オデッセイのフルモデルチェンジを予想!歴代モデルの周期から探る上級ミニバンの行方
オデッセイは3列シートを備えた7人乗りのミニバンで初代から4代目までは前後ともヒンジドアのロールーフミニバンとして発売され2013年からの5代目はリアドアに両側スライドドアを採用したハイルーフミニバンとして生まれ変わっています。
2021年12月にモデルチェンジせず日本市場から消滅しましたが、2023年12月に待望の復活。初代から5代目までのモデルチェンジ・マイナーチェンジ周期を見ながら、6代目オデッセイのフルモデルチェンジ時期を予想していきましょう。
オデッセイがマイナーチェンジして2023年12月に復活 重厚感のあるBLACK EDITIONをラインナップ
2023年の復活で新タイプBLACK EDITIONを設定
5代目オデッセイは2021年12月生産終了しましたが、2023年12月8日待望の復活。予約受付は2023年秋から開始していました。
今回導入するオデッセイは中国市場で展開する広汽ホンダのオデッセイで、日本で販売していたオデッセイの兄弟モデルです。
オデッセイのエクステリア
正面からみたオデッセイ
2023年のオデッセイもフラッグシップミニバンらしい豪華なインテリア
エクステリアは精錬をコンセプトにした日本仕様に刷新し、フロントのグリルやサイドミラー・専用ホイールをブラック基調に変更しプレミアムなイメージを際立たせる新タイプのEX BLACK EDITIONも設定。
また2021年のマイナーチェンジで初採用したジェスチャーコントロールパワースライドドアは廃止されました。
2023年オデッセイ BLACK EDITIONの装備
- 専用エクステリア
- 専用インテリア
- 2列目両側アームレスト付4ウェイパワーシート(リクライニング / オットマン)
- 2列目シートセンターテーブル(折りたたみ式、ドリンクホルダー付)
- 2列目シートヒーター
- ワイヤレス充電器
- USBチャージャー(Type-A / 急速充電対応タイプ2個付)
- USBチャージャー(Type-C / 急速充電対応タイプ2個付)
- 自動防眩ルームミラー
- エレクトリックギアセレクター
- 減速セレクター
- 本革シート&インテリア
- 予約ロック付ハンズフリーアクセスパワーテールゲート
- LEDシーケンシャルターンシグナルランプ
- 運転席8ウェイ&助手席4ウェイパワーシート
- 運転席&助手席シートヒーター
- トリプルゾーンコントロール
- フルオートエアコンディショナー
- マルチビューカメラシステム
- 運転席大型アームレスト
- センターコンソールボックスなど
ブラックのハニカムメッシュグリルでスポーティな印象に変化
オデッセイのディーラーオプションも充実しているようで、ハニカムメッシュの専用フロントグリル、ブラックエンブレム、マルチメディア機能を強化する15.6インチリヤ席モニターや最大11.4のHonda CONNECTナビなどを用意します。
2023年オデッセイのディーラーオプション
- 専用フロントグリル
- ブラックエンブレム
- リア席モニター(15.6インチ / 12.8インチ)
- Honda CONNECTナビ(11.4インチ / 9インチ)など
パワートレインは2.0Lの直列4気筒エンジン+モーターのハイブリッドシステムe:HEVの1本で、駆動方式もFF(フロントエンジン・フロント駆動)のみで4WDは設定しません。
グレードはアブソルート、アブソルートEX、ブラックエディションの3種類を用意。
オデッセイを中国から日本に輸入するにあたり、仕様を変更する必要があります。上級グレードのみ設定すること、ガソリンモデルがないことから2023年に復活するオデッセイは日本で販売していたモデルより値上げされています。
グレード | 値段 |
---|---|
e:HEV アブソルート | 4,800,400円~ |
e:HEV アブソルート EX | 5,000,600円~ |
e:HEV アブソルート EX ブラックエディション | 5,164,500円~ |
オデッセイが2023年9月頃に日本市場復活 ベースモデルは中国東風本田のエリシオンに
オデッセイの兄弟車種として中国で販売する新型エリシオン
オデッセイは2021年に廃止されましたが、ラージミニバンを待ち望むユーザーの声に応える形で、中国の東風本田で展開するエリシオンを新型オデッセイとして日本に逆輸入することが報道されました。
