シーマのモデルチェンジ

シーマはフルモデルチェンジでEVになる可能性もあったが生産終了に

シーマのモデルチェンジ情報。日産のフラッグシップセダンであるシーマは、過去のモデル期間から次のフルモデルチェンジのタイミングは2023年と言われていたが2022年に生産終了することが決定。

シーマはフルモデルチェンジでEVになる可能性もあったが生産終了に

日産シーマのモデルチェンジで日産のフラッグシップ復活なるか

日産のフラッグシップセダンのシーマのフルモデルチェンジ情報です。生産終了の噂が何度も流れるほど販売台数は落ち込んでいて、日産のモデルチェンジの長期計画ではフェアレディZやフーガの名前が挙がるもののシーマは依然としてモデルチェンジの情報もありませんでした。

SUVの世界的な流行に押され、セダン人気が下降しているのもあり、日産の車種整理の対象になり、2022年に生産終了。日産フラッグシップセダン シーマのモデルチェンジについて解説。

シーマがフルモデルチェンジせず生産終了 スカイラインハイブリッドとフーガも絶版に

シーマ、スカイラインハイブリッド(ガソリンモデルは存続)、フーガ、マーチが現行モデルで生産終了して、日産が日本国内のセダン市場にはスカイラインのガソリンモデルのみ残りました。
日産のミドルサイズセダンのシルフィは2020年末に生産終了しましたが、シルフィに続きプレミアムセダンの3車種の開発は行っていないようで、シーマは2022年夏に生産終了しています。

トヨタでは国産セダンを代表するクラウンがSUVタイプのクラウンクロスオーバーとして生まれ変わり、日産も今後はセダンからSUVモデルに注力することになります。

シーマが生産終了する前に噂されたモデルチェンジ情報

シーマは2022年に生産終了し次期型の噂もありません。
生産終了発表前にはモデルチェンジの可能性があり、次期モデルの噂も流れていました。 シーマの廃止前の噂などをまとめました。

日産シーマのモデルチェンジは2023年以降か 注目は自動運転技術プロパイロットの進化

シーマは日産のみならず日本を代表するフラッグシップセダンの1つです。初代の31型シーマは1988年に発売され、シーマ現象と呼ばれるほどの販売台数を記録、日本の高度経済成長期を象徴するモデルになりました。

2代目の32型シーマは日本のバブルが崩壊して景気後退の始まりとともに販売台数も減少、その後も回復することはなく現在に至ります。そのためモデル期間も長くなり、5代目にあたる51型シーマは2012年の販売から5年後に初めてマイナーチェンジを行いました。
次期シーマのモデルチェンジ時期はいつ頃になるのか、2020年以降に加速する自動運転技術は搭載されるのか、新型シーマの最新情報を基に考察します。

次期シーマは2023年以降にモデルチェンジ インフィニティでもラインナップする可能性も

シーマ現行モデル51型一度はラインナップから消えたが2012年に復活を果たしたシーマ現行モデル

日産シーマは1988年から製造され日本経済を象徴する高級セダンです。初代シーマの販売台数は12万9,000台で、車両価格の高いフラッグシップセダンとしては考えられない販売台数と言えるでしょう。

その後販売台数は下降して4代目にあたる50型シーマを最後に2010年で消滅、海外のインフィニティブランドで販売するシーマ(インフィニティQ45)も2008年に消滅しました。2010年に生産終了したシーマですが、1年9か月後の2012年にハイブリッド専用モデルとして見事に復活、2017年6月15日にはマイナーチェンジを行っています。

日産シーマのスペック
全長 5,120mm
全幅 1,845mm
全高 1,510mm
ホイールベース 3,050mm
室内長 2,240mm
室内幅 1,535mm
室内高 1,185mm
最小回転半径 5.8m
車両重量 1,930kg
最低地上高 155mm
総排気量 3.498L
エンジン最高出力 225kW(306ps)/6800rpm
エンジン最大トルク 350Nm(35.7kgm)/5000rpm
モーター最高出力 50kW(68ps)
モーター最大トルク 290Nm(29.6kgm)
JC08モード燃費 15.6km/L
使用燃料 無鉛プレミアムガソリン(ハイオク)
乗員定員 5名
販売価格 7,946,640円~

