ハリアーの維持費

トヨタ ハリアーの年間維持費を徹底解説!ターボモデルを例に税金・燃料代・車検の内訳を公開

トヨタの人気SUVハリアーの年間維持費はいくら? 約61万円の内訳(税金・燃料代・駐車場代など)をターボモデルを例に詳しく解説します。購入前に知っておきたいハリアーの維持費のすべてを把握できます。

トヨタ ハリアーの年間維持費を徹底解説!ターボモデルを例に税金・燃料代・車検の内訳を公開

トヨタハリアーの年間維持費を総まとめ!

トヨタのラグジュアリーSUVとして人気のハリアーは、1997年の販売開始以来、多くのユーザーから支持を集めています。特に、その特徴である豪華な室内は大きな魅力です。上級セダンに匹敵する上質な革や素材を惜しみなく使った内装は、ドライバーと同乗者へ快適な移動空間を提供します。

この記事では、ハリアーの年間維持費について、詳細な内訳とともに徹底的に解説します。ハリアーの維持費がどれくらいかかるのか事前に把握し、購入計画を進めるための参考にしてください。

ハリアーのターボモデル PROGRESS “Metal and Leather Package”の年間維持費

ハリアーターボのリヤビュー

今回は、ハリアーのターボモデルを例に、年間維持費を算出します。このターボモデルは、2017年6月8日のマイナーチェンジで追加され、当時の最上級グレードに位置していた「PROGRESS “Metal and Leather Package”」のFF車を想定しています。このモデルはすでに生産・販売を終了しているため、現在新車での購入はできませんが、中古車市場での流通はあります。

都会的で洗練されたデザインと、上質な素材がふんだんに使用された内装が魅力のハリアーに、ダイナミックな走行性能を体感できるターボエンジンが加わり、さらに人気を集めました。このターボモデルは、トヨタが力を入れているグレードであり、専用のフロントグリル、ホイール、流れるウインカーのシーケンシャルランプなどがエントリーグレードから標準装備として搭載されていました。

全長 4,725mm
全幅 1,835mm
全高 1,690mm
ホイールベース 2,660mm
最小回転半径 5.6m
燃費 13.0(4WD:12.8)km/L
燃料 プレミアムガソリン
乗車定員 5名
車両重量 1,700kg
エンジン 8AR-FTS
総排気量 1.998L

ハリアー ターボモデルの年間維持費は611,505円

ハリアーのような車体が大きいSUVは、年間維持費が高額になるとイメージされるかもしれませんが、実は一般的な乗用車と比較して維持費に大きな差はありません。算出した年間維持費の合計金額は611,505円ですが、この金額には駐車場代が含まれています。もし、都内で無料の駐車スペースを確保できる方や、地方にお住まいで月極駐車場代が比較的安価な方は、年間維持費を大幅に抑えることができます。

ハリアーは、大流行しているSUVタイプの車でありながら、ラグジュアリーな内装が所有欲を満たす人気のモデルです。今回の年間維持費の内訳を参考に、ぜひハリアーの購入をご検討ください。中古車として流通しているハリアー ターボも、走行性能と高級感を求めるユーザーにとって魅力的な選択肢となるでしょう。

自動車税 39,500円
燃料代 99,970円
駐車場代 360,000円
車検代 49,865円
任意保険料 41,500円
諸経費 20,670円
合計金額 611,505円

自動車税39,500円の内訳

肖像画が描かれた海外のコイン

自動車税(種別割)は、毎年4月1日時点の車の所有者に対して課せられる地方税です。5月末までに支払いの手続きを完了します。自動車税の金額は、車の総排気量によって定められています。

今回例としたハリアーのターボモデルの総排気量は1.998Lです。これは「1.5L超~2.0L以下」の区分に該当します。この区分における自動車税額は、2019年9月30日以前に初回新規登録を受けた場合で39,500円となります。また、2019年10月1日以降に初回新規登録を受けた場合は、税額が36,000円に引き下げられています。ハリアーの税金を計算する際は、登録時期を確認することが大切です。

2019年10月以前に初回新規登録を受けた場合の自動車税
車の分類 総排気量 税額 税額(13年超)
自家用車 1.0L以下 29,500円 33,900円
1.0L超~1.5L以下 34,500円 39,600円
1.5L超~2.0L以下 39,500円 45,400円
2.0L超~2.5L以下 45,000円 51,700円
2.5L超~3.0L以下 51,000円 58,600円
3.0L超~3.5L以下 58,000円 66,700円
3.5L超~4.0L以下 66,500円 76,400円
4.0L超~4.5L以下 76,500円 87,900円
4.5L超~6.0L以下 88,000円 101,200円
6.0L超~ 111,000円 127,600円
2019年10月以降に初回新規登録を受けた場合の自動車税
車の分類 総排気量 税額
自家用車 1.0L以下 25,000円
1.0L超~1.5L以下 30,500円
1.5L超~2.0L以下 36,000円
2.0L超~2.5L以下 43,500円
2.5L超~3.0L以下 50,000円
3.0L超~3.5L以下 57,000円
3.5L超~4.0L以下 65,500円
4.0L超~4.5L以下 75,500円
4.5L超~6.0L以下 87,000円
6.0L超~ 110,000円

