ダサい車一覧 デザインが奇抜すぎる・癖の強い国内外の個性派車をピックアップ
世界の自動車メーカーがリリースしてきた車には、カッコいい・可愛い・速い・美しいといった評価軸のほかに、「ダサい」という独特のジャンルも存在します。
本記事では、どんな特徴を持つ車がダサいと判断されるのか、そしてダサいと評される具体的な車種とその理由について、国内外の実例を挙げて紹介します。
「ダサい車」と指摘されやすい5つの特徴
一部の自動車メディアやユーザーから「ダサい」と指摘される車には、以下のような共通した特徴が見られます。
- 人気車のデザインを真似しすぎている:オリジナリティがなく、パクリと見なされる
- デザインが攻め過ぎている:前衛的すぎて多数派の好みと大きくずれている
- 小さくてワイルドではない:大きく力強い車を好む層には物足りなく映る
- コンセプトが中途半端:複数のカテゴリを混ぜた結果、どれも中途半端な仕上がりになっている
- 3輪構造:4輪車が標準と考えるユーザーには不安定・ダサく見える
いずれも、各個人が持つ「理想の車像」から大きくかけ離れているときに「ダサい」と判断されるケースが多く、時代や市場の変化によって評価が逆転するケースもあります。
ダサい車一覧 個性的すぎる・癖の強い国内外の車をピックアップ
「なんか攻め過ぎている」「小さくて窮屈そう」「4輪ではないので不安定そう」などの理由から、一部のユーザーやメディアにダサいと指摘されてきた国内外の個性派車を紹介します。
レパードJ.フェリー(日産):海外向けデザインをそのまま投入した結果、日本市場に浸透しなかった高級セダン
「LEOPARD J.FERIE(レパードJ.フェリー)」は、1992年から1996年にかけて日産が日本市場で展開した高級セダンで、レパードの3代目モデル(JY32型系)にあたります。北米市場向けに展開していたインフィニティ・J30を日本市場へ投入し、車名を「レパードJ.フェリー」に変更するという判断で継続販売されました。
北米市場を意識して開発されたJ30が持つ楕円形のフロントグリルやヘッドランプは、威厳ある高級セダンを求める当時の日本市場では不評でした。海外では流行していたテールエンドを下げた弓型ロングテールランプのバックビューは賛否両論を呼びましたが、ダサいと判断するユーザーの方が多数でした。
フランス語の「休日」を意味する「フェリー」をアレンジした車名戦略も効果を発揮できず、従来モデルが持っていた威圧感やスポーティな存在感を捨ててラグジュアリー路線に転換した姿勢も受け入れられず、日本市場での総販売台数は7,000台弱に留まりました。
| 全長 | 4,880mm |
|---|---|
| 全幅 | 1,770mm |
| 全高 | 1,385mm |
| ホイールベース | 2,760mm |
| エンジン | VG30DE V6型4バルブDOHC |
| 総排気量 | 2.960L |
| エンジン最高出力 | 147kW/6,000rpm |
| エンジン最大トルク | 260Nm/4,400rpm |
マイヤーズモーターズ NmG:ショートブーツのような独特シルエットがダサいと評された3輪EVで2012年に生産終了
「Myers Motors NmG(マイヤーズモーターズNmG)」は、Corbin Motorsが1999年から2003年にかけて生産していた3輪型一人乗り電気自動車をベースに、マイヤーズモーターズ社が2005年より受注生産方式でリリースした車両です。リチウムイオン電池を搭載して航続距離を従来モデルの約2倍の97kmに延長する改良モデルも登場しましたが、ショートブーツのような独特のシルエットをダサいと判断する消費者が多く、2012年に生産終了となりました。
Peel P50(ピール・P50):世界最小の量産型自動車としてギネス認定されたが、プロポーショナルではない窮屈なボディがダサいと評された
