ハスラーワイド(クロスビー)が2017年12月25日発売で年末商戦にラインナップ
スズキの人気車種「ハスラー」のワイドタイプが発売されるという噂を至る所で見聞きします。スズキが軽自動車で人気が出た車をワイドモデルにして販売したパターンは過去にもあり、軽自動車を主力商品としてラインナップしているスズキにとって、軽四の自動車税がアップし、普通車との税制面での優位性が薄らいできている現状を考えれば、ハスラーワイドの登場は既定路線だったのかもしれません。
年末商戦のタイミングに合わせて、2017年12月25日に発売されるハスラーワイドは、2017年に行われた東京モーターショーで正式名称「クロスビー」に決定して発売しています。
新型クロスビーの最新情報は以下の記事で紹介しているので是非ご覧ください。
ハスラーは「遊べる軽」というトレンドを作った車
ハスラーは2014年に発売された、軽四タイプのクロスオーバ型のSUVです。「遊べる軽」というキャッチフレーズと、これまでのSUVの無骨でゴツゴツしたイメージを変えたPOPで女子ウケするデザインが評価され、発売された年の年間販売台数は10万台を超えるほどの人気でした。
軽ならではの低燃費性、街中運転走行でも印象に残るデザイン性、アクティブ志向のユーザーを満足させるSUV車としても優れた性能が高い評価を受け、カーオブザイヤーを獲得するなどした人気車種です。
以前は絶大な人気を誇る車でしたが、SUV市場にライバル車が続々登場した影響を受けて人気が下降傾向にあります。ハスラーワイドモデルの登場でかつての人気を取り戻せるのかに注目が集まっています。
軽自動車で人気がでた車種のワイド化はスズキの得意技
軽自動車で人気が出た車をワイド化(普通車のサイズ)にすることは、スズキの経営戦略の一環かもしれません。
例えば、軽自動車のクロスカントリーの絶対的知名度を長らく維持しているジムニーでは、ボディサイズを全長で205mm、全幅で125mm、全高で25mmほどアップさせ、搭載するエンジンの馬力など向上させた「ジムニーシエラ」をリリースしました。
またワゴンRのように、スケールアップとモデルチェンジ徐々に行い、それに伴って車の名前を「ワゴンR+」⇒「ワゴンRソリオ」⇒「ソリオ」と変えていったパターンもあります。
最近のSUV市場を賑わせているのは、トヨタのC-HRやホンダのヴェゼルのコンパクトタイプであったり、ハリアーやマツダCX-5などのミドルタイプであることを考えると、軽自動車でブランドイメージが定着したハスラーをワイド化する意味はあります。
ハスラーワイドではPOPで可愛らしいエクステリアはどうなる?
※ハスラーワイドモデルではありません
ハスラーのエクステリアといえば、フロント部分がいわゆるSUV的なゴツゴツした感じではなく、車体のPOPなカラーリングが印象的です。ヘッドライトやフォグランプは独特の丸みを帯びていて、可愛らしくもあります。また、アッパーグリルやスキッドプレート、ロアグリルは攻撃的ではなくて、ハスラーのソフトでオシャレな印象をさらに助長します。
ハスラーがワイド化されることで、これまでの街乗りに映えるオシャレでPOPなイメージがさらに凄みを増すのか、あるいはガラリと変わったデザインとなって衝撃を与えてくれるのかが楽しみです。
遊べる軽の室内空間のイメージは引き継がれるのか?
※現行モデルのハスラーの内装です。
ボディカラーの鮮やかな色合いに合わせた室内空間には、遊べる軽のコンセプトそのものの機能が詰まっています。前の席のシートを後ろに倒せばフルフラットモードにも出来きて車内がくつろぎスペースに生まれ変わります。
※現行モデルのハスラーの内装です。
また、荷物を収納するラゲッジフロアは汚れが付着しにくい素材を採用し、電源の供給も可能なのでアウトドアシーンで役立ちます。
ハスラーワイドとなれば、遊べる車内空間が広がる事は確実です。従来モデルでも、充実しているのに、今後どのような機能が加わるのかの最新情報が楽しみです。
ハスラーワイドのエンジンスペックを予想!
ハスラーワイドのエンジンには、イグニスに搭載されているK12C型デュアルジェットエンジンの改良版が導入されると予想します。
排気量が1.2Lのイグニスハイブリッドとの差別化を図るため、1.0L3気筒モデルエンジンがメインユニットとなる可能性が高いです。総排気量が1L以下であれば税制面で優遇されるので、導入が見込まれます。
K12C型デュアルジェットエンジン | ハスラーワイド予想エンジン | |
---|---|---|
最高出力 | 67kw/6,000rpm | 64kw/6,000 rpm |
最大トルク | 118Nm/4,400rpm | 112Nm/4,400rpm |
ハスラーワイドの価格帯はどうなる?
