ミライースの純正タイヤサイズに適合するグレード
ダイハツ・ミライースは2011年9月の初代登場から「第3のエコカー」として軽乗用車の燃費革新をけん引してきたモデルです。2017年5月にフルモデルチェンジした2代目(LA350S/LA360S型)は、軽量高剛性ボディ「Dモノコック」の採用などで徹底した軽量化を図りました。2026年8月27日の一部改良では最新のエンジンとECUを採用し、WLTCモード燃費は2WDが27.0km/L、4WDが24.4km/Lへ向上しています。最高出力38kW(52PS)/6,900rpm、最大トルク60N・m/3,600rpmとエンジン側の数値も引き上げられ、グレード体系はL、X、X“Limited”の3本に整理されました。トヨタにはピクシスエポックとしてOEM供給が続いており、スバルのプレオプラスは生産を終えて在庫対応のみとなっています。
ここで紹介するのはミライースの純正サイズ「155/70R13」「155/65R14」に適合するタイヤです。どちらのサイズを履いているかは年式とグレードで分かれます。2026年8月の一部改良後は全グレードが14インチに統一されたため、13インチは改良前の廉価グレード向けのサイズという位置づけに変わりました。
「155/70R13」タイヤを標準装備するミライースのグレード
- B(2024年10月~2026年8月改良前)
- L(2024年10月~2026年8月改良前)
- B / B “SA 3″(2017年5月~2024年9月)
- L / L “SA 3″(2017年5月~2024年9月)
「155/65R14」タイヤを標準装備するミライースのグレード
- L(2026年8月改良後)
- X(2026年8月改良後)
- X “Limited”(2026年8月改良後)
- X / G(2024年10月~2026年8月改良前)
- X “SA 3” / G “SA 3″(2017年5月~2024年9月)
155/70R13と155/65R14の特性の違いを理解してからタイヤを選ぶ
ミライースのタイヤ交換で見落とされがちなのが、13インチ(155/70R13)と14インチ(155/65R14)の特性の違いです。155/70R13は扁平率が70%でサイドウォール(タイヤ側面)に厚みがあり、路面の凹凸をタイヤ自身が吸収して乗り心地が柔らかくなります。155/65R14は扁平率65%で側面が薄い分、ハンドリング(操舵に対する反応)の応答性が高く、コーナリング時の姿勢も安定しやすくなります。実際に触れてみると13インチのほうが指で押したときのたわみが明確に大きく、段差での当たりの丸さはこの差から来ていることが体感できます。
費用面では155/70R13のほうが1本あたりの単価が抑えられる傾向がある一方、155/65R14は軽自動車の売れ筋サイズで銘柄数が多く、価格帯の選択肢が広いという違いがあります。同じ予算でも14インチのほうが上位ブランドに手が届く場面が出てきます。
低燃費タイヤの見方も押さえておきたいところです。一般社団法人日本自動車タイヤ協会(JATMA)のラベリング制度では、転がり抵抗性能(AAA・AA・A・B・C)とウェットグリップ性能(a・b・c・d)の2軸で等級分けされています。転がり抵抗A以上かつウェットグリップd以上が「低燃費タイヤ」に該当し、統一マークの表示対象になります。転がり抵抗を良くするとウェット路面での制動距離は伸びやすいという背反の関係があるため、燃費一辺倒で選ぶとかえって不満が出るケースがあります。
ミライースにおすすめの低燃費タイヤ10選
ミライースにおすすめの低燃費タイヤをヨコハマ、ダンロップ、ブリヂストンなどのメーカーからピックアップしました。燃料消費率への貢献度(転がり抵抗)、雨天時の安全性(ウェットグリップ)、耐摩耗性、価格帯の4点を比較しながら、自分の使い方に合った銘柄を選んでください。ピクシスエポックも同じタイヤサイズを使うため、同一サイズの装着例を参照しやすいという利点があります。
新しいトレッドパターンで偏摩耗を抑制して性能が長く続く ヨコハマ ブルーアース-Es ES32
YOKOHAMA BluEarth-Es ES32 155/70R13 75S
| 車種 | ミライース |
|---|---|
| メーカー | ヨコハマ |
| ブランド | BluEarth-Es ES32 |
| タイヤサイズ | 155/70R13 |
| タイヤ外径 | 548mm |
