットの利用をお勧めします。

ホイールナットは小さいサイズだけど奥が深い車のパーツ

ホイールナットはサイズ的に小さくて普段はさほど意識する事のない車のパーツです。ホイールナットというパーツを考える機会は、タイヤ交換時とホイールで車をカスタマイズするケースです。

ホイールナットは意識する機会が訪れると奥が深いパーツであると認識する事ができます。暗号めいた数字やアルファベットの組み合わせには意味があり、素材によって性質が異なり・取付ける先端面の形状には異なるタイプがあるなど、知れば知るほど奥が深いホイールナットに詳しくなることで、車を自分好みにカスタマイズする事も出来るし、運転時の安全性も高まっていきます!