トゥインゴは4代目でEV専用モデルへ 2026年4月に欧州発売、日本向けは2023年に生産終了
ルノーのAセグメントを支えてきたトゥインゴは、2014年登場の3代目をもってエンジン車としての歴史を終えました。日本向けモデルの生産は2023年で終了し、2024年1月に発売された300台限定の「インテンスEDC エディション フィナル」が最後の日本仕様となっています。欧州でも3代目の製造は2024年で打ち切られました。
そして2025年11月6日、4代目にあたる「トゥインゴ E-Techエレクトリック」が発表されました。初代を思わせる丸目のレトロなデザインをまといながら、中身はEV専用に切り替わったモデルです。欧州では2026年4月8日から販売が始まっていますが、日本への導入は2026年7月時点で発表されていません。
ここでは、まず4代目と日本市場の締めくくりまでを新しい順に押さえたうえで、記事の後半では2019年の大幅改良を受けた3代目後期型の内容を振り返ります。
4代目トゥインゴはEV専用の「E-Techエレクトリック」に 2026年4月8日から欧州発売
ルノーは2025年11月6日、4代目トゥインゴにあたる「トゥインゴ E-Techエレクトリック」を本国フランスで正式発表しました。1992年に登場した初代のデザインを現代的に再解釈したモデルで、丸みを帯びた愛嬌のある顔つきと、室内を最大限に取るワンボックス的なフォルムが特徴です。欧州での発売は2026年4月8日から始まりました。
最大の変化はパワートレインです。3代目まで続いたガソリンエンジンとRRレイアウトは姿を消し、完全なEVになりました。バッテリーにはコストを抑えられるLFP(リン酸鉄リチウム)を採用し、容量は27.5kWh。WLTP基準での航続距離は最大262〜263kmで、モーター出力は60kWです。エネルギー効率は9.5km/kWhと発表されており、軽量化と空力設計を積み上げた結果が数値に表れています。
| 全長 | 3,789mm |
|---|---|
| 全幅 | 1,720mm |
| 全高 | 1,491mm |
| バッテリー | LFP(リン酸鉄リチウム)27.5kWh |
| 航続距離 | 最大262〜263km(WLTP) |
| モーター出力 | 60kW |
| 本国価格 | 2万ユーロ未満 |
| 生産拠点 | スロベニア・ノヴォ・メスト工場 |
ルノーがこの車で掲げた条件は「2万ユーロ未満」という価格です。欧州生産を維持したまま、この水準の小型EVを成立させるために、開発期間はわずか2年(100週間)に圧縮されました。ルノーはこの手法を「Leap 100」と呼んでおり、トゥインゴがその第1号車にあたります。中国製の安価なEVが欧州へ流入するなかで、価格勝負に正面から応じる姿勢を示した一台といえます。
日本導入については、ルノー・ジャポンから発表がありません。3代目が2023年に日本向け生産を終えている以上、車名としては日本市場から一度退場した状態です。ただしルノー・ジャポンは電動モデルの拡充を進めており、Aセグメントの手頃なEVという性格は日本の道路事情とも相性が悪くありません。導入の可能性が完全に消えたわけではなく、2026年7月時点では未発表というのが正確な状況です。
日本向け最終モデル「インテンスEDC エディション フィナル」が2024年1月11日に300台限定で登場
ルノー・ジャポンは2024年1月11日、日本向けの最後のトゥインゴとなる特別仕様車「インテンスEDC エディション フィナル」を発売しました。300台の限定販売で、価格は289万円です。
フロントグリルとボディ側面にトリコロールカラーのアクセントが入り、トゥインゴが描かれたフロアマットセットが装備されます。派手な仕立てではありませんが、フランス車らしさを最後に一押しした内容でした。初代が1993年に日本へ入ってから約30年、3世代にわたって続いたトゥインゴの国内販売は、この300台をもって幕を下ろしています。
