RX-8の維持費

RX-8の年間維持費は高い?ロータリーエンジン車の税金・燃費・修理費を徹底解説

憧れのRX-8を購入したいけれど、維持費がいくらかかるのか不安な方必見!ロータリーエンジン搭載のRX-8にかかる年間費用を概算しました。自動車税、高騰しやすいRX-8の燃料代(ハイオク)、車検、任意保険、そしてロータリーエンジンのメンテナンス費用の具体的な算出根拠を公開。あなたのケースに合わせた維持費のシミュレーションにお役立てください。

RX-8の年間維持費は高い?ロータリーエンジン車の税金・燃費・修理費を徹底解説

RX-8の年間維持費と内訳

RX-8は、販売を終了してからも根強い人気を保ち続けている車です。中古車市場で販売されれば、すぐに買い手がつくほど需要が高く、RX-8の中古車価格も注目されています。憧れのRX-8の「購入後のRX-8の維持費はいくらかかるのだろう?」と、検討を後回しにしている間に、他の人に購入されてしまうこともあります。

今回は、RX-8の購入を決断する後押しとなるよう、RX-8の年間維持費の概算とその内訳を詳しく紹介します。特にRX-8のロータリーエンジンの維持費に焦点を当てて解説します。

2008年のマイナーチェンジ車のベースモデルを想定して計算

RX-8のエクステリア

RX-8の維持費を算出するために、2008年にマイナーチェンジが行われたRX-8のベースモデル車を中古で購入した時を想定し、年間維持費がどのくらいかかかるのかについて紹介していきます。このモデルはRX-8の基本性能を持ち、中古車市場でも一定数流通しているため、多くの方にとって参考になるでしょう。まずは、このモデルの主要なスペックを確認します。

マツダRX-8・CBA-SE3P(ベースモデル)の主要諸元
全長 4,470mm
全幅 1,770mm
全高 1,340mm
ホイールベース 2,700mm
最小回転半径 5.3m
燃費 10.0km/L(10・15モード)
燃料 無鉛プレミアムガソリン
乗車定員 4名
車両重量 1,340kg
エンジン 13B-MSP
総排気量 1.308L

RX-8の年間維持費の合計金額は619,460円ほど

車の維持費のイメージ

年間走行距離を10,000kmと仮定し、エンジン交換費用を考慮に入れる、任意保険に加入するなどの諸条件でRX-8の年間維持費を見積もりました。その結果、合計金額は619,460円となりました。RX-8は維持費が高いと言われることがありますが、その内訳を知ることで費用の全体像を把握できます。

自動車税などのように、法律で支払い額が定められている項目と、燃料代のように計算しやすいように概算で求めた項目があります。概算で求めた項目を、皆さんの居住地や運転状況に合わせて再計算することで、実際の金額に近いRX-8の維持費を求めることができます。特に、RX-8の燃費や駐車場代は個人差が大きいため、ご自身の環境でシミュレーションすることをおすすめします。

自動車税 39,500円
燃料代 215,320円
駐車場代 96,000円
車検代 53,140円
任意保険料 100,500円
諸経費 115,000円
合計金額 619,460円

自動車税39,500円の内訳

車を所有していると毎年5月末までに、支払い義務が生じる自動車税は、車の総排気量に応じて負担額が変わります。RX-8の総排気量は1.308Lのため、一見すると1L超~1.5L以下のカテゴリーに分類されるのではないかと思われがちです。しかし、RX-8に搭載されているロータリーエンジンの場合は、課税上の特例としてロータリー係数(1.5)を掛けた排気量で考えるというルールがあります。

総排気量(L)×ロータリー係数=1.308×1.5=1.962(L)となり、この数値は1.5L超~2.0L以下の区分に該当します。そのため、自動車税の税額は39,500円となります。RX-8の税金は、このロータリーエンジンの特性を知っておくことが重要です。

2019年10月以前に初回新規登録を受けた場合の自動車税
車の分類 総排気量 税額 税額(13年超)
自家用車 1.0L以下 29,500円 33,900円
1.0L超~1.5L以下 34,500円 39,600円
1.5L超~2.0L以下 39,500円 45,400円
2.0L超~2.5L以下 45,000円 51,700円
2.5L超~3.0L以下 51,000円 58,600円
3.0L超~3.5L以下 58,000円 66,700円
3.5L超~4.0L以下 66,500円 76,400円
4.0L超~4.5L以下 76,500円 87,900円
4.5L超~6.0L以下 88,000円 101,200円
6.0L超~ 111,000円 127,600円
2019年10月以降に初回新規登録を受けた場合の自動車税
車の分類 総排気量 税額
自家用車 1.0L以下 25,000円
1.0L超~1.5L以下 30,500円
1.5L超~2.0L以下 36,000円
2.0L超~2.5L以下 43,500円
2.5L超~3.0L以下 50,000円
3.0L超~3.5L以下 57,000円
3.5L超~4.0L以下 65,500円
4.0L超~4.5L以下 75,500円
4.5L超~6.0L以下 87,000円
6.0L超~ 110,000円

