カムリが2026年に日本再導入へ 米国製の11代目が上陸 これまでの歩みも解説
カムリの最新情報です。日本では2023年に販売を終えたカムリですが、北米ではベストセラーの人気セダンとして君臨し続けています。そして2025年12月、トヨタは米国で生産するカムリを2026年から日本へ再導入すると正式に発表しました。ここでは、その再導入の中身から、11代目の姿、歴代の歩みまでを整理して解説します。
米国製カムリの日本導入を2025年12月に正式発表 2026年に再上陸へ
2023年に北米でフルモデルチェンジした11代目カムリ
現行の11代目カムリ(XV80型)は、2023年11月14日にロサンゼルスオートショーで発表され、北米では2024年春に発売されました。ピュアガソリンを廃し、2.5Lハイブリッドのみのラインナップで、駆動方式はFFに加えてAWDも選べます。システム出力はFF車で225ps、AWD車で232psとされ、先進安全装備には最新のToyota Safety Sense 3.0を採用。米国での価格はおよそ2万8,400ドルからとされています。
そして注目の動きが、日本への再導入です。トヨタは2025年12月19日、米国で生産するカムリ・ハイランダー・タンドラの3車種について、2026年から順次日本市場へ導入すると正式に発表しました。前年の日米貿易関係の合意と、国土交通省が新設した「米国製乗用車の認定制度」が後押しした形です。
このうちカムリは、ケンタッキー工場で生産される車両を、右ハンドル化するなど完全な日本仕様に仕立てて販売する方針です。販売規模は年1万台規模を計画し、通常の型式指定を取得したうえで、導入時期は2026年の年央以降になる見通しとされています。かつての保有ユーザーの乗り替え需要も見込んだ、腰を据えた再投入と言えそうです。なお、よりスポーティなGRグレードやPHEV追加を望む声もありますが、いまのところ公式に設定されてはいません。
現行11代目に公式なフルモデルチェンジ・改良予定はなし 当面は現行のまま
「日本再導入とあわせて中身も一新されるのでは」と気になる方もいるかもしれませんが、現行11代目は2023年登場とまだ新しく、フルモデルチェンジやフェイスリフトの公式な予定は発表されていません。日本へ導入されるのも、あくまでこの現行11代目です。
海外では「2027年型」としてフロントやインテリアを刷新した予想デザインも見かけますが、これらはレンダリング制作者によるCGIで、メーカーが示したものではありません。新車情報の見立てでも、大きな改良が入るとしても早くて2028年頃、2027年は現行踏襲が濃厚とみられています。つまり、当面のカムリは現行の姿のまま推移する可能性が高い、というのが現時点での見方です。
カムリ後継の新型セダン投入という噂は具体化せず
カムリの終売により、トヨタからミドルサイズセダンが消えることを受けて、クラウンより一回り小さい新型セダンを投入するのでは、という噂もありました。しかし実際には、ミドルセダンの受け皿は5代目プリウスやクラウン、カローラが担っており、専用の新型セダンが投入される動きは具体化していません。むしろ、カムリ自身が2026年に日本へ戻ってくることで、この空白はある程度埋まる方向です。
カムリは2023年に日本国内向け販売を終了
カムリは日本ではフルモデルチェンジを受けることなく、2023年に国内向けの生産・販売を終了しました。1980年の発売から43年を数える長寿モデルでしたが、セダン離れに加え、SUVやミニバンといった使い勝手のよいモデルに押され、販売台数が大きく落ち込んでいました。国内での累計販売台数はおよそ130万台にのぼります。
一方、北米やアジアを中心とする海外では販売が続き、2023年に新世代(XV80型)へと移行しました。その新世代が、前述のとおり2026年に日本へ里帰りすることになります。
11代目カムリはクラウンクロスオーバー似のハンマーヘッドを採用
現行の11代目カムリの大きな特徴はエクステリアです。2022年に登場したクラウンクロスオーバーや2023年の5代目プリウスに通じる、いわゆるハンマーヘッドのフロントフェイスを採用しています。
パワートレインは2.5Lの第5世代ハイブリッドシステムで、モーターはより軽量・コンパクト化され、システム出力も高められています。プラットフォームはTNGA思想のGA-Kを踏襲・熟成させ、上質感を高めました。かつての10代目がハイブリッド専用だったのに対し、11代目も引き続きハイブリッド専用として登場しています(例外的に中国市場のみ2.0Lの純ガソリン車も設定)。先進安全装備も最新のToyota Safety Sense 3.0を搭載します。
かつて語られた「自動運転の進化」「電動化」の予想はどうなったか
この記事では以前、カムリの次期型に自動運転や電動化がどこまで盛り込まれるかを予想していました。当時は、2019年に日産スカイラインがハンズフリー運転(プロパイロット2.0)を実現したことなどを背景に、自動車専用道路での高度な自動運転が近い将来に広く普及するとの見方もありました。
しかし実際に登場した11代目カムリは、あくまでハイブリッド専用として現実的にまとめられており、L3相当の自動運転を全面採用したり、PHEVや全固体電池を積んだりといった劇的な電動化は行われていません。全固体電池はトヨタが実用化に向けて開発を進めている段階で、カムリへの搭載には至っていない、というのが現状です。当時の未来予想の一部は、まだ先の課題として持ち越されています。
日本で愛された10代目カムリ(XV70型)とカムリの歩み
2017年に登場した10代目カムリのエクステリアは迫力あるスタイルへ進化した

