スマートキーの電池交換

スマートキーの電池交換は簡単!自分で作業するための手順を写真で解説

スマートキーの電池交換は自分で出来た方が経済的で、非常時にも対処できる、主要自動車メーカーの交換手順、「CR2032」「CR1632」など購入すべき電池の種類、カー用品などに作業を依頼した場合にかかる値段の目安も紹介。

スマートキーのコイン型リチウム電池の交換方法

スマートキーの電池交換をしなければいけなくなった際、「どのタイプの電池が必要なの?」「頑丈なカバーの取り外し方は?」などと心配になってしまい、中々トライできないでいるという方も多いのではないでしょうか。

本体を分解する必要があるスマートキーの電池交換は、TVなどのリモコンと比較すれば交換するハードルは高いですが、一度やり方を覚えてしまえば、その後はスムーズに行えて、カー用品店などに依頼した際にかかるサービス料を節約できるので経済的。

ここでは、メーカー別に若干異なっている電池交換の方法だけではなくて、スマーキーの仕組みや電池が長持ちする方法も紹介します。

スマートキーは高級車だけでなく軽自動車にも標準装備されてきた

スマートキーの交換は必要な道具さえあれば誰でもチャンレンジできる

鍵穴にキーを差し込まなくても車に近づいてドアに触れるだけで解錠・施錠ができて、スタートボタンを押すだけで、エンジンを始動できる便利な「スマートキー」は、誕生当初は一部高級車に採用されておりましたが、今では軽自動車にも標準装備されるほどに一般化。

衣服のポケットの中に入れておいたりカバンの中に入れておけば、車のドアの開け閉め・エンジンの起動及び停止ができるスマートキー(電子キー)を用いた便利なシステムは、各自動車メーカーで呼び名が異なります。

メーカー システム名称
トヨタ スマートエントリー&スタートシステム
ホンダ Hondaスマートキーシステム
ニッサン インテリジェントキーシステム
マツダ アドバンストキーレスエントリー&スタートシステム
スバル キーレスアクセスシステム
三菱 キーレスオペレーションシステム
スズキ キーレススタートシステム
ダイハツ キーフリーシステム

スマートキーは微弱電波を発してクルマ側と受信し合うことでドアの開錠・エンジンを始動

スマートキーは、キーを携帯している状態で、一定の範囲内(半径1m以内)でクルマと接近していれば、スマートキーから発せられる微弱電波と、クルマ側から送られる電波とを受信しあわせる事で、ドアの開け閉め・エンジンの始動及び停止させるという、電波のやりとりを利用して与えられたタスクを実行するシステムを構築しています。

スマートキーの電池の寿命による交換のタイミングは2~3年サイクル

スマートキーには、買い物袋などで手が塞がっている状態であっても楽にドアの開錠・施錠が行えます。
ダイヤルを回すだけでエンジンの起動・停止が行えるなどのメリットがありますが、内部にはめ込まれているコイン型リチウム電池の寿命が近づいてしまうと、それら便利だと思えていた機能を利用できなくなってしまいます。

スマートキーの電池交換のサイクルは2~3年で交換のタイミングはインフォメーションディスプレイやキー本体に取り付けられているライトの色でも確認できる

一般的には2~3年のサイクルと言われている、スマートキーの電池交換のタイミングの適切な時期は、メーターパネルのアイコンが点滅している・インフォメーションディスプレイに「キー電池残量低下」と表示されているなど、車側から送られるシグナルでも確認できます。

また車種によっては、キー本体に残量を確認できる機能が付随されていて、ライトの色の変化で内蔵される電池交換のタイミングを把握する事も可能です。

スマートキーの電池はパソコン・スマホ・TVなどの電化製品の近くで保管しないと長持ち

スマーキーからは常に微弱な電波が放出されていて、ドアの開け閉め等の動作をしなくても内蔵される電池の容量は少しずつ消耗していきます。ただ、テレビ・電子レンジ・パソコン・スマートフォンなど電化製品の近くで保管していれば、それら機器から発せられる電波との間で常に交信状態となってしまうため、結果的には消耗していくスピードが速まります。

