カローラクロスがタイ市場で発売開始 新生カローラにクロスオーバーのSUVコンパクトカーがラインナップ
カローラシリーズにはハッチバック・セダン・ツーリングと3種類のカローラが発表されていますが、2020年にカローラクロスと呼ばれるクロスオーバーSUVが発表され、タイから販売開始しました。カローラをベースに足を上げて樹脂のフェンダーやバンパーを装着したアグレッシブなエクステリアが特徴です。
2010年代半ばから始まったSUVタイプの流行は、そのボディタイプが増えただけではなくコンパクトカーや軽自動車をSUVルックに仕上げた特別仕様車も販売されるなど、かなり盛り上がっています。カローラクロスはどのようなスペックとなるのか、クロスオーバー化された他のモデルと比較しながらチェックします。
カローラクロスが2021年夏頃にも日本市場で発売か
海外専売車としてデビューした新型カローラクロスが、日本市場でも発売することが決定しました。発売時期は2021年度中ということで、2021年の夏頃には発売すると考えます。パワートレインは1.8Lのガソリンエンジンとハイブリッドエンジンを設定、駆動方式も2WDのFFモデルと4WDモデルを設定するとのことです。
通常であれば海外専売車のプレスリリースを日本で発信するケースは珍しいです。しかしカローラクロスの場合は、東南アジアのタイで発売することも、日本のトヨタが公式で発表していました。
この頃から、将来的に日本市場で販売することを視野に入れていたのかもしれません。
カローラクロスの発売により、トヨタはライズ・ヤリスクロス・C-HR・RAV4・ハリアーと、全てのセグメントでSUVを発売することになり、日本のSUV市場を網羅する可能性がでてきました。カローラクロスの発売で日本市場にどのような変化があるのか注目が集まります。
カローラのSUV版になるカローラクロスがタイ市場から販売開始
RAV4をコンパクトにしたようなエクステリアの新型カローラクロス
新型クロスオーバーSUVのカローラクロスが2020年7月9日からタイ市場で販売開始、ボリュームのあるエクステリア、広くとられた荷室など実用性の高いモデルになっています。
カローラクロスはカローラという名前がついていますが、デザインやボディ形状は全てオリジナルで開発されているため、全くの別モデルと言っても良いでしょう。1つ上のクラスにラインナップされているRAV4にも似たマッシブなデザインで、日本でも人気のでそうなエクステリアになっています。
プリウスやC-HRやレクサスUXなどに採用する、トヨタの次世代TNGAプラットフォーム(GA-Cプラットフォーム)を採用しているため、強く粘りのあるカッチリした乗り心地になっています。
トヨタのSUVラインナップでは上からハリアー、RAV4、そしてカローラクロス、C-HR、ヤリスクロス、ライズという順番になります。
カローラクロスは荷室も広いため実用的なSUVを求めているユーザーにおすすめ
カローラクロスはスクエアなボディ形状のため車内からの見晴らしも良く、運転しやすいモデルです。インパネ周りやドアトリムまでソフトパッドを採用した上質なインテリアが魅力で、487Lあるクラストップレベルの荷室容量を確保した実用性が特徴です。
安全装備はカローラと同等の最新版トヨタセーフティセンスを搭載、パワートレインには1.8Lガソリンエンジンと、1.8Lガソリンエンジン+モーターのハイブリッドシステムTHS2の2種類をラインナップしています。
日本市場の販売について、カローラクロスが発表された2020年7月9日のプレスリリースではタイ市場から販売すること、その後順次販売網を広げることがアナウンスされています。
日本市場では2020年に新型ハリアーや新型ヤリスクロスが販売開始しています。カローラクロスは2021年夏頃に日本にも導入するという噂もあるため、今後の動向に注目が集まります。
ガソリン仕様 | ハイブリッド仕様 | |
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全長 | 4,460mm | |
全幅 | 1,825mm | |
全高 | 1,620mm | |
ホイールベース | 2,640mm | |
車両重量 | 1,325kg | 1,385kg |
最小回転半径 | 5.2m | |
乗車定員 | 5名 | |
駆動方式 | 2WD(FF) | |
エンジン型式 | 2ZR-FXE | 2ZR-FXE THS2 |
総排気量 | 1,798cc | |
エンジン最高出力 | 103kW(140ps)/6,000rpm | 72kW(98ps)/5,200rpm |
エンジン最大トルク | 177Nm(18.05kgm)/4,000rpm | 142Nm(14.5kgm)/3,600rpm |
モーター最高出力 | – | 53kW(72ps) |
モーター最大トルク | – | 163Nm(16.6kgm) |
システム最高出力 | – | 90kW(122ps) |
タイヤサイズ | 215/60 R17 | |
225/50 R18 |
新型カローラクロス発表前の噂やリーク情報のまとめ
カローラにクロスオーバーSUVが設定されるという情報は、ジュネーブモーターショー2019で展示された「カローラトレック」の発表から始まりました。世界的なSUVブームもあり、カローラにもSUVが追加されるということで大きな話題になった、カローラクロスの様々な噂やリーク情報をまとめました。
カローラスポーツを始めとする新生カローラシリーズにクロスオーバーモデルが登場する可能性がある
カローラスポーツは日本仕様も発売したハッチバックで、このモデルをベースにカローラクロスが作られるだろう