燃料代215,320円の内訳

給油するためのガソリンスタンド

年間走行距離を10,000kmと設定します。RX-8のカタログ燃費は10.0km/L(10・15モード)ですが、中古車での実燃費はカタログ値より悪化する傾向があること、またロータリーエンジンは燃費があまり良くないことから、今回は燃費を6.5km/Lと現実的に見積もります。この実燃費で年間10,000km走行するためには、ガソリンが約1,538L必要になります。

RX-8はハイオク仕様車なので、プレミアムガソリン(ハイオク)の価格を140円/Lと想定すれば、1年間にかかる燃料代は1,538(L)×140円/L=215,320円です。RX-8の年間維持費の中で、この燃料代は比較的大きな割合を占める項目となります。RX-8の燃費性能を考慮すると、燃料代はしっかりと予算に組み込む必要があります。

駐車場代96,000円の内訳

駐車場代は全国47都道府県によってバラつきがあります。都道府県別の平均相場の最高値は東京でおよそ31,000円、最低値は長野でおよそ4,000円です。全国平均は8,000円ほどとされています。

駐車料金は居住場所によって大きく変わってきますが、今回は計算の目安として月極料金を全国の平均相場の8,000円と設定し、 1年間にかかる駐車料金は96,000円と算出しました。このRX-8の維持費の項目は、ご自身の住む地域の相場に合わせて再計算することで、より正確な金額を把握できます。都市部に住む場合は、この金額よりも高くなる可能性が高いです。

車検代53,140円の内訳

車検の料金は以下の計算式で求めることができます。

  • 車検代=法定費用 + 車検基本料 +サービス料(利益)

法定費用は、法律によって負担額が定められている重量税や自賠責保険料などです。車検基本料は、車の検査や整備に関わる費用で、「ディーラー」「カー用品店」「整備工場」「ガソリンスタンド」のどこに依頼するかで料金が変わってきます。

車の重さによって負担額が変わってくる重量税は、RX-8であれば車両重量が1,340kgのため1,500kg以下の区分となり24,600円(初回登録から13年未満の場合)です。車の登録をしてから13年以上も経過している中古車を購入したケースでは、その額に一定額が加算されるため注意が必要です。自賠責保険は、車検の有効期間に合わせて24ヶ月分(25ヵ月)で加入するケースが多く、2017年当時の金額(26,680円)で計算に含めます。

整備工場に車検を依頼した場合は相場から見積もると、車検基本料などを含めて55,000円ほどが法定費用に上乗せされます。それら合計額は、24,600円+26,680円+55,000円=106,280円となり、2年ごとの費用です。これをRX-8の年間維持費として1年換算すると53,140円となります。

※新車購入してから3年後にやってくる初回車検以降は2年毎

●重量税
自動車重量税 車検の有効期間(3年)
エコカー外 エコカー
車両重量/税率 減税無し 本則税率 25%減税 50%減税
~500kg以下 12,300円 7,500円 5,600円 3,700円
~1,000kg以下 24,600円 15,000円 11,200円 7,500円
~1,500kg以下 36,900円 22,500円 16,800円 11,200円
~2,000kg以下 49,200円 30,000円 22,500円 15,000円
~2,500kg以下 61,500円 37,500円 28,100円 18,700円
~3,000kg以下 73,800円 45,000円 33,700円 22,500円
自動車重量税 車検の有効期間(2年)
エコカー外 エコカー
車両重量/税率 減税無し 本則税率 25%減税 50%減税
~500kg以下 8,200円 5,000円 3,700円 2,500円
~1,000kg以下 16,400円 10,000円 7,500円 5,000円
~1,500kg以下 24,600円 15,000円 11,200円 7,500円
~2,000kg以下 32,800円 20,000円 15,000円 10,000円
~2,500kg以下 41,000円 25,000円 18,700円 12,500円
~3,000kg以下 49,200円 30,000円 22,500円 15,000円