シーマが復活したとはいえ、販売台数は伸び悩んでいることからモデルチェンジ期間は長くなっています。特に4代目シーマはマイナーチェンジ期間を含め9年間同じモデルを販売していました。そのため5代目の現行モデル51型シーマも4代目シーマと同じモデル期間になると考えます。

セダン人気が復活すれば開発費が増えるため、次期シーマを短期間でモデルチェンジできますが、現在の状況を考えると早くても2023年のモデルチェンジになると考えます。
日産は海外重視と言われるほどで、2018年は日本市場で新型車の投入は1台もありませんでした。そのため新型シーマも予想する2023年よりも遅くなる可能性もあるでしょう。

エクステリアはインフィニティのQ80インスピレーションを基に開発

インフィニティQ80インスピレーション2014年に公開されたコンセプトカー「インフィニティQ80インスピレーション」

海外ではシーマの2代目モデルから日産が海外展開する高級自動車ブランドのインフィニティでも販売していました。車名は「インフィニティQ45」で2012年に「インフィニティM35hL」から車名変更しています。
インフィニティQ45は2008年に販売終了していて、「インフィニティQ70L」が後継車種として販売しています。

シーマは海外でもインフィニティとして販売されていることから、5代目シーマも日産とインフィニティの両ブランドで販売すると考えます。
ベースになるのは2014年10月に公開パリモーターショーで公開された「インフィニティQ80インスピレーション」です。

インフィニティQ80インスピレーションは新型フーガのモデルにもなると言われていますが、現在発売中の「インフィニティQ70」がフーガ、ロングホイールバージョンの「インフィニティQ70L」がシーマなので、「インフィニティQ80インスピレーション」はどちらのベースにもなる、と考えます。

次期シーマは自動運転システムを搭載する次世代のプロパイロット2.0を採用か

シーマは日産のフラッグシップセダンです。そのため次期シーマには日産の最先端技術を搭載することは間違いないでしょう。注目は自動運転技術になり、現在SUVのエクストレイルやミニバンのセレナ、電気自動車のリーフに搭載する自動運転支援技術のプロパイロットが次世代型に進化すると考えます。

2020年から自動運転についての法整備が行われ、その後自動運転技術の進化が加速するでしょう。
ホンダでは2020年以降に高速道路で自動運転(緊急時以外はシステムが運転するレベル3相当の技術)を実現して、2025年には高速道路で完全自動運転(全ての運転をシステムが担当するレベル4相当の技術)を実現するとしています。

日産でもホンダやトヨタなどと足並みをそろえ自動運転技術を開発すると考えます。2023年以降にフルモデルチェンジする新型シーマにはレベル3からレベル4相当の自動運転技術を採用することを期待します。

新型シーマはガソリンモデルを廃止して電気自動車(EV)になることも考えられる

2012年に発売した5代目シーマ(現行モデル)はガソリンエンジンモデルを廃止して、3.5LのV型6気筒エンジンとモーターを組み合わせたハイブリッド専用車として販売しています。
モデルチェンジ後の新型シーマはハイブリッドエンジンを継続、もしくは電気自動車(EV)専用車として販売する可能性も考えられます。

日産の電気自動車リーフは、史上初めて全世界累計販売台数40万台を突破したこと発表しました。日産はリーフの技術を持っているため、日本市場ではEVに強みを持ち、その技術をフラッグシップモデルのシーマに転用することもできます。

ホンダでは2020年に30分で約200kmの航続距離を持つコンパクトEVの「ホンダe」を日本市場で販売します。価格はリーフよりも低くなり、ガソリンモデルからEVモデルへのシフトチェンジが加速すると考えます。
シーマはEVシフト後の高級モデルとして登場するかもしれません。

日産のショーファーカー シーマのモデルチェンジ遍歴

シーマは日産が販売していた高級Fセグメントのショーファーカーです。1988年当時、高級セダンのセドリックやグロリアの上級仕様で、一般オーナー向けのショーファーカーです。初代は高額にもかかわらず販売台数が好調で、「シーマ現象」と呼ばれました。4代目で一度生産が終了しましたが、1年9か月後、ハイブリッド車として復活しました。

シーマ 初代 FPY31型/1988年~1991年

1988年、初代「セドリックシーマ」「グロリアシーマ」がデビューします。プラットフォームはY31セドリックとグロリアと同じで、3ナンバー専用の上級グレードです。ハイソカーブームも相まって、爆発的にヒットしたモデルです。
1989年8月、初めてのマイナーチェンジ。フロントグリルとテールランプの透明度に変更をとどめます。グレードは「タイプⅢリミテッドAV」「タイプIリミテッド」を追加。
1990年6月、低価格の「タイプLセレクション」を追加。