2023年9月頃に日本デビューする新型エリシオンは、2021年に東風本田でデビュー。
日本でも販売していたオデッセイの兄弟車種で、エクステリアはブラックガーニッシュを多用したスポーティな外観が特徴。
ジェスチャーコントロール パワースライドドア、2列目パワースライドシートなど、2020年にビッグマイナーチェンジしたオデッセイの先進機能も搭載しています。
パワートレインは2.0Lエンジンとモーターを搭載するi-MMDハイブリッドシステムを採用。日本導入時のパワートレインは2.0Lのe:HEVのみになると予想されます。
2023年に投入するオデッセイは中国のエリシオンからフロントマスクを中心に、エクステリアなどが刷新される可能性があるようです。
オデッセイ・レジェンド・クラリティが2021年内で生産終了することが決定
オデッセイが2021年で生産終了することが決定。
オデッセイは2020年11月5日にビッグマイナーチェンジを行いましたが、ライバルのアルファードなどに販売台数は敵わないことから、日本市場撤退の噂が広がっていました。
今回はオデッセイの販売不振以外にも生産工場の狭山完成車工場が閉鎖することも関係していて、オデッセイと同じ完成向上で生産されていたレジェンドとクラリティも2021年に生産終了。
主戦場の海外では販売台数も好調で、次期モデルも目撃されていることから、今後は海外で力を注ぐことになります。
しかしオデッセイの生産終了はもったいない、という声も多いようで、北米市場で販売しているオデッセイを逆輸入する形で日本市場へ販売できないか、という計画や、オデッセイの後継車種として、2021年に発売された新型ヴェゼルに似た上級ミニバンを、アルファードやエルグランドの対抗として2023年頃に投入する、という噂もあるようです。
歴代モデルはマイナーチェンジから2年後に全体では5年周期でモデルチェンジしていることが多い
2022年にフルモデルチェンジが予想される次期オデッセイは北米版に近いエクステリアになると考えられる
オデッセイは初代モデルが1994年に発売され20年以上の歴史がある車種です。初代モデルは3列シートを備えたミニバンだが、ロールーフで前後ともヒンジドアという異彩を放つスタイリングで大ヒットを飛ばした車種です。
「ミニバンにはスライドドア」が常識だったスタイリングを大幅に変えたオデッセイは、4代目までそのスタイルを貫き2013年からはエリシオンの意志を継ぐように両側スライドドアを装備したハイルーフミニバンへとフルモデルチェンジしました。
1994年10月 | 初代オデッセイ発売 |
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1997年8月(2年10ヶ月) | マイナーチェンジで後期型へ |
1999年12月(2年4ヶ月) | 2代目オデッセイ発売 |
2001年11月(1年11ヶ月) | マイナーチェンジで後期型へ |
2003年10月(1年11ヶ月) | 3代目オデッセイ発売 |
2006年4月(2年6ヶ月) | マイナーチェンジで後期型へ |
2008年10月(2年6ヶ月) | 4代目オデッセイ発売 |
2011年10月(3年) | マイナーチェンジで後期型へ |
2013年11月(2年1ヶ月) | 5代目オデッセイ発売 |
2017年11月(4年) | マイナーチェンジで後期型へ |
2022年(5年) | 6代目オデッセイ発売? |
代替わりする周期は4年・3年10ヶ月・5年・5年1ヶ月と、およそ4年から5年の間に行われていて、後期型からモデルチェンジまでは、2年4ヶ月・1年11ヶ月・2年6ヶ月・2年1ヶ月と、およそ2年後に行われています。
この法則を5代目オデッセイに当てはめると、6代目へのフルモデルチェンジは2022年になるのではないかと考えられます。
モデル周期を照らし合わせた6代目の販売時期
- モデルチェンジ周期(4年から5年):2018年11月
- マイナーチェンジ周期(約4年):2022年
エクステリアはキープコンセプトでアルファードやエルグランドのようなハイルーフミニバンに
5代目となったオデッセイは、後部ドアに両側スライドドアを装備しオデッセイ発売と同時に販売終了したエリシオンの後継モデルとなる形になりました。SUVやハイルーフミニバンが流行っている日本では、ロールーフミニバンの需要は少なくなってきていて、オデッセイが再びロールーフになる可能性はほとんどないでしょう。