電池を長持ちさせて、交換のタイミングを遅らせたいのであれば、スマートキーは電子機器から離れた場所に保管しておきましょう。

スマートキーのメーカー別電池交換法と購入すべき電池の種類

「CR1632」「CR2032」などのニーズの高いコイン型リチウム電池はドラッグストアにも売られている

スマートキーに使われているコイン形リチウム電池の種類は豊富で、交換する際にはご自身が乗車しているクルマに適合するタイプを選択して購入する必要があります。

どのタイプのコイン型リチウム電池の型式が適合するかどうかは、車の取り扱い説明書だけではなくて、メーカーのホームページでも確認可能です。

ドライブレコーダーやスマートウォッチにも利用されているリチウムイオン電池は、ECサイト・カー用品・家電量販店・ホールセンターなど販売されています。

コイン型リチウム電池「CR1632」「CR2032」などを採用するトヨタのスマートキーの電池交換手順

コイン型リチウム電池は3個セットで購入した方が経済的でスマーキーの電池交換以外にも使えるので便利

電池交換に際して用意するもの

  • コイン型リチウム電池「CR1632」「CR2032」 (車種によって異なる)
  • マイナスドライバー

電池交換する際の注意点

  • 手が濡れている状態では作業を行わない
  • コイン型リチウム電池を置く電極は曲げない
  • 電池を置く以外にパーツは動かしたりしない

トヨタは型式「CR1632」「CR2032」などのコイン型リチウム電池を採用。トヨタのスマートキーに内蔵される電池交換の手順を紹介していきます

1. 本体側面に配置されているボタンをスライドさせてメカニカルキーを抜く

親指でボタンをスライドさせて、中指と人差し指でキー本体を固定させるスムーズにメカニカルキーを取り出せた

スマートキー本体に、予備用のメカニカルキーが入っている状態では、交換作業を行えないため、まずは取り外します

2. マイナスドライバーを使って本体カバーを取り外す

メカニカルキーを取り出して露出された部分にマイナスドライバーを差し込む

メカニカルキーを取り外して現れたスペースに、マイナスドライバーの先端部を押し当てたら、ドライバーを旋回させると、本体カバーは外れます。

マイナスドライバーを奥まで差し込んでしまわぬように注意して作業を行った

マイナスドライバー先端の金属面に、布を巻き付けたりして衝撃力を和らげると、本体カバー等にダメージを与えずに作業を行えます。

3. 古くなった電池を取り出して事前に購入した新たな電池を取り付ける

古くなったコイン型リチウム電池は溝に合わせてマイナスドライバーを使えば安全に取れる

本体カバーを取り外すと電力が消費され、消耗した古いコイン型リチウム電池が露出されます。古くなった電池は爪を使っても取れますが、マイナスドライバーを利用しても取り外せます。

新しい電池を取り付ける際には陽極を上側または下側のどちらに付けるのかを確認するのが大事

事前に購入しておいた新たなコイン型リチウム電池の陽極をどちら側に向けるかを確認してから取り付けます。

4. 本体カバーをとりつけてメカニカルキーを定位置に戻して作業終了

新しい電池を取り付けたら本体の蓋を閉める。電池の上下の再確認も行った

本体カバーを両手を使ってしっかりと閉める。力を均等にかけるのが上手に閉めるコツ

メカニカルキーを元の位置に差し込んで作業終了。作業時間は10分もかからなかった

新しい電池を取り付ける交換作業が終わったら、先ほどとは逆の操作を行います。まずは本体カバーを「カチっ」という音が聞こえるまで、しっかりと閉めます。メカニカルキーを元の位置に差し込んだら、スマートキーの電池交換作業は終了です。

コイン型リチウム電池「CR2032」などを採用するホンダ のスマートキーの電池交換手順

ホンダ車には型式「CR2032」などのコイン型リチウム電池が適合する

電池交換に際して用意するもの

  • 小銭
  • コイン型リチウム電池「CR2032」
  • マイナスドライバー

ホンダは、流通量の多い型式「CR2032」のリチウム電池を採用。ホンダのスマートキーの電池交換の方法を紹介していきます。

1. 本体に設置されているレバーを引いて内蔵されるキーを取り出す

スマートキーの上端側面のレバーを引いた状態で内蔵されるキーを取り出す

スマートキーの任意の場所に配置されている、レバーをスライドさせながら、内蔵キーを取り出します。最初は力の配分の仕方が分からずに苦労したが、何度もチャレンジしたらスムーズに行えるようになった

2. 小銭を用いて本体カバーを取り外す、試してみたら500円玉が一番楽だった

財布の中あった10円・100円・500円玉のどのコインが一番楽であるかを試してみた

ホンダのホームページに、スマートキーの本体はコインに布などを巻いて取り外すと記載されていた。財布の中にあった10円玉、100円玉、500円玉のどのコインが一番楽なのかについても興味が沸いてきたので試してみました。