ハスラーワイドでは、ボディサイズが大きくなる、エンジンやトランスミッションなどのグレードアップが想定されているため、新車販売価格の上昇が見込まれます。
現行モデルに20万~30万くらい上乗せした額が、ハスラーワイドの販売価格であると予想しています。その根拠は、同じようにワイド化が行われたジムニーとジムニーシエラの販売価格の差がそのくらいの額だからです。公式発表を待ちましょう!
グレード | 販売価格(メーカー希望小売価格) |
---|---|
X(2WD) | 1,461,240円~ |
X(4WD) | 1,587,600円~ |
Xターボ(2WD) | 1,547,640円~ |
Xターボ(4WD) | 1,674,000円~ |
クロスビーのプラットフォームはイグニスやソリオと同じ
ハスラーワイドが採用するプラットフォームには、イグニスやソリオと同じプラットフォームを採用しています。
イグニスベースのプラットフォームは、効率的で経済的。また、ワゴンRをワイド化した過去の事例では、車体のサイズがある程度大きくなった3代目モデルで人気車の仲間入りをしたので、ハスラーワイドではイグニスのプラットフォームを採用して、一気に小型乗用車サイズまでワイド化しています。
ハスラーワイドの予想ボディサイズは?イグニスとの比較
ジムニーが、ジムニーシエラへとワイド化がされた際のサイズアップ値を参考にして、ハスラーワイドのボディサイズを紹介します。
現行モデル ボディサイズ |
ハスラーワイド ボディサイズ |
イグニス | |
---|---|---|---|
全長 | 3,395mm | 3,650mm | 3,700mm |
全幅 | 1,475mm | 1,600mm | 1,660mm |
全高 | 1,665mm | 1,700mm | 1,595mm |
ホイールベース | 2,425mm | 2,430mm | 2,435mm |
ハスラーワイド(クロスビー)は5ナンバーのコンパクトカーです。ちなみに、5ナンバーの車体サイズは「全長4700mm以下、全幅1700mm以下、全高2000mm以下」です。
イグニスと比較すると、SUVとしての魅力アピールするためハスラーワイドの車高は高めに、差別化を行うため全長はイグニスの方を長くしました。
2017年東京モーターショーには3種類のクロスビーとして出展
2017年10月27日から開催される東京モーターショーで、スズキが出品する車両の中にハスラーワイドがクロスビ-という名前で3車種出展しました。
ワゴンとSUVの魅力を合体させた「XBEE(クロスビー)」は、コンパクトカーサイズのボディサイズで、車高を高く設定してあったり樹脂パーツのオーバーフェンダーを装備しているなどSUV要素を兼ね揃えた小型クロスオーバーワゴンです。
「XBEE」の派生モデルとして、SUVのアウトドア要素をさらに高めた「XBEE OUTDOOR ADVENTURE」は、汚れや水分に強いシートを採用するなど、キャンプやウィンタースポーツを楽しむ大人向けのモデルになると予想します。
もう1種類の「XBEE」の派生モデルは、主に街乗りに使う人に向けたスタイリングで「XBEE STREET ADVENTURE」と呼ばれています。ストリートに似合うカラーリングで、車高が高く一般的なコンパクトカーよりも視点が高いので見切りもよく運転しやすいモデルになると考えられます。
「ワクワクするクロスオーバー」のクロスビーのモデルチェンジ遍歴
クロスビーはスズキが販売するクロスオーバーSUV型の小型乗用車で、軽自動車のハスラーを想わせるスタイリングですが、パーツやメカニズムは全く別なものとなります。
クロスビー MN71S型/2017年~
2017年12月、「XBEE」がデビューしました。「HYBRID MX」「HYBRID MZ」のグレードを用意
2018年7月、仕様変更でメーカーオプションを追加。12月の仕様変更ではボディカラーの追加を施しました。
2019年7月、特別専用色となる「スターシルバーエディション」を発売しました。
2020年10月、一部仕様変更でグレード体系に「HYBRID MV」を追加して細分化されました。ボディカラーの入れ替えと、燃費性能が向上しています。
2022年7月、一部仕様変更で、外観のデザインを変更し、ボディカラーの入れ替えが行われました。
クロスビーのモデル | 販売年表 |
---|---|
MN71S型 | 2017年~ |
2017年秋の東京モーターショーでハスラーワイドを公開して12月に発売
2017年は、スズキにとって勝負の1年です。1月には新型スイフトを、2月には新型ワゴンR、夏にはスペーシアと、新型モデルが続々とリリースされました。そして、ハスラーワイドは、年末商戦が盛り上がる12月に「クロスビー」という名前で販売開始しました。