軽自動車をボディタイプ別に分類した燃費性能をランキング
「軽自動車」とひと口に言っても、ヒンジドアの5ドアハッチバックから、両側スライドドアを搭載したファミリーカー、ターボエンジンを搭載しキビキビした走りのスポーツタイプ、晴天の海岸通りを走ってみたいオープンタイプ、車高が高くアウトドアに便利なSUVタイプ、雪道に強いが燃費は2WDに比べて悪い4WDモデルなど、様々あります。
そこで、ヒンジドアハッチバック、スライドドアを搭載車種、スポーツタイプ・オープンタイプ、SUVタイプ、4WDモデルの5タイプから燃費がいい順にTOP5の車種を紹介します。
それぞれの用途や趣味に合わせて、燃費のいい軽自動車を探してみてください。
5ドアハッチバック車種は軽自動車のベーシックなボディタイプ
5ドアハッチバックとは、1台の車に5枚のドアが装備されていてバックドアが跳ね上げ式の車種のことを差します。ほとんどの車種は、後部座席のドアが運転席などと同じ横開きのドア(ヒンジドア)を採用していて、荷室と後部座席に隔たりがありません。
普通車でいうところのコンパクトカーの分類に入る5ドアハッチバック軽自動車の中から、燃費のいい車種を紹介します。
【1位:アルト・キャロルの燃費は37.0km/L】ハッチバックタイプの軽自動車でNo.1の低燃費
アルト・スズキ
キャロル・マツダ
スズキから販売されているアルトは、2014年にフルモデルチェンジされ8代目になりました。2WD・CVTのFグレードからXグレードまで、カタログ燃費で37.0km/Lあります。
車両価格も86万円~119万円と比較的安めの価格設定で、レーダーブレーキサポートを搭載している車種は、1万~2万円程度高くなります。ボディカラーは「L」と「S」グレードが全7色、最上級グレードの「X」には、バックドアがミディアムグレーのツートンカラーが4色追加され、全11色展開となっています。
スズキのアルトは、マツダでキャロルとしてOEM販売もされていて、燃費は同じく37.0km/Lあります。
【2位:アルトラパンの燃費は35.6km/L】女性に人気の軽自動車で燃費性能も高い
アルトラパンは、女性をターゲットにしたアルトの派生車種で2002年から販売を開始し、2015年には3代目にフルモデルチェンジしています。2WD・CVTの「L」グレードから「X」グレードが、カタログ燃費で35.6km/Lを記録しています。
車両価格は120万~138万の価格設定で、「L」グレードは全8色のボディカラー、「S」グレードからはホワイトルーフのツートンカラーが4色追加され全12色設定になっています。さらに、最上級グレードの「X」では、インテリアカラーに「ベージュ」「キャメル」「ブラウン」の3パターンが追加されます。
【3位:ミライース・プレオプラスの燃費は35.2km/L】幅広い年代から支持されるハッチバックタイプの軽自動車
ミライース・ダイハツ
プレオプラス・スバル
2017年5月にフルモデルチェンジし2代目となったミライースは、安全装備のスマアシ3を搭載した燃費も良く安心して走れる車です。純正バンパーでフルエアロのようなフォルム、鋭いヘッドライトなど、標準グレードでもカッコいいシルエットになっています。
燃費が35.2km/Lを記録しているグレードは、「B」「L」とそれぞれのスマアシ3を搭載している4グレードで、価格は84万~93万と100万円を切る価格帯です。ボディカラーはベースグレードの「B」が全3色、標準グレードの「L」が全7色です。上級グレードではイエローを追加した全8色設定になります。
また、ミライースはスバルへプレオプラスとしてOEM販売されていて、「F」「Fスマートアシスト」グレードが35.2km/Lの燃費を記録しています。
【4位:ワゴンRハイブリッドの燃費は25.2km/L】軽自動車で初めてハイブリッドシステムを搭載した軽自動車
2017年2月にフルモデルチェンジしたワゴンRは、ハイブリッドエンジンを搭載したグレード「HYBRID FX」と「HYBRID FZ」の2グレードが、25.2km/Lを達成しています。安全装備のレーダーブレーキサポートは、2グレードともにメーカーオプションですが、車だけではなく歩行者も検知し自動ブレーキサポートなどの支援をしてくれます。
価格帯は「HYBRID FX」が128万からでボディカラーは全10色のベージュ内装とブラック内装が選べ、「HYBRID FZ」の価格は141万からで、ボディカラーが全8色、内装はブラックのみのラインナップです。
【5位:ムーヴ・ステラの燃費は31.0km/L】安全装備のスマアシ3を搭載した安全性能も高い軽自動車
