MAZDA6のマイナーチェンジ

MAZDA6マイナーチェンジ20周年特別仕様車追加か 2.5TやMTモデルは廃止に

MAZDA6のマイナーチェンジ情報をまとめました。2018年にフロントグリルの変更、スカイアクティブ-ビークルアーキテクチャー導入などのビッグマイナーチェンジを施し、2019年8月には車名をアテンザから変更したフラグシップモデルMAZDA6。現行型の最新スペックを紹介します。

MAZDA6マイナーチェンジ20周年特別仕様車追加か 2.5TやMTモデルは廃止に

新型アテンザのグレードごとの違いをチェック!

アテンザのグレードの違いは何があるのでしょうか?基本となるグレードは3種類あり、ベースグレード・上級グレード・最上級グレードが用意されています。セダンとワゴンの2種類のボディタイプがあるアテンザのグレード別の違いを紹介します。

ガソリンエンジンモデルには、2種類のエンジンが設定されていて「20S」と「20S PROACTIVE」は、2.0Lガソリンエンジンが、「25S L Package」には2.5Lガソリンエンジンが搭載されています。トランスミッションは6ATのみが設定され、2WDの駆動方式しかありません。

ディーゼルエンジンモデルは、2.2LのSKYACTIV-Dが搭載されていて標準グレード・上級グレード・最上級グレードの3つとも6ATとMTのトランスミッションを装備、駆動方式も2WDと4WDが搭載されています。

アテンザセダン・ワゴン 20S・XD

新型アテンザ20S・XDの違い20S・XDはアテンザのベースグレード 安全機能を標準装備するお得感のあるグレード

アテンザの20SとXDは、ガソリンエンジンとディーゼルエンジンの標準グレードですが、基本的な安全装備は標準装備されている安心感のあるグレードです。ブラインドスポット・モニタリングや車線逸脱警報システム、夜間歩行者検知機能付きの自動ブレーキや、誤発進抑制制御が搭載されています。

アテンザ 20S・XDの標準装備

  • ハイ・ ビーム・コントロールシステム
  • アダプティブ・フロントライティング・システム
  • 交通標識認識システム
  • ドライバー・アテンション・アラート
  • ブラインドスポット・モニタリング
  • リアクロス・トラフィック・アラート
  • 車線逸脱警報システム
  • アドバンスト・スマート・シティ・ブレーキ・サポート
  • 夜間歩行者検知機能付き・AT誤発進抑制制御(前進)
  • スマート・シティ・ブレーキ・サポート(後退時)
  • AT誤発進抑制制御(後進)

安全装備のほかには、車体の安定した挙動を保つGベクタリングコントロールや、LEDヘッドライト・LEDテールランプ、8インチのセンターディスプレイやフロントガラス照射タイプのアクティブ・ドライビング・ディスプレイ、プッシュスタートシステムが搭載されています。

装備しているタイヤやホイールはトランスミッションによって違い、AT車は「225/55R17」のタイヤと17インチアルミホイールが、マニュアル車には「225/45R19」のタイヤと19インチアルミホイールが装備されています。

アテンザセダン・ワゴン 20S・XD PROACTIVE

新型アテンザ20S PROACTIVE・XD PROACTIVEの違い20S・XD PROACTIVEは安全機能を拡大し360度モニターを設定できる

上級グレードの20S・XD PROACTIVEでは、標準グレードの装備に加えてレーダークルーズコントロールや、スマートブレーキサポート、レーンキープアシストシステムが装備されます。また、ハイビームアシストコントロールや、アダプティブ・フロントライティングシステムの替わりに、アダプティブLEDヘッドライトが装備されています。

プロアクティブで追加された安全装備

  • レーダークルーズコントロール
  • スマートブレーキサポート
  • レーンキープアシストシステム

ベースグレードのXDや20Sでは、運転席のリフターが手動しか設定できませんでしたが、PROACTIVEではメーカーオプションでパワーシートを設定することができます。ほかにも、運転席と助手席にシートヒーターをオプション設定できるので、寒い冬の日でも安心です。

セーフティの面では、360度ビューモニターとフロントパーキングセンサーをメーカーオプション設定できるので、フロントから駐車した時のバックで発進するパターンなどに便利です。