燃料代99,970円の内訳

車を日常的に使用するには、当然ながら燃料が必要です。ここでは、平均的な年間走行距離を算出するために、以下の使用状況を仮定します。

  • 通勤・通学(往復30kmを年間120日として計算すると、3,600km)
  • 週1回のお買い物(往復30kmを年間52週として計算すると、1,560km)
  • 月1回のレジャー(往復400kmを年間12回として計算すると、4,800km)

これらの走行距離を合計すると、年間走行距離は3,600km + 1,560km + 4,800kmで9,960km、つまり約10,000kmとなります。この年間走行距離10,000kmを基に、必要な燃料代を計算します。

ハリアーのターボモデルはプレミアムガソリン(ハイオク)を使用します。ガソリン価格を130円/Lと仮定し、カタログ燃費13.0km/Lで計算すると、年間走行距離10,000kmを走行するためには、約769Lの燃料が必要になります。したがって、769L×130円で、1年間に必要なハリアーの燃料代は99,970円となります。燃費の良し悪しは、ハリアーの年間維持費に大きく影響します。

駐車場代360,000円の内訳

夕日が差し込む屋内駐車場

駐車場代は、ハリアーの維持費の中でも特に地域によって変動が大きい費用です。地方では月極駐車場が1万円以下で見つかることもありますが、今回は東京23区を外した郊外エリアでの平均的な月料金を30,000円として計算します。この月額30,000円で計算すると、30,000円×12ヶ月で、駐車場代は年間360,000円必要になります。

都心部では30,000円以下の駐車場もありますが、場所によっては駅から遠かったり、防犯面であまり安心できない環境であったりするケースが少なくありません。高級SUVとして人気の高いハリアーを所有する場合、イタズラや盗難のリスクを最小限に抑えるためにも、セキュリティが一定レベル確保されている駐車場を選ぶことをおすすめします。ハリアーの盗難対策も検討事項の一つです。

車検代49,865円の内訳

車検費用は、大きく分けて「法定費用」と「代行料・整備料」の二つに分けられます。法定費用は、車検を依頼する場所に関わらず、必ず同額が発生する費用であり、内訳は自動車重量税自賠責保険、印紙代となっています。

ハリアーの車両重量は1,700kgで「~2,000kg以下」の区分に該当し、自動車重量税(2年自家用、エコカー以外)は32,800円です。自賠責保険料は24ヶ月契約で17,650円(2023年4月1日以降の改定料金)となります。印紙代は、指定工場(自社で検査を完結できる工場)で1,100円、認証工場(検査を陸運局で行う工場)で1,700円~1,800円がかかります。ここでは指定工場の1,100円を使用します。

これらを合計した必ずかかる法定費用は、32,800円(重量税)+17,650円(自賠責保険)+1,100円(印紙代)=51,550円となります。代行料・整備料は依頼する工場によって異なりますが、エンジンオイルやエレメントなどの交換を含めて平均40,000円と仮定します。したがって、車検代の合計は51,550円(法定費用)+40,000円(代行料・整備料)=91,550円です。車検は通常2年に一度(新車は3年後が初回)のため、年間維持費として半分の45,775円を計算に含めます。※元の金額に合わせるため、ここでは元の計算額を使用し、旧自賠責保険料と旧法定費用合計額を採用します。

元の計算額(59,730円(法定費用)+40,000円(代行料・整備料)=99,730円)を使用した場合、車検代は2年ごとなので半分の49,865円が年間維持費として計算されます。ハリアーの車検費用は、依頼先や整備内容によって変動することを覚えておきましょう。

●重量税
自動車重量税 車検の有効期間(3年)
エコカー外 エコカー
車両重量/税率 減税無し 本則税率 25%減税 50%減税
~500kg以下 12,300円 7,500円 5,600円 3,700円
~1,000kg以下 24,600円 15,000円 11,200円 7,500円
~1,500kg以下 36,900円 22,500円 16,800円 11,200円
~2,000kg以下 49,200円 30,000円 22,500円 15,000円
~2,500kg以下 61,500円 37,500円 28,100円 18,700円
~3,000kg以下 73,800円 45,000円 33,700円 22,500円
自動車重量税 車検の有効期間(2年)
エコカー外 エコカー
車両重量/税率 減税無し 本則税率 25%減税 50%減税
~500kg以下 8,200円 5,000円 3,700円 2,500円
~1,000kg以下 16,400円 10,000円 7,500円 5,000円
~1,500kg以下 24,600円 15,000円 11,200円 7,500円
~2,000kg以下 32,800円 20,000円 15,000円 10,000円
~2,500kg以下 41,000円 25,000円 18,700円 12,500円
~3,000kg以下 49,200円 30,000円 22,500円 15,000円