新車で買えなくなった現在、入手手段は中古車のみです。年式やグレードによって幅がありますが、流通しているのは概ね総額50万円台から230万円台までのレンジで、限定車や低走行のインテンスは上限に近い値が付く傾向にあります。RRレイアウトのAセグメント車という成り立ちは4代目のEVにも引き継がれておらず、エンジンを積んだ最後のトゥインゴという意味では、今後じわじわと希少性が意識されていく可能性があります。
2023年7月3日に日本向けモデルの生産終了を発表 一部仕様変更と価格改定も同時に実施
日本のトゥインゴにとって節目となったのが2023年7月3日です。ルノー・ジャポンはこの日、トゥインゴの一部仕様変更と価格改定を行うとともに、日本向けモデルの生産を2023年をもって終了することを明らかにしました。
仕様変更では、スマートフォンのミラーリング機能にApple CarPlay対応のワイヤレスミラーリング機能が追加されました。あわせて原材料費や物流費の高騰を受けた価格改定が実施され、インテンスEDCが259万円(改定前255万円)、インテンス キャンバストップEDCが274万円(同270万円)、インテンスMTが250万円(同241万円)となっています。ボディカラーもブルー ドラジェ、ブラン クオーツM、ルージュ フラムM、グリ リュネールMの4色に整理されました。
200万円を切る価格で買えた時期を知る人からすると、値上げの幅は決して小さくありません。もっとも、欧州の排出ガス規制が段階的に厳しさを増すなかで、小排気量エンジンを積むAセグメント車を各国仕様で作り分け続けること自体が難しくなっていました。ルノーがトゥインゴの次をEVと決めていた以上、エンジン車としての3代目をどこかで畳む必要があり、日本向けはその流れのなかで先に終わりを迎えたかたちです。
2021年5月の年次改良で「インテンス」を新設定 2021〜2022年は限定車と価格改定が続いた
生産終了に至るまでの数年間も、日本のトゥインゴには細かく手が入れられていました。2021年5月14日には年次改良が実施され、装備を充実させた上級グレード「インテンス」が新たに設定されています。同時にMT仕様の「S」も装備が強化され、MTモデルは燃費が向上しました。
特別仕様車の設定も活発でした。2021年2月18日には内外装にオレンジのアクセントを入れた「トゥインゴ バイブス」が219万円で登場。同年10月8日には140台限定の「リミテ」が発売され、トリコロールの専用サイドストライプが与えられています。年末にも限定車が追加されており、少ない台数を小刻みに投入してユーザーを飽きさせない売り方が続いていました。
一方で価格は上昇に転じます。2022年1月からは「インテンス」が225万円、「インテンス キャンバストップ」が237万円と、それぞれ5万円の値上げが適用されました。為替と原材料費の影響がAセグメントの輸入車に重くのしかかり始めた時期であり、この値上げが翌年の生産終了へつながる伏線にもなっています。
TWINGOの特別仕様車「ルノートゥインゴシグネチャー」が発売
ブルーで装飾されたルノートゥインゴシグネチャーの装備
ルノートゥインゴの特別仕様車「ルノートゥインゴシグネチャー」が2020年4月9日に発売されました。
「ルノートゥインゴシグネチャー」は、ブルー内装トリム、専用レザー調×ファブリックコンビシート、ブルーステッチインテリア、専用キッキングプレート、専用サイドストライプ、ボディ同色サイドプロテクションモール、16インチアロイホイールなどの専用装備をまとった、初回生産100台の特別仕様車です。
「ルノートゥインゴシグネチャー」の専用ボディーカラーはブルーオセアンMで、価格は2,140,000円からでした。
ルノー・トゥインゴにEVモデル「トゥインゴZ.E.」が初登場!最大航続距離は250kmに到達
トゥインゴZ.E.のエクステリア
ルノーは2020年3月2日、「トゥインゴZ.E.」を発表しました。Z.E.は「ゼロエミッション」を意味しており、ルノーのEVモデルに表記される名称です。トゥインゴに電気自動車が設定されるのは、このときが初めてでした。
充電中のトゥインゴZ.E.
