新型ジムニーは走破性の高いラダーフレームを継承
新型ジムニーは剛性の高いラダーフレーム構造を受け継いだ
ラダーフレームとは、はしごの形をしたシャーシのことでランドクルーザーや販売終了したFJクルーザーなど本格的4WDクロスカントリーの車種に採用されているフレーム構造です。
ジムニーは初代からラダーフレーム構造を採用していて、このフレームの上に車体を乗せてジムニーが完成します。
最近の車に多い構造のモノコックボディよりも頑丈で耐久性があることが特徴で、事故を起こした際にも修理などが簡単で、フレームさえ生きていればまたボディを乗せ換えて走ることが出来ます。
FRレイアウトやパートタイム4WDなどラダーフレーム以外にも全ての構造が先代ジムニーから受け継がれている
また、前後のサスペンションに3リンクリジッドアクスル式サスペンションを採用し、伝統的なFRレイアウトも継承しています。
駆動方式も変わらず2WDと4WDを切り替えられるパートタイム4WDを装備した、今までのジムニーのコンセプトを受け継いでいます。
トランスミッションは街乗りに嬉しい4ATと操作性が楽しい5MTを用意
新型ジムニーは4ATと5MTの好きな方を選べる
トランスミッションも、主に街乗りで使用する人に向けた「4AT(オートマチック)」、ぬかるんだ泥道を走破するトラック競技などの趣味に使用する人に向けた「5MT(マニュアル)」の2種類が用意されました。
マニュアル設定のある車が無くなっていく中、選択肢として残っていることはユーザー側としても大変嬉しいです。
新型ジムニーに搭載するエンジンは専用チューニングのR06A型ターボエンジン
新型ジムニーはR06A型ターボエンジンを専用チューニングして搭載
新型ジムニーに搭載されるエンジンは、3代目に搭載されている「K6A型」の改良版か、ハスラーなどに搭載している「S-エネチャージ」または、新型ワゴンRに搭載されている「マイルドハイブリッドシステム」を搭載した「R06A型エンジン」という噂もありましたがハイブリッドシステムを搭載しない専用チューニングされたR06A型ガソリンターボエンジンが搭載されています。
専用チューン R06A型(新型ジムニー) |
K6A型(3代目ジムニー) | R06A型(新型ワゴンR) | |
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種類 | 水冷4サイクル直列3気筒 | 水冷4サイクル直列3気筒 | 水冷4サイクル直列3気筒 |
排気量 | 658cc | 658cc | 658cc |
過給機 | ターボ | ターボ | ターボ |
最高出力 | 64ps/6,000rpm | 64ps/6,500rpm | 64ps/6,000rpm |
最大トルク | 96Nm/3,500rpm | 103Nm/3,500rpm | 95Nm/3,000rpm |
モーター最高出力 | – | – | 2.2ps/1,000rpm |
モーター最大トルク | – | – | 40Nm/100rpm |
ターボエンジンを搭載した新型ジムニーの燃費はWLTCモード16.2km/L
3代目ジムニーの燃費は「14.8km/L」と、スズキが販売している「エネチャージ」搭載のアルト(37.0km/L)に比べて2倍近く差があり、最近の軽自動車として燃費は心もとないです。しかし、ジムニーがフルモデルチェンジしてWLTCモード燃費は16.2km/Lになりました。
軽自動車では最高クラスの燃費性能を持つアルトには届かないですが、先代モデルのジムニーを比較すると1.4km/L改善したことは喜ばしいです。
元々趣味性が強く燃費性能を追求していないことを考慮すると先代モデルよりも燃費が良くなっただけで及第点と言えるでしょう。
ジムニーがフルモデルチェンジで安全技術の「スズキセーフティサポート」を設定
3代目のジムニーには、新しくなったワゴンRやハスラーに装備されている安全装備がありませんでした。新型ジムニーには上級グレードに衝突回避をサポートする「デュアルセンサーブレーキサポート」を標準装備してXG、XLにはオプション設定します。
駐車場からの発進でありがちなバックと前進の誤発進を回避する「誤発進抑制機能」
車線を検知してはみ出し運転をしていると注意してくれる「車線逸脱警報機能」
