車購入の必要書類

車の購入に必要な書類一覧と自分で用意するもの、取得方法を解説

車を買うとき、自分で用意する書類はどれで、販売店が揃えてくれる書類はどれなのか。普通車と軽自動車の違い、印鑑証明書や住民票の取得方法、保管場所標章の廃止で変わった車庫証明の手続き、ローン購入時の所有者の扱いまで解説します。

車を購入するときに必要な書類一覧 新車と中古車、ローン別に解説

車を購入するとき、買い手が自分で用意しなければならない書類は思ったほど多くありません。ディーラーや販売店が代行してくれる手続きがほとんどで、買い手が準備するのは主に印鑑証明書・住民票・車庫証明の3種類です。

普通車か軽自動車か、新車か中古車か、現金かローンかによって必要な書類は少しずつ変わります。それぞれの違いと、取得にかかる日数・費用、2025年4月の制度変更で不要になった手続きまで、順を追って整理します。

車購入の必要書類は自分と販売店のどちらが用意するのか

購入時に動く書類は10種類ほどありますが、買い手が窓口へ出向いて取得するのはそのうち2〜3種類だけです。残りは販売店が作成・準備し、買い手は記名押印をするだけで済みます。どちらが用意するのかを先に把握しておくと、無駄な手配をせずに済みます。

書類・アイテム 普通車 軽自動車 用意する人
実印(普通車)/認印(軽自動車) 実印 認印 自分
印鑑登録証明書 必要 原則不要 自分
住民票の写し 原則不要 必要 自分
自動車保管場所証明書(車庫証明) 必要 地域により届出 自分(代行依頼も可)
委任状/申請依頼書 必要 必要 販売店
譲渡証明書(中古車) 必要 必要 販売店
自動車検査証(車検証) 必要 必要 販売店
自賠責保険証明書 必要 必要 販売店
リサイクル券 必要 必要 販売店

手続きの窓口も車種で分かれます。普通車の登録は運輸支局、軽自動車は軽自動車検査協会が担当し、車庫に関する手続きだけが警察署です。販売店に代行を依頼すれば、買い手が運輸支局や軽自動車検査協会へ出向くことはありません。

新車購入に必要な書類 軽自動車と普通車で異なる

普通車は法律上、不動産などと同じく資産として扱われるため、購入時には実印・印鑑証明書が必要です。一方、軽自動車は資産扱いではないため手続きが簡易で、認印と住民票で対応できます。

軽自動車の購入に必要な書類

  • 住民票抄本(発行後3ヶ月以内)
  • 認印(シャチハタ不可)
  • 自動車保管場所証明書(車庫証明)※不要な地域あり
  • 委任状(ディーラーに手続きを代行依頼する場合。販売店が用意)

普通車の購入に必要な書類

  • 印鑑登録証明書(発行後3ヶ月以内)
  • 実印
  • 自動車保管場所証明書(車庫証明)
  • 委任状(ディーラーに手続きを代行依頼する場合。販売店が用意)

印鑑証明書は1通で足りるのが一般的ですが、ローンを組む場合や販売店の社内規定によって2通求められることがあります。契約前に何通必要かを確認してから窓口へ行けば、取り直しの手間がかかりません。軽自動車は印鑑証明書と住民票のどちらか一方で手続きできるケースもあるため、こちらも事前確認が有効です。

中古車購入に必要な書類 譲渡証明書と車検証は販売店が用意

中古車を購入する場合も、必要な基本書類は新車と同様です。普通車なら実印・印鑑証明書・車庫証明・委任状、軽自動車なら住民票・認印・車庫証明・委任状を用意します。

中古車に特有の書類として「譲渡証明書」と「自動車検査証(車検証)」がありますが、いずれも販売店(売り主)が用意するものなので買い手が取得する必要はありません。前の所有者と直接会って書類を受け取る必要もなく、販売店がまとめて揃えてくれます。

譲渡証明書

前のオーナーから新しいオーナーへ所有権が移転したことを客観的に証明する書類です。名義変更の手続きに使用します。

自動車検査証(車検証)