トゥインゴZ.E.のEVパワートレインは最大出力82hp、最大トルク16.3kgmのモーターで、最高速は135km/h、0~50km/h加速は4秒で到達。最大航続距離は250kmです。
蓄電容量22kWhのバッテリーを搭載し、公共の充電ステーションで他社の最大4倍の速さで充電可能な「カメレオン」充電システムを採用している点もポイントでした。
トゥインゴZ.E.はインテリアカラーも豊富
コンパクトながら充分な広さを確保したトゥインゴZ.E.の車内
インパネカラーはレッドやオレンジなど4種類をラインナップ。すっきりと整然としたコックピット周りは操作性に優れます。荷室容量は240Lで、室内積載長は2,310mmです。
トゥインゴZ.E.には「EASY LINK」マルチメディアシステムを搭載。Apple Car PlayやAndroid Auto対応の7インチHDタッチスクリーンで操作できます。My Renaultアプリでは、スマートフォンを通してドライブ計画を決められるほか、バッテリー残量のチェックや充電中のエアコン温度調整機能なども利用できました。
このトゥインゴZ.E.は2020年秋に欧州で発売され、2021年にはルノーの命名ルール変更に伴って「トゥインゴ E-Techエレクトリック」へ改称されています。ただし日本へは一度も導入されず、3代目の生産終了とともに姿を消しました。トゥインゴのEV版が日本の道を走ることなく終わった一方で、4代目はそのEVだけになったわけですから、皮肉といえば皮肉な流れです。
ルノー・トゥインゴに5速MT搭載モデル「トゥインゴ S」を新設定
ルノー・トゥインゴSのエクステリア
ルノーは2020年2月3日、トゥインゴの新モデルとして「ルノー・トゥインゴS」を設定しました。価格は1,790,000円で、当時のトゥインゴでは最廉価のグレードです。
トゥインゴSは最高出力73PS、最大トルク95N・mを発生する1.0L 3気筒自然吸気エンジンに5速MTを組み合わせたRR(リアエンジン・リアドライブ)モデル。ボディカラー、インテリアカラーは標準仕様の「トゥインゴEDC」や「トゥインゴEDCキャンバストップ」などと同デザインです。
足元にはS専用デザインの15インチホイールカバーを装着。音声操作に対応するマルチメディア「EASY LINK」では、スマートフォンと連携することで、ナビや通話機能、音楽再生などの多彩な機能が利用できます。なお、このSは2021年5月の年次改良で装備が強化され、MTモデルの燃費も改善されました。日本のトゥインゴでMTを選べる入口として、最後まで一定の支持を集めたグレードです。
トゥインゴの限定車「ルコックスポルティフ」が再び登場!
2020年3月5日より、ルノー・トゥインゴとフランスの総合スポーツメーカー「le coq sportif」がコラボレーションした限定車「ルコックスポルティフ」が発売されました。ルコックスポルティフとのコラボ限定モデルは2019年にも販売されており、こちらは第2弾にあたります。
トゥインゴ ルコックスポルティフの価格は2,140,000円から。パワートレインは直列3気筒DOHC 0.9リッターターボエンジンにトランスミッション6速EDCを組み合わせ、駆動方式は2WDです。
トゥインゴ ルコックスポルティフのボディカラーは2色
トゥインゴ ルコックスポルティフのボディカラーは、第1弾でも人気の高かった「ブラン クオーツ M」と落ち着いた色味の「グリ リュネール M」の2色をラインナップ。フロントからリアにかけての専用サイドストライプ・デカールがポイントです。
トゥインゴ ルコックスポルティフのエクステリア・インテリア
ドアミラーやインテリアにはルージュカラーのアクセントを散りばめ、遊び心のあるユニークな内外装デザインに仕上げられました。シートはレザー調×ファブリック素材のコンビシートで、フロントシートにはシートヒーターが搭載されています。16インチ専用アロイホイールや4スピーカー+サブウーファー等も第1弾モデルから引き継がれた特別装備です。
ルノー・トゥインゴにキャンバストップモデルが新設定!2019年12月から発売
ジョンマンゴー
ルージュフラムM
ヴェールピスタッシュ
ブルードラジェ
ブランクリスタル
トゥインゴにキャンバストップモデルが設定され、2019年12月5日から発売されました。ボディカラーは「ジョンマンゴー」「ブルードラジェ」「ヴェールピスタッシュ」「ブランクリスタル」「ルージュフラムM」を用意。価格は2,106,000円(ルージュフラムMは2,147,000円)です。
ルノー・トゥインゴ キャンバストップのインテリア
インテリアカラーは清潔感のあるライトグレーを採用。キャンバストップによる開放的な車内空間が広がり、ロングドライブ中も快適に過ごせます。「タイヤ空気圧警報」など安全装備が充実し、スマートフォンのミラーリング機能も使用できました。このキャンバストップは以後もラインナップに残り、2023年の最終仕様まで「インテンス キャンバストップEDC」として販売が続いています。
“FUTURE ANTIQUE”イベントで皆川明氏デザインのトゥインゴと初代トゥインゴが展示
ルノー・トゥインゴのデザインイメージ