カローラスポーツ(カローラハッチバック)のほかにも、セダン・ツーリングスポーツ(ワゴン)の3種類がラインナップしている新生カローラシリーズですが、足回りを上げて最低地上高を稼ぎ、フェンダー周りやバンパーに樹脂パーツを取りつけたクロスオーバールックのカローラクロスを追加する可能性があります。
全長 | 4,385mm |
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全幅 | 1,810mm |
全高 | 1,500mm |
ホイールベース | 2,640mm |
最低地上高 | 165mm |
カローラクロスのボディサイズはカローラスポーツよりもほんの少しだけ大きくなり、全高だけではなく最低地上高もあがる足回りを装備するでしょう。搭載エンジンは同様にハイブリッド仕様とガソリンターボ仕様があり、ガソリン仕様には2WDだけではなくクロスオーバーらしく4WDも装備すると考えます。
型式 | 2ZR-FXE | 8NR-FTS |
---|---|---|
種類 | 直列4気筒 | 直列4気筒ターボ |
排気量 | 1,797cc | 1,196cc |
最高出力 | 72kW/5,200rpm | 85kW/5,200~5,600rpm |
最大トルク | 142Nm/3,600rpm | 185Nm/1,500~4,000rpm |
モーター型式 | 1NM | – |
モーター最高出力 | 53kW | – |
モーター最大トルク | 163Nm | – |
燃費 | 25.6km/L | 16.4km/L |
カローラクロスにはスポーツと同様に2WDのハイブリッドモデルと、ガソリンターボの2WDと4WDモデル、トランスミッションにはガソリン仕様車にCVTとマニュアルが搭載されるでしょう。
カローラクロスコンセプトは東京モーターショー2015で発表されたモデルだがカローラクロスフィールダーとなった
東京モーターショー2015で発表されたカローラクロスコンセプトは、カローラクロスフィールダーとして販売された
東京モーターショー2015で発表されたカローラクロスコンセプトは、2015年内にカローラクロスフィールダーとして販売されています。カローラクロスでは、デザインはそのままにクロスフィールダーのように樹脂バンパーなどを装備すると考えます。
カローラクロスフィールダーは、ワゴン車であるカローラフィールダーをベースとしたコンプリートカーで、ボディサイズは少しだけ大型化し、全長4,430mm・全幅1,700mm・全高1,465mm~1,500mmのギリギリ5ナンバーサイズです。
全長 | 4,430mm |
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全幅 | 1,700mm |
全高 | 1,465~1,500mm |
ホイールベース | 2,600mm |
最低地上高 | 135~155mm |
カローラクロスフィールダーは架装車のため、ベースのカローラフィールダーから全長や全幅は変わっていますが、ホイールベースや最低地上高は変わっていません。カローラクロスも最低地上高は変わらずにエクステリアのみSUVルックにしたものとなることも否定できませんが、グローバル展開しているモデルのため見た目だけとなる可能性は低いでしょう。
カローラクロスのヒントはアクアクロスオーバーにある?車高を上げて樹脂パーツを装着し専用バンパーを装着する
アクアクロスオーバーはXアーバンの後継モデルで、最低地上高がベースモデルより30mmアップしている
アクアクロスオーバーは、2014年に登場したXアーバンの後継モデルで、Xアーバンよりも更に最低地上高を上げてベースのアクアよりも30mm高い170mmとなっています。エクステリアにはクロスオーバー専用のフロントバンパーやフェンダーアーチモール、リヤバンパーにルーフモールなどが装着されます。
また、ベースのアクアでは15インチホイールと185/60R15タイヤを装着していますが、クロスオーバーでは16インチのホイールと185/60R16タイヤを装着していて、タイヤの外径も大きくなり全高も稼いでいるのが分かります。
全長 | 4,060mm |
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全幅 | 1,715mm |
全高 | 1,500mm |
ホイールベース | 2,550mm |
最低地上高 | 170mm |
アクアクロスオーバーのパターンと同様にカローラクロスもフェンダーアーチモールやフロントバンパー・リヤバンパーなどに専用加飾を施し、最低地上高が上がる専用サスを装備したエクステリアとなるでしょう。アクアクロスオーバーは、ベースのアクアにハイブリッドの2WDモデルしかないため必然的にアクアクロスオーバーもハイブリッドエンジンの2WDとなります。クロスオーバーですが、4WDモデルがラインナップしていない点が残念なポイントです。
カローラクロスはタイから発売開始したが日本市場でも販売する可能性が高い
カローラクロスは2020年7月9日にタイ市場から販売しましたが、その他の地域でも順次販売するという公式アナウンスがありました。日本のトヨタでもプレスリリースを発表していることから2021年夏頃に販売する可能性が高いでしょう。しかし日本市場では2020年にヤリスクロスの販売が決まっているため2021年夏頃の発表・販売開始が濃厚でしょう。
駆動方式は2WDのFFですが、最低地上高も上がるため大雪の日でも進むことができ、林道などのある程度のオフロードも楽に進むことができるため、キャンプなどのアウトドアでも活躍するでしょう。
また日本市場で販売する場合は4WD駆動も設定する可能性が高いため、スノーボードやキャンプで大活躍し、アクティビティに付き合ってくれる最高の相棒になると考えます。