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軽トラックおすすめ8選 丈夫で使いやすい車種を用途別に解説

農業・漁業・配送などの業務用に軽トラックを選ぶ際のポイントを解説。ディファレンシャルロック・4WD・特装車対応の有無など、用途別に比較。スズキ・キャリイとダイハツ・ハイゼットトラックを中心に全8モデルの特徴と向き不向きを紹介します。

軽トラックおすすめ8選 丈夫で使いやすい車種を用途別に解説

丈夫で使いやすい軽トラック 8選

軽トラックとは、軽自動車規格の中で作られた荷台を持つ小型トラックです。農業・漁業・林業・小口配送など、日本の第一次産業と流通を長年支えてきた実用車で、ラダーフレーム構造を採用しているモデルが多く、頑丈さと耐久性に定評があります。

軽トラックの最大積載量は法律上350kgが上限です。一見余裕があるように思えますが、農業用コンテナ(20kgのものを10個)+農機具を積む使い方では、あっという間に上限に近づきます。荷物の重量を意識して積むことが、車両の寿命を延ばす基本的なポイントです。

燃費についても実用的な視点で確認しておきましょう。各モデルのカタログ燃費は19〜20km/L台が中心です。月1,000km走行した場合、レギュラー175円/L換算でのガソリン代は月々約8,700〜9,200円(燃費20km/Lの場合は約8,750円)になる計算です。

現在、新車で購入できる軽トラックは独自開発モデルを持つスズキとダイハツの2社が中心で、その他のメーカーはOEM車として販売しています。2021年にホンダ・アクティトラックが生産終了し、軽トラック市場はこの2大ブランドへの集約が進んでいます。以下に、現行・過去を含む主要モデルをまとめて紹介します。

マツダ・スクラムトラック|ぬかるみに強いディファレンシャルロックを装備

マツダ・スクラムトラックのエクステリア

マツダが販売する「スクラムトラック」は、1989年からスズキ・キャリイのOEM車として展開されているモデルです。2013年に現行となる4代目へフルモデルチェンジし、先進安全装備の充実も図られています。

荷台フロア長は2,030mm、荷台長は1,940mm、荷台幅は1,410mmを確保しており、農作物を積んだコンテナはもちろん、畳や長めの材木も積み込めるサイズです。上級グレード「KCエアコン・パワステ農繁」にはローギア4WDが搭載されており、舗装されていない農道や泥道でも安定して走行できます。さらに、ぬかるみにタイヤを取られた際にはディファレンシャルロックが自力脱出を助けます。農業用途や悪路を頻繁に走るユーザーには実用性が高い装備です。

トランスミッションは5速マニュアルと3速オートマから選択可能で、坂道発進をサポートする「ヒルホールドコントロール」も一部グレードに採用されています。ベース車のキャリイと同じ車両のため、整備のしやすさや部品の入手性に不安は少ないとされています。

全長 3,395mm
全幅 1,475mm
全高 1,765mm
ホイールベース 1,905mm
最低地上高 160mm
定員 2名
荷台長 1,940mm
荷台幅 1,410mm
荷台高 290mm
最大積載量 350kg
最小回転半径 3.6m
燃費 19.8km/L
OEM元 スズキ・キャリイ

トヨタ・ピクシストラック|エアバッグを装備し安全性も確保した現行モデル

トヨタ・ピクシストラックのエクステリア

トヨタが販売する「ピクシストラック」は、2011年12月からダイハツ・ハイゼットトラックのOEM車として展開されていて、現在も新車販売が継続されています。2014年の2代目へのフルモデルチェンジ以降も改良が重ねられており、スマートアシスト(衝突被害軽減ブレーキ)や車線逸脱警報機能、横滑り防止装置を搭載するグレードも設定されています。

運転席エアバッグが標準装備されている点は軽トラックとして安全面で安心感があります。女性オーナーや農業女子向けを意識したUVカットガラス・バニティミラー付きのオプションパックが用意されているのも特徴のひとつです。全9色という豊富なボディカラー設定は、「白一色」というイメージを一新しており、オレンジ・ローズピンク・カーキなどポップな選択肢もあります。

ベース車のハイゼットトラックと実質的に同じ車両のため、ダイハツ系のサービス網を利用できる点も維持管理の面でメリットになります。「ダイハツディーラーよりトヨタディーラーに気軽に相談したい」というユーザーが選ぶケースも多い1台です。

全長 3,395mm
全幅 1,475mm
全高 1,780mm
ホイールベース 1,900mm
最低地上高 160mm
定員 2名
荷台長 1,940mm
荷台幅 1,410mm
荷台高 285mm
最大積載量 350kg
最小回転半径 3.6m
燃費 19.6km/L
ボディカラー 全9色
OEM元 ダイハツ・ハイゼットトラック

三菱・ミニキャブトラック|別名「農道のランエボ」と称される軽トラ

三菱・ミニキャブトラックのエクステリア

三菱が販売する「ミニキャブトラック」は、1966年の登場以来、長い歴史を持つ軽トラックです。2014年の7代目からはスズキ・キャリイのOEM車として販売が継続されています。

グレード体系は「Mグレード(パワステ・エアコン・ラジオ)」「みのりグレード(パートタイム4WD・リアゲートチェーン・ゲートプロテクター)」「Gグレード(フォグランプ・パワーウィンドウ・キーレスエントリー)」の3種類で、用途や予算に応じて選びやすい構成です。農業用途には4WD装備の「みのりグレード」が選ばれることが多く、最低地上高160mmの確保と悪路走破性のバランスが取られています。

ミニキャブトラックが「農道のランエボ」と呼ばれていたのは、三菱自社生産だった6代目までの話です。現行7代目はキャリイのOEM車であり、走行フィールも含めて実質的にキャリイと同等の車両です。一部グレードには予防安全技術「e-Assist」(ステレオカメラタイプ衝突被害軽減ブレーキ・車線逸脱警報)が搭載されており、国が推奨するサポカーSワイドに該当するグレードもあります。三菱ディーラーのネットワークを活用したいユーザーに向いている選択肢です。

全長 3,395mm
全幅 1,475mm
全高 1,765mm
ホイールベース 1,905mm
最低地上高 160mm
定員 2名
荷台長 1,940mm
荷台幅 1,410mm
荷台高 290mm
最大積載量 350kg
最小回転半径 3.6m
燃費 19.8km/L
OEM元 スズキ・キャリイ(7代目以降)

スバル・サンバートラック|デフロック付き4WDで山道もぬかるみも安心

スバル・サンバートラックのエクステリア

スバルが販売する「サンバートラック」は、1961年から続く長寿モデルです。2012年4月の7代目からダイハツ・ハイゼットトラックのOEM車へと移行しました。

スバル自社製だった6代目まではエンジンを車体後方に配置する「リアエンジン方式(RR)」を採用していたため、「農道のポルシェ」という愛称で親しまれていました。ただし現行の7代目以降はダイハツのフロントエンジン車(ハイゼットトラックOEM)であり、この特徴は引き継いでいません。旧型の自社製サンバートラック(6代目以前)を中古で探しているオーナーも多く、程度の良い個体は相場が高止まりする傾向があります。

現行モデルは、マニュアル車にHi-Lo切り替え式パートタイム4WDとデフロックを装備しており、山道の走破やぬかるみからの脱出に対応します。快適性重視の「グランドキャビン」グレードでは、運転席が140mm・助手席が100mmのシートスライドとリクライニング機構を採用しており、長時間の運転でも疲れにくい設計です。農業用途でも林業・果樹園など、急勾配の多い現場で働くオーナーに選ばれています。

全長 3,395mm
全幅 1,475mm
全高 1,780mm
ホイールベース 1,900mm
最低地上高 160mm
定員 2名
荷台長 1,940mm
荷台幅 1,410mm
荷台高 285mm
最大積載量 350kg
最小回転半径 3.6m
燃費 19.6km/L
OEM元 ダイハツ・ハイゼットトラック(7代目以降)

日産・NT100クリッパー|防錆対策が充実した水産・農業向けの軽トラ

日産・NT100クリッパーのエクステリア

日産が販売する「NT100クリッパー」は、2003年に三菱・ミニキャブのOEM車として販売を開始し、2013年の2代目からはスズキ・キャリイのOEM車として継続されています。

最大の特徴はボディと下回りへの防錆対策の徹底です。海水や潮風の影響を受けやすい漁業・水産業の現場でも使えるよう、下回りを中心に防錆処理が施されています。海沿いや積雪地域での使用を想定しているユーザーには実用的なメリットです。

エクステリアには日産のVモーショングリルをさりげなく取り入れており、他の軽トラOEM車に比べて日産らしい顔つきに仕上げられています。グレードはSD・DX・GXの3種類で、上級のGXではファブリックシートを採用。「農道のGT-R」という愛称は、自社製造時代の三菱ミニキャブに対抗する意味合いで使われていたもので、現行はキャリイのOEM車です。2019年の一部改良で先進安全装備が強化され、一部グレードはサポカーSワイド該当車となっています。

全長 3,395mm
全幅 1,475mm
全高 1,765mm
ホイールベース 1,900mm
最低地上高 160mm
定員 2名
荷台長 1,940mm
荷台幅 1,410mm
荷台高 285mm
最大積載量 350kg
最小回転半径 3.6m
燃費 19.6km/L
ボディカラー スペリアホワイト、シルキーシルバー
OEM元 スズキ・キャリイ(2代目以降)

ホンダ・アクティトラック|MRレイアウト採用のMR方式を持つ伝説の軽トラ(生産終了)

ホンダ・アクティトラックのエクステリア

ホンダが1977年から販売していた「アクティトラック」は、2021年5月に生産終了し、ホンダは軽トラック市場から撤退しました。中古車市場では現在も流通が続いており、個性を重視するユーザーや農業の現場から根強い需要があります。

アクティトラックの最大の個性はエンジンをシート下に配置する「ミッドシップ(MR)方式」です。空荷状態でも荷物を積んだ状態でも、エンジン重量が車体中心近くにあるため、4輪に安定したトラクションをかけられる設計になっています。この構造にちなんで「農道のフェラーリ・NSX」と呼ばれていました。同様にRRレイアウトだったスバルの自社製サンバートラック(農道のポルシェ)の後継として、個性派軽トラの代表格とも言える1台でした。

ATTACKグレードにはウルトラローギア・リバースギア・リアデフロックを標準搭載しており、急傾斜の坂道での発進やスタックからの脱出に対応します。MR方式ならではのトラクション性能と組み合わさることで、他の軽トラにはない悪路走破性を発揮していました。

中古車で探す際の注意点として、MRレイアウト由来の整備のしにくさが挙げられます。エンジンがシート下にあるため、オイル交換やエンジン周りの作業に慣れていない整備士では手間がかかる場合があります。購入前に、アクティトラックの整備経験のある店舗で点検を受けることを強く推奨します。

全長 3,395mm
全幅 1,475mm
全高 1,745mm
ホイールベース 1,900mm
最低地上高 185mm(クラス最高水準)
定員 2名
荷台長 1,940mm
荷台幅 1,410mm
荷台高 290mm
最大積載量 350kg
最小回転半径 3.6m
燃費 18.4km/L
販売状況 2021年5月 生産終了(中古車市場で流通中)

スズキ・キャリイ|マツダ・日産・三菱にOEM供給する軽トラックの基幹モデル

スズキ・キャリイのエクステリア

スズキが1961年から販売し、2013年には12代目へフルモデルチェンジした「キャリイ」は、マツダ・スクラムトラック、日産・NT100クリッパー、三菱・ミニキャブトラックへOEM供給する軽トラック市場の中核モデルです。これら4車種は基本性能を共有しており、「キャリイ4兄弟」とも呼ばれます。

スズキ・キャリイの荷台分離構造

荷台が車体から分離できる構造を採用しており、荷台部分だけの交換修理が可能です。これはダンプや保冷車・冷凍車・電動ゲート車・バイクキャリーカーなどの特装車架装への対応しやすさにもつながっており、業務用途の幅が広い点がキャリイの強みのひとつです。

スズキ・キャリイのヘッドランプ

サイドウィンドウの曇り取りに対応するサイドデフロスターや、夜間走行に安心なハロゲンフォグランプ、マニュアル車のクラッチ踏み忘れによるエンスト防止の「エンジンクラッチスタートシステム」など、実用的な装備が揃っています。ディスチャージドヘッドランプ(HID)はメーカーオプションで選択できます。

グレードはベースの「KC」、装備充実の「KX」、切り替え式4WDを持つ「KC農繁仕様」の3種類が基本です。燃費は20.2km/Lと軽トラッククラスの中でもトップ水準で、月1,000km走行でのガソリン代はレギュラー175円/L換算で月々約8,700円の計算になります。自社ブランドのスズキで購入すれば、OEM車に比べてグレードや仕様の選択肢が広いことも覚えておきましょう。「農道のハヤブサ」という愛称は、スズキの大型バイクGSX1300R(ハヤブサ)にちなんで付けられたものです。

全長 3,395mm
全幅 1,475mm
全高 1,765mm
ホイールベース 1,940mm
最低地上高 160mm
定員 2名
荷台長 1,940mm
荷台幅 1,410mm
荷台高 290mm
最大積載量 350kg
最小回転半径 3.6m
燃費 20.2km/L
ボディカラー 全5色
OEM供給先 マツダ・スクラム、日産・NT100、三菱・ミニキャブ

ダイハツ・ハイゼットトラック|日本全国で圧倒的なシェアを誇るキングオブ軽トラック

ダイハツ・ハイゼットトラックのエクステリア

ダイハツが1960年から販売している「ハイゼットトラック」は、軽トラック市場で国内トップシェアを長年維持しているモデルです。トヨタ・ピクシストラックおよびスバル・サンバートラック(現行7代目以降)にOEM供給しており、3台の兄弟車が存在します。2014年9月のフルモデルチェンジで10代目となり、現在も継続販売されています。

全9色のボディカラーを用意しており、オレンジ・マスカットグリーン・ローズピンクなど、従来の軽トラックでは選べなかった色も揃っています。フロントグリルやフォグランプ周りへのメッキ加飾、フロントウィンドウシェードなどのスタイリッシュなメーカーオプションも充実しており、「仕事の道具」としてだけでなく、外見にこだわりたいユーザーにも対応しています。

グレード構成で特に注目すべきは「ジャンボ」です。シートスライドとリクライニング機構を装備した広いキャビンで、農作業・配送など長時間乗務するオーナーから高い評価を受けています。ハイルーフグレードは室内高が標準より90mmアップし、荷物の積み下ろしや作業スペースの確保に有利です。

実際のオーナーから聞かれるのは「部品の入手が容易でディーラーが全国に多いため、地方でも安心して使える」という声です。軽トラックを初めて購入する場合や、用途が多様な場合にも、整備ネットワークの広さという点でハイゼットトラックを選ぶ理由になることがあります。

全長 3,395mm
全幅 1,475mm
全高 1,780mm(1,885mm)
ホイールベース 1,940mm
最低地上高 160mm
定員 2名
荷台長 1,940mm
荷台幅 1,410mm
荷台高 285mm
最大積載量 350kg
最小回転半径 3.6m
燃費 19.0km/L
ボディカラー 全9色
OEM供給先 トヨタ・ピクシストラック、スバル・サンバートラック

※()内はハイルーフグレードの数値

軽トラは仕事にも趣味にも使えるオールマイティな車

農作業や釣りなどに使われる人気の軽トラ

軽トラックは農作業や水産業のための仕事用という印象が強いですが、その実用性の高さからアウトドア用途や趣味の車としても使われるシーンが増えています。釣りやキャンプでは荷台に道具を積みやすく、防錆加工のおかげで海水や泥が付いても気にならない点が評価されています。

ラダーフレーム構造による頑丈さ、4WD+デフロック装備による悪路走破性、100万円台前半から新車で購入できる価格帯という3つを兼ね備えた軽トラックは、維持費の面でも非常にコストパフォーマンスに優れた選択肢です。自動車税は軽貨物として年間5,000円(2026年時点)と登録乗用車に比べて大幅に安く、ランニングコストの低さも長期使用の大きな後押しになります。

中古市場で特に人気が高いのは、スバル自社製時代のサンバートラック(6代目以前)です。RRレイアウトという独自構造への評価からプレミアムが付くことがあり、程度の良い個体では新車時価格に近い相場になる場合もあります。アクティトラックも生産終了後に需要が集まりやすく、程度確認と整備記録の有無を重視した上で検討することをお勧めします。

現在新車で購入できる軽トラックは、スズキ・キャリイとダイハツ・ハイゼットトラック(およびそれぞれのOEM車)に絞られています。どちらのブランドのOEM車を選ぶかは、「どのメーカーのディーラーを普段利用しているか」という観点で決めるのも合理的な判断基準のひとつです。