※車を登録してから「13年」「18年」が経過すると、重量税が加算されます。
※エコカー減免制度が適用される車であれば、税額が免除あるいは一定割合減免されます。

●自賠責保険料(離島・沖縄を除く)
2017年4月1日以降、2020年3月31日以前の自賠責保険料
車種普通自動車 保険期間
37ヵ月 36ヵ月 25ヵ月 24ヵ月 13ヵ月 12ヵ月 1ヵ月
36,780円 35,950円 26,680円 25,830円 16,380円 15,520円 5,870円
2023年4月1日以降の自賠責保険料
車種普通自動車 保険期間
37ヵ月 36ヵ月 25ヵ月 24ヵ月 13ヵ月 12ヵ月 1ヵ月
24,190円 23,690円 18,160円 17,650円 12,010円 11,500円 5,740円

※新車を購入した場合は、自賠責保険は37ヶ月加入となります。

任意保険料100,500円の内訳

車を守る男性

車検の料金に含まれる自賠責保険だけでは、事故が起こった際の補償は不十分です。ご自身や相手側、自分の車や対象物に対する損害額を補償してくれる任意保険の加入が求められます。この任意保険料の相場も、RX-8の年間維持費を知る上で重要な項目です。

RX-8の年間保険料を、「年齢は30歳以上」「運転者限定」「対人賠償・対物賠償無制限」「車両保険をつけて」「ゴールド免許・12等級」の条件設定で見積もりました。その結果、月々の料金は8,500円で1年間にかかる任意保険料は100,500円となりました。ご自身の運転歴や条件によって保険料は大きく変動するため、複数の保険会社でRX-8の保険料の見積もりを取ることを推奨します。

諸経費115,000 円の内訳

中古車は「当たり」「はずれ」があり、車の部品交換を覚悟する必要があります。特にRX-8はロータリーエンジンを搭載しているため、エンジンのメンテナンスや交換費用がRX-8の維持費に大きく影響します。中古車の平均保有年数は6年とされています。その期間中に、エンジン系統が故障したとすると交換費用は50万円ほどかかるため、1年換算では83,000円と想定しました。また、4本合わせて12万円のタイヤを保有期間中に1回交換すると仮定すると、1年換算では2万円となります。

タイヤ

オイル交換は、5,000km走行する毎に1回が目安とされるため、年間走行距離10,000kmであれば1年間に2回行うのが理想的です。1回の費用はオイル代と工賃を合わせて6,000円くらいが相場で、1年間には12,000円かかります。これらの諸経費は、ロータリーエンジン特有のRX-8のメンテナンス費用として特に注意が必要です。

1年間にかかるそれら諸経費の合計金額は、83,000円+20,000円+12,000円=115,000円です。

RX-8の魅力はロータリーエンジン

試験運転に使われるRX-8

RX-8は、2003年から2012年まで発売されていたロータリーエンジン搭載のスポーツカーです。車のドアを観音開きさせる「フリースタイルドア」も、この車の大きな特徴の一つです。ロータリーエンジンはレシプロエンジンに比べて構造がシンプルで小型軽量ですが、燃費やオイル消費、メンテナンスに特有の注意点があります。

2008年に行われたマイナーチェンジでは、制御システムを機械式から電子式に変更し、それまであった4ポートエンジンを廃止して6ポートに統一しました。その他にもディフレクターの大型化や新設計の燃料タンクが搭載され、走行性能や安全性が向上しました。その後、水素ロータリーエンジンを搭載した「RX-8ハイドロジェンRE」の開発・リース販売が行われたほか、2011年には限定2,000台の特別仕様車「スピリットR」も登場し、RX-8の歴史に彩りを添えました。

RX-8の維持費を知って、憧れの車に乗っている爽快感に浸りましょう!

RX-8と維持費

RX-8にあこがれて、「働いてお金がたまったら、いつか買ってやる!」と思っていても、いざ購入できるタイミングが訪れた時に、やはり気になるのがRX-8の維持費です。RX-8は現在中古車での購入が主になるため、特に中古車の維持費がどのくらいかかるのか知りたい方も多いはずです。この情報が、検討の助けになれば幸いです。

年間維持費619,460円はあくまでも概算ですが、駐車場代や任意保険をご自身のケースに適用することで実際の金額と近い値になりますRX-8の維持費の総額を知り、しっかりと準備することで、憧れの車に乗ってドライブを楽しむ爽快感に浸ることができます。