ムーヴ・ダイハツ
ステラ・スバル
2014年6月にフルモデルチェンジしたムーヴは、「X」「L」グレードで31.0km/Lの燃費を記録しています。また、2017年8月1日には、マイナーチェンジが行われミライースと同様にスマアシ3が搭載され、衝突回避支援ブレーキが歩行者にも対応しました。
価格帯は、ベースグレードの「L」が111万から、プッシュスタートやアルミホイールを装備した標準グレード「X」では、120万からの価格帯です。ボディカラーは、「L」「X」ともにモノトーンカラーで全10色展開されています。他にも、スバルへOEM販売されていてステラとして販売されていて、こちらも8月1日にマイナーチェンジを行い新型へと進化しています。
ミニバンの替わりに使える実用性が高い両側スライドドア搭載車種
両側スライドドアを搭載している車種は、後部座席へのアクセスがカンタンなだけではなく、駐車中に隣の車両との間隔が狭い時でもぶつけないか気にすることなく乗り降りすることができます。
軽自動車のミニバン・ファミリーカーともいえる両側スライドドアを搭載している車種の燃費ランキングを紹介します。
【1位:スペーシアの燃費は30.0km/L】広い室内が魅力の軽トールワゴンタイプの軽自動車
スズキが2013年から販売しているスペーシアは、ハイブリッドシステムの「S-ene CHARGE」を搭載し、標準グレードの「G」、上級グレードの「X」の2WDモデルにおいて、燃費30.0km/Lを記録しています。上級グレードの「X」では、歩行者にも反応する「デュアルカメラブレーキサポート」を搭載しています。
価格帯は、「G」グレードが127万から、「X」グレードが145万からになっていて、ボディカラーは「G」グレードが全9色、「X」グレードはホワイトルーフのツートンカラーを3色加えた全13色展開です。
【2位:ムーヴキャンバスの燃費は28.6km/L】2トーンカラーのボディが特徴的で女性に人気の軽自動車
ムーヴシリーズ初のスライドドアを採用した車種で、2016年9月から販売している車種です。ハイトールワゴンに比べてルーフは低く設計されていて、いたるところに収納スペースがあり女性に使いやすい1台になっています。
全グレードの2WDモデルで28.6km/Lの燃費を記録していて、ムーヴに搭載されている安全装備と同じスマアシ2が搭載されているグレードもあります。標準グレードのベースである「L」グレードは118万から、メイクアップモデルの上級グレード「G」は154万円からの価格帯です。
ボディカラーは豊富に用意されていて、標準グレードではモノトーンカラーが全9色、メイクアップではモノトーンカラーの他にツートンカラーが8色、内装カラーは3パターン用意されています。
【3位:タントの燃費は27.2km/L】フルモデルチェンジをして燃費性能でも進化が期待できる軽自動車
2019年7月ににフルモデルチェンジしたタントは、近づくだけでスライドドアがオープンし、乗り降りしやすく長い荷物も積みやすい車です。
ターボエンジン以外の2WD「X」「G」「L」「Xホワイトアクセント」の4グレードで燃費27.2km/Lを記録していて、ボディカラーはモノトーン全9色、ツートンカラーが全3色展開されています。
安全装備も人を検知するスマアシ3が搭載されているので、安心して運転できます。
【4位:N-BOXの燃費は27.0km/L】全グレードでホンダセンシングを装備した安全で燃費の良い軽自動車
2011年に販売し、軽自動車や普通車を含めた年間販売台数トップ獲得したことがあるN-BOXは、スライドドアを採用した全高1,800mmのスーパーハイトワゴンです。2017年8月31日にはフルモデルチェンジを果たして27.0km/Lまで燃費性能が上昇しました。
燃費は、自然吸気のNAエンジンを搭載したグレードの2WDが27.0km/Lを記録していて、値段もベースグレードの「G・Honda SENSING」が1,385,640円から、カスタムグレードの「G・L Honda SENSINGSS」は1,698,840円からの価格帯になっています。
【5位:ウェイクの燃費は25.4km/L】燃費性能はやや劣るが室内の広さは軽自動車トップクラス
ウェイクは2014年11月に販売されたスーパーハイトワゴンで、全高はホンダのN-BOXよりも高い1,835mmで、室内高も1,455mmあるのでとても広い快適空間になっています。
燃費は、ターボが搭載されていないNAエンジン「L」「D」グレードの2WDで、25.4km/Lを記録しています。車両にのみ衝突回避支援ブレーキが有効なスマアシ2が搭載されていて、うっかりミスによる事故を防ぐ確率を高めてくれます。
