アクセラのモデルチェンジ

アクセラ最後のマイナーチェンジは2017年9月21日発売 i-ACTIVSENSE標準装備と360°ビュー・モニター初採用

アクセラは生産終了したのか。答えは2019年4月26日に受注を終了し、MAZDA3へ車名を譲って16年の歴史に幕。教習車で40%超のシェアを握った実績や、3代目最終型の内容を振り返ります。

アクセラ最後のマイナーチェンジは2017年9月21日発売 i-ACTIVSENSE標準装備と360°ビュー・モニター初採用

アクセラとして最後の大きな改良 2017年9月21日のマイナーチェンジで安全装備を大幅強化

マツダの人気車種であった「アクセラ」のマイナーチェンジ車は、2017年8月24日から予約を開始し、9月21日より販売を開始しました。

マツダは、運転に不慣れな初心者や視力などが衰えがちな高齢ドライバーも含めた全てのユーザーへ安心・安全な車を届けようと、2017年度中にデミオやアテンザなど主力5車種へ先進の安全技術を搭載していきました。

このマイナーチェンジによってアクセラは先進の安全技術である「i-アクティブセンス(i-ACTIVSENSE)」を標準装備。それだけではなく、360°ビュー・モニターがマツダ車として初めて導入されました。アクセラで新たに加わったボディカラー、マイナーチェンジ後の販売価格も紹介します。

なお、この2017年の改良が、アクセラという車名で迎えた最後の大きな節目になりました。アクセラは2019年4月26日に受注を終了し、16年の歴史に幕を下ろしています。以下では、その最終形となった3代目の内容を中心に見ていきます。

アクセラは2019年のフルモデルチェンジを機にMAZDA3へ改名し役目を終えた

アクセラは2019年5月、4代目へのフルモデルチェンジを機に車名を変更しました。
2003年から続いたアクセラの名称は、海外で使用してきたグローバルネームのMAZDA3(マツダスリー)へ統一されています。

3代目アクセラは2019年4月26日をもって受注を終了し、同年5月24日に後継のMAZDA3が日本で発売されました。ボディタイプはセダンと、それまで「スポーツ」と呼ばれたハッチバックを引き継ぐ「ファストバック」の2種類。オートマチックだけでなくマニュアルミッションも用意され、複数のパワートレインが揃えられました。

車名は変わりましたが、ファミリアからアクセラへ、そしてMAZDA3へと受け継がれてきたCセグメントの世界戦略車という役割は途切れていません。後継モデルの詳細については、別記事で解説しています。

アクセラはファミリアの後継車として誕生したマツダの主力車種だった

安定した走りを見せるアクセラ

アクセラはファミリアの後継車として2003年に誕生しました。最終世代となった3代目は2013年に販売を開始し、クリーンディーゼルエンジンを追加した事でも話題となりました。2016年7月に大幅な商品改良が行われた際には、フロントフェイスの変更や、ディーゼルエンジンへの1.5Lモデル追加などが実施されています。そして2017年9月のマイナーチェンジで安全性を大幅に強化し、新たなグレードも用意しました。

アクセラは世界120ヶ国以上で販売され、国内外で高い評価を受けた車です。ファミリアの累計販売台数が400万台を超えるのに21年かかったのに対して、アクセラは10年で到達し、マツダを支える人気車種となりました。

アクセラは優れた運転の操作性も好評で、教習車としても広く採用されました。初代アクセラをベースにした教習車は2004年に登場し、2014年6月には累計生産台数1万台を達成。一時は教習車市場で40%を超えるシェアを獲得しています。そのため、教習所に通っていた時には実は運転した経験があるという方も多くいるはずです。
このアクセラ教習車も2019年4月26日に受注を終了し、以降は別のベース車を用いた「マツダ教習車」へと引き継がれました。教習所でアクセラのステアリングを握った世代は、いまとなっては貴重な存在と言えるかもしれません。

アクセラでは「i-ACTIVSENSE」を標準装備することで安全性能が大幅にアップ

マツダが車に求めている安全性のコンセプトである「MAZDA PROACTIVE SAFETY(マツダ・プロアクティブ・セーフティ)」に基づいて開発を行い実現した数々の安全支援技術をパッケージしたi-ACTIVSENSEがアクセラにも搭載されました。

アクセラに搭載されるi-ACTIVSENSE

i-ACTIVSENSEには、AT車のペダル踏み間違いによる事故に着目して安全性を強化した「AT誤発進抑制制御」、ロングドライブ時に効果的な走行車線逸脱警報システム(LDWS)、車両だけではなく歩行者の検知もしてくれる衝突被害軽減ブレーキ「アドバンストSCBS」など、数々の安全システムがパッケージされています。

アクセラは、経産省や国交省が普及を進める、交通事故の発生防止や被害の縮小につながる先進技術を備えた車に与えられる認証制度において、CX-3やアテンザなど他のマツダ車と同様に最高ランクを獲得しました。

