マイクロカーのおすすめ車種

マイクロカーとは何か 定義からメリット・デメリット・おすすめ車種まで徹底解説

50cc以下の1人乗り小型自動車「マイクロカー」の特徴と選び方を徹底解説。自動車税・車検・免許など気になる法律情報から、個性派モデルのスペック比較まで、マイクロカー購入を検討している方に役立つ情報をまとめました。

マイクロカーとは何か 定義からメリット・デメリット・おすすめ車種まで徹底解説

マイクロカーとは何か ミニカーやコミューターとも呼ばれる小さな車の特徴

マイクロカーとは、道路交通法では総排気量20〜50cc以下で定格出力0.25kW〜0.6kW以下の1人乗り普通自動車を指します。近年では電気を動力とするEVマイクロカーも普及しています。

正式名称は「ミニカー」ですが、おもちゃの模型などと区別するために「マイクロカー」という呼び方が広く普及しています。「コミューター」と呼ばれることもありますが、コミューターは本来1人乗り以上の車両も指す通称であり、マイクロカーの正確な定義とは異なります。

マイクロカーは総排気量50cc以下の1人乗り専用の小さな自動車

展示中のマイクロカーマイクロカーは50cc以下の1人乗り用の車で公道走行ももちろん可能

マイクロカーの定義は、道路交通法と道路運送車両法によって次のように定められています。

  • 原動機の総排気量が20cc以上50cc以下(定格出力0.25kW〜0.6kW)
  • 車長2.5m×車幅1.3m×高さ2m未満
  • 1人乗り限定
  • 積載量30kg以下
  • シートベルト着用義務なし

道路交通法では普通自動車に分類され、道路運送車両法では原付自動車の1種類に位置づけられるため少し紛らわしいのですが、バイクと軽自動車の中間に位置するイメージです。自動車専用道路や高速道路以外の公道を走れる、1人乗りサイズの小さな自動車と考えてほぼ間違いありません。

マイクロカー・原付・超小型車・軽自動車の比較
マイクロカー(ミニカー) 原動機付自転車一種 超小型車(超小型モビリティ) 軽自動車
公道走行 可能 可能 可能(高速道路等を除く) 可能
エンジン総排気量 50cc以下 50cc以下 125cc以下 660cc以下
乗車定員 1人 1人 2人 4人
法定最高速度 60km/h 30km/h 60km/h以下 60km/h(一般道)
高速道路の走行 不可 不可 不可
自動車税 3,700円 2,000円 軽自動車税に準拠 10,800円
車検の必要性 なし なし なし 2年に1回
必要な資格 普通自動車免許 原動機付自転車免許(普通自動車免許も可) 普通自動車免許 普通自動車免許
二段階右折の義務 なし あり なし なし
備考 ヘルメット着用義務あり シートベルト着用義務あり

マイクロカーのメリットは安さ・手軽さ・楽しさ

マイクロカーは、日常の買い出しなど近場を1人で移動するのに最適な乗り物です。スクーターと違い屋根付きなので多少の雨でも心配なく、配達などの業務用車両としても活用されています。

軽量のため燃費が良くランニングコストが安いのもメリットです。自動車税は原付よりは高いものの、軽自動車の半額以下の年間3,700円です。購入の際には車庫証明も不要です。

そして最大の魅力は、個性的な外見で乗っていて楽しいこと。マイクロカーで走ると見慣れた道がまったく違うように見えて、いつもの移動がドライブに変わります。

メリット 説明
近距離移動に最適 日常の買い出しなど近場を1人で移動するのにおすすめ
屋根付きで天候に強い スクーターと違い屋根があるため、多少の雨でも安心
業務用としての活用 配達などの業務用車両にも利用されている
燃費が良い 軽量で燃費が良く、ランニングコストが安い
税金が安い 自動車税は年間3,700円で軽自動車の半額以下
購入手続きが簡単 車庫証明などの手続きが不要
楽しい外見と乗り心地 個性的な外見で、乗ると見慣れた道も新鮮に感じられる

マイクロカーのデメリットは移動距離・積載量の制限 安全対策には十分注意を

マイクロカーは近場の移動に向いていますが、燃料タンクが小さいため長距離移動時はこまめな給油が必要です。1人乗り専用なので同乗者を乗せることはできず、大きな荷物も運べません。

時速60kmまで出せるとはいえ、一般道でスピードを出している普通車に追い越されることもあり、慣れるまでは恐怖を感じることもあります。ヘルメットの着用もシートベルトの着用も義務付けられていませんが、安全のためにできる限り着用することを強くおすすめします。