ここからは、日本で2017年から2023年まで販売された10代目カムリ(XV70型)を振り返ります。10代目は、押し出しの強いフロントフェイスが特徴でした。北米にはスポーティな「XSE」、ラグジュアリーな「XLE」があり、日本にまず導入されたのはXLE系の上質なモデルで、2018年8月1日にはXSEの外観を採り入れた「WS」も追加されました。
北米で販売されていた「XLE」 日本に最初に導入されたモデルの系統
「XSE」の外観を採り入れた「WS」は2018年8月1日に登場
リアビューはLEDのリアコンビランプを採用し、ストップランプの視認性を高めていました。切れ長のテールランプはマークXを思わせます。スポーツ系のXSEは2本出しマフラー、XLEは1本出しでした。
10代目の前にあたる9代目(50系)カムリ
先代(9代目)と比べると、フロントフェイスだけでなく全体がロー・ワイドになり、どっしりと落ち着いた印象へと変わりました。
| 10代目カムリボディサイズ | 9代目カムリボディサイズ | |
|---|---|---|
| 全長 | 4,885mm | 4,850mm |
| 全幅 | 1,840mm | 1,825mm |
| 全高 | 1,445mm | 1,470mm |
| ホイールベース | 2,825mm | 2,775mm |
10代目は先代より全長が35mm、全幅が15mm広がり、全高は約25mm低く、ホイールベースも50mmほど延びたことで、直進安定性に優れていました。
センターコンソールが個性的な10代目カムリのインテリア

10代目カムリのインテリアは、助手席側から伸びるセンターコンソールのデザインが斬新で、メーターにはタコメーターに替えてエコメーターが備わっていました。
運転席・助手席まわりには、光沢のあるインナードアハンドルや、ハイブリッドであることを示す青のLED、革やしっかりとした白ステッチのドアトリムなどが配され、質実剛健なセダンの仕立てとよく合っていました。
スポーツ系のXSEは赤いシートを採用し、スポーツセダンだったマークXの気配を受け継いでいるかのようでした。メーカーオプションのサンルーフで開放的なドライブも楽しめました。
搭載されたパワートレインは新開発の2.5Lハイブリッド
10代目カムリのプラットフォームは新設計のTNGAで、剛性や安全性を高めつつ、新しいパワートレインを組み合わせていました。
| エンジン型式 | A25A-FXS |
|---|---|
| 排気量 | 2,487cc |
| エンジン最高出力 | 178PS/5,700rpm |
| エンジン最大トルク | 221Nm/3,600~5,200rpm |
| モーター最高出力 | 120PS |
| モーター最大トルク | 202Nm |
| システム最高出力 | 211PS |
| バッテリー種類 | リチウムイオン |
10代目に搭載されたのは新開発のダイナミックフォース2.5Lハイブリッド(THS II)で、従来より力強く、燃費にも優れたハイブリッドセダンに仕上がっていました。
10代目カムリの燃費は最高33.4km/L 装備が充実したG・WSは28.4km/L
10代目カムリの燃費は、ベースのXで最高33.4km/L、上位のG・WSで28.4km/Lでした(JC08モード)。プリウスやアクアに迫る数値で、ミドルクラスセダンとしては非常に優秀でした。
実燃費はカタログ値には及ばないものの、おおむね18.0〜20.0km/L程度という声が多く、冬場は15.0km/L前後まで下がることもあったようです。このあたりはハイブリッド車ならではの傾向と言えます。
10代目では「セーフティセンスP」をはじめ最新の安全装備を搭載
10代目カムリには、安全装備「トヨタセーフティセンスP」が標準装備されました。
- オートマチックハイビーム
- レーンディパーチャーアラート
- レーダークルーズコントロール
- プリクラッシュセーフティシステム
これら4つを核とする「トヨタセーフティセンスP」は、車線逸脱警報にステアリング制御機能を組み合わせるなど、当時の先進安全パッケージでした。
トヨタセーフティセンスPは、当時すでにクラウンシリーズやランドクルーザー、プリウス、マークX、ハリアー、C-HRなどに搭載されており、ミドルセダンのカムリもこの流れに加わりました。