| タイヤの種類 | 低燃費タイヤ |
| ロードインデックス | 75 |
| 速度記号 | S |
| 低燃費グレード | A/c |
| 値段 | 5,360円~(2026年調べ) |
ナノブレンドゴムが低燃費性能に貢献してミライースで経済的な走行ができる ヨコハマ ブルーアース-Es ES32
YOKOHAMA BluEarth-Es ES32 155/65R14 75S
| 車種 | ミライース |
|---|---|
| メーカー | ヨコハマ |
| ブランド | BluEarth-Es ES32 |
| タイヤサイズ | 155/65R14 |
| タイヤ外径 | 558mm |
| タイヤの種類 | 低燃費タイヤ |
| ロードインデックス | 75 |
| 速度記号 | S |
| 低燃費グレード | A/c |
| 値段 | 5,650円~(2026年調べ) |
ヨコハマ BluEarth-Es ES32(ブルーアース Es ES32)は、155/70R13・155/65R14の両サイズに対応する低燃費タイヤです。5ピッチのトレッドパターンが接地圧の偏りを分散させて偏摩耗を抑え、ナノブレンドゴムの採用で転がり抵抗グレードAを取得しています。通勤と買い物で毎日短距離を走る使い方のオーナーから一般的に聞かれるのは、摩耗の進み方が素直で残溝の減り方が読みやすいという評価です。走行距離が伸びてくるとタイヤの片側だけが早く減る片減りが起きやすくなりますが、ローテーションを併用したときの持ちの良さで選ばれています。前輪駆動のミライースは前輪の負担が大きく、後輪の溝が残ったまま前輪だけ限界に達するパターンが典型的で、この銘柄はそこを均しやすい設計になっています。
低燃費性能と耐摩耗性能を両立しながら向上させている グッドイヤー エフィシェントグリップ エコ EG02
GOODYEAR EfficientGrip ECO EG02 155/70R13 75S
| 車種 | ミライース |
|---|---|
| メーカー | グッドイヤー |
| ブランド | EfficientGrip ECO EG02 |
| タイヤサイズ | 155/70R13 |
| タイヤ外径 | 552mm |
| タイヤの種類 | 低燃費タイヤ |
| ロードインデックス | 75 |
| 速度記号 | S |
| 低燃費グレード | A/c |
| 値段 | 5,000円~(2026年調べ) |
操縦安定性能にすぐれてロングライフを実現している グッドイヤー エフィシェントグリップ エコ EG02
GOODYEAR EfficientGrip ECO EG02 155/65R14 75S
| 車種 | ミライース |
|---|---|
| メーカー | グッドイヤー |
| ブランド | EfficientGrip ECO EG02 |
| タイヤサイズ | 155/65R14 |
| タイヤ外径 | 563mm |
| タイヤの種類 | 低燃費タイヤ |
| ロードインデックス | 75 |
| 速度記号 | S |
| 低燃費グレード | A/c |
| 値段 | 6,470円~(2026年調べ) |
グッドイヤー EfficientGrip ECO EG02(エフィシェントグリップ エコ EG02)は、155/70R13・155/65R14の両サイズに対応し、転がり抵抗グレードAを取得した低燃費タイヤです。微細化されたシリカとポリマーの配合でタイヤの発熱を抑え、専用パターンデザインが接地面の変形を減らしてロングライフに貢献します。13インチと14インチで価格の傾き方が逆になる珍しい銘柄で、13インチ側の割安感が際立ちます。改良前のB・Lグレードで13インチを履いている場合、国産大手より1本あたりの負担を下げつつ低燃費タイヤの条件を満たせる選択肢になります。逆に14インチ車では他銘柄と価格差が小さくなるため、同じ予算内で比較する価値があります。
耐摩耗性能と低燃費性能がハイレベルで優れていてミライースで快適走行ができる トーヨータイヤ ナノエナジー3
TOYOTIRES NANOENERGY3 155/70R13 75S
| 車種 | ミライース |
|---|---|
| メーカー | トーヨータイヤ |
| ブランド | NANOENERGY3 |
| タイヤサイズ | 155/70R13 |
| タイヤ外径 | 549mm |
| タイヤの種類 | 低燃費タイヤ |