軽自動車で熱心なファンが多いスポーツ・オープンタイプの車種
屋根が収納可能で開放的なドライブが出来るオープンタイプ、ターボエンジンや専用のサスペンションなどを装備してキビキビとした走りが出来るスポーツタイプの車は燃費が悪いように思えますが、軽自動車なら燃費も良く普通車に比べて維持費も安いものです。
趣味の車やセカンドカーにもピッタリのスポーツタイプ・オープンタイプの軽自動車から燃費がいい順にまとめました。
【1位:アルトターボRSの燃費は25.6km/L】室内は広くないが走行性能は普通車にも負けない軽自動車
アルトターボRSは、2014年12月にフルモデルチェンジしたアルトの派生車で、2015年3月に発売されました。トランスミッションは5AGSのみ、ターボエンジンが搭載されています。
レーダーブレーキサポートを搭載していて、約5km/hから30km/hの間で作動します。燃費は2WDの5AGSで25.6km/Lあり、パドルシフトやインパネシフトのマニュアルモードでシフトチェンジのタイミングを変えられます。価格はノーマルグレードと、バックアイカメラ装着車によって違い、129万からの価格帯です。
ボディカラーは、「ピュアホワイトパール」「ピュアレッド」「ブルーイッシュブラックパール」の全3色設定です。
【2位:コペンの燃費は19.2km/L】オシャレで可愛い女性にも人気のスポーツ軽自動車
コペンは、2014年6月から販売している2シーターオープンの車で、ローブ・エクスプレイ・セロ・GRスポーツの4グレード展開をしています。
駆動方式は2WDのみ、トランスミッションはCVTとマニュアルが用意されていて、燃費はCVTで19.2km/Lを記録しています。ボディカラーは、全10色設定です。
【3位:S660の燃費は20.6km/L】本格的なスポーツ性能を求める方に人気の軽自動車
S660は、2シーターオープンタイプの車で、2015年3月から販売している車両です。ターボエンジンを搭載し、CVTと6速マニュアルのトランスミッションを備えています。ベースモデルの「β」、上級グレードの「α」、2017年11月30日までの注文受付で、特別仕様車の「α ブルーノレザーエディション」が販売されています。
燃費は、CVT車で20.6km/Lを達成していて、6MT車では21.2km/Lあります。ボディカラーは、βが全3色、αが全6色、ブルーノレザーエディションが専用色を含む全3色です。
【4位:アルトワークスの燃費は23.6km/L】軽自動車とは思えない力強い走りを持つ
アルトワークスは、アルトターボRSが販売されてから9ヶ月後の2015年12月から販売を開始したモデルで、トルク向上や5速マニュアルの追加などが行われています。
燃費は2WDの5AGSで23.6km/L、5速マニュアルで23.0km/Lを記録していて、5AGSグレードではレーダーブレーキサポートやアイドリングストップを備えています。ボディカラーはアルトターボRSの3色に、「スチールシルバーメタリック」を追加した全4色設定です。
SUVタイプの車種は世界中で流行中のボディタイプで軽自動車でも人気がある
SUVタイプの軽自動車は、車高が高くアイポイントも高いので運転しやすく、わだちが多い雪道でも楽々乗り越えることができます。また、アウトドアに特化した装備を搭載していることが多く、色々な趣味に応えてくれる良き相棒になる1台です。
【1位:ハスラー・フレアクロスオーバーの燃費は32.0km/L】軽SUVで最も燃費性能に優れる軽自動車
ハスラー・スズキ
フレアクロスオーバー・マツダ
2014年1月から販売しているクロスオーバーSUVのハスラーは、CVTと5速マニュアルのトランスミッションが設定され、デュアルカメラブレーキサポートなどの安全装備もある安心して運転できる車です。また、5速マニュアルモデルにもアイドリングストップ機能が備わっていて、ブレーキペダルを踏みながらニュートラルにギアを入れ、クラッチペダルを離すことで作動します。
最低地上高は175~180mmあり、燃費はターボエンジンとAグレードを除くNAエンジンの2WD・CVTモデルで32.0km/Lを記録しています。ボディカラーは、モノトーンカラーが5色、ホワイトルーフツートンカラーが4色、ブラックルーフツートンカラーが2色の全11色展開です。
マツダのフレアクロスオーバーは、スズキのOEM供給を受けて販売されています。ハスラーとは違いベースグレード・上級グレード・ターボモデルの3種類展開で、トランスミッションはCVTしかありません。