車の所有者・使用者などが記載された公的証明書です。名義変更後は使用者欄が自分の名前になっていることを確認してください。任意保険の加入時にも写しが必要となります。

車検証は普通車が2023年1月から、軽自動車が2024年1月から電子化されており、交付されるのはICタグが貼られたA6サイズ相当の厚紙です。手にすると文庫本より少し大きい程度で、従来のA4サイズとの差に戸惑う人もいます。券面には自動車登録番号や車台番号などの基礎情報だけが記載され、有効期間の満了日・所有者の氏名住所・使用者の住所はICタグに記録される仕組みです。これらを確認したいときは、国土交通省が提供する車検証閲覧アプリでICタグを読み取ります。名義変更の結果を自分の目で確かめたい場合は、券面だけを見ても使用者欄が確認できるので、まずそこをチェックしてください。

このほか、自賠責保険証明書とリサイクル券も中古車には付いてきますが、どちらも販売店側が引き継ぎ手続きを行います。

ローンで車を購入する場合に必要な追加書類

マイカーローン(銀行)やディーラーローンを利用して車を購入する場合、通常の購入書類に加えて以下の書類が必要となります。一般的にディーラーローンより銀行のマイカーローンの方が審査基準が厳しく、収入証明書類を追加で求められるケースがあります。

本人確認書類

  • 運転免許証、マイナンバーカード、パスポートなど

収入・返済能力を示す書類

  • 源泉徴収票、確定申告書、納税証明書など

車の購入を証明する書類

  • 注文書、売買契約書など

本人確認書類は、住所・氏名・生年月日が記載されたものが求められます。従来の健康保険証は2025年12月1日で有効期限が終了しているため、現在はマイナンバーカードか、マイナ保険証を持たない方に交付される資格確認書が代わりになります。パスポートは2020年2月以降に発行されたものに住所欄がないため、単独では住所確認に使えません。手元の書類で足りるかどうかは、申し込み前に販売店か金融機関へ確認しておくと確実です。

審査で重視されるのは、安定した収入があるかどうかです。年収200万円以上、勤続年数1年以上が一つの目安になり、他社借入が多い場合や審査直前の転職があると通りにくくなる傾向があります。カードローンの契約枠は使っていなくても借入可能額として見られるため、不要なものは整理してから申し込むと審査が進みやすくなります。

ローン完済までは所有者が自分にならないケースがある

見落とされがちなのが、ローンで購入した車の名義です。ディーラーローンや信販会社のクレジットを利用した場合、完済するまで車検証の所有者欄には販売店や信販会社の名前が記載されます。これは「所有権留保」と呼ばれる仕組みで、買い手は使用者として登録されます。

この状態では、車を売却したり廃車にしたりする手続きが単独ではできません。完済後に「所有権解除」の手続きを行い、所有者を自分に変更して初めて自由に処分できるようになります。手続きには信販会社が発行する書類と、改めて取得した印鑑証明書が必要です。完済したまま手続きを忘れ、数年後に売却しようとして慌てるケースは珍しくありません。一方、銀行のマイカーローンは購入資金を借りる形式なので、最初から所有者欄が自分の名前になります。将来の乗り換えやすさまで含めて比べると、この差は見逃せません。

各書類の取得方法と注意点

買い手が自分で取得・準備する代表的な書類について、取得場所や費用・注意点を解説します。

印鑑登録証明書(印鑑証明書)

印鑑証明書は、登録した印鑑が本人のものであることを公的に証明する書類で、区役所・市役所・役場の窓口で申請・取得できます。発行手数料は自治体により異なりますが、1通300円程度が一般的です。マイナンバーカードを持っていればコンビニのマルチコピー機でも取得でき、こちらは200円程度と窓口より安く設定している自治体が多くあります。早朝から夜間まで利用できるため、平日に役所へ行きにくい場合の選択肢になります。

証明書を発行してもらうには、事前に印鑑を「実印」として登録しておく必要があります。実印登録は本人が顔写真付き身分証(運転免許証など)を持参して役所に出向けば、その日のうちに完了します。代理人による申請も可能ですが、委任状の提出が必要で手続きに数日かかる場合があります。

実印として登録できる印鑑には条件があり、ゴム印やシャチハタ、大量生産された既製品は認められない自治体もあります。氏名が変わる予定がある場合は、姓名を組み合わせた印鑑より名前のみの印鑑のほうが長く使えます。

自動車保管場所証明書(車庫証明)

車庫証明は路上駐車を防ぐための制度で、車の保管場所を管轄する警察署に申請して取得します。手数料は都道府県の条例で決まるため全国一律ではなく、2,000〜2,500円程度が目安です。東京都は窓口申請2,400円、大阪府は2,200円、広島県は2,300円といった具合に差があります。販売店に代行を依頼する場合の費用は、手数料込みで10,000〜20,000円程度が相場です。