アクセラでは「360°ビュー・モニター」をマツダの車で初めて採用

マイナーチェンジを受けたアクセラでは、4つのカメラによって前後・左右・上から見渡しているかのような映像をセンターディスプレイで確認することができる「360°ビュー・モニター」をマツダ車として初めて採用しました。

同技術は駐車場や道幅の狭い道路を走行している際に役立ちます。狭い道路を運転する際に縁石とぶつかる恐れはないのか、駐車する際に障害物と接触するリスクはないのか。周囲の状況をぐるりと見渡せるディスプレイで確認することができます。
アクセラで初採用されたこの装備は、その後マツダ車へ広く展開されていきました。

新開発のボディカラー「ソウルレッドクリスタルメタリック」を追加

アクセラに採用されたソウルレッドクリスタルメタリック

マツダ車のイメージカラーといえば、やはり赤と答える方が多いのではないでしょうか。そのイメージカラーを進化させるべく、アクセラでは従来の「ソウルレッドプレミアムメタリック」に比べて、色鮮やかさを約20%、色の深みを約50%高めたソウルレッドクリスタルメタリックが用意されました。

新たに追加されたボディカラーは、マツダ車のエクステリアの特徴である魂動デザインのシルエットの美しさを抜群に引き立てます。

新たなグレード「15XD」「15XD PROACTIVE」「15XD L Package」などをラインナップ

2017年9月に発売されたアクセラでは、1.5Lクリーンディーゼルエンジン「SKYACTIV-D 1.5」をセダンモデルにも搭載して、新たなグレードである「15XD」「15XD PROACTIVE」「15XD L Package」をラインナップさせました。

その他には、素材に本革を用いて運転席をパワーシートとした「L Package」などの新グレードも設定されています。

マイチェン後のアクセラスポーツ・セダンの販売価格

新色のボディカラーで並び立つアクセラ

マツダ2017年8月24日のプレスリリースによると、アクセラの販売価格は次の表のとおりです。いずれも当時(消費税8%時)の価格になります。

アクセラスポーツ(ボディ:ハッチバック)
グレード 駆動 エンジン ミッション 価格
15C 2WD SKYACTIV-G 1.5 SKYACTIV-MT
(6MT)
1,825,200円
SKYACTIV-DRIVE
(6EC-AT)
4WD SKYACTIV-DRIVE
(6EC-AT)
2,046,600円
15S 2WD SKYACTIV-MT
(6MT)
1,954,800円
SKYACTIV-DRIVE
(6EC-AT)
4WD SKYACTIV-DRIVE
(6EC-AT)
2,176,200円
15S
PROACTIVE
2WD SKYACTIV-MT
(6MT)
2,149,200円
SKYACTIV-DRIVE
(6EC-AT)
4WD SKYACTIV-DRIVE
(6EC-AT)
2,370,600円
15S
L Package
2WD SKYACTIV-MT
(6MT)
2,397,600円
SKYACTIV-DRIVE
(6EC-AT)
4WD SKYACTIV-DRIVE
(6EC-AT)
2,619,000円
15XD 2WD SKYACTIV-D 1.5 SKYACTIV-DRIVE
(6EC-AT)
2,338,200円
15XD
PROACTIVE
SKYACTIV-DRIVE
(6EC-AT)
2,440,800円
15XD
L Package
SKYACTIV-DRIVE
(6EC-AT)
2,689,200円
22XD
PROACTIVE
2WD SKYACTIV-D 2.2 SKYACTIV-DRIVE
(6EC-AT)
2,791,800円
4WD SKYACTIV-DRIVE
(6EC-AT)
3,013,200円
22XD
L Package
2WD SKYACTIV-MT
(6MT)
3,088,800円
SKYACTIV-DRIVE
(6EC-AT)
4WD SKYACTIV-MT
(6MT)
3,310,200円
SKYACTIV-DRIVE
(6EC-AT)
アクセラセダン
グレード 駆動 エンジン ミッション 価格
15C 2WD SKYACTIV-G 1.5 SKYACTIV-MT
(6MT)
1,825,200円
SKYACTIV-DRIVE
(6EC-AT)
4WD SKYACTIV-DRIVE
(6EC-AT)
2,046,600円
15S 2WD SKYACTIV-MT
(6MT)
1,954,800円
SKYACTIV-DRIVE
(6EC-AT)
4WD SKYACTIV-DRIVE
(6EC-AT)
2,176,200円
15S
PROACTIVE
2WD SKYACTIV-MT
(6MT)
2,149,200円
SKYACTIV-DRIVE
(6EC-AT)
4WD SKYACTIV-DRIVE
(6EC-AT)
2,370,600円
15S
L Package
2WD SKYACTIV-MT
(6MT)
2,397,600円
SKYACTIV-DRIVE
(6EC-AT)
4WD SKYACTIV-DRIVE
(6EC-AT)
2,619,000円
15XD 2WD SKYACTIV-D 1.5 SKYACTIV-DRIVE
(6EC-AT)
2,338,200円
15XD
PROACTIVE
SKYACTIV-DRIVE
(6EC-AT)
2,440,800円
15XD
L Package
SKYACTIV-DRIVE
(6EC-AT)
2,689,200円
22XD
PROACTIVE
2WD SKYACTIV-D 2.2 SKYACTIV-DRIVE
(6EC-AT)
2,791,800円
4WD SKYACTIV-DRIVE
(6EC-AT)
3,013,200円
22XD
L Package
2WD SKYACTIV-DRIVE
(6EC-AT)
3,088,800円
4WD SKYACTIV-DRIVE
(6EC-AT)
3,310,200円
アクセラハイブリッド(ボディタイプ:セダン)
グレード 駆動 エンジン ミッション 価格
HYBRID-C 2WD SKYACTIV-HYBRID
(SKYACTIV-G2.0+モーター)
電気式
無段変速機
2,505,600円
HYBRID-S
PROACTIVE
2,651,400円
HYBRID-S
L Package
2,879,000円