2019年11月19日から開催されたイベントに、ミナ ペルホネンのデザイナー皆川明氏がデザインするルノー・トゥインゴと初代トゥインゴが展示されました。皆川明氏が手掛けたトゥインゴには、花の咲いた野原の景色が描かれています。
本イベントは代官山、広島、湘南のT-SITEにて順次開催されました。
ルノートゥインゴがエクステリアデザインの変更と安全装備の強化を実施!同時に特別仕様車「ルノー トゥインゴ ルコックスポルティフ」を発売
ルノートゥインゴが2019年8月22日にマイナーチェンジ
2019年8月22日、ルノー・ジャポンはトゥインゴのマイナーチェンジを実施するとともに、特別仕様車として「Renault Twingo Le Coq Sportif(ルノー トゥインゴ ルコックスポルティフ)」を発売しました。欧州で先行発売された改良モデルが、約3か月半で日本に導入されたかたちです。
今回の改良でルノーのデザインアイコンであるCシェイプLEDランプとCシェイプウインカーを採用
このマイナーチェンジによる大きな変更点のひとつがエクステリアデザインの刷新です。CシェイプLEDランプとCシェイプウインカーを搭載するほか、ボディサイズは全長3,645mm、全幅1,650mm、全高1,545mmとなりました。
窓下部にレイアウトされているサイドストライプはドットに変更
15インチアロイホイールもデザイン変更が加えられている
バンパーのデザインにも変更が加えられ、フロントバンパーの両側にスリットが入りました。これにより車両が受ける空気抵抗が低減されています。
リアフェンダーの左部には吸気用エアインテークが新設され、ウィンドウ下部のサイドストライプはドット柄に変更されました。
足元には15インチのアルミホイールを装着し、こちらもマイナーチェンジでデザインが変更されています。
マイナーチェンジ後のトゥインゴには新色「ジョン マンゴー」が新たに追加
ルノートゥインゴ ブルー ドラジェ
ルノートゥインゴ ヴェール ピスタッシュ
ルノートゥインゴ ブラン クリスタル
ルノートゥインゴ ルージュ フラム M(4万円高)
改良後のボディカラーには「ブルー ドラジェ」「ヴェールピスタッシュ」「ブランクリスタル」「ルージュ フラム M」のほか、新色として「ジョンマンゴー」が追加されました。ルージュ フラム Mは有料色でプラス4万円です。なお、この5色構成は最終的に2023年の仕様変更で4色へ整理されています。
爽やかでスポーティーなインテリアカラーは改良型トゥインゴにぴったり
スマホとの連携を強化したミラーリング機能「EASY LINK」搭載の7インチタッチスクリーン
インテリアには、ブランインテリア(ホワイト)にライトグレーのスポーティーなシートカラーを採用。ミラーリング機能「EASY LINK」搭載の7インチタッチスクリーンはスマホとの連携も可能で、Apple Car PlayとAndroid Auto、音声操作にも対応します。
センターコンソールは収納力を高め、USBポートなどの端子も完備。実用性の高いコックピットとなりました。このEASY LINKは2023年の最終仕様でApple CarPlayのワイヤレス接続に対応し、最後まで手が入れられています。
「車線逸脱警報(LDW)」はトゥインゴには新採用となる安全装備
トゥインゴはこのマイナーチェンジで「車線逸脱警報(LDW)」を新採用しました。ほかにも「タイヤ空気圧警報」「ヒルスタートアシスト」「バックソナー」を装備するなど、Aセグメントとしては充実した内容となっています。改良後のベース価格は195万円でした。
特別仕様車「ルノー トゥインゴ ルコックスポルティフ」のエクステリア
マイナーチェンジとともに発表された特別仕様車「ルノー トゥインゴ ルコックスポルティフ」は、150台限定で2019年8月22日から発売されました。仏のスポーツウェアブランド「ルコックスポルティフ」とのコラボにより生まれたモデルで、価格は2,140,000円。トランスミッションには6EDC(エフィシエントデュアルクラッチ)を採用します。
ルノー トゥインゴ ルコックスポルティフのインテリアは黒×赤のスポーティネスなスタイリング
車体色はブラン クオーツ メタリックにトリコロールを配した洗練されたスタイリングで、フランス車らしい魅力にあふれたモデルでした。インテリアはブラックをベースにレッドのアクセントをプラスしたファッショナブルなデザインです。
特別仕様車「ルノー トゥインゴ ルコックスポルティフ」に用意された特別装備は以下の通りです。
ルノー トゥインゴ ルコックスポルティフの特別装備
- 専用サイドストライプ・専用デカール
- ボディ同色サイドプロテクションモール(ルコックスポルティフロゴ入り)
- ルージュドアミラー
- プライバシーガラス
- コーナリングランプ機能付フロントフォグランプ
- 専用16インチアロイホイール
- 専用キッキングプレート
- ルージュ内装トリム(ダッシュボード・エアコンベゼル)
- 専用ロゴプレート
- レザー調×ファブリックコンビシート
- 前席シートヒーター
- 4スピーカー+サブウーハー
- バックソナー+リアカメラ
- リアシート下収納ネット
- サングラスホルダー
ルノートゥインゴGTに特別仕様車「ノワール」誕生!限定30台でレア車になること間違いなし!