法定車検はありませんが、公道を走る以上ドライバーには車両の安全を維持する義務があります。定期点検は必ず行いましょう。

デメリット 説明
移動距離の制限 燃料タンクが小さく、長距離移動時はこまめな給油が必要
乗車人数の制限 1人乗り専用で同乗者は乗せられない
積載量の制限 大きな荷物を運ぶことはできない
速度差による危険 普通車とのスピード差があり、追い越し時に不安や危険を感じることがある
安全装備の着用義務なし ヘルメットやシートベルトの義務はないが着用を強く推奨
車検なしだが点検は必要 法定車検はないが、安全維持のため定期点検が必要

マイクロカーと超小型車(超小型モビリティ)の違い

マイクロカーと聞いて「超小型車(超小型モビリティ)」を思い浮かべた方もいるかもしれませんが、両者は別物です。超小型モビリティはマイクロカーよりエンジン排気量が大きく2人乗りも可能で、法整備も進みました。

超小型モビリティは2020年の法改正で一般道の公道走行が可能に

超小型モビリティは、軽自動車より手軽に乗れる環境にやさしい近距離移動用の乗り物として政府が推進してきた新規格の自動車です。「125cc以下で乗車定員2人までの普通自動車」という区分で、2020年9月1日の道路運送車両法施行規則の改正により「全長2.5m・全幅1.3m・全高2m以下で最高速度60km/h以下の軽自動車のうち高速道路等を走行しないもの」と明確に定義され、一般道での公道走行が可能になっています。ただし高速道路・自動車専用道路の走行はできません。

排気量 125cc以下
乗車定員 2人まで
公道走行 可能(高速道路・自動車専用道路を除く)
法改正 2020年9月1日に道路運送車両法施行規則が改正・施行
目的 軽自動車より手軽で環境にやさしい近距離移動手段

トヨタ車体「コムス」はマイクロカー(ミニカー)として販売

コムスのエクステリアミニカー扱いのマイクロEV(コムス)

トヨタの子会社であるトヨタ車体は、1人乗りのマイクロカー(ミニカー)として電気式のコムスを販売しています。企業ロゴをつけて街を走るコムスを見かけることもありますが、あくまでミニカーとしての扱いです。なお、トヨタ・日産・ホンダなど大手メーカーも超小型モビリティの開発・展示を行ってきており、法整備の進展とともに今後の普及が期待されています。

販売メーカー トヨタ車体(トヨタの子会社)
車種分類 マイクロカー(ミニカー)
乗車定員 1人乗り
動力 電気式(EV)

マイクロカーのおすすめメーカーと車両 タケオカや光岡の個性的な車両

マイクロカー市場は規模が小さく、大手自動車メーカーはほとんど参入していません。その代わり、光岡自動車やタケオカ自動車工芸などの専門メーカーが存在感を発揮しています。

マイクロカーといえばタケオカ自動車工芸は外せない

1981年からマイクロカーの開発・販売を続けるタケオカ自動車工芸は、他社がマイクロカー市場から撤退するなかも移動が必要な障害者ユーザーからの要望を受け、50ccクラスのマイクロカーのオーダーメイドを続けています。

ガソリン車と電気自動車の両方を販売しており、奇抜でなく可愛らしいデザインが老若男女問わず受け入れやすい点が特徴です。

会社名 タケオカ自動車工芸
創業 1981年からマイクロカーの開発・販売を継続
対象ユーザー 障害者ユーザーからの要望に応じたオーダーメイド対応
動力種類 ガソリン車と電気自動車の両方を販売
デザインの特徴 可愛らしく老若男女に受け入れやすいデザイン

電気ミニカー「T-10」は小回りと経済性を追求したマイクロカー

T-10のエクステリア最小回転半径2.6mで誰でも扱いやすいマイクロカー「T-10」

小回りのきくマイクロカーの中でも最小回転半径2.6mと特に扱いやすい「T-10」は、年配の方でも運転しやすく、1充電で45km走行が可能です。ペットを乗せられるスペースも設けられており、ガソリン車仕様の「T-10G」も選択できます。

タケオカ T-10 スペック
型式 T10
全長 2,240mm
全幅 1,180mm
全高 1,440mm
最小回転半径 2.6m
車両重量 365kg
最高出力 2.5kW
最高速度 55km/h
標準充電時間 8時間

「アビー キャロット」はホンダエンジン搭載でゆとりある走りが魅力

アビー キャロットのエクステリアホンダのパワフルな走りが楽しめる「アビー キャロット」

1982年からタケオカ自動車が販売するマイクロカーシリーズ「アビー」。ホンダエンジン搭載でパワーのある走りが魅力のミニカーで、一般的な丸ハンドルだけでなくバーハンドルも選択できます。

アビー キャロット スペック
型式 HONDA(AF79)
全長 2,150mm
全幅 1,140mm
全高 1,350mm
最小回転半径 2.5m
車両重量 160kg
最高出力 4.5kW
最高速度 54km/h

