新型カローラクロスのモデルチェンジ・マイナーチェンジ情報
カローラシリーズにはハッチバック・セダン・ツーリングと3種類のカローラが発表されていますが、2020年にカローラクロスと呼ばれるクロスオーバーSUVが発表され、タイから販売開始しました。
2010年代半ばから始まったSUVタイプの流行は、そのボディタイプが増えただけではなくコンパクトカーや軽自動車をSUVルックに仕上げた特別仕様車も販売されるなど、かなり盛り上がっています。カローラクロスのスペック、クロスオーバー化された他のモデルと比較しながらチェックします。
カローラクロスがビッグマイナーチェンジでボディ同色グリルに進化 ガソリンモデル廃止でハイブリッド車専用に
2025年ビッグマイナーチェンジ後のカローラクロスのエクステリア
カローラクロス GR SPORT
カローラクロスのマイナーチェンジが2025年5月23日に実施。
今回はエクステリアが変更になるビッグマイナーチェンジで、従来の大き目ロアグリルをクラウンエステートのようなボディ同色グリルに変更することが大きなトピック。
18インチホイールのデザインも変更になりサイドからの見た目も刷新。
カローラクロスZグレード 225/50R18タイヤ&18×7Jアルミホイール
カローラクロスSグレード 215/60R17タイヤ&17×6.5Jアルミホイール
カローラクロスGグレード 215/60R17タイヤ&17×6.5Jスチールホイール
カローラクロスGR SPORT 225/45R19タイヤ&専用19×7.5Jアルミホイール
Zグレードは225/50R18タイヤとダークグレーメタリック塗装の切削光輝18インチアルミホイール、Sグレードは215/60R17タイヤと17インチアルミホイール、Gグレードは215/60R17タイヤと17インチスチールホイール、GR SPORTは225/45R19タイヤ(YOKOHAMA ADVAN FLEVA)とブラック塗装ダーククリア切削光輝専用19インチアルミホイール(ブラック塗装ホイールナット付)を装備。
インテリアではシフトレバーやセンターコンソールも変更。
機能面では歩行者などに車両の進行方向を路面に示すシグナルロードプロジェクション(SRP)を採用、ウインカー作動時に機能するトヨタ初採用の装備。E-FOURモデルには雪道の発進や旋回をサポートするSNOW EXTRA(スノーエクストラ)モードを追加
アダプティブハイビームシステムもオプション設定します。
ビッグマイナーチェンジに併せて、カローラクロスのグレード整理を実施。
GR SPORTをグレード追加する一方、純ガソリンエンジングレードを廃止、ハイブリッド専用モデルに。
カローラクロスのトヨタエンブレムはカローラの「C」、カローラクロス GR SPORTは楕円を組み合わせたトヨタエンブレムを採用します。
2025年カローラクロスの変更点
- バンパーとヘッドランプ刷新
- 18インチアルミホイールを意匠変更(Zグレード)
- ライト系をフルLED化
- 純ガソリンエンジングレード廃止
- シフトノブ刷新
- シフトパネル刷新
- SNOW EXTRA(スノーエクストラ)モード追加(E-FOUR)
- シグナルロードプロジェクション設定(Zグレード、GR SPORT)
- GR SPORTグレード追加
- 運転席・助手席シートベンチレーション標準化(Zグレード)
- アダプティブハイビームシステムをオプション設定(Zグレード、GR SPORT)
- 床下透過表示機能付パノラミックビューモニターをオプション設定(Sグレード、Zグレード、GR SPORT)
- 10.5インチコネクティッドナビ対応ディスプレイオーディオ Plus(Zグレード、GR SPORT)
カローラクロスGR SPORTの装備
- 専用マクファーソンストラット式フロントサスペンション&ダブルウィッシュボーン式リヤサスペンション
- 専用フロントバンパー
- 専用19インチアルミホイール
- 専用スポーツシート(表皮 合成皮革+ブランノーブ)
- 専用フロント・リヤエンブレム
- 専用設定2.0Lエンジン(M20A-FXS)採用HEVシステム新SPORTモード
- 専用10速シーケンシャルシフトマチック
- 専用剛性アップパーツ
- 専用ドライブモードセレクト
- 専用革巻き3本スポークステアリングホイール
- 専用パドルシフト
- 専用アルミペダル
- 専用スモークシルバーメタリック加飾
- 専用GRロゴ付スマートキー
- レッド塗装ブレーキキャリパー(オプション)
カローラクロス | GR SPORT | |
---|---|---|