各社が安全装備の拡充に力を入れており、こうした技術が広く行き渡ることで、事故が着実に減っていくことが期待されます。
10代目カムリはすべてハイブリッドで価格は3,456,000円から

| グレード | 10代目カムリ | 9代目カムリ |
|---|---|---|
| ハイブリッドX | 3,456,000円~ | 322万 |
| ハイブリッドG | 3,728,000円~ | 342万 |
| ハイブリッド G レザーパッケージ | 4,334,000円~ | 402万 |
| ハイブリッド WS | 3,871,000円~ | – |
| ハイブリッド WS レザーパッケージ | 4,450,000円~ | – |
9代目の価格帯は320万〜400万円ほどで、10代目は新開発のプラットフォーム・エンジン・トランスミッションやトヨタセーフティセンスPの採用により、10万円ほど引き上げられた設定となっていました。
マークXやSAIはカムリへ統合という見方もあったが、いずれも生産終了に
スポーツセダンのマークX
ハイブリッドセダンのSAI
かつては、FRスポーツセダンの「マークX」やハイブリッドセダンの「SAI」がカムリに統合されるのでは、との見方もありました。実際にはSAIは2018年に、マークXは2019年12月にそれぞれ生産を終了し、車種整理のなかで姿を消しています。
当時の価格(いずれも生産終了)
- SAI:330万~
- カムリ:329万~
- マークX:265万~
マークXの350RDSは、3.5L V6で最高出力318PSを誇る国内では希少なFRスポーツセダンでしたが、2019年12月に生産を終え、長い歴史に幕を下ろしました。SAIも役目を終えており、ミドルセダンの選択肢はカムリなどへ集約されていきました。
10代目カムリの日本仕様はどっしりとした安定感のあるスタイル