| ロードインデックス | 75 |
| 速度記号 | S |
| 低燃費グレード | A/c |
| 値段 | 5,050円~(2026年調べ) |
操縦安定性能と低燃費性能がバランスよく両立されている トーヨータイヤ ナノエナジー3
TOYOTIRES NANOENERGY3 155/65R14 75S
| 車種 | ミライース |
|---|---|
| メーカー | トーヨータイヤ |
| ブランド | NANOENERGY3 |
| タイヤサイズ | 155/65R14 |
| タイヤ外径 | 560mm |
| タイヤの種類 | 低燃費タイヤ |
| ロードインデックス | 75 |
| 速度記号 | S |
| 低燃費グレード | A/c |
| 値段 | 5,170円~(2026年調べ) |
トーヨータイヤ NANOENERGY3(ナノエナジー3)は、155/70R13・155/65R14の両サイズに対応し、ナノバランステクノロジーによって同社従来品比で耐摩耗性能を51%高めた低燃費タイヤです。転がり抵抗グレードはAで、燃料消費率への貢献とウェット性能のバランスが取れています。13インチと14インチのどちらも価格の振れ幅が小さく、サイズ違いで見積もりが大きく動かないのが実務上の使いやすさにつながっています。国産大手の低燃費タイヤを初めて試す入口として、また4本同時交換で総額を読みたい場面で選ばれやすい銘柄です。
低燃費で長持ちするミライースでロングライフを実感できる ダンロップ エナセーブ EC204
DUNLOP エナセーブ EC204 155/70R13 75S
| 車種 | ミライース |
|---|---|
| メーカー | ダンロップ |
| ブランド | エナセーブ EC204 |
| タイヤサイズ | 155/70R13 |
| タイヤ外径 | 551mm |
| タイヤの種類 | 低燃費タイヤ |
| ロードインデックス | 75 |
| 速度記号 | S |
| 低燃費グレード | AA/c |
| 値段 | 5,500円~(2026年調べ) |
ハンドリング性能に優れて高速時もスムーズに走行できる ダンロップ エナセーブ EC204
DUNLOP エナセーブ EC204 155/65R14 75S
| 車種 | ミライース |
|---|---|
| メーカー | ダンロップ |
| ブランド | エナセーブ EC204 |
| タイヤサイズ | 155/65R14 |
| タイヤ外径 | 562mm |
| タイヤの種類 | 低燃費タイヤ |
| ロードインデックス | 75 |
| 速度記号 | S |
| 低燃費グレード | AA/c |
| 値段 | 5,470円~(2026年調べ) |
ダンロップ エナセーブ EC204(エナセーブ EC204)は、155/70R13・155/65R14の両サイズに対応し、ここで取り上げた10本のなかで唯一転がり抵抗グレードAAを取得した低燃費タイヤです。摩耗と偏摩耗を同時に抑えてタイヤを最後まで無駄なく使うことをコンセプトにした設計で、ロングライフと燃料消費率への貢献を同時に狙えます。転がり抵抗のグレードが1段上がると燃費の改善幅はおよそ1%前後で、Aグレードからの上乗せは劇的ではありません。それでも走行距離が多く、ガソリン代の積み上がりを抑えたい使い方では効いてきます。年間1万km以上走るミライースなら、価格差を燃料代で回収しやすい部類に入ります。
タイヤが転がる時のエネルギーロスを抑えて低燃費性能を発揮する ブリヂストン エコピア NH200C
BRIDGESTONE ECOPIA NH200C 155/70R13 75S
| 車種 | ミライース |
|---|---|
| メーカー | ブリヂストン |
| ブランド | ECOPIA NH200C |
| タイヤサイズ | 155/70R13 |
| タイヤ外径 | 546mm |
| タイヤの種類 | 低燃費タイヤ |
| ロードインデックス | 75 |
| 速度記号 | S |
| 低燃費グレード | A/b |
| 値段 | 8,080円~(2026年調べ) |
独自技術のアルティメットアイでハイレベルの偏摩耗性を実現した ブリヂストン エコピア NH200C
BRIDGESTONE ECOPIA NH200C 155/65R14 75H
| 車種 | ミライース |
|---|---|