マイクロカーの「キットカー」で有名だった光岡自動車 現在は中古のみ流通

2007年にマイクロカー販売を中止しているため現在は中古のみ取り扱いがありますが、オロチ・ビュートなど個性的な自動車を販売する光岡自動車が手掛けたマイクロカーもやはり個性的でした。購入者が自分で組み立てる50ccサイズのキットカーを販売していました。

光岡のキットカーは自作後に自治体で標識交付書を交付してもらえれば公道走行も可能で、車体番号や車名も自分で決められるというユニークな存在でした。

MC-1はDIY好きやプラモデル好きにも嬉しい自作マイクロカー(販売終了)

MC-1のエクステリア

1998年に光岡自動車で販売されたキットカー「MC-1」(現在は販売終了)。ドアとリアウィンドウがない作りなので雨風をしのぐことはできませんが、「自分で車を組み立てる」という夢をかなえてくれるマイクロカーでした。

MC-1 スペック
型式 BB-MC1
全長 1,755mm
全幅 1,080mm
全高 1,455mm
最小回転半径 2.3m
車両重量 160kg
最高出力 4.0kW
総排気量 49cc

K-4は1930年代フォーミュラカーを思わせる光岡自動車最後のキットカー(販売終了)

K-4のエクステリアフォーミュラカーのような「K-4」(画像下・真ん中)

光岡自動車のマイクロカー販売終了時に220台限定で発売された「K-4」(現在は販売終了)。1930年代のフォーミュラカーを思わせるデザインが特徴的で、完全組み立てキットとエンジン組み立て済みキットの2種類が販売されていました。

K-4 スペック
全長 2,490mm
全幅 1,290mm
全高 860mm
車両重量 181kg
最高出力 6.1ps
最高速度 60km/h
総排気量 49cc

ユニークで個性的なおすすめのマイクロカー

タケオカ自動車工芸と光岡自動車以外にもマイクロカーを販売してきたメーカーがあります。中古車も含めておすすめのミニカーを紹介します。

コムス(トヨタ車体)は環境にやさしい電気自動車のマイクロカー

電動(EV)マイクロカーのコムス満充電まで約6時間の実用的なマイクロEV「コムス」

コムスは、家庭用コンセントで充電できるEVの超小型マイクロカーです。充電時間は約6時間で電気代は約156円と非常に経済的。走行時のCO2排出量がゼロで環境にやさしい車です。JC08モードでの航続距離は1充電で57kmで、通勤距離が短い方や日常的な買い物用途におすすめです。

コムス P・COM スペック
型式 ZAD-TAK30-PD
全長 2,395mm
全幅 1,095mm
全高 1,500mm
ホイールベース 1,530mm
最低地上高 130mm
最小回転半径 3.2m
車両重量 420kg
定格出力 0.59kW
最高出力 5kW
最高速度 60km/h
標準充電時間 6時間

ビッグフォース(トライクファクトリー)はミニジープの風格があるマイクロカー

ビッグフォースのエクステリアジープのようなデザインがかっこいい「ビッグフォース」

トライクファクトリーが販売する「ビッグフォース」は、クロカン車風デザインがかっこいいマイクロカー版ジープのような存在です。法律上公道では1人乗り専用ですが、私有地では2人乗りができるよう座席面は広めに設計されています(大柄な男性には狭い場合あり)。一回り小さい「リトルフォース」も販売されています。

ビッグフォース スペック
全長 2,100mm
全幅 1,100mm
全高 1,250mm
車両重量 150kg
最小回転半径 2.4m
最高出力 3.35kW/8,000rpm
総排気量 49cc

Q-CARはタカラ公認の実車版チョロQとして限定販売された希少なマイクロカー(販売終了)

Q-CARのエクステリアおもちゃのようなマイクロカー「Q-CAR」

タカラトミーとフォルクスワーゲン専門店コックスが共同設立したチョロキューモーターズが販売していた「Q-CAR」(現在は販売終了)は、本物チョロQとも言えるかわいくてユニークなマイクロカーです。チョロキューモーターズはすでにミニカー事業から撤退しており、限定販売だったため中古市場でもなかなか見かけないレア車です。

Q-CAR Qi スペック
全長 2,110mm
全幅 1,100mm
全高 1,460mm
車両重量 375kg
最高速度 50km/h

マイクロカーはチョイ乗りに便利 小型モビリティが普及する時代へ

マイクロカー

「車での移動はおっくう、原動機付自転車は危なそう、自転車に乗る体力はないが移動は近距離がメイン」という方にとって最適なのがマイクロカーです。EVタイプのマイクロカーは維持費も少額で済み、経済的な選択肢として注目されています。

2020年には超小型モビリティの公道走行に関する法整備も進み、小型モビリティ全体の普及環境が整いつつあります。高齢化社会や公共交通空白地域の課題解決に向けた手段としても期待が高まっており、マイクロカーが日常の移動手段としてさらに身近になる時代がきているといえるでしょう。