CX-4のモデルチェンジ

マツダCX-4は中国専売のクーペSUV 日本発売はないまま2025年ごろ生産終了、直接の後継もなし

マツダCX-4は日本で買えるの?答えはノーで、中国専売のまま一度も正規導入されず、2025年ごろに生産を終えました。実質的な後継はなく、日本ではサイズの近いCX-30がクーペ調SUVの役割を担います。CX-4のスタイルやエンジン、ボディサイズ、これまでの歩みを解説します。

マツダCX-4は中国専売のクーペSUV 日本発売はないまま2025年ごろ生産終了、直接の後継もなし

マツダCX-4は中国専売のクーペSUV 日本へは一度も導入されず、2025年ごろに生産終了

マツダのクーペスタイルSUV「CX-4」は、かつて日本導入がたびたび噂されたモデルです。中国市場では2016年から販売され、CX-5と車台を共有しながらアテンザ(現MAZDA6)譲りの流麗なスタイルで人気を集めました。しかし結論からいえば、CX-4は最後まで中国専売にとどまり、日本へ正規導入されることはありませんでした。ここではまず現在の状況を整理し、そのうえでCX-4がどんな一台だったのかを振り返ります。

CX-4は2025年ごろに生産を終了、直接の後継は設定されなかった

CX-4は2016年の登場からフェイスリフトを重ねつつ販売されましたが、2025年ごろに生産を終えました。中国専売のまま一代限りで役目を終えたかたちで、CX-4の名を継ぐ直接の後継モデルは設定されていません。日本市場に導入されることも、ついにありませんでした。日本の読者にとっての「CX-4は買えるのか」という問いには、残念ながら「正規販売はなかった」というのが最終的な答えになります。

生産はFAWマツダから長安マツダへ、マツダ中国はEVへと軸足を移す

CX-4は当初、一汽(FAW)マツダの長春工場で生産されていましたが、2023年に合弁体制が再編され、長安マツダが100%を取得。生産も南京へと移りました。あわせて中国のマツダは、電動化への転換を急速に進めています。セダンタイプのEZ-6や、ミドルサイズSUVのCX-6e(中国名:EZ-60)といった電気自動車・レンジエクステンダー車を相次いで投入し、内燃機関中心だったラインアップを塗り替えつつあります。CX-4のようなガソリンのクーペSUVは、こうした流れのなかで静かに一区切りを迎えました。

「CX-30がCX-4の実質的な後継」説の答え合わせ

本記事ではかつて、CX-3とCX-5の中間サイズで登場したCX-30を「中国専売のCX-4をベースにしたグローバル版=実質的な後継」と位置づけ、日本には2021年以降に導入されるのではと予想していました。実際には、CX-30の日本発売は予想より早く2019年10月24日で、受注は2ヶ月で1万2千台を超える好調な立ち上がりを見せました。もっとも、CX-30が投入されたあともCX-4は中国で独自に販売を続けており、「CX-30がそのままCX-4を置き換えた」わけではありません。両車はしばらく併売され、CX-4はあくまで中国専売車として独自の歩みを終えた、というのが実際の経緯です。

予想された改良は2020年のフェイスリフトで実現

デビューから3年ほどでのマイナーチェンジも取り沙汰され、ロシアで開発車両が目撃されたこともありました。この改良は2020年のフェイスリフトとして実現し、CX-5やCX-30と同系のメッシュタイプのグリルを採用するなど、よりスポーティな顔つきへと刷新されています。ボディサイズは維持されたままで、内装の質感向上も図られました。一方、当時ささやかれた「日本仕様にディーゼルを追加」という筋書きは、CX-4がガソリン専用のまま終えたため実現していません。

マツダCX-4とはどんなクーペSUVだったのか

ここからは、中国で販売されていたCX-4の内容を振り返ります。

中国でのマイナーチェンジと価格帯(当時)

CX-4のエクステリアクーペに近い流麗なスタイリングが持ち味のCX-4

中国市場でマイナーチェンジを受けたCX-4は、8グレード構成で展開されました。価格はエントリーがおよそ23万元台、上級で約34万元台(当時のレートでおよそ232万〜337万円相当)でした。パワートレインは、最高出力158hp・最大トルク202Nmの2.0L直4自然吸気「SKYACTIV-G 2.0」と、最高出力192hp・最大トルク252Nmの2.5L直4自然吸気「SKYACTIV-G 2.5」の2種類。トランスミッションは6速ATで、駆動方式は基本がFF、2.5L車では4WDも選べました。

CX-4のインテリア質感の高いインテリア。安全装備i-ACTIVSENSEも備わる

クーペに近いスタイリングに、メッシュのフロントグリルや専用デザインのバンパー、ヘッドライトユニットを組み合わせ、スポーティかつ流麗な外観に仕立てられていました。インテリアも質感が高く、安全装備「i-ACTIVSENSE」を備えるなど、安全性能にも配慮されています。