「ソウルレッドクリスタルメタリック」をボディカラーとして選んだ場合には販売価格に64,800円が加算されます。「マシーングレープレミアムメタリック」を選択した場合には54,000円が、「スノーフレイクホワイトパールマイカ」を選択した場合には32,400円が販売金額に加算されます。

世界戦略車のアクセラのモデルチェンジ遍歴

アクセラはマツダが販売していた乗用車で、海外では「Mazda3」として販売されており、日本でも4代目から「MAZDA3」に改称されました。「ファミリア」に代わる世界戦略車として誕生した車です。

アクセラ 初代 BK系(2003年~2009年)

2003年10月、初代アクセラの販売を開始しました。「アクセラ」「アクセラスポーツ」共に「15F」「20C」「23S」のグレード展開になります。12月には「23S」に5速MTが追加されました。
2004年4月、教習車仕様の販売を開始。10月には「20S」を新グレードとして追加しました。12月、600台限定の特別仕様車「Sound Leather Limited」を発売。
2005年11月、一部改良と、スポーツ専用上級グレードの「20H」「23H」、ブラック塗装の「15C」が追加されました。
2006年6月、マイナーチェンジで内外装を変更。ボディカラーの追加、グレード体系の変更が行われました。11月、アクセラスポーツの特別仕様車「スタイリッシュトーンシリーズ」を発売。
2008年1月、「20C」の廃止と、新たに「20E」を追加。アクセラスポーツの特別仕様車「20HS」「23HS」を発売。
2009年1月、特別仕様車「1.5 Smart Edition」を発売。6月、2代目と入れ替わるため販売を終了しました。

アクセラ 2代目 BL系(2009年~2013年)

2009年6月、フルモデルチェンジで2代目になりました。
2010年1月、マツダ創立90周年を記念した特別仕様車「90周年記念特別仕様車」を発売。3月には90周年記念特別仕様車「スポーツ 1.5 S Style」を発売しました。12月、特別仕様車「Navi Edition」を発売。
2011年9月、マイナーチェンジを実施。走行性能と燃費性能が向上しました。
2012年6月、一部改良と、快適性や安全性を高めた特別仕様車「20S-SKYACTIV アドバンススタイル」を発売しました。12月、特別仕様車「15S スポーツエディション」「20S-SKYACTIV スポーツエディション」を発売しました。
2013年11月、3代目と入れ替わりで販売を終了しました。

アクセラ 3代目 BM/BY系(2013年~2019年)

2013年11月、日本での3代目アクセラの販売が開始されました。セダンのハイブリッドモデルと、アクセラスポーツの1.5Lと2.0Lのガソリン車で6速ATのみとなります。
2014年8月、ガソリン車を、10月にはハイブリッド車の一部改良で安全装備を強化しました。
2015年12月、アクセラスポーツに設定しているディーゼル「XD」を特別仕様車としてセダンにも設定して発売しました。
2016年7月、大幅な商品改良を実施。「SKYACTIV-VEHICLE DYNAMICS」の採用と内外装の変更、ボディカラーの入れ替えなどが行われました。
2017年8月、商品改良を発表し、9月21日に発売。i-ACTIVSENSEの標準装備化と360°ビュー・モニターの採用が行われました。
2019年4月26日、教習車仕様を含めて受注を終了。次期モデル「MAZDA3」と入れ替わり、「アクセラ」の名前での販売を終えました。

アクセラのモデルチェンジ遍歴
アクセラのモデル 販売年表
初代 BK系 2003年~2009年
2代目 BL系 2009年~2013年
3代目 BM/BY系 2013年~2019年

マツダの主力車種「アクセラ」が残したもの

アクセラ

アクセラは2016年に大幅な商品改良を行いました。そして2017年には「i-ACTIVSENSE」を標準装備し「360°ビュー・モニター」を採用して、安全性を大幅に強化しています。

2019年、アクセラはMAZDA3へと車名を譲り、2003年から16年続いた歴史に区切りをつけました。ファミリアから受け継いだ世界戦略車という役割、教習車として多くの人が最初に握ったステアリング、そして魂動デザインを広めた立役者としての存在感。アクセラがマツダに残したものは、車名が消えたいまも各所に息づいています。