シーマ 2代目 FY32型/1991年~1997年

1991年8月、モデルチェンジで車名を「シーマ」に統一します。VH41DE型V型8気筒DOHC4,130ccエンジンを搭載。エアサスペンションを廃止し、油圧式アクティブサスペンションを採用しています。
1992年9月、4WDの「S-four」を追加。
1993年2月、オーナードライバーに向けた「タイプ・ツーリング」を追加。同年9月にマイナーチェンジで、「ツーリングシリーズ」を追加。グレード体系の見直しで、「タイプⅢ」と「タイプⅡ」シリーズが「リミテッド」「リミテッドS-four」「リミテッドL」に、「タイプⅠ」が「リミテッドセレクション」に変更しました。
1995年5月、一部変更で、標準装備で運転席エアバッグを装備。「ツーリングAV」を追加。

シーマ 3代目 FY33型/1996年~2001年

1996年6月にモデルチェンジでFY33型に。VH41DE型、VQ30DET型V型6気筒DOHC2,987ccの2種類のエンジンを用意。SRS再度エアバッグが日本車では初めて全車に標準装備されました。高級志向の「リミテッド」シリーズ、スポーティ志向の「グランドツーリング」シリーズ、上級グレードの「VIPパッケージ」のグレードを設定しています。
1998年1月、10周年記念車の「10thアニバーサリー・グランドツーリング30リミテッド」「10thアニバーサリー・41リミテッドを発売。同年9月、マイナーチェンジ。フロントグリルやフロントバンパーなどの変更や、平成10年アイドリング規制に対応しました。
1999年7月、自動ブレーキング機能付の車間自動制御システムを日本車で初めて搭載した「41LV-Z」を追加。

シーマ 4代目 F50型/2001年~2010年

2001年1月、フルモデルチェンジでF50型へ。新世代LLクラスプラットフォームを採用し、VQ30DET型V型6気筒DOHC2,987ccターボエンジンとVK45DD型V型8気筒DOHC直噴4,494ccエンジンの2種類を採用。日本車で初めてドアミラーウインカーを搭載。同日、特別仕様車「450XVリミテッドエディション」も発売。
2001年9月、富裕層の女性に向けた雑誌「家庭画報」とのコラボ車をインターネット限定で、特別仕様車「シーマ家庭画報バージョン」を発売。同年12月、一部改良。
2002年1月、3月までの期間限定で15周年記念特別仕様車「15 th Anniversary」を発売。同年9月、「300Gグランドツーリング」を追加。
2003年8月、FRモデルをマイナーチェンジ。安全装備の強化が施されます。同年11月、4WDモデルのマイナーチェンジ。
2007年2月、6月までの期間限定で20周年記念車「450XV 20 th リミテッド」を発売。同年7月、VQ30DETターボエンジンの廃止。
2008年2月、マイナーチェンジが施され、全長が5,120mmに。フェンダーミラーの設定を廃止しました。
2009年1月、一部改良でフードオーナメントを埋め込み式に変更。
2010年8月、生産終了で22年の歴史をいったん終了。

シーマ 5代目 HGY51型/2012年~2022年

2012年4月、1年9か月ぶりにハイブリッド専用車として復活。
2017年6月、マイナーチェンジで装備面を強化。
2019年12月、仕様向上で安全性能と環境性能を強化。
2022年8月、生産を終了。

シーマのモデルチェンジ遍歴
シーマのモデル 販売年表
初代 FPY31型 1988年~1991年
2代目 FY32型 1991年~1997年
3代目 FY33型 1996年~2001年
4代目 F50型 2001年~2010年
5代目 HGY51型 2012年~2022年

日本のセダンを代表するシーマが自動運転可能なEVに進化するかもしれない

シーマ

自動車業界の技術向上は瞬く間に行われ、近年に実装された安全装備は年々進化しています。燃料をガソリンから電気に置き換えるEVシフトや自動運転技術も2020年以降加速することから、シーマがモデルチェンジする時期は自動車にかかわる多くの変化を楽しめます。

かつては社会現象を起こすほど売れた日産シーマが、技術の粋を集めた自動運転を搭載する電気自動車(EV)に進化することを期待しましょう。