ボディサイズは拡大しても少しばかりで、北米版のオデッセイであるラグレイト並みになるとは考えられません。全長4,850mm・全幅1,820mm・全高1,680mmの3ナンバーサイズで、長く大きくなっても2cmくらいの幅に収まるでしょう。
エクステリアのほかに顔つきもそのままになると考えられ、ステップワゴンスパーダのように導光タイプのポジションライトなどが装備されると予想します。
安全装備も引き続き装備して視界も高いので安心感のある運転フィーリング
安全装備のホンダセンシング(Honda SENSING)はもちろんのこと、ハイルーフミニバンになったことによる視界の高さも相まってとても運転しやすい車となっています。ハイブリッド車のみに搭載されている渋滞追従機能付きのクルーズコントロールは、ガソリン車にも拡充されるものと考えられより安全で安心感のあるファミリーカーとなるでしょう。
予防安全パッケージのホンダセンシングは、自動ブレーキのほかに誤発進抑制機能や歩行者事故低減ステアリングなど、事故を防ぐ・被害を軽減する機能や、渋滞追従機能のついたクルーズコントロールなど快適に運転できる装備がパッケージングされたものです。
以前のオデッセイはロールーフでコンパクトカーやセダンなどの乗用車と同じ目線でしたが、ハイルーフミニバンになったことによりSUVやハイトールワゴンなどと同等の目線を手に入れ、上から見下ろすように運転できるので視界も広く隅々まで確認しながらドライブすることができます。
ライバル車となったトヨタ・エスティマのモデルチェンジ時期に合わせてくるかもしれない
トヨタのロングセラーミニバンといえばエスティマで、初代は1990年に発売されています。しかしエスティマはモデルチェンジを控えているという噂もありながら2019年に廃止されました。
5代目となったオデッセイはハイルーフミニバンとなりハイブリッドエンジンも手に入れ、トヨタのエスティマとコンセプト・スペックともにライバル車となっています。エスティマは2022年頃にガソリンエンジンを廃止しハイブリッド専用と、水素を使った燃料電池車(FCV)の2本立てのラインナップになり復活するのではないかと予想されています。
そのエスティマのフルモデルチェンジ時期に合わせてホンダのオデッセイもフルモデルチェンジを発表・販売するのではないかと考えられています。
ギリシャ神話のオデュッセイアを語源とするオデッセイのモデルチェンジ遍歴
オデッセイはホンダが販売する大型のミニバン型乗用車で、一度日本国内での販売を終了しましたが、2023年12月、中国からの逆輸入という形で復活を果たしました。
オデッセイ 初代 RA1/2/3/4/5型(1994年~1999年)
1994年10月、初代オデッセイが販売を開始しました。予想外の大ヒットとなり、生産ラインが増強されたというエピソードがあります。グレード体系は「B」「S」「L」の3グレード。
1996年1月、一部改良でシフトレバーの形状を変更し、最上級モデルの「エクスクルーシブ」が追加されました・9月にはマイナーチェンジ。グレード「M」を追加。
1997年8月、マイナーチェンジを実施。エンジンの変更やフロントグリルにフェイスリフトを施しました。「エクスクルーシブ」を廃止。10月、J30A型エンジンを搭載した「プレステージ」を新たに追加しました。12月、特別仕様車「エアロスピリット」を発売。
1998年5月、ブラウンのインテリアカラーの特別仕様車「リミテッド」を発表。11月には新グレードの「ファインスピリット」「VGツーリング」を発売。
1999年5月、特別仕様車「ナビスピリット」を、8月には特別仕様車「スマートスピリット」を発売。12月、2代目と入れ替わりのため販売を終了しました。
オデッセイ 2代目 RA6/7/8/9型(1999年~2003年)
1999年12月、フルモデルチェンジでスポーティになり、2代目オデッセイになりました。グレードは「S」「M」「L」の3グレードを設定。中国やオーストラリアでも展開されました。
2000年8月、オーディオレス仕様の「MQ」を追加。
2001年2月、特別仕様車「サウンドスピリット」を発表。11月にはマイナーチェンジと同時にスポーティモデルの「アブソルート」を発売。