ルノートゥインゴGT 特別仕様車「ノワール」30台限定販売開始
ルノー・ジャポンはRR(リヤエンジン・リヤドライブ)のトゥインゴに、特別仕様車「トゥインゴGTノワール」を30台限定で2019年5月23日から発売しました。
ルノートゥインゴGT 特別仕様車「ノワール」は特別な高性能のスポーツモデル
トゥインゴGTは高性能なコンパクトスポーツモデルで、109psを誇るターボエンジンのチューニングをルノー・スポールが施したモデルです。トランスミッションはMT、車線逸脱警報などの安全装備も設定されていました。
ルノートゥインゴGT 特別仕様車「ノワール」の高級感あふれるインテリア
「ノワール」のボディカラーは専用色の「ノワール・エトワール」で、ブラックのボディに鮮やかなオレンジがアクセントとなり、スポーティさだけではなく精悍な印象も加わっています。
特別なトゥインゴGT「ノワール」は30台の限定販売で、販売価格は229万円でした。なお、このGTはマイナーチェンジ後のラインナップには引き継がれず、日本で買えたルノー・スポール仕込みのトゥインゴとしては最後の存在になっています。台数の少なさもあり、中古市場では現在も比較的高値を保っています。
ビッグマイナーチェンジによって「トゥインゴ」のフロントグリル等のデザインは刷新
東京モーターショー2019に出展されたルノー トゥインゴ改良モデル
ルノーは2019年5月5日、Aセグメントの主力車トゥインゴに大幅改良を実施し、欧州市場での先行発売をスタートさせました。同年10月には改良モデルが東京モーターショー2019へ出展されています。フランス本国でのベース価格は1万1400ユーロでした。
トゥインゴの3代目は、メルセデス・ベンツ傘下のスマートブランドの「フォーツー」や「フォーフォー」とシャシーなどのパーツを共有することで、従来のFFレイアウトからRR駆動・5ドアの車へと移行したモデルです。生産はスロベニアのルノー・ノヴォメスト工場で、スマート フォーフォーとともに行われていました。
改良型トゥインゴはフロントマスクのイメージを一変させた
3代目にとって初となるビッグマイナーチェンジでは、フロントバンパー・フロントグリル・ヘッドライトのデザインが刷新されました。特にヘッドライトは、当時の新型「メガーヌ」も採用していた、ルノー車のトレンドであるLEDデイタイムランニングライトを導入して、機能性も追求しています。
新デザインを採用したリヤビューもスタイリッシュさを増している
テールランプやリアバンパー等にも新デザインを採用し、ハッチバックスタイルの完成度を高めています。結果として、この2019年の改良が3代目にとって最初で最後の大幅改良となりました。
「トゥインゴ」はユーザーの好みに合わせてインテリアカラーを組み合わせ選択できるサービスを用意
改良型トゥインゴの内装では、インテリアカラーをダーク系統とライト系統から自由に組み合わせることも可能とするなど、ユーザーの好みに合わせてオリジナリティを発揮できるカスタマイズオプションが設定されていました。
センターコンソールのデザインは刷新され2基のUSBポートが設置されて機能性が増した
その他の内装の特徴は、センターコンソールのデザインを刷新・2基のUSBポートを装備・シフトレバーのデザインにも改良が加えられている事です。
「トゥインゴ」の全長は前モデルよりも25mm延長・ボディカラーはフランスの車らしく深みと鮮やかさが伴う色調
改良型トゥインゴの欧州仕様のボディサイズは3,614mm×1,646mm×1,544mmです。改良前と比較すれば全長は約25mm延長され、全高は10mmほど低く設定されました。日本仕様では全長3,645mm、全幅1,650mm、全高1,545mmと発表されており、測定条件の違いで数値がわずかに異なります。
ボディカラーはイエロー・レッド・ブラック・ホワイトなどが設定され、どの塗装色もフランスの車らしく、深みと鮮やかさを伴わせていました。
| 全長 | 3,614mm |
|---|---|
| 全幅 | 1,646mm |
| 全高 | 1,544mm |