シート素材は、ベースグレードの20SやXDと同じクロス素材のブラックカラーが用意されています。

アテンザセダン・ワゴン 25S・XD L Package

新型アテンザ20S L Package・XD L Packageの違い25S・XD L PackageはナッパレザーシートやBOSEサウンドシステム、ヒーターやベンチレーションを標準装備する最上級グレードに相応しい仕様

アテンザの最上級グレードであるL Packageでは、PROACTIVEの装備に加えて電動リアウインドーサンシェード(セダンのみ)やステアリングヒーター、BOSEサウンドシステム、7インチマルチスピードメーターなどが搭載されています。

Lパッケージで追加された装備

  • 運転席・助手席ベンチレーション
  • 運転席・助手席シートヒーター
  • 運転席・助手席パワーシート
  • リアシートベンチレーター・シートヒーター
  • BOSEサウンドシステム
  • ステアリングヒーター
  • フレームレス自動防眩ルームミラー

エクステリアには、L Packageだけフロントグリルガンメタリック塗装、リアバンパー下部にピアノブラック塗装が施されています。シート素材は、標準グレードと上級グレードではクロス素材だったのに対して、最上級グレードのL Packageではナッパレザーを採用しています。カラーリングは2色あり、清潔感のあるピュアホワイトと、落ち着きのあるオリエンタルブラウンが用意されています。

インテリアは、L Packageだけ使っている素材が違っていて、本センやピアノブラックを使っているなど高級感のある素材で構成されています。

他には、ディーゼル車だけの設定でPROACTIVEとL Packageに電動スライドガラスサンルーフが設定されていて、メーカーオプションで設定することができます。

大幅改良で誕生したアテンザ セダン/ワゴンをライバル車と徹底比較

2018年6月21日に発売の新型アテンザの特徴を、マークXやレヴォーグなどのライバル車の販売価格やエンジン性能、ボディサイズ等で比較しながら紹介します。

アテンザセダンのライバルはミドルクラスで売上好調なマークX

新型アテンザセダンのライバル車種マークXプレミアムスポーツセダンのマークXは新型アテンザのライバル

アテンザセダンのライバルは、ともにミドルクラスのラグジュアリーセダンであり、2017年の新車登録台数において好調さをキープするマークXです。

マークXは、マーク2の後継車として、2004年に誕生したプレミアムスポーツセダンです。マークXの現行モデルは、2016年のビッグマイナーチェンジで誕生しました。フロント部にはメッシュグリルを採用し、ロアグリルのワイド化を行って、ヘッドランプはシャープな形状とするのがエクステリアの特徴です。

一方の大幅改良を行ったアテンザセダンのエクステリアでは、リアエンドパネルとガーニッシュは水平基調とし、フロントグリルのデザインも刷新して、マツダのフラッグシップモデルに相応しい、美しさと貫禄が備わる風格を与えます。

アテンザ セダン(25S L Package)とマークX(250S)のボディサイズを比較
  アテンザ マークX
全長 4,865mm 4,770mm
全幅 1,840mm 1,795mm
全高 1,450mm 1,435mm
ホイールベース 2,830mm 2,850mm
最低地上高 160mm 155mm
室内長 1,960mm 1,975mm
室内幅 1,550mm 1,500mm
室内高 1,170mm 1,170mm
乗車定員 5名 5名

両車を比較すれば、全長では100mmほどアテンザの方が長いワイド設計となっています。ともに、後部座席には大人3人が座っても、足元にも十分な余裕のある乗車スペースを確保します。

今回の大幅改良により、アテンザはドアトリムやシート等のデザインを刷新し、エレガントさをアップさせます。上級モデルでは、ナッパレザーシートなどの最良素材に、デザイン力を組み合わせてマツダ最上級の室内空間を完成させます。

一方のマークXは、炎天下であっても、陽ざしの影響を受けて熱くなりにくい肘掛けを採用する「合成皮革フロントコンソールボックス」や、左右独立温度コントロールフルオートエアコンなどを装備して、室内空間にラグジュアリーな雰囲気と快適性を与えます。