「Peel P50(ピール・P50)」は、ピール・エンジニアリング・カンパニーが「大人一人にショッピングバッグ一つ」をコンセプトに1962年から1965年にかけて製造したマイクロカーで、2010年にギネスブックで世界最小の量産自動車として認定されました。ドアは左側に1枚のみ、ランプ類も必要最小限として低価格を実現していましたが、右左折時には後続車に手信号で合図しなければならない不便さや、プロポーショナルではない窮屈なボディデザインがダサいと判断され、総生産台数はわずか47台にとどまりました。車に環境性能が求められる時代になると再び脚光を浴び、他社によるレプリカ版の販売やEVモデルとしての復活も実現しています。
Bond Bug(ボンド バグ):3輪スポーツカーを目指したが「チーズみたい」と揶揄され若者に浸透しなかった英国車
「Bond Bug(ボンド バグ)」は、イギリスで3輪自動車が側車付きオートバイ扱いとなる税制上のメリットを活かしてボンド カーズが開発に着手し、同社を買収したリライアント・モーター・カンパニーが1970年から1974年にかけて製造した2人乗り車です。若い世代にアピールするためにエネルギッシュなオレンジカラーを採用し、ルーフ全体を跳ね上げるインパクトあるドア構造を採用しましたが、フロントとリヤで印象が大きく異なるシルエットが「カッコ良くない」「レッドレスターチーズみたい」と評され、ダサい車として認知されています。
Reliant Robin(リライアント ロビン):バイク免許で運転できたが走行安定性への不安がコメディのネタにされた英国の3輪車
FR駆動方式の3輪自動車「Reliant Robin(リライアント ロビン)」は、リライアント・モーター社が1973年から2001年まで販売していた車両です。当時のイギリスでは3輪自動車はバイクの免許だけで運転でき、税制面でも優遇されていたため、車両価格と維持費の安さを重視するユーザーから支持を得ていました。一方、前1輪・後2輪の車輪構造が原因で走行中に安定感を欠く事例が多数報告されており、イギリスの人気コメディ番組「Mr.ビーン」などでネタにされたことで有名です。4輪車を好む層にとっては足回り構造への違和感から「ダサい車」としても評価されていました。
ルノー「AVANTIME(アヴァンタイム)」:前衛的を追求しすぎたルーフとリヤのデザインがダサいと指摘された3ドアクーペ
「AVANTIME(アヴァンタイム)」は、フランス語の「前衛的(Avantgarde)」と英語の「時代(time)」を組み合わせた造語を車名とし、ルノーが2001年にリリースした3ドアクーペです。3代目エスパスをベースに3.0L V6エンジンを組み合わせ、ミニバンの積載能力もプラスした意欲作でした。しかしファミリーカーを求める層には実用的でないと判断され、セールスは振るわず2003年に生産終了。日本市場での販売実績は200台弱にとどまりました。車体のイメージに見合わないツートンカラーや攻め過ぎたリヤのデザインが「ダサい」と指摘されていた車でもあります。
プリムス「Superbird(スーパーバード)」:モータースポーツ向けに設置した高すぎるリヤウィングが「やりすぎ」とダサいと言われた2ドアクーペ
クライスラーがプリムス・ブランドで1969年から1970年にかけて販売した「Superbird(スーパーバード)」は、若者に人気だったロードランナーをベースにモータースポーツ参戦を目的として開発・製造された2ドアクーペの高性能モデルです。高速時にダウンフォースを効率的に発生させるため、ロングノーズ・ショートデッキのボディに非常に高い位置にリヤウィングを設置しましたが、「多少やりすぎ感がある」として一部のユーザーからダサい車と指摘されていました。
フィアット「Multipla(ムルティプラ)2代目」:ボンネットとフロントガラスの境界部にライトを配置した奇抜なフロントマスクがダサいと世界中で話題になった車
2代目「Multipla(ムルティプラ)」は、イタリア市場では1998年から2010年にかけて販売されたフィアットのトールワゴンです。ボンネット後端部とフロントガラス下端部を盛り上げてハイビーム用ヘッドランプを配置するという類を見ない斬新なフロントマスクデザインが話題を集め、イギリスの著名な自動車ライターから「世界で最も醜い車」と評されたほか、2008年の英デイリー・テレグラフ紙による「史上最も醜い車100選」でポンティアック・アズテックに次ぐ2位に選ばれました。2004年のマイナーチェンジでフロントマスクは一般的なデザインに刷新されています。運転席以外のシートは個別に折り畳め、後席は取り外して荷室を拡大できる実用性の高さは高く評価されていました。