| ホイールベース | 2,492mm |
「トゥインゴ」はスマホアプリとの連携を強化した最新のコネクティビティを導入して利便性を向上
欧州市場で先行発売された改良型トゥインゴは、スマホアプリとの連携を強化したルノーのコネクティビティサービス「イージー・コネクト」の最新バージョンを導入し、利便性を高めました。
新採用のマルチメディアシステムはスマホアプリとの連携を強化
新たに採用されたマルチメディアシステムの主要ユニットである高解像度タッチスクリーンモニターは、ユーザー目線に立ったインターフェース・ショートカットメニューを充実させ、操作性を追求しています。
Apple「Car Play」やGoogle「Android Auto」に対応させることで、より簡単でスムーズな目的地検索やハンズフリー通話などを可能としました。
また、スマホアプリ「My Renault」を利用すれば、ネット回線を通じてルノー・ディーラー・ドライバーの3者間の連携が強化され、各種サービスの提供が可能となります。
「トゥインゴ」は搭載するNAエンジンとターボエンジンの最高出力を強化
大幅改良を受けた改良型トゥインゴも従来同様に、RR(リアエンジン・リアドライブ)方式を採用していました。Aセグメントでこのレイアウトを採る量産車はきわめて珍しく、最小回転半径の小ささと軽快な身のこなしがこの車の個性を決定づけていました。
改良型トゥインゴはNAエンジンとターボエンジンを搭載する2タイプを展開しました。排気量998ccの3気筒自然吸気エンジンは、最大出力75hp/6,250rpm・最大トルク9.7kgm/4,000rpmをクリアします。従来モデルと比較すれば最大出力は5hp、最大トルクは0.4kgm強化されました。
一方の総排気量898ccの3気筒ターボエンジンは、最大出力93hp/5,500rpm・最大トルク13.8kgm/2,500rpmです。従来と比較すると最大トルクは同一の数値ですが、最大出力は3hp引き上げられています。
| エンジン | 3気筒NAエンジン | 3気筒ターボエンジン |
|---|---|---|
| 総排気量 | 998cc | 898cc |
| 最高出力 | 75hp/6,250rpm | 93hp/5,500rpm |
| 最大トルク | 9.7kgm/4,000rpm | 13.8kgm/2,500rpm |
| 変速機 | 5速MT | 5速MT・6AT |
3代目トゥインゴが日本市場に残したもの 4代目のEVが日本へ来るかは未発表のまま

2019年の大幅改良を受けた3代目トゥインゴは、エンジン出力を引き上げ、スマホアプリと連携する最新のコネクティビティを導入して利便性を高めました。当時この記事が「日本市場への早いタイミングでの導入が期待されます」と結んだ願いは、同年8月22日の国内導入というかたちで、わずか3か月半後に実現しています。
2014年に誕生した3代目トゥインゴは、2016年から日本市場での販売をスタートさせました。Aセグメントの車両としては数少ないRRレイアウトを採用し、おしゃれな内外装とリーズナブルな価格帯が評価されて、日本でも一定の支持を集めています。その後も年次改良と限定車の投入が続きましたが、原材料費や物流費の高騰による値上げが重なり、2023年7月3日に日本向けモデルの生産終了が発表されました。2024年1月の300台限定「インテンスEDC エディション フィナル」が、日本で新車として買える最後のトゥインゴです。
4代目にあたる「トゥインゴ E-Techエレクトリック」は、RRのエンジン車からEVへと成り立ちを大きく変えました。2万ユーロ未満という価格目標と初代を思わせるデザインは、欧州で確かな話題になっています。日本への導入が発表されていない以上、現時点で日本の読者が手にできるのは中古の3代目だけですが、ルノー・ジャポンが電動モデルを増やしている流れを踏まえれば、将来的な導入の可能性まで否定する材料はありません。トゥインゴという名前がふたたび日本で売られる日が来るかどうか、続報を待ちたいところです。


