全長 | 4,445mm | 4,460mm |
全幅 | 1,825mm | |
全高 | 1,620mm | 1,600mm |
ホイールベース | 2,640mm | |
室内長 | 1,800mm | |
室内幅 | 1,505mm | |
室内高 | 1,260mm | |
車両重量 | 1,370kg-1,400kg | 1,500kg |
最小回転半径 | 5.2m | |
最低地上高 | 160mm | 145mm |
エンジン型式 | 2ZR-FXE型 直列4気筒 | M20A-FXSE型 直列4気筒 |
エンジン総排気量 | 1.797L | 1.986L |
エンジン最高出力 | 72kW(98PS)/5,200rpm | 112kW(152PS)/6,000rpm |
エンジン最大トルク | 142Nm(14.5kgm)/3,600rpm | 188Nm(19.2kgm)/4,400rpm-5,200rpm |
フロントモーター型式 | 1VM型 | |
フロントモーター最高出力 | 70kW(95PS) | 83kW(113PS) |
フロントモーター最大トルク | 185Nm(18.9kgm) | 206Nm(21.0kgm) |
リヤモーター型式 | 1WM型 | |
リヤモーター最高出力 | 30kW(41PS) | |
リヤモーター最大トルク | 84Nm(8.6kgm) | |
乗車定員 | 5名 | |
使用燃料 | 無鉛レギュラーガソリン | |
タンク容量 | 36L-43L | 43L |
WLTCモード燃費 | 24.6km/L-26.4km/L | 23.3km/L |
グレード | 駆動方式 | 販売価格 |
---|---|---|
HEV G | 2WD(FF) | 2,760,000円~ |
4WD(E-Four) | 3,019,000円~ | |
HEV S | 2WD(FF) | 2,980,000円~ |
4WD(E-Four) | 3,239,000円~ | |
HEV Z | 2WD(FF) | 3,430,000円~ |
4WD(E-Four) | 3,689,000円~ | |
HEV GR SPORT | 4WD(E-Four) | 3,895,000円~ |
カローラクロスのボディカラーは新色マッドバス含む全11色 GR SPORTは2トーンを新規設定
カローラクロスには全11色のボディカラーを設定、新色のマッドバスは北米で販売する4ランナーにも採用する流行のアースカラーで、ベーシュ系とゴールド系を融合したようなカラーリングが特徴。
カローラクロス初の2トーンカラーは、2025年マイナーチェンジ後に設定したGR SPORT限定色。ブラックルーフにエモーショナルレッド2・プラチナホワイトパールマイカ・アッシュを組み合わせ。
クリアベージュメタリックなどトヨタのSUVラインナップではあまり見かけないレアカラーを設定するのもカローラクロスの特徴です。
カローラクロスのボディカラー一覧
- プラチナホワイトパールマイカ(33,000円高)
- メタルストリームメタリック
- マッシブグレー
- アッシュ
- ブラックマイカ
- エモーショナルレッド2(55,000円高)
- クリアベージュメタリック
- マッドバス
- ブラック×エモーショナルレッド2(99,000円高)
- ブラック×プラチナホワイトパールマイカ(77,000円高)
- ブラック×アッシュ(55,000円高)
プラチナホワイトパールマイカ(33,000円高)
メタルストリームメタリック
マッシブグレー
アッシュ
ブラックマイカ
エモーショナルレッド2(55,000円高)
クリアベージュメタリック
マッドバス
ブラック×エモーショナルレッド2(99,000円高)
ブラック×プラチナホワイトパールマイカ(77,000円高)
ブラック×アッシュ(55,000円高)
E-Four(4WD)カローラクロスのドライブモードセレクトへSNOW EXTRAモード設定
カローラクロスのドライブモードセレクトの制御にはNORMALモード(通常走行)、ECOモード、POWERモードを設定していましたが、2025年のビッグマイナーチェンジにてトヨタ初採用のSNOW EXTRA(スノーエクストラ)モードをE-Four(4WD)駆動モデルへ新たに追加設定。
SNOW EXTRAモードは駆動力を後輪へ配分し雪道走行の安定性を高める走行モードで、アクセル開度に対応し減速トルクで後輪をコントロール。
電動フルタイム4WD駆動になりドライバーの思い通りの走行をサポートします。