居眠りなどが原因でふらふらと左右に走行していると注意を促す「ふらつき警報機能」
赤信号で前方の車が発進しても、自分が発進しない場合に教えてくれる「先行車発進お知らせ機能」
自動的にヘッドライトのハイ・ローを切り替えてくれる「ハイビームアシスト機能」の6つの安全装備を搭載します。
スズキの安全技術「スズキセーフティサポート」はジムニー最上級グレードのXCに標準装備して、中間グレードのXLとベースグレードのXGへオプション設定しています。単眼カメラとレーザーレーダーで衝突を回避する最新鋭の装備でより安全にドライブを楽しめるでしょう。
新型ジムニーの発売前の情報
スズキの新型ジムニーは高い走破性を持つ唯一無二の車なこと、そして約20年ぶりのフルモデルチェンジということもあり国内だけでなく海外でも大きな注目を浴びていました。
発売前の事前情報が公式から一切アナウンスされていないこともあり、スパイショットやリーク情報が流れるたびに話題になりました。
新型ジムニーのカタログがリーク!展示会にも登場
日本のみならず海外でも絶大な人気をもつジムニーの新型モデルを掲載したカタログがリークされました。
カタログには4駆性能がさらに進化すること、ラダーフレームを採用すること、などが記載され、普通自動車のジムニーシエラも同時発売することが読み取れます。
販売者向けの展示会の様子もリークされ、ボディカラーがイエローとブラックルーフの新型ジムニーが確認できます。
2019年モデルも発表されたクライスラーのSUVブランド ジープのレネゲードにも似たフロントマスクはレトロ感抜群で、女性からの人気も集めそうななスタイリングになっています。
新型発表秒読み!現行ジムニーは2018年2月に生産終了
2018年にフルモデルチェンジを行った新型ジムニーですが、2018年4月の時点では具体的な情報が公式発表されていませんでした。
そんな中で軽自動車の現行型ジムニーと乗用車のジムニーシエラの生産が2018年2月に生産終了していました。
この生産終了の理由は2018年2月から義務化される「横滑り防止装置の取付」の影響が影響しているとみられます。ジムニーには横滑り防止装置が付いてないため、フルモデルチェンジの公式発表よりもだいぶ早いタイミングで販売終了したことになります。
また、ジムニーは日本だけでなく世界的にファンが多いため今回のフルモデルチェンジの注目度が高く、情報流出を防ぐため早めに販売終了して公式発表と販売を同時に行うという意図が考えられました。
海外では発売前にスパイショットも撮影され、日本でも生産開始されているという噂もありました。2018年7月5日にスズキ公式から発表・発売された新型ジムニーは海外からも注目されています。
エクステリアは丸目ヘッドライトの原点回帰キープデザイン
ジムニーの大きさは軽自動車枠が決まっていますので、3代目ジムニーと同じサイズになると予想します。
全長 | 3,395mm |
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全幅 | 1,475mm |
全高 | 1,715mm |
ホイールベース | 2,250mm |
最低地上高 | 200mm |
車両重量 | 990~1,000kg |
定員 | 4名 |
最小回転半径 | 4.8m |
2013年東京モーターショーで発表されたコンセプトカー「X-LANDER(エックスランダー)」が、4代目新型ジムニーのエクステリア・イメージになる予想もありました。
3代目のジムニーまでは無骨なデザインで「男の趣味車」のイメージがしていましたが、都会的なジムニーが誕生すると期待されていましたが、発表された新型ジムニーはよりスクエア形状になった原点回帰のエクステリアになっていて、ヘッドライトはキープコンセプトの丸目が採用されています。
新型ジムニーのモデルチェンジに世界中が注目
ジムニーは1970年に初代が発売されてから一貫してラダーフレームを採用して4WDでの走破性にこだわりを持つ車種で、日本のみならず海外の人にも愛されています。
初代から2代目は11年、2代目から3代目は17年の周期でモデルチェンジされてきました。3代目が1998年に発売されてから2017年で19年経過し、2018年7月5日にモデルチェンジされた4代目新型ジムニーは世界中のファンから注目されています。