【2位:キャストアクティバ・ピクシスジョイFの燃費は30.0km/L】燃費も良くスタイルもかっこいい軽自動車
キャストアクティバ・ダイハツ
ピクシスジョイ・トヨタ
ダイハツが販売するキャストアクティバは、2015年9月から販売されている新型の軽自動車で、同時期に都会的なスタイル、専用サスペンションなどを施したスポーツが、1ヶ月後の10月から販売されています。また、OEM供給されトヨタから販売されているピクシスジョイCは、1年後の2016年8月末から販売されています。
最低地上高は180mmを確保してあり、クロスオーバーモデルとして十分な高さで、燃費はターボモデルではないNAエンジンの「G」「X」グレードで30.0km/Lを記録しています。価格も124万から150万の価格帯です。
【3位:ジムニーの燃費は16.2km/L】唯一無二で本格派の軽自動車オフローダー
1998年にフルモデルチェンジして改良を重ね販売を続けている軽自動車で唯一の本格クロスカントリーのジムニーは、トランスミッションに5速マニュアル、4速オートマの2種類が用意されていて、駆動方式は4WDのみです。2018年にフルモデルチェンジした新型ジムニーの燃費は5速マニュアルモデルが16.2km/Lを記録しています。
最近の車種と比べると2倍近く燃費の差がありますが、2018年にはフルモデルチェンジすると見られていて燃費が20.0km/Lを超えてくることに期待できます。
4WDモデルの車種は安定性が高く雪道や雨に強い走行性能が魅力
2WDモデルに比べて車両価格が高くなり、燃費も悪くなる4WDモデルの軽自動車ですが、凍った坂道からの発進、スタックした時の脱出性能は2WDモデルに比べて安心感があるモデルです。雪が降る地域の人々にとって安心して運転できる4WD軽自動車の燃費ランキングを紹介します。
【1位:アルト・アルトラパンの燃費は33.25.6km/L】燃費が悪くなる4WDでも安定して低燃費を維持する軽自動車
アルト
ラパン
ハッチバック車種で1位・2位に輝いたアルト・アルトラパンですが、4WDモデルの燃費でも1位に輝いています。33.2km/Lを記録しているグレードは、どちらの車種も「F」「X」「S」「L」グレードの4種類で、アルトは100万円からと価格も低燃費です。
【2位:ミライース・プレオプラスの燃費は32.2km/L】最新の安全装備を搭載しているので乗っていて安心感がある
ハッチバックモデルで燃費3位になったミライースも、4WDモデルで2位に輝いています。最新のスマアシ3も搭載され、32.2km/Lを記録しているグレードはベースグレードの「B」から上級グレードの「G」まで、全グレード達成しています。
【3位:ワゴンRハイブリッドの燃費は30.4km/L】セーフティパッケージも用意された実用的な軽自動車
ハッチバックモデルでは4位になったワゴンRハイブリッドは、4WDモデルでは3位になっています。「HYBRID FZ」「HYBRID FX」の2グレードが30.4km/Lを達成していて、価格は129万円からになっています。セーフティパッケージを搭載したグレードもあるので安心して運転ができます。
【4位:ハスラーの燃費は30.4km/L】ライバルの軽自動車よりも高い車高で悪路をものともしない軽自動車
SUVタイプで1位をとったハスラーが、4WDモデルでは4位になりました。燃費はワゴンRハイブリッドと同様の30.4km/Lで、「X」と「G」のCVTグレードが達成しています。最低地上高が高く、フルタイム4WDのハスラーは燃費もいいので、雪国でも安心して乗れる1台です。
【5位:ムーヴの燃費は27.6km/L】最新の安全装備スマアシ3を搭載した4WDの軽自動車
8月1日にマイナーチェンジしたムーヴも4WDモデルで5位にランクインしています。ベースグレードの「L」、標準グレードの「X」が27.6km/Lを達成していて、進化した安全装備のスマアシ3も搭載しているグレードがあるので安心して運転することができます。
燃費がいい軽自動車は色々なタイプがあるので用途を考え選ぼう
通勤や買い物に使いやすいハッチバックタイプ、アウトドアや趣味に使いやすいSUV、子育てや送迎に使いやすいファミリーカータイプのスライドドア搭載車種、雪国で活躍する4WDモデルなど、軽自動車には様々なタイプがありますが、どれも燃費は20.0km/Lを超えているものばかりです。
モデルが古いジムニーは14.8km/Lですが、2018年にはフルモデルチェンジをして燃費が大幅に向上しました。自分の趣味や使い方に応じて燃費のいい軽自動車を選んでください。