後継モデルについては、フィアットが2027年発売を予定している新型SUVがムルティプラのスピリットを受け継ぐ精神的後継車となる可能性があるとも報じられており、今後の展開が注目されています。
ポンティアック「トランス スポーツ」:急勾配のフロントガラスと尖った先端部が「手持ち掃除機のよう」とダサいと揶揄されたミニバン
GMがポンティアックブランドで1989年から1998年にかけて生産した「トランス スポーツ」は、クライスラーミニバンを意識してスポーティなバンを作ることを目標に開発された車両です。第一世代(GMT199)はフロントガラスが長く、急勾配かつ先端が尖ったフロントマスクのフォルムが「手持ち掃除機のよう」「新幹線のよう」とダサい車として揶揄されました。また、ダッシュボードをワイド化した構造上フロントガラスからの光が反射してドライバーの目に当たりやすく、運転に支障をきたすクレームも多数寄せられたため、1997年リリースの第二世代(GMT200)では改善されています。
ポンティアック「AZTEK(アズテック)」:奇抜なフロントマスクデザインで「史上最も醜い車」ランキングに上位入りした不運なSUV
「AZTEK(アズテック)」は、GMのポンティアックブランドから2000年から2005年にかけて販売されたクロスオーバーSUVです。オーナーからは利便性とコストパフォーマンスの高さが評価されていた一方、ヘッドライトを一般的な車より低い位置に配置し、大型フロントグリル中央に装飾効果の乏しいセンターラインを設けるなどのデザインが不評を集めました。タイム誌などの「史上最も醜い車100台」ランキングで上位にノミネートされ、当時のアメリカ国民からダサい車の代名詞として扱われてしまった不運なモデルです。
シボレー「SSR」:オープンカーとピックアップトラックを合体させた個性派フォルムが無骨さを求める層から「ダサい」と指摘された
GMがシボレーブランドで2003年から2006年にかけて販売した「SSR(Super Sport Roadster)」は、ピックアップトラックをベースにフロント部を2人乗りオープンカースタイルにした個性的なフォルムの車両です。後期モデルでは6代目コルベットに搭載された6.0L V8エンジンを流用してスポーティな走りも実現しましたが、ピックアップトラックに無骨さや迫力を求めているユーザーからはダサい車と指摘されていました。
ランボルギーニ「LM002」:スーパーカーメーカーのオフロード車という異色さがファンの期待を裏切りダサいと見なされた
「LM002」は、1986年から1993年にかけてランボルギーニが販売したオフロードカーです。カウンタックに搭載されていたV型12気筒エンジンに砂漠など過酷な環境でも高性能を発揮できるよう改良を加えた意欲作で、アメリカ陸軍向け高機動車「チーター」をルーツとする経緯を持ちます。ゴツゴツとした圧巻の外装を持つ一方で、ランボルギーニにスポーティなスーパーカーを期待していたファン層からは「イメージとかけ離れている」としてダサいと見なされ、販売台数は総生産台数約300台と振るいませんでした。
ヒュンダイ「ティブロン」:トヨタ・セリカとの酷似が「パクリ疑惑」を招きダサいと評された韓国製クーペ
ヒュンダイ・ティブロンは韓国の現代自動車が1996年から2008年にかけて製造したクーペスタイルの車で、初代RD型は直列4気筒2.0Lエンジンを搭載し、競技車両としてアジアパシフィックラリー選手権などで活躍しました。韓国国内でチューニングカーとして人気だった2代目GK型は、2002年に「ヒュンダイ・クーペ」の車名で2.7L V6 DOHCエンジン搭載モデルを日本市場でも展開していました。丸目の4灯ヘッドライトや全体的なフォルムがトヨタ・セリカと酷似しているとしてパクリ疑惑が持ち上がり、その結果ダサい車という評価も受けています。
サンヨン「RODIUS(ロディウス)」:セダン・ミニバン・SUVが混在した統一感のない外観がダサいと判断された韓国の大型MPV