| メーカー | ブリヂストン |
| ブランド | ECOPIA NH200C |
| タイヤサイズ | 155/65R14 |
| タイヤ外径 | 560mm |
| タイヤの種類 | 低燃費タイヤ |
| ロードインデックス | 75 |
| 速度記号 | H |
| 低燃費グレード | A/b |
| 値段 | 6,000円~(2026年調べ) |
ブリヂストン ECOPIA NH200C(エコピア NH200C)は、155/70R13・155/65R14の両サイズに対応する軽・コンパクト専用の低燃費タイヤです。ここで取り上げた10本のなかでウェットグリップ評価bを取得しているのはこの銘柄だけで、転がり抵抗Aとの組み合わせは燃費と雨天時の制動性能を両立させたいときの分かりやすい指標になります。軽自動車は車両重量が軽く、ウェット路面で前輪が流れ出す挙動が出やすい車です。梅雨時に幹線道路を長く走る使い方や、山道の下りで雨に降られる機会が多い場合は、転がり抵抗を1段譲ってウェットを取る判断が合います。14インチは速度記号Hで高速巡航時の余裕もあり、13インチと14インチで価格の開きが大きい点は見積もり前に押さえておきたいところです。
ミライースのタイヤ選びに必要な純正タイヤサイズとホイールサイズ
| ミライースのグレード | タイヤサイズ | ホイールサイズ | 型式 |
|---|---|---|---|
| L / X / X ”Limited” (2026年8月改良後) |
155/65R14 | 14インチ 4.5J インセット45 |
2WD LA350S 4WD LA360S |
| X / G (2024年10月~2026年8月改良前) |
155/65R14 | 14インチ 4.5J インセット45 |
2WD LA350S 4WD LA360S |
| B / L (2024年10月~2026年8月改良前) |
155/70R13 | 13インチ 4.0J インセット45 |
2WD LA350S 4WD LA360S |
| X ”SA 3” / G ”SA 3” (2017年5月~2024年9月) |
155/65R14 | 14インチ 4.5J インセット45 |
2WD LA350S 4WD LA360S |
| B / B ”SA 3” / L / L ”SA 3” (2017年5月~2024年9月) |
155/70R13 | 13インチ 4.0J インセット45 |
2WD LA350S 4WD LA360S |
型式の頭に付く排出ガス規制記号は年式によってDBA-、5BA-などに分かれますが、LA350S(2WD)とLA360S(4WD)という車両型式と、取り付け側の寸法は共通です。P.C.D.100mmの4穴、ハブ径54φ、ホイールナットはM12×P1.5という組み合わせで、駆動方式が違ってもホイールとタイヤのサイズ設定は変わりません。社外ホイールを探すときに確認する項目は、リム径・リム幅・インセットの3点に絞れます。
タイヤサイズの確認方法とロードインデックス、速度記号の見方
自分のミライースがどちらのサイズを履いているかは、次の3つの方法で確認できます。中古で購入した車両は前オーナーがサイズを変更している場合があるため、確実なのは現在装着されているタイヤそのものを見る方法です。
- タイヤ側面(サイドウォール)の刻印を読む。「155/65R14 75S」のように、タイヤ幅/扁平率/リム径/ロードインデックス/速度記号の順に並んでいます
- 運転席のドアを開け、車体側に貼られた指定空気圧のラベルを見る。グレードで設定が分かれる車種ではサイズが2種類記載されている場合があります
- 車検証の「型式」と初度登録年月から、年式・グレードに対応するサイズを調べる
ロードインデックス(LI)は1本が支えられる最大荷重を表す数値で、ミライースの純正はどちらのサイズも75です。LI75は1本あたり387kgの負荷能力を示し、車両重量660~740kgのミライースに対して十分な余裕があります。ここを純正より小さい数値のタイヤに落とすと保安基準を満たさず車検に通らないため、価格だけで銘柄を決める前に必ず確認したい項目です。速度記号は許容最高速度を示す記号で、Sは180km/h、Hは210km/hに対応します。