手続きで大きく変わったのが保管場所標章の扱いです。2025年4月1日に自動車の保管場所の確保等に関する法律が改正され、リアガラスに貼る丸いシール(保管場所標章)の交付と表示義務が廃止されました。これにより標章交付手数料が不要になり、申請書も1枚綴りの新様式に変わっています。すでに貼ってある古いシールは剥がして構いません。ただし標章がなくなっただけで、車庫証明の申請そのものは引き続き必要です。

取得するには以下の条件を満たす必要があります。

  • 使用の本拠の位置(自宅や事業所)から直線距離で2km以内の駐車スペースであること
  • 申請した駐車スペースに自車を保管できる十分な広さがあること
  • 道路以外の場所であること
  • 駐車スペースの所有者が明確であること
  • 申請書類に不備がないこと

自分が所有する駐車場を使う場合は「保管場所使用権原疎明書面(自認書)」、賃貸駐車場を使う場合は管理者や管理会社に「保管場所使用承諾証明書」への記入・押印を依頼します。賃貸借契約書の写しで代用できる地域もありますが、保管場所の位置と契約期間、当事者の記名押印が記載されていることが条件です。

あわせて提出するのが「所在図・配置図」です。所在図は地図アプリを印刷したもので足りる警察署が多く、配置図は駐車スペースの間口と奥行き、前面道路の幅を手書きで記入します。実際に書いてみると、間口の実寸を測っていないと埋められない欄があることに気づきます。メジャーを持って駐車場で寸法を控えてから作成すると、一度で受理されます。

受付は平日のみで、申請と受取で警察署へ2回出向く必要があります。交付までの日数は3日から1週間程度。発行された証明書はおおむね1ヶ月以内に登録手続きへ使う必要があるため、取得が早すぎても期限切れになります。承諾証明書の押印を管理会社に依頼する期間も含めると、契約から納車までのスケジュールの中で最も時間が読みにくい書類です。手続きが煩雑に感じる場合は販売店への代行依頼も選択肢です。

軽自動車は車庫証明が不要な地域がある

軽自動車の場合、以下に該当する地域に住んでいる方は保管場所の届出が必要です。それ以外の地域では、車庫に関する手続き自体が不要です。

  • 人口10万人以上の自治体
  • 都道府県庁所在地の自治体
  • 東京・大阪の中心部から30km圏内の自治体

普通車では車の購入前に車庫証明を取得する必要がありますが、軽自動車は購入後の届出で構いません。ただし登録から15日以内という期限が定められているため、納車後は早めに手続きを済ませましょう。届出の手数料は標章の廃止にともなって不要になった地域が多く、残っている地域でも500円程度です。取り扱いは都道府県で異なるため、管轄の警察署で確認してください。

車庫証明はオンラインでも申請できるか

国土交通省の自動車保有関係手続のワンストップサービス(OSS)を使えば、車庫証明の申請から検査登録、税金や手数料の納付までをインターネット上で一括して行えます。24時間365日受け付けており、電子申請の手数料は窓口より100〜200円程度安く設定されている地域が多くあります。

一方で、車庫証明だけを単独でOSS申請することはできません。登録手続きとセットで申請する仕組みのため、個人が自分の車庫証明だけを取りたい場合は窓口申請になります。電子署名用のマイナンバーカードとICカードリーダーも必要です。実務上は販売店や行政書士が代理申請に使う場面が中心で、買い手が自分で使うハードルは高めです。

委任状

委任状は、運輸局への登録手続きをディーラー等に代行依頼する際に必要な書類です。委任状は販売店が用意するものなので、買い手が自分で取得する必要はありません。普通車の場合は実印での捺印が必要です。軽自動車では委任状ではなく「申請依頼書」という書式が使われ、認印で手続きできます。

住民票(軽自動車購入時)

軽自動車を購入する際に必要な住民票は、区役所・市役所・役場の窓口で取得できます。発行手数料は1通300円程度。本人が取得する場合は本人確認書類(免許証など)が必要で、代理人に依頼する場合は委任状が必要です。マイナンバーカードを持っていればコンビニのマルチコピー機でも取得でき、現在は大半の自治体が対応しています。