韓国のサンヨン自動車が2004年から2019年にかけて販売した4列シートの「RODIUS(ロディウス)」は、初代がガソリン・ディーゼル両エンジン搭載モデルを展開し、2代目はディーゼルのみをラインナップしていました。初代モデルは輸入先のイギリス国内の自動車番組でダサいデザインとして特集が組まれたほどで、リヤはミニバン風・フロントはセダン風・サイドはSUV風という統一感のないボディシルエットが賛否両論を呼びました。
トヨタ「マークX Zio」:マークXを名乗りながらも共通項なし、3列目シートが窮屈すぎて中途半端だとダサいと指摘された
トヨタが2007年から2013年にかけて販売した「マークX Zio」は、当時の人気車種「オデッセイ」を意識してミニバンとステーションワゴンの中間ポジションを目指して開発されました(現在は生産終了)。マークXを名乗りながらもFF駆動のMCプラットフォームを採用しており、FR駆動のマークXとの共通点が見当たらないことも批判の対象となりました。セダン・ワゴン・ミニバンの3つのシートアレンジが可能でしたが、3列目シートは緊急時向けのような窮屈さで、どれも中途半端という評価がつき、一部ユーザーからダサい車として指摘されていました。
トヨタ「WiLL Vi」:シンデレラのカボチャ馬車をイメージしたクリフカットデザインがコンセプトに共感できない人からダサいと判断された
「WiLL Vi」は、トヨタも参加した異業種合同プロジェクト「WiLL」をきっかけに、他業種からの自由な発想を積極的に取り入れて誕生した車両です(現在は生産終了)。ヴィッツのプラットフォームを基に開発され、シンデレラのカボチャの馬車をイメージして全体に丸みを持たせ、リヤウィンドウには「クリフカット」と呼ばれる急勾配をつけた特徴的なデザインを採用しています。先鋭的なパイクカーとして一定のファンを持つ一方、コンセプトに共感できない層からはダサい車として認識されていました。
SUBARU「アルシオーネ」:極端なウェッジシェイプが「走る三角定規」と揶揄された1980年代のスバルのフラッグシップ
「アルシオーネ」は、1985年から1991年にかけて販売されたスバルのフラッグシップモデルです。時速200kmでも安定走行できる車を目指して開発され、空気抗力の低減につながるウェッジシェイプ(くさび型)フォルムを極限まで追求し、航空機をイメージしたデザインを随所に採り入れました。EA82型1.8L水平対向エンジンなどを搭載していましたが、フロント部が著しく尖った外観が「走る三角定規」と揶揄されるほどダサいと判断する一部ユーザーが存在し、セールスも振るわなかったモデルです。
スバル「B9 TRIBECA(トライベッカ)」:スプレッドウィングスグリルが迫力不足でダサいと不評、後期モデルで大幅改良した北米向けSUV
「TRIBECA(トライベッカ)」は、スバルが北米市場を中心にヨーロッパやオーストラリアなどにも展開した7人乗りラージサイズのクロスオーバーSUVです(日本市場では未発売)。初期モデル「B9 TRIBECA」では、スバルが航空機メーカーであった歴史を背景にフロントマスクへ採用したスプレッドウィングスグリルが「迫力に欠ける」と指摘され、ヘッドライトのデザインもSUVにはマッチしないとしてダサい車と評価されました。2008年リリースの後期モデルでは問題のフロントグリルを含むデザインを大幅改良し、車名もTRIBECAに変更しています。
ダサい車はユーザーの声を反映して改良されるケースもあり、時代が変われば再評価されることもある
外観がダサいと評されたポンティアックの「トランス スポーツ」やスバルの「B9 TRIBECA」は、ユーザーの声を真摯に受け入れ、次期モデルでデザインを改良して魅力的な車へと刷新されました。
世界最小の量産型自動車としてギネス認定を受けた「Peel P50」は、高性能・高出力が求められた時代にはダサいと判断する人が多かったものの、環境性能が重視される時代になると脚光を浴び、EVモデルとして復活しています。また、フィアット「ムルティプラ」も「世界で最も醜い車」という不名誉な評価を受けながらも、その実用性の高さは一部のユーザーから根強く支持されており、後継モデルへの期待も高まっています。
今回「ダサい車」として紹介した個性の強い車たちは、時代の変化とともに再評価される可能性を十分に秘めています。ダサいと思われることと、個性的であることは紙一重かもしれません。