もう一つ注意したいのがXL(エクストラロード)規格です。同じ155/65R14でも「79H XL」のようにLIが大きい製品があり、この場合は純正の指定空気圧をそのまま使うと必要な負荷能力に届きません。XL規格に履き替えるときは規格に応じた空気圧に設定し直す必要があるため、購入前に取付先へ相談しておくとやり直しが避けられます。
13インチから14インチへのインチアップと15インチという選択肢
13インチ装着車から14インチへ上げる場合、外径の差はおおむね10mm前後で、2%に届きません。この程度であればスピードメーターの指示値に与える影響は小さい範囲に収まります。実際に問題になりやすいのはホイール側で、13インチが4.0J・インセット45、14インチが4.5J・インセット45という違いがあるため、タイヤだけを買い替えても装着できません。タイヤとホイールを別々に用意するときは、リム幅とインセットの組み合わせを先に確定させてから銘柄を選ぶ順序が安全です。
見た目の変化を求めて15インチへ進む場合は165/55R15が主流で、外径は約562mmと14インチ純正に近い値になります。ただし155という細幅から165へ広げるとタイヤ自体の重量が増え、転がり抵抗も不利な方向へ動きます。燃料消費率を重視してミライースを選んだ使い方なら、経済性と外観のどちらを取るかを先に決めたほうが後悔が少なくなります。間近で見ると13インチと14インチではホイールハウス内の隙間の見え方が変わり、14インチのほうが足元が締まった印象を受けます。
逆に14インチ車が冬用に13インチへインチダウンする組み方もあります。取り付け側の寸法が共通なので現実的な選択肢ですが、2026年8月改良後の車両は純正が14インチのみとなり、13インチ用のホイールを別途調達する前提になります。
低燃費タイヤで燃費とガソリン代はどれくらい変わるか
転がり抵抗のグレードが上がるとどれだけ得になるのか、数字に置き換えてみます。JATMAの試算では、市街地の通常走行で車の燃費全体に対してタイヤが影響する割合は7~10%です。転がり抵抗を20%低減できた場合の燃費改善は約2~3%、ラベリングのグレードが1段上がった場合は約1%程度が目安になります。
これをミライースに当てはめます。WLTCモード27.0km/L(2WD)で月1,000km走ると燃料消費量は約37Lで、レギュラーガソリンの全国平均価格が1Lあたり170円(2026年8月31日時点の資源エネルギー庁調査)なら月々のガソリン代は約6,300円です。転がり抵抗AからAAへ1段上げて燃費が1%改善した場合の差額は月あたり60円強、年間で750円前後にとどまります。4本の価格差が3,000円あれば、燃料代だけで回収するには4年前後かかる計算です。
ここから導かれる現実的な判断は、転がり抵抗のグレードよりも走行距離と耐摩耗性のほうが年間コストに効くということです。年間5,000km程度の使い方ならグレード差の恩恵は小さく、価格とロングライフ性能で選んだほうが総額は下がります。年間1万kmを超え、高速道路の巡航が多い使い方では、高速走行時のタイヤの燃費寄与率が市街地より高くなるためグレード差が効いてきます。
これ以上に効果が大きいのが空気圧の管理です。タイヤの空気は自然漏えいで1か月に5%程度低下し、空気圧が下がると転がり抵抗は急激に増大します。銘柄選びで1%を追うより、月1回の空気圧点検を習慣にしたほうが燃料消費率への効果は確実です。空気が抜けた状態は両サイドから先に摩耗が進む原因にもなり、タイヤ代そのものを押し上げます。
オールシーズンタイヤという選択肢は成立するか
純正サイズの155/70R13と155/65R14には、サマータイヤとスタッドレスの中間に位置するオールシーズンタイヤも用意されています。雪上ブレーキ性能はサマータイヤを明確に上回り、突然の降雪に対応できる余地が生まれます。年に数回しか雪が降らない地域で、履き替えの手間と保管場所を省きたい使い方には合います。
一方で、凍結路の性能はスタッドレスに及びません。積雪地で毎日通勤に使う、坂道の多い住宅地に住んでいるといった条件では冬用タイヤを別に用意する判断が現実的です。転がり抵抗の等級もサマータイヤの低燃費タイヤより不利になりやすく、燃料消費率を優先するなら夏冬2セットのほうが年間の経済性は有利に働きます。オールシーズンタイヤを検討する場合は、サイドウォールにスノーフレークマーク(スリーピークマウンテン・スノーフレーク)が入っているかを確認しておくと、冬用タイヤ規制時の扱いで迷いません。
タイヤ交換の時期と費用の目安
