車の給油口キャップを閉め忘れで起こるトラブルと対処法
セルフ式スタンドが普及するにしたがって増えているのが、給油口キャップの「閉め忘れ」「置き忘れ」です。キャップを給油機の「キャップ置き場」に置いたままで、エンジンをかけてしまうケースは少なくありません。
ここでは、給油口キャップを閉め忘れたままで走行してしまう事で起こり得るトラブルとその対処法、キャップの閉め忘れを、次に給油するまで気づかないことのないよう、意識すべきことも紹介します。
給油口キャップの閉め忘れを早いタイミングで知る方法はニオイと燃費
燃料の減りが早ければ給油キャップを閉め忘れている可能性がある
給油口キャップの閉め忘れは、次に給油するタイミングで気づくよりも、もっと早いタイミングで気が付いた方が、閉め忘れにより生じ得るトラブルを避ける事ができます。
給油口キャップの閉め忘れを早いタイミングで知るために意識すべきこと
- ガソリンの匂いが強まった
- 燃料の減りがいつもよりも早い
給油口キャップを閉めないでいると、揮発性の高いガソリンが気化(液体⇒気体に変化)しやすくなるため、燃料の消費量がいつもよりも早まります。燃料メーターの減り具合がいつもよりも早いと感じたら、給油口キャップの閉め忘れを疑いましょう。
給油口キャップを閉めたら給油口カバーの閉め忘れにも注意
また、車からガソリン特有の鼻をつくようなニオイが強まっている場合には、給油口キャップを閉めていないために、匂いの成分が外に漏れ出している事が原因として想定されます。
給油口キャップを閉めない状態で走行する際に起こり得るトラブル
給油口の閉め忘れは重大なトラブルに繋がる恐れもある
給油口キャップを閉めない状態で走行した際に起こり得るトラブルは「車の塗装がはがれる」「ガス爆発」です。
給油口キャップを閉めない状態であれば、走行する際の振動によってタンクから燃料が漏れ出してしまいます。容器内に含まれる燃料は多いほど、振動作用によって外部に燃料は漏れ出しやすくなります。
ガソリンが車のボディに長い間付着すれば、変色あるいは塗装のはがれが起こります。キャップの閉め忘れを確認したら、早いタイミングで給油口付近をカーシャンプー等で洗うことで、付着部分の変色あるいは塗装の剥げを防ぐことができます。
給油口キャップ閉め忘れで起こり得る最悪のトラブルは、ガス爆発です。ガソリンは、揮発性が高いため、給油口キャップが閉まっていなければ気化しやすくなります。
ガソリンが気化して車周辺に漂っている状況下であれば、「ライターの着火・煙草の煙・静電気」など火種が近くにある事が原因で、ガス爆発が起こってしまいます。
給油口キャップ紛失時に役立つビニール袋やガムテープを使った対処法
食品用ラップフィルムは給油口を無くしたときの緊急用に使える
給油口キャップを紛失した事に気が付いてから、新しい給油口キャップを入手できるまでに役立つ、身の回りにあるアイテムを使った対処法を紹介します。
給油口キャップの代用品となるアイテム
- ビニール袋
- 食品用ラップフィルム
給油口の穴を代替的に密閉するために、ガソリンと接触しても化学変化が起こりにくい性質をもつビニール袋や、食品用ラップフィルムを利用します。食品用ラップフィルムやビニール袋に穴が開かないように、2重あるいは3重にして穴を塞ぎます。
そして、輪ゴムやひも、あるいはガムテープを用いて給油口とビニール袋をしっかりと固定します。作業中は、それらアイテムを誤って燃料タンク内に混入してしまわぬように注意しましょう!
給油口キャップを紛失したらディーラーやカー用品店で購入
ビニール袋や食品用ラップフィルムを使って、給油口を塞ぐのはあくまでも代替手段です。給油口キャップを紛失してしまったら、早急に直近で燃料補充を行ったスタンドに問い合わせてみる、あるいはディーラーやカー用品店で新しい商品を用意する必要があります。
セルフ式スタンドでは給油口キャップを置き忘れるケースが多く、問い合わせに備えて店内で保管しておきます。スタンドの領収書に記載される番号に連絡をして、自分が置き忘れた給油口キャップを保管しているかどうかを確認しましょう。
スタンドで保管されていなければ、ディーラーあるいはカー用品店などで、自車に適合する新たな給油口キャップを購入する必要があります。
給油口キャップは「閉め忘れない」「置き忘れない」ように注意
セルフスタンドで燃料補給をしたら、給油口キャップの「閉め忘れ」「置き忘れ」はないかを再確認しましょう。
給油機のキャップ置場に置き忘れていない事を確認してから、パネルを閉めてエンジンをかけましょう。どうしても忘れっぽい人には、テザー付きキャップやフューエルキャップハンガー、マグネット式の置忘れ防止機能が備わったアイテムをお勧めします。
車を動かすためには、燃料が必要です。車を安全に運転するには、給油口キャップが閉まっている状態が適切です。燃料をセルフで補給する際には、給油口キャップを「閉め忘れない」「置き忘れない」ように注意しましょう。