てこの原理を効かせられる500円玉を使うと一番簡単にスマートキーの本体を取り外せた

各コインで試した見た結果は、サイズが一番大きくて、てこの原理を巧く利用できる500円玉が一番楽であった。

3 プラス(陽極)・マイナス(陰極)の上下を間違わぬようにして新しいコイン型リチウム電池を取り付ける

新しいコイン型リチウム電池を取り付ける際には+極の上下を確認する必要がある

コイン型リチウム電池の陽極と陰極の上下を間違わぬように、細心の注意をはらって取り付けます。本体裏側等で確認することが可能です。

コイン型リチウム電池「CR2025」などを採用する日産 のインテリジェントキーの電池交換手順

電子キーの名称はインテリジェントキーを採用している日産のクルマには、型式「CR2025」などのコイン型リチウム電池が適合。日産のインテリジェントキーの電池交換の手順を紹介していきます。

1. インテリジェントキー本体から、内部に埋め込まれているメカニカルキーを取り出す

インテリジェントキー本体の上部中央付近に配置されているレバーをスライドさせて、非常時に用いるメカニカルキーを取り出します。

2.露出されたスリット部にマイナスドライバーを差し込んだら捻りの動作を加えて本体を上下に分解

インテリジェントキーを取り出して、露出したスリット部に、先端部に布をあてたマイナスドライバーを差し込んだら、ドライバーにひねりを加えて回りしていけば、キー本体は上下に分解されます。

3.内部に配置された端子に触れないように注意しながら古い電池を取り出して新しい電池を取り付ける

耐用年数を迎えた古いコイン型リチウム電池を、新しい電池へと交換する際には、インテリジェントキー内部に配置されている電子端子等のパーツに触れないように注意しながら行います。

4.コイン型リチウム電池のプラス極が本体下側に取り付けられている事を確認したら本体の蓋を閉める

インテリジェントキーでは、電池のプラス極は下側にはめ込ます。きちんと陽極が下側にはめ込まれている事を確認したら、上下に分解した本体蓋の先端部を互いに合わせて、完全に締めきるまで押し付けます。

電池交換する際の注意点

  • 同一タイプのコイン型リチウム電池を用意する
  • 古い電池は環境に配慮して、各自治体のルールを順守して処分する
  • 電池を置く場所以外のパーツは動かしたりしない

使い終わったコイン型リチウム電池は環境に配慮して各自治体のルールを守って廃棄する

スマートキーの電池交換はカー用品店・ディーラー・家電量販店などでやってもらう事も可能で費用は1,000円前後

スマートキーの電池交換は自分でも行えますが、方法を誤ってしまえば、スマートキーを傷つけてしまう・壊してしまうリスクも伴います。自身で作業するのに不安という方は、家電量販店・ディーラー・カー用品店・ホームセンターなどで、経験豊富なプロの方達にサービス料を支払って行ってもらう事も可能。

馴染みのディーラーに依頼するか、最寄りのカー用品店に依頼するかの場所による違いは若干伴いますが、スマートキーの電池交換にかかる費用は、1,000円前後に設定されているケースがほとんどです。

スマートキーの電池がきれてしまった時に役立つ便利な対処法

普段はスムーズに開けられたクルマのドアが開かないと気が動転してしまいます。スマートキーの電池が切れてしまったケースで役立つ対処法を紹介します

スマートキーに付随する非常用のキーをドアの鍵穴に差し込めば開錠できる

各自動車メーカーで呼び名が異なりますが、スマーキーの電池が切れてしまった事態に備え、非常用のキー(トヨタ:メカニカルキー)を用意しています。非常用キーは周辺部よりも隆起したノブをスライドさせれば、簡単に取り出せます。

取り出した予備用のキーをドアノブ付近の鍵穴に差し込んで旋回させれば、車のドアは開きます。

トヨタ車に場合にはブレーキペダルを踏んでスマートキーをエンジンスタートボタンに押し当てればエンジンを始動できる

「スマートエントリー&スタートシステム」を採用するトヨタの場合には、スマートキーの電池が切れているケースでは、ブレーキペダルを踏んでから、トヨタのロゴマークが刻印されているスマーキーの面を、エンジン・スタート・スイッチに触れさせて、キーをシステム側に認識させる。

キーの認識が完了し、作動表示灯が緑色に点滅しているのを確認したら、ブレーキペダルを踏みこみ続けながら、エンジン・スタート・スイッチを押せばエンジンを始動させられます。

スマートキーの電池交換は自分で出来れば緊急時にも対処できる・リモコンに使う乾電池のようにストックしておこう

スマートキーに内蔵される電池が切れてしまうのは、カー用品店や家電量販店の営業時間外の場合もあるでしょう。スマートキーの電池交換は、自分で行う事が出来れば緊急時にも対応可能となります。

TVのリモコンや懐中電灯などに用いる予備用の電池は、自宅で保管しているという方が多いですが、スマートキーに利用するコイン型リチウム電池も同じようにストックしておけば、スマートキーの便利な機能を常に利用できて、カーライフが充実します。