アテンザ セダン(25S L Package)とマークX(250S)のパワートレインの比較
  アテンザ マークX
駆動方式 2WD(FF) 2WD
トランスミッション 6EC‐AT 6Super ECT
エンジン 水冷直列4気筒DOHC16バルブ V型6気筒DOHC
総排気量 2.488L 2.499L
最高出力 140kw/6,000rpm 149kW/6,400rpm
最大トルク 252Nm/4,000rpm 243Nm/4,800rpm
燃費(JC08モード) 14.8km/L 11.8km/L

アテンザセダンの2.5Lガソリンエンジンと、マークXの2.5L.ガソリンエンジンを比較すれば、総排気量は、マークXに搭載されるV型6気筒DOHCエンジンの方が上回っているものの、最大トルクや燃費面においては、アテンザに搭載される、エンジンの方が上回っています

アテンザ セダン(ガソリン車)とマークXのグレード別・販売価格の比較
  アテンザセダン マークX
20S 2,829,600円~
20S PROACTIV 2,959,200円~
25S L Package 3,542,400円~
250G F package/250G Four F package 2,656,800円~
250G/250G Four 2,916,000円~
250S/250S Four 3,207,600円~
250RDS 3,434,400円~
350RDS 3,850,200円~

アテンザセダンの価格帯は282万円~354万円です。一方のマークXの価格帯は265万円~385万円です。3.5L高性能エンジンを搭載するマークXのグレード「350RDS」を除けば、その価格帯はもっと近づきます。

アテンザワゴンのライバルはスバル・レヴォーグ

新型アテンザワゴンのライバル車種レヴォーグ新型アテンザワゴンのライバルはスバルのスポーツワゴンレヴォーグが該当する

アテンザワゴンのライバルは、ステーションワゴンの積載力にスポーツ走行性が加わるスバルのレヴォーグです。

アテンザには、マツダのフラッグシップモデルとしての品格を高めるために、熟練職人の手塗りにも引けを取らない、特別な塗装技術「匠塗」などを採用します。
一方のレヴォーグは、エアロパーツを積極的に装備して、エクステリアにおいてもスポーツ性を追求します。

アテンザワゴン(20S)とレヴォーグ(2.0GT‐S EyeSight)のボディサイズの比較
  アテンザワゴン レヴォーグ
全長 4,805mm 4,690mm
全幅 1,840mm 1,780mm
全高 1,480mm 1,490mm
ホイールベース 2,750mm 2,650mm
最低地上高 160mm 135mm
室内長 1,930mm 2,005mm
室内幅 1,550mm 1,490mm
室内高 1,170mm 1,205mm
乗車定員 5名 5名

アテンザワゴンとレヴォーグのボディサイズを比較すれば、アテンザの方が全長は100mmほどロングサイズです。室内長では、レヴォーグの方が70mmほど長いのが特徴です。

2017年8月に誕生したD型レヴォーグでは、全車速域でアクセル・ブレーキ等の運転アシスト機能が作動する「アイサイトツーリングアシスト」や、ステアリング連動ヘッドランプとオートビークルホールドを標準装備して安全性を強化しました。

アテンザワゴンは、レヴォーグを意識して、今回の大幅改良では、ドライバーにいち早く危険性を認知させ、ブレーキサポート機能を高めた「i‐ACTIVSENSE(アイ アクティブセンス)」を搭載するなどして、安全性を飛躍させました。

アテンザワゴン(ガソリン車)とレヴォーグのグレード
  アテンザワゴン レヴォーグ
駆動方式 2WD(FF) AWD(常時全輪駆動)
トランスミッション 6EC‐AT スポーツリニアトロニック
エンジン 水冷直列4気筒DOHC16バルブ 2.0L DOHC 16バルブデュアルAVCS
直噴ターボDIT
総排気量 1.997L 1.998L
最高出力 115kw/6,000rpm 221kW/5,600rpm
最大トルク 199Nm/4,000rpm 400Nm/2,000‐4,800rpm
燃費(JC08モード) 16.6km/L 13.2km/L

マツダとスバルは、ともにエンジンにこだわりを持ち続ける自動車メーカーです。

スバルの水平対向エンジンによる、低重心・低振動の安定した走りを体感したい方には、レヴォーグをお勧めします。

気筒休止などの新技術を導入した「SKYACTIV‐G」を搭載し、中回転域からの伸びやかな走り・圧倒的な静粛性・優れた燃費性を実現するアテンザワゴンに魅力を感じる方には、同車をお勧めします。