交換の判断軸は、残溝・走行距離・年数の3つです。どれか1つでも限界に達していれば交換の対象になります。
- 残溝:スリップサイン(残溝1.6mm)が出たタイヤは道路運送車両法の保安基準を満たさず、車検にも通りません
- 走行距離:一般的なサマータイヤで3万~5万kmが目安です
- 年数:JATMAは使用開始後5年以上経過したタイヤについて販売店での点検を、外観上使用できるように見えても製造後10年を超えたタイヤについては交換を推奨しています
スリップサインは車検に通るかどうかの境界線であって、性能の境界線ではありません。溝が3mm程度になった段階でウェット路面の排水性能は大きく落ち始め、雨天の高速道路ではハイドロプレーニング現象が起きやすくなります。安全面を重視するなら残溝3mm前後を実質的な交換ラインと考えるのが適切です。新品の溝は8mm前後あるため、半分を切ったら次を検討し始めるという目安の持ち方もできます。
製造年はタイヤ側面の4桁数字で読み取れます。前2桁が製造週、後2桁が製造年で、「0225」なら2025年の第2週製造です。中古でミライースを購入した場合、車両の年式は分かってもタイヤの製造年は把握していないケースが多く、納車直後に残溝と製造年の両方を確認しておくと、想定外の出費のタイミングを読めます。前オーナーが13インチ車に安価な銘柄を入れたまま手放しているパターンでは、購入から1年以内に交換が必要になる場合があります。
費用は本体価格と工賃に分けて考えます。ホイールからタイヤを外して組み替える作業の工賃は1本1,500~4,000円程度、バランス調整が1本500~1,500円程度、廃タイヤ処分料が1本250~550円程度が一般的な料金帯です。すでにホイールに組まれたタイヤを車体から脱着するだけなら4本で2,000~6,000円程度に収まります。低燃費タイヤ本体を含めた4本の総額はおおむね3万~5万円台が目安で、13インチのほうが本体価格の分だけ低く収まります。
前輪駆動のミライースは駆動と操舵を前輪が担うため、前輪から先に減ります。4本まとめて替えるか前2本だけにするかで迷う場面が出ますが、前後で摩耗差が大きい状態は挙動が不安定になりやすく、定期的なローテーションで摩耗を均しておくと4本同時交換のサイクルに乗せやすくなります。2本だけ交換する場合は、溝の深い新しいタイヤを後輪に入れるのが基本です。
タイヤ交換をどこに依頼するか
依頼先は大きく4つに分かれ、優先したいものによって答えが変わります。
- ディーラー:車両側の状態も含めて診てもらえる安心感があり、費用は高めになりやすい
- タイヤ専門店:銘柄の選択肢が最も広く、繁忙期は予約が取りにくい
- 整備工場:普段から車検や点検を任せている場合、車両の履歴を踏まえた提案を受けやすい
- 自分で交換:ホイール付きの脱着に限れば費用は最小になるが、締め付けトルクの管理を誤ると脱輪につながる
見積もりを比べるときは、本体価格だけでなく組み替え工賃、バランス調整、廃タイヤ処分料、ゴムバルブの交換代を含めた総額で並べることが重要です。ゴムバルブはタイヤと同じゴム製品で経年劣化するため、組み替えのタイミングで一緒に交換しておくと空気漏れのトラブルを避けられます。11月から12月の冬タイヤ履き替え時期はどの依頼先も混み合い、繁忙期料金が設定される場合もあるため、夏タイヤの交換は時期をずらすと待ち時間と費用の両方を抑えられます。
ミライースには低燃費とロングライフを両立した経済的なタイヤが最適
ミライース(2代目LA350S/LA360S型)は、エンジン・車体・空力のすべてで燃料消費率を追求した軽乗用車です。2026年8月の一部改良で全グレードが155/65R14に統一され、155/70R13は改良前のB・Lグレード向けのサイズという位置づけになりました。自分の車両がどちらかを確定させることが、銘柄選びより先に済ませておきたい作業です。
迷ったときの判断軸は3つに整理できます。年間走行距離が多く燃料消費率を最優先するなら転がり抵抗AAのダンロップ エナセーブ EC204、雨天時の制動性能もあわせて確保したいならウェットグリップbのブリヂストン ECOPIA NH200C、価格を抑えながら国産大手の低燃費タイヤを選ぶならトーヨータイヤ NANOENERGY3やグッドイヤー EfficientGrip ECO EG02が有力です。そのうえで、月1回の空気圧点検と定期的なローテーションを組み合わせることが、どの銘柄を選んだ場合でも年間コストを下げる確実な方法になります。