取得時に注意したいのが、マイナンバーの記載有無です。車の購入手続きで使う住民票は「マイナンバーの記載なし」を選んでください。番号が記載された住民票は販売店で受け取ってもらえず、取り直しになります。窓口の申請書にも、コンビニ交付の画面にも選択欄があるので、申請時に確認しておきましょう。発行後3ヶ月以内という条件も印鑑証明書と同じです。

書類を準備するタイミングと納車までの流れ

書類は一度に揃える必要はなく、段階ごとに求められるものが変わります。順番を知っておくと、取得が早すぎて有効期限を切らす失敗を避けられます。

  1. 来店・見積もり時:運転免許証などの本人確認書類があれば足ります
  2. 契約時:普通車は実印と印鑑証明書、軽自動車は認印と住民票を提出します
  3. 契約後:車庫証明を申請します。交付まで3日〜1週間かかるため、ここが最も時間を要します
  4. 登録手続き:販売店が運輸支局または軽自動車検査協会で登録を行います
  5. 納車時:残金の支払い方法、印鑑、本人確認書類を持参します

印鑑証明書と住民票の有効期限は発行後3ヶ月、車庫証明はおおむね1ヶ月です。契約前に先回りして全部取得すると、納期が延びた場合に取り直しが発生します。契約の目処が立ってから動き始めるほうが無駄がありません。

納車までの期間は車種と生産状況で大きく変わります。在庫から選べる中古車は書類が揃えば1〜2週間で引き渡しとなる一方、受注生産の新車は数ヶ月、人気車種では半年以上待つ場合もあります。現在乗っている車の車検満了日が近い場合は、納期の見込みを契約前に確認しておかないと、代車や一時的な延長が必要になります。

法人名義や代理人が手続きする場合に必要な書類

個人の購入とは別に、名義や手続きする人が変わると書類も変わります。該当する場合は早めに準備を始めてください。

  • 法人名義で購入する場合:法人の印鑑証明書と代表者印、履歴事項全部証明書(登記簿謄本)が必要です。支店や営業所に配置する車は、所在を確認できる書類を求められることもあります
  • 代理人が書類を取得する場合:印鑑証明書は本人以外が取得するとき委任状が必要です。住民票も同様で、同一世帯であれば委任状なしで取得できる自治体があります
  • 未成年が購入する場合:親権者の同意書と、親権者の印鑑証明書が必要になります。ローンを組む場合は親権者が連帯保証人になるのが一般的です
  • 車庫の名義が家族の場合:駐車場の所有者が同居の家族であれば、その家族に保管場所使用承諾証明書を記入してもらいます

納車後に必要になる手続きと書類

引き渡しを受けたら終わりではなく、その日のうちに済ませておきたい手続きがあります。

最優先は任意保険(自動車保険)です。自賠責保険は対人賠償のみで支払限度額が決まっており、対物事故や車両の損害は補償されません。任意保険は納車日に間に合うよう、事前に手続きを完了させておく必要があります。加入時には運転免許証と車検証が求められ、車検証は納車の数日前に販売店から写しをもらえます。他社から乗り換える場合は現在の保険証券も用意すると、等級の引き継ぎがスムーズです。前の車から乗り換えるときは、納車日に合わせて車両入替の手続きを忘れないでください。

軽自動車で保管場所の届出が必要な地域に住んでいる場合は、登録から15日以内に警察署へ届け出ます。あわせて、車検証と自賠責保険証明書は車載が義務づけられているため、専用ケースに入れてダッシュボードやサイドポケットに保管しておきましょう。電子車検証は券面に有効期間が記載されないため、車検証閲覧アプリをインストールしておくと、満了日の60日前と30日前に通知を受け取れます。

車購入に必要な書類の多くはディーラーが代行 まとめ

車購入時に買い手が自分で用意する書類は、普通車なら実印・印鑑証明書・車庫証明、軽自動車なら認印・住民票(地域により保管場所の届出)です。委任状や譲渡証明書、車検証、自賠責保険証明書などはディーラー・販売店が準備してくれます。

手続きで最も時間が読みにくいのは車庫証明です。駐車場の管理会社から承諾証明書をもらい、所在図と配置図を作り、警察署へ2回出向くという流れを逆算して動けば、納車日に間に合わないという事態は避けられます。マイナンバーカードがあれば印鑑証明書も住民票もコンビニで取得できるため、平日に役所へ行く時間が取れない場合は先にカードを用意しておくと、準備全体が一気に楽になります。