エクステリアは上品なクーペスタイル、CX-5より低くワイドなプロポーション

中国で販売されていたCX-4のエクステリアCX-5の力強さとアテンザの端正なクーペスタイルを併せ持つCX-4

CX-4は、CX-5の力強さとアテンザの端麗なクーペスタイルを融合させたようなSUVです。SUVらしい車高を確保しながらも、流れるようなルーフラインで低くワイドに見せるプロポーションが魅力でした。

CX-4のボディサイズ(中国仕様)
全長 4,633mm
全幅 1,840mm
全高 約1,530mm
ホイールベース 2,700mm
最低地上高 196mm

中国仕様CX-4の全長は4,633mm、全幅1,840mm、全高は約1,530mmでした。日本仕様のCX-5より全長が88mmほど長く、全高は150mm以上低いのが特徴で、CX-5が力強い佇まいなのに対し、CX-4はよりスピーディーで都会的な印象を与えます。サイズ感の近いライバルとしては、当時のトヨタ・ハリアーやスバル・レガシィアウトバックあたりが挙げられました。

エンジンはSKYACTIV-G 2.0/2.5のガソリンのみ

マツダのスカイアクティブエンジンCX-4はSKYACTIV-Gのガソリン2機種を搭載。ディーゼルは設定されなかった

CX-4に搭載されたエンジンは、SKYACTIV-Gの2.0L(PE-VPS)と2.5L(PY-VPS)で、いずれもガソリンの自然吸気です。日本導入が噂された際にはディーゼル追加の観測もありましたが、CX-4は最後までガソリン専用で、ディーゼルやターボ、電動化モデルが設定されることはありませんでした。組み合わされるミッションは6速ATです。

安全装備は「i-ACTIVSENSE」を搭載

CX-4は安全装備パッケージ「i-ACTIVSENSE」を搭載し、自動ブレーキに加え、アダプティブLEDヘッドライトやブラインドスポットモニタリング、車線逸脱警報などの危険認知支援、レーダークルーズコントロールやレーンキープアシストといった運転支援を備えていました。

マツダi-ACTIVSENSEの主な機能

  • アダプティブ・LED・ヘッドライト
  • 交通標識認識システム
  • ドライバー・アテンション・アラート
  • ブラインド・スポット・モニタリング
  • リア・クロス・トラフィック・アラート
  • 車線逸脱警報システム
  • 360°ビューモニター+フロントパーキングセンサー
  • スマート・ブレーキ・サポート
  • アドバンスト・スマート・シティ・ブレーキ・サポート(前後退)
  • AT誤発進抑制制御(前後退)
  • マツダ・レーダー・クルーズ・コントロール
  • レーンキープ・アシスト・システム

自動ブレーキや車線逸脱警報はもちろん、交通標識認識やレーダークルーズコントロールを備え、レーンキープアシストと組み合わせることで長距離ドライブの負担を軽くしてくれる内容でした。

中国市場専売車種 CX-4のモデルチェンジ遍歴

CX-4はマツダのクロスオーバーSUVで、中国の合弁を通じて中国専売車として展開されたモデルです。中国では実質的にCX-7の後継に位置づけられ、2015年のフランクフルトモーターショーで公開されたコンセプトカー「越(KOERU)」の市販版にあたります。

マツダ・CX-4 初代/2016年〜2025年

2016年6月、中国で発売。若い世代をターゲットに、CX-5のプラットフォームをベースとし、操縦安定性や安全性能を高めたモデルで、当初は「SKYACTIV-G」のみの設定。2.0LモデルはFF、2.5LモデルはAWDでした。その後、2018年および2020年にフェイスリフトを実施し、メッシュグリルの採用などスポーティさを強めています。2023年には合弁再編により一汽マツダから長安マツダへ生産・販売が移管され、2025年ごろに生産を終了しました。日本へは一度も正規導入されていません。

マツダ・CX-4のモデルチェンジ遍歴
マツダ・CX-4のモデル 販売年表
初代 2016年〜2025年

CX-4は日本に来なかったが、記憶に残る個性的なクーペSUVだった

CX-4

CX-4は中国専売のまま、2.0Lで140,800元台からという価格帯(2018年当時のレートで約232万円相当)で販売されていました。ボディサイズはCX-5とほぼ同等ながら、クーペスタイルゆえに全高が低く、荷室高はやや控えめ。荷室や後席をあまり使わない人にはCX-4、積載や乗車人数を重視するならCX-5、という棲み分けができる一台でした。

結果として日本の路上でCX-4を見る機会はほぼありませんでしたが、スタイリッシュな低全高ボディはマツダらしい魅力にあふれていました。日本で近い雰囲気のクーペ調SUVを求めるなら、サイズ感の重なるCX-30が現実的な選択肢となります。中国のマツダが電動化へ舵を切ったいま、CX-4は“ガソリンの流麗なクーペSUV”として一つの時代を締めくくった存在といえるでしょう。