アテンザワゴン(ガソリン車)とレヴォーグの販売価格の比較
  アテンザワゴン レヴォーグ
20S 2,829,600円~
20S PROACTIV 2,959,200円~
25S L Package 3,542,400円~
1.6GT EyeSight 2,862,000円~
1.6GT EyeSight S‐Style 2,926,800円~
1.6GT‐S EyeSight 3,078,000円~
2.0GT‐S EyeSight 3,618,000円~
1.6STI Sport EyeSight 3,564,000円~
2.0STI Sport EyeSight 4,050,000円~

アテンザワゴン(ガソリン車)と、レヴォーグの販売価格は、エアロパーツや内装を充実させてスポーツ性に特化したグレード「STI」を除いて、エントリグレード・最上級グレードに着目して、両車を比較すれば、数万円の開きしかなく、ほぼ同額です。

アテンザ・クリーンディーゼル車のライバルはBMW3シリーズの320d

新型アテンザのクリーンディーゼルモデルのライバル車BMW3シリーズ320d世界トップレベルのクリーンディーゼル技術をもつマツダとBMW ディーゼルモデルのライバルになるのは3シリーズの320d

マツダとBMWは、クリーディーゼルテクノロジーに強みを持つ自動車メーカーで、ともにディーゼル車を積極的にラインナップしています。

アテンザ・クリーンディーゼル車とBMW・320dのパワートトレインの比較
  アテンザ 320d
駆動方式 2WD(FF) FR
トランスミッション 6EC‐AT 8速AT
エンジン 水冷直列4気筒DOHC16バルブ直噴ターボ 2.0L DOHC 16バルブデュアルAVCS
直噴ターボDIT
総排気量 2.188L 1.995L
最高出力 140kw/4,500rpm 140kW/4,000rpm
最大トルク 450Nm/2,000rpm 400Nm/1,750‐2,500rpm
燃費(JC08モード) 17.8km/L 21.4km/L

今回の大幅改良によって誕生するアテンザのクリーンディーゼル車は、急速多段燃焼方式や超高応答マルチホールピエゾインジェクターを新たに導入して、低燃費・環境性能・静粛性・高トルクと動力性能を実現するエンジン「SKYACTIV‐D 2.2」を搭載します。

一方の、BMWの320dは、「BluePerformanceテクロノジー」によりレベルアップする排ガス性能や、圧倒的な低燃費、伸びやかな加速性を体感できるクリーンディーゼルエンジンを搭載します。

アテンザ・クリーンディーゼル車(セダン)とBMW・320dのボディサイズの比較
  アテンザ 320d
全長 4,805mm 4,645mm
全幅 1,840mm 1,800mm
全高 1,450mm 1,440mm
ホイールベース 2,750mm 2,810mm
乗車定員 5名 5名

BMW・320dのボディサイズは、アテンザと比較すれば、コンパクト設計ながらも、ロングホイールベースとするのが特徴的です。

アテンザは今回の大幅改良では、インパネ中央部にエアコン吹き出し口を設置し、操作レバーを配置するセンターコンソールのポジションは高く設定するなど、BMW・320dの内装を意識したかのようなインテリアデザインを採用します。

アテンザ・クリーンディーゼル車とBMW3シリーズ・320dの販売価格の比較
  アテンザ BMW3シリーズ
XD 3,240,600円~
XD PROACTIV 3,369,600円~
XD L Package 4,190,400円~
320d 5,620,000円~
320d Sport 5,850,000円~
320d Luxury 6,020,000円~
320d M Sport 6,080,000円~
320d M Sport Edition Shadow 6,360,000円~

MAZDA6

世界的な知名度を誇るラグジュアリーブランドBMWがリリースするディーゼル車である「320d」と、アテンザを比較すれば、やはり販売価格には開きがあります。

それでも、エンジン性能では見劣りせずに、むしろ最大トルクにおいては上回るなどしています。そのため、アテンザのクリーンディーゼルエンジン搭載車のコストパフォーマンスは高いと言えます。