2017年7月10日に発売された日本仕様の10代目カムリは、フィンを多用したグリルにより、どっしりとしたフロントフェイスに仕上げられていました。

リアビューは北米スポーティ仕様のXSEのようなデュアルマフラーではなく、ラグジュアリー系XLE寄りの仕立てでした。スポークの多いホイールが高級感を添えています。

室内は木目調の落ち着いたパネルに、助手席側から流れるシルバーラインが映え、ナビやフルオートエアコンが自然に溶け込んだデザインでした。
トヨタ純正カスタマイズ
カムリのモデリスタ仕様
カムリのTRD仕様
カスタマイズも用意され、「トヨタ純正」「モデリスタ」「TRD」の3種類が公開されていました。
グローバルモデルとして注目を集めた10代目カムリの画像5枚
カムリ
カムリ
カムリ
カムリ
カムリ
セリカ・カムリから歴史を刻んできたカムリのモデルチェンジ遍歴
カムリはトヨタが販売してきた乗用車で、日本では2023年に販売を終了しました。海外ではハイブリッド専用車として販売が続いており、その米国生産車が2026年に日本へ再導入される予定です。
カムリ 初代 A4#/5#型(1980年~1982年)
1980年1月、セリカのセダン版として「セリカ・カムリ」が登場しました。「セリカ/カリーナ」とは姉妹車にあたります。1600ccに「1600LT」「1600XT」、1800ccに「1800LT」「1800XT」「1800XTスーパーエディション」を用意し、8月には「1800SX」「2000SE」「2000GT」を追加しました。1982年3月、販売を終了しました。
カムリ 2代目 V1#型(1982年~1986年)
1982年3月、2代目となり、名称も「カムリ」となりました。当初は1.8Lの5速MTのみで、7月に4速AT、8月に2.0Lを追加。1983年8月、1.8Lターボディーゼルを追加。1984年6月、マイナーチェンジでフェイスリフトを受けました。
カムリ 3代目 V2#型(1986年~1990年)
1986年8月、3代目には2.0Lにトヨタ初のハイメカツインカムを搭載。1.8L、2.0Lターボディーゼル、2.0Lスポーツツインカムを用意しました。1987年4月、新エンジンの「プロミネント」が登場。10月には直4・2.0Lに四輪駆動を追加。1988年8月、マイナーチェンジで4ドアハードトップを追加。1990年7月、4代目と入れ替わりで販売を終了しました。
カムリ 4代目 V3#型(1990年~1994年)
1990年7月、4代目では海外仕様が3ナンバー化され、日本仕様と明確に差別化されました。1991年5月、V6 2.5Lを「プロミネント」に追加。1992年6月、マイナーチェンジでフロントグリルを大型化。1994年7月、5代目と入れ替わりで販売を終了しました。
カムリ 5代目 V4#型(1994年~1998年)
1994年7月、5代目が登場しました。1996年6月、マイナーチェンジで全車にSRSエアバッグとABSを標準装備。12月にXV20型の「カムリ・グラシア」が登場し、1998年7月にグラシアへ統合されたことで、日本国内専用カムリはいったん姿を消しました。
カムリ 6代目 XV2#型(1996年~2001年)
1996年12月、北米向けの「カムリ・グラシア」を日本に導入し、3ナンバー化。日本仕様はAT車のみでした。1999年8月、マイナーチェンジを実施。2001年9月、7代目と入れ替わりで販売を終了しました。
カムリ 7代目 XV3#型(2001年~2006年)
2001年9月、ウインダムと共通のプラットフォームを採用した7代目が登場し、スポーツグレード「Touring」を追加。2004年7月、一部改良で内外装のデザインを変更。2006年1月、8代目と入れ替わりで販売を終了しました。
カムリ 8代目 XV4#型(2006年~2011年)
2006年1月、上質感を高めた8代目が登場。2009年1月、マイナーチェンジでフロント周りを一新し、シートデザインや安全装備を向上。2011年10月、9代目と入れ替わりで販売を終了しました。
カムリ 9代目 XV5#型(2011年~2017年)
2011年8月に北米向け、9月に日本向けをフルモデルチェンジ。日本ではハイブリッドのみとなりました。10月に香港・マカオ、11月に中国、12月にオーストラリアでも展開されました。2012年には北米生産車を韓国へ輸出。3月にタイ、4月にインドネシア、8月にインドでも販売を開始し、9月に一部改良。2013年8月、インドでハイブリッドを発売。9月、一部改良と特別仕様車「ハイブリッド“Gパッケージ・PREMIUM BLACK”」を設定。2014年9月、日本・香港・マカオ仕様のハイブリッドをマイナーチェンジ。2015年5月、特別仕様車を設定、10月に一部改良。2017年7月、10代目と入れ替わりで販売を終了しました。
カムリ 10代目 XV7#型(2017年~2023年)
2017年7月、フルモデルチェンジで10代目が登場。グレードは「X」「G」「G“レザーパッケージ”」でスタートしました。2018年8月、一部改良とともにスポーティさと上質感を両立した「WS」を追加。2019年9月、一部改良でE-Fourモデルを追加。2020年8月、一部改良と特別仕様車「WS “Black Edition”」を設定。2021年2月、一部改良でフロント周りの変更やボディカラーの整理、安全装備の強化を実施。2022年8月、一部改良でボディカラーとインテリアカラーを変更。2023年、日本での生産・販売を終了。海外では新世代(XV80型)へと移行しました。
カムリ 11代目 XV8#型(2023年発表/2024年~)
2023年11月、北米で11代目を発表。ハイブリッド専用となり、快適性や安全性が高められました。日本では2023年の終了以降ラインアップされていませんでしたが、2025年12月にトヨタが米国製カムリの日本導入を正式発表し、2026年(年央以降の見通し)に右ハンドルの日本仕様として再導入される予定です。
| カムリのモデル | 販売年表 |
|---|---|
| 初代 A4#/5#型 | 1980年~1982年 |
| 2代目 V1#型 | 1982年~1986年 |
| 3代目 V2#型 | 1986年~1990年 |
| 4代目 V3#型 | 1990年~1994年 |
| 5代目 V4#型 | 1994年~1998年 |
| 6代目 XV2#型 | 1996年~2001年 |
| 7代目 XV3#型 | 2001年~2006年 |
| 8代目 XV4#型 | 2006年~2011年 |
| 9代目 XV5#型 | 2011年~2017年 |
| 10代目 XV7#型 | 2017年~2023年 |
| 11代目 XV8#型 | 2023年発表/2024年~(2026年に日本再導入予定) |
