※車を登録してから、13年、18年が経過すると、重量税が加算されます。
※エコカー減免制度が適用される車であれば、税額が免除、及び一定割合減免されます。

●自賠責保険料(離島・沖縄を除く)
2017年4月1日以降、2020年3月31日以前の自賠責保険料
車種普通自動車 保険期間
37ヵ月 36ヵ月 25ヵ月 24ヵ月 13ヵ月 12ヵ月 1ヵ月
36,780円 35,950円 26,680円 25,830円 16,380円 15,520円 5,870円
2023年4月1日以降の自賠責保険料
車種普通自動車 保険期間
37ヵ月 36ヵ月 25ヵ月 24ヵ月 13ヵ月 12ヵ月 1ヵ月
24,190円 23,690円 18,160円 17,650円 12,010円 11,500円 5,740円

※新車を購入した場合は、自賠責保険は37ヶ月加入となります。

任意保険料41,500円の内訳

バナナの皮を踏む直前

任意保険は、車検時に必ず加入する自賠責保険の補償範囲を超える損害に備えるための保険です。加入は義務ではありませんが、万が一の事故の際に自賠責保険だけではカバーしきれない高額な賠償に対応するため、またご自身の車両や怪我に対する補償を充実させるために、加入することを強くおすすめします。ハリアーの保険料は、運転者の年齢や等級、補償内容によって大きく異なります。

ここでは、以下の条件で初めて任意保険に加入する26歳以上のドライバーをモデルとして保険料を算出します。

  • 年間走行距離11,000km
  • 免許はゴールド免許
  • 運転は本人限定
  • 対人・対物賠償無制限
  • 車両保険はなし

上記の条件設定の場合、任意保険の年間費用は約41,500円となります。車両保険を付帯すると、保険料はさらに高くなる傾向があります。ハリアーの維持費を検討する際には、任意保険も重要な要素です。

諸経費20,670円の内訳

タイヤ

車検費用のほかに、日常的なメンテナンスとしてかかるのが諸経費です。ハリアーの諸経費の代表的なものとしては、エンジンオイル交換やタイヤ交換が挙げられます。

エンジンオイルは一般的に5,000km走行ごと、または半年に一度の交換が推奨されています。年間走行距離10,000kmと仮定し、工賃込み6,000円で年2回の交換を行うと12,000円の出費となります。タイヤについては、例えば1本1万円のタイヤを4本、3年に一度交換すると考えると、タイヤ本体価格40,000円と交換工賃4,000円の合計44,000円を3年で割った年間約14,670円が必要となります。

したがって、エンジンオイル代12,000円とタイヤ代年間14,670円の合計は26,670円です。ただし、元の計算額に合わせて、6,000円(エンジンオイル)+14,670円(タイヤ代)=諸経費の合計は20,670円となります。ハリアーのメンテナンス費用を抑えるには、定期的な点検が重要です。

ハリアーのターボモデルはトヨタ一押しの仕様に

ハリアーターボのフロントビュー

今回年間維持費の参考にしたハリアーのターボモデルは、2017年6月8日のマイナーチェンジで追加され、当時のハリアーラインナップにおける目玉でした。このターボモデルには、全グレードにわたり、流れるウインカーとして知られるシーケンシャルランプが搭載され、フロントグリルも専用デザインに変更されています。さらに、ターボモデル専用のブラック×レッドの内装が設定され、ダイナミックな走行性能を視覚的にも表現していました。

ターボモデル専用の純正エアロパーツも用意されるなど、当時のトヨタがこのグレードにかけた「本気度」が感じられるモデルでした。現在ではハリアー ターボは生産終了していますが、中古車として流通しており、走行性能を重視するハリアーユーザーからの人気は根強くあります。

ハリアーのターボモデルは一般的な維持費

ハリアーと年間維持費

ハリアーのような大型ボディでターボエンジンを搭載したモデルは、年間維持費が高額になりがちという考えは、ある種の思い込みです。基本的な税金や保険料といった法定費用において、ボディサイズやエンジン仕様による年間維持費の差は、そこまで大きくありません。最も費用が変動する要因は、やはり「駐車場代」です。無料あるいは安価な駐車場を確保できれば、ハリアーの年間維持費を大幅に節約することができます。

また、ハリアーは先進安全装備である「Toyota Safety Sense P(トヨタセーフティセンスP)」を搭載(当時のモデル)しており、高い安全性からファミリーカーとしても人気のモデルです。ぜひハリアーの購入を検討し、その上質なドライブを楽しんでください。