カローラクロスのインテリアは先進性が高い12.3インチTFTカラーマルチインフォメーションディスプレイ搭載 グレードにより差別化も
カローラクロスのインストルメントパネル
カローラクロスのシフトノブ
GR SPORT、Zに設定する12.3インチTFTカラーマルチインフォメーションディスプレイ(Casualスタイル)
Sに設定する7.0インチTFTカラーマルチインフォメーションディスプレイ(Smartスタイル)
Gに設定する4.2インチTFTカラーマルチインフォメーションディスプレイ(アナログメーター)
カローラクロスのコックピットメーターはグレードにより3種類設定され、上位グレードのZとGR SPORTにはCasual(カジュアル)・Smart(スマート)・Tough(タフ)・Sporty(スポーティ)の4スタイルを選べる12.3インチTFTカラーマルチインフォメーションディスプレイを搭載。
中間グレードSにはCasual・Smart・Sportyの3スタイルから選択可能な7.0インチTFTカラーマルチインフォメーションディスプレイを、エントリーグレードのGには4.2インチTFTカラーマルチインフォメーションディスプレイのアナログメーターを搭載。
GR SPORT、Zに設定する10.5インチディスプレイオーディオ
S、Gに設定する8インチディスプレイオーディオ
ディスプレイオーディオもグレードにより違いがありGR SPORTとZにはコネクティッドナビ対応の10.5インチディスプレイオーディオPlusを標準装備(Sにオプション設定)。
SとGにはコネクティッドナビ対応の8インチディスプレイオーディオを標準装備。
運転席8ウェイパワーシートをZグレードに、さらにランバーサポート機能付きはGR SPORTに装備。
快適装備の運転席・助手席シートヒーターもZとGRSPORTに標準装備、夏場のシート蒸れを解消するシートベンチレーションもZグレードに標準装備。
冬場の手の冷えを抑えるステアリングヒーター、駐車をサポートしてくれる電動パーキングブレーキとブレーキを保持してくれるブレーキホールドは全てのグレードで標準化します。
GR SPORT、Z、Sグレードのオプションには特別な解放感を体験できる挟み込み防止機能付電動サンシェードのパノラマルーフを、非常時などで活躍するAC100V・1500Wアクセサリーコンセントは全グレードにオプション設定。
カローラクロスのラゲージ最大容量はゴルフバッグ4個分のコンパクトクラス最大級487L
カローラクロスの荷室は5名乗車時で奥行849mm、高さ957mm、幅947mmから1369mmの最大容量487Lを確保。
ゴルフバッグは4個を収納でき、6:4分割可倒式リヤシートを利用するとスキーやスノーボード、サーフボードなどの長物荷物も収納できるシートアレンジが可能。
足の出し入れでバックドアを開閉できるカローラクロスのパワーバックドア
Zグレードに標準装備するパワーバックドアは足の出し入れでバックドアを開閉可能で、手荷物でバックドアを開くことができないケースでも便利に使うことができます。
バックドアの停止位置を記憶することや、自動クローズ中の予約ロック機能も実装しているため、長さの短い駐車場でバックドアをぶつける心配や鍵の閉め忘れ予防にもなる装備です。
カローラクロスに国内初シグナルロードプロジェクション採用
カローラクロスはウインカーなどに連動する国内初のシグナルロードプロジェクションを採用
カローラクロスの安全予防装備にシグナルロードプロジェクション(SRP)を国内初採用。
GR SPORTとZグレードに標準装備するシグナルロードプロジェクションはシェブロン形状(矢羽根)の矢印を路面に照射してカローラクロスの進行方向を周囲に注意喚起する機能で、ウインカーやハザードランプに連動。
採用はカローラクロスから始まりましたが、今後トヨタやレクサスの販売車種へ波及すると予想します。
カローラクロスにはプリクラッシュセーフティやレーントレーシングアシストなど搭載する予防安全装備のToyota Safety Sense(トヨタ セーフティ センス)も全グレードに標準装備。
駐車をサポートする高度運転支援のトヨタ チームメイトもGR SPORT、Z、Sグレードにオプション設定。ブラインドスポットモニター(BSM)と安心降車アシスト(SEA)は全グレードにオプション設定します。
高度運転支援トヨタ チームメイト(アドバンスドパーク)の機能
- 並列前向き駐車
- 並列バック駐車
- 縦列駐車
- メモリ機能
Toyota Safety Sense(トヨタ セーフティ センス)の機能
- プリクラッシュセーフティ
- 全車速追従機能付レーダークルーズコントロール
- 車線変更時の補助
- 先々行車検知
- カーブ速度抑制機能
- レーントレーシングアシスト(LTA)
- レーンディパーチャーアラート(LDA)
- アダプティブハイビームシステム(AHS)
- オートマチックハイビーム(AHB)
- シグナルロードプロジェクション(SRP)
- プロアクティブドライビングアシスト
- ロードサインアシスト
- ドライバー異常時対応システム
- 発進遅れ告知機能
- パーキングサポートブレーキ
- ドライブスタートコントロール
- 緊急ブレーキシグナルなど
カローラクロスのライバルはホンダヴェゼル・日産キックス・スバルクロストレック
カローラクロスは安全装備・先進装備を搭載するクラストップレベルの商品力が魅力ですが、カローラクロスのセグメントは他社ライバルも強力lなラインナップが多く、選択肢が広いのが特徴です。
先代モデルでコンパクトSUVで年間販売台数NO.1を達成したホンダのヴェゼル、街乗り燃費が高いシリーズハイブリッドe-POWERを搭載する日産のキックス、高い走行性能と水平対向エンジン+ハイブリッドS:HEVのスバルクロストレックがライバルになるでしょう。
ヴェゼルは3年連続新車販売台数1位を記録したコンパクトSUV
都会派SUVとして人気のヴェゼル
ホンダが販売するヴェゼルは2014年から3年連続でSUV新車販売台数1位を記録した人気のコンパクトSUV。
2019年にも1位を記録しましたが、その後はトヨタのSUV攻勢に失速。
2021年に2代目をフルモデルチェンジし商品力を強化してホンダの主力車種として復活しました。
サイズ感も手ごろで、ホンダの2モーターハイブリッドシステムe:HEVを搭載し燃費性能も高いことから、日常使いとして購入するユーザーも多いのが特徴です。
キックスはe-POWER専用モデルのコンパクトSUV
キックスe-POWERは街乗りが快適なコンパクトSUV
日産が販売するキックスはエンジンを発電専用にして、走行はモーターのみで行うシリーズハイブリッドのe-POWERを搭載するコンパクトSUV。
サイズ感はカローラクロスと近く、燃費性能が高いのが特徴ですが、e-POWERの特性上ストップ&ゴーの多いシティユースには強いですが、高速燃費があまりよくないことがデメリットに。
今後フルモデルチェンジが予定されていることもあり、今以上に商品力を高める可能性があるモデルです。
クロストレックはAWD駆動とハイブリッドシステムの走行性能が高いコンパクトSUV
スバルらしい高い走行性能が魅力のクロストレック
スバルが販売するクロストレックは常時4WD駆動のAWDを搭載した強力な走行性能が魅力のコンパクトSUV。
スバルが開発した水平対向エンジン+モーターの新世代ハイブリッドシステムS:HEVは燃費性能も高い優れたパワートレインです。
ボディサイズもカローラクロスと酷似しているため、強力なライバルになるでしょう。
カローラのSUV版 カローラクロスのモデルチェンジ遍歴
カローラクロスはトヨタが販売するCセグメントの小型クロスオーバーSUVです。カローラシリーズ初のSUVで、小型で実用性があり、C-HRとRAV4の中間にいる存在です。海外では日本に先駆けて販売開始されました。
カローラクロス ZSG101/ZVG1#/MXGA10型(海外 2020年~/日本 2021年~)
2020年7月、カローラクロスがタイで販売を開始し、翌年2021年9月、「あなたの個性で完成する。PEOPLE DRIVEN SUV」をキャッチフレーズに、日本でも販売を開始しました。ガソリン車、ハイブリッド車共に、「G」「S」「Z」と、廉価版の「G”X”」のグレードをラインナップしています。同年12月、ヨーロッパでの販売を開始。
2022年10月、イタリアで一部仕様変更を実施し、デジタルメーターを搭載。同年10月、オーストラリアで販売開始。
2023年2月、「GR SPORT ハイブリッド」を南アフリカで発売。同年10月、日本仕様車の一部変更。パワートレインの刷新や安全性能の強化、ボディカラーの見直しなどが行われ、ガソリン車「S」が廃止されました。
2024年2月、タイ市場でマイナーチェンジを実施。「アーバン×プレミアム」をコンセプトにフロントフェイスを刷新し、ガソリンモデルには「スポーツ プラス」、ハイブリッドモデルには「GRスポーツ」「プレミアム」「プレミアムラグジュアリー」のグレードを設定しています。
カローラクロスのモデル | 販売年表 |
---|---|
ZSG101/ZVG1#/MXGA10型 | 海外 2020年~ 日本 2021年~ |
力強さを感じるクロスオーバースタイルのカローラクロス