パッソの次期フルモデルチェンジ予想は2023年秋頃だったが2023年に生産終了に
2018年10月にマイナーチェンジを実施して、搭載するスマートアシスト3に改良を加えるなど安全性を強化した、トヨタ最小サイズのコンパクトカーである「パッソ」は、2023年秋頃(2023年11月頃に発表するという噂も)にフルモデルチェンジする予想でしたが2023年9月下旬に生産終了することを発表。
ここでは、新設定される見込みの最上級グレード「GT」のスペックや、4代目パッソの販売価格等について、モデルチェンジしていた場合の予想などを紹介します。
パッソが2023年9月下旬に販売終了して後継コンパクトのヤリスへバトンタッチ
パッソがエントリーモデルの役割を終え2023年9月下旬に販売終了します。
パッソはダイハツブーンのOEMモデルで、2016年から販売した3代目モデルを最後に大幅改良は行われていません。
予防安全装備も充実しているとは言い難く、トヨタが販売するガソリン仕様エントリーモデルのヤリスと比較されることが多いことから、殆どのユーザーは最新プラットフォーム&安全装備を搭載するヤリスに流れているという情報も。
価格帯についてもヤリスが1,470,000円から、パッソが1,275,000円、安全装備を含めるとヤリスのコストパフォーマンスが抜きんでているとの評価もあります。
OEM元になるダイハツブーンは継続販売して2023年フルモデルチェンジする可能性が高いとのこと。注目のスポーツグレードGTの販売も期待できるかもしれません。
パッソの次期フルモデルチェンジはDNGAプラットフォームで2023年秋頃にする可能性
トヨタが販売する最小サイズのコンパクトカーであるパッソは、2004年6月に初代モデルが誕生しました。初代モデルから2代目へと移行するタイミングは約5年半、2代目から3代目へと移行するまでのタイミングは約6年と、パッソのモデルライフは5年以上とAセグメントに属するコンパクトカーの中では、比較的長い傾向にありました。
年月 | 内容 |
---|---|
2004年6月 | 初代パッソ誕生 |
2006年12月 | マイナーチェンジを実施して後期型へ移行 |
2010年2月 | フルモデルチェンジが実施されて2代目パッソが誕生 |
2014年4月 | マイナーチェンジを実施して後期型へ移行 |
2016年4月 | フルモデルチェンジを実施して3代目パッソが誕生 |
2018年10月 | マイナーチェンジを実施して後期型へ移行 |
2023年秋頃 | フルモデルチェンジを実施して4代目パッソが誕生か? |
ダイハツ・ブーンからOEM供給されて2016年4月に誕生した3代目のフルモデルチェンジが実施されて、4代目モデルが登場するのは2023年秋頃だと予想します。
次期フルモデルチェンジのタイミングは約7年と、過去2回の周期から少し間が空きました。今回もOEM元にあたるダイハツのブーンも同時にフルモデルチェンジを実施すると考えられます。
プラットフォームにはダイハツが開発したDNGAを採用することで、ハンドリング性能や車両剛性が大きく向上すると見られています。
新型パッソは上位モデルであるヤリス発売後の2023年秋頃に誕生して、トヨタのハッチバックモデルのブラント力を強化
トヨタ最大のライバルである、フォルクスワーゲンはセグメントBに属するポロやセグメントCに属するゴルフなど世界的なブランド力を誇るハッチバックモデルを得意とする自動車メーカーです。
グローバルカーを目指す新型パッソのライバル車は、Aセグメントに属するフォルクスワーゲンの「up!」です。トヨタは新型パッソを誕生させる時期を、ヤリスの新型モデル登場後の2023年秋頃に設定し、プロモーション活動等を連携して行う事で、ハッチバックモデルのブラント力の強化を目指します。
セグメント | トヨタ | フォルクスワーゲン |
---|---|---|
A | パッソ | up! |
B | ヤリス(ヴィッツ) | ポロ |
C | カローラスポーツ | ゴルフ |
次期フルモデルチェンジで誕生する4代目パッソはTNGAの一種であるGA‐Bプラットフォームを採用して静粛性などを向上
パッソの歴代モデルは、軽自動車やAセグメントに該当する車両を製造する際に用いていきた、Aプラットフォームを導入してきました。
一方の次期フルモデルチェンジで誕生する4代目パッソは、Bセグメントに属するヴィッツの新型モデル(車名は海外市場と共通の「ヤリス」となると噂されている)と同一のGA‐Bプラットフォームを採用する見込みです。
TNGAの一種であるGA‐Bプラットフォームを新型パッソが導入すれば、中型サイズに適用されるGA‐C採用したプリウスなどの車種のように、ボディの軽量化・剛性の強化・室内スペースの拡大・静粛性の向上など、クルマ全体のパフォーマンスが引き上がります。
新型パッソはグローバル市場での販路の拡大を目指してフロントマスクの表情を一変させる可能性が高い
これまでのパッソのフロントマスクは、メイン市場である日本の女性層を意識した上品さとキュートさが際立ったデザインが特徴的でしたが、新型パッソは2018年6月に新登場したハッチバックの上位モデルであるカローラスポーツが採用した先進的なヘッドライト等を採用して、従来のイメージを一変させる可能性が高いと判断します。
新設定される見込みの最上級グレード「GT」は、世界ラリー選手権(WRC)に参戦する「ヤリスWRC」が装備するエアロパーツを積極的に取り入れて、エクリテリアのカッコ良さに磨きをかけるものと思われます。
ベースモデルは新開発の1.0L直列3気筒DOHCエンジンを、最上級グレード「GT」には1.0L直噴ターボエンジンが設定される予定
パッソは、初代モデルが誕生してから1KR‐FE型を改良させ続けてきました。現行モデルは1.0L直列3気筒エンジンのみのラインナップとなっていますが、次期フルモデルチェンジで誕生する4代目パッソのベースモデルは、新開発の1.0L直列3気筒DOHCエンジンを採用して、新設定される最上級グレード「GT」は1.0L直噴ターボエンジンを搭載して、バリエーションを増やす見込みです。
新型パッソが搭載する新開発エンジンは、ピストン形状の最適化や、吸気ポートのデュアルポート化などを行って、スムーズな加速性と優れた燃費性能を同時に実現させます。
グレード「GT」は、日本市場で600台が限定販売されてすぐに完売した、フォルクスワーゲンの人気モデル「up! GTI」を意識して誕生させるものと考えられます。
ベースグレード | パッソGT | |
---|---|---|
エンジン | 1.0L直列3気筒DOHC | 1.0L直列3気筒ターボ |
最高出力 | 70ps | 115ps |
トランスミッション | CVT(無段変速機) | 6速MT |
駆動方式 | FF、4WD | FF、4WD |
最上級グレード「GT」をベース車両とするGRモデルがラインナップする可能性も
ホットハッチ(スポーティ仕様のハッチバック)がヨーロッパ市場などで人気が高いため、新型パッソの最上級グレード「GT」をベース車両として、トヨタのスポーツコンバージョンメーカーであるTRDが、専用装備の追加や専用チューニング等を施す「GR」モデルが追加設定される可能性は、十分に高いと判断します。
新型パッソのスポーティグレード「GT」はライバル車であるup! GTIを超える低燃費を目指す
新型パッソは、車体の軽量化が実現するGA‐Bプラットフォーム等を採用して、実燃費をアップするものと思われます。カタログ燃費においては、どれほど数値を上乗せできるのかが期待されています。
FF | 4WD | |
---|---|---|
JC08モード | 28.0km/L | 24.4km/L |
WLTCモード:総合 | 21.0km/L | 19.0km/L |
新型パッソのスポーティグレード「GT」は、同セグメントに属するライバル車であるフォルクスワーゲンup! GTIの数値を上回る21.2km/Lをクリアすると予想します。
パッソGT | up! GTI | |
---|---|---|
JC08モード | 21.2km/L(予測値) | 21.0km/L |
4代目パッソは先進の予防安全システムを装備して商品力を強化する見込み
パッソの現行モデルである3代目(M700A型)は、資本関係を結ぶダイハツ・ブーンからOEM供給を受ける姉妹車です。
次期フルモデルチェンジで誕生する新型パッソは、初代モデルと2代目のようにトヨタとダイハツが共同開発するのか、あるいは3代目のようにダイハツが独自開発するのかについての詳細は明らかになってはいません。
しかし、どちらのケースであってもライバル車であるフォルクスワーゲン「up!」に対抗するために、先進の運転サポート技術を取り入れて、インフォテインメントサービス等を充実させて商品力を強化するはずです。
4代目パッソの販売価格は現行モデルに10万円を加算した金額となり新設定のグレードGTの価格は200万円以下に抑えると予想
2023年秋頃にフルモデルチェンジ実施の可能性がある4代目パッソの車両販売価格は、新開発エンジンを搭載する、インフォテインメントサービスを充実させる等の理由から、現行モデルに10万円を加算した金額になると予想します。
新設定させるグレード「GT」は、専用のスポーツサスペンションやエアロパーツ等を搭載して、走行性能や内外装の魅力を引き上げるものの、価格設定はコストパフォーマンスの高さをアピールするために200万円以下にすると期待します。
グレード | 駆動 | 車両価格 |
---|---|---|
X | FF | 1,177,200円 |
4WD | 1,350,000円 | |
X S | FF | 1,242,000円 |
4WD | 1,414,800円 | |
X L package・S | FF | 1,344,600円 |
4WD | 1,517,400円 | |
X G package | FF | 1,474,200円 |
4WD | 1,647,000円 | |
MODA | FF | 1,533,600円 |
4WD | 1,706,400円 | |
MODA G package | FF | 1,695,600円 |
4WD | 1,868,400円 |
2023年にモデルチェンジするかもしれないパッソの画像8枚
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パッソ MODA Gパッケージ -
パッソ MODA Gパッケージ -
パッソ MODA Gパッケージ -
パッソ MODA Gパッケージ -
パッソ MODA Gパッケージ -
パッソ MODA Gパッケージ -
パッソ MODA Gパッケージ -
パッソ MODA Gパッケージ
初代はトヨタの最小乗用車だったパッソのモデルチェンジ遍歴
パッソはトヨタが販売していたハッチバック型のコンパクトカーです。デュエットの後継車で、発売当初の時点でトヨタの最小乗用車でした。ダイハツのブーンはブランド名が異なるだけの双子車になります。初代と2代目まではダイハツとの共同開発で、3代目はダイハツからOEM供給を受けました。
パッソ 初代 AC10型/2004年~2010年
2004年6月、ダイハツとの共同開発で「プチトヨタ」をキャッチフレーズにした初代パッソが登場。収納スペースが充実し、女性を意識した作りになっています。同年12月、1.3L車に「Racy」を追加。
2005年4月、特別仕様車「X HID Limited」を発売。同年12月、一部改良。
2006年6月、安全装備が充実した特別仕様車「X Advanced Edition」を発売。同年12月、マイナーチェンジを実施。
2008年2月、特別仕様車「X プチトマコレクション」「G プチトマコレクション」を発売。同年12月、7人乗り仕様の派生車「パッソセッテ」が登場。
2009年4月、特別仕様車「X irodori」を発売。
2010年2月、2代目と入れ替わりのため販売を終了。
パッソ 2代目 AC30型/2010年~2016年
2010年2月、フルモデルチェンジで2代目に。女性スタッフによって女性目線で開発されたモデルです。ノーマルタイプの「パッソ」、上質感を追求した「パッソ+Hana」の2タイプ。グレード体系は「1.0X」「1.3G」「1.0/1.3+Hana」の3グレード設定。同年9月、一部改良と特別仕様車「1.0X Yururi」を発売。
2011年5月、トヨタカローラ店チャネル創立50周年記念の特別仕様車「1.0+Hana Apricot Collection」を発売。
2012年6月、一部改良と特別仕様車「1.0X Kutsurogi」を発売。
2014年4月、マイナーチェンジで燃費性能の向上やボディカラーの追加、インテリアの変更や安全装備の強化が施されました。
2015年4月、特別仕様車「1.0X”L package・Kiriri”」を発表。
2016年4月、3代目と入れ替わりで販売を終了。
パッソ 3代目 M700A型/2016年~2023年
2016年4月、「街乗りスマートコンパクト」をコンセプトに、キャッチフレーズは「軽じゃないK」で3代目にフルモデルチェンジしました。1.3Lが廃止され、1.0Lのみに。グレードは「X」「MODA」の2グレード。
2018年10月、「オシャレパッソ」をキャッチフレーズにマイナーチェンジ。
2020年4月、特別仕様車「MODA”Charm”」を発売。
2021年4月に一部改良でグレード体系の一部変更が実施されます。ボディカラーも整理されました。
2023年10月、後継車がない状態で販売を終了しました。
パッソのモデル | 販売年表 |
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初代 AC10型 | 2004年~2010年 |
2代目 AC30型 | 2010年~2016年 |
3代目 M700A型 | 2016年~2023年 |
新型パッソが誕生せず2023年9月下旬に販売終了
トヨタは、フォルクスワーゲンの「up!」を意識してパッソのフルモデルチェンジを実施する予想がありましたが、2023年9月下旬に販売終了することをトヨタが公式発表。
今後はトヨタの世界戦略車ヤリスが世界のハッチバック市場で激しいシェア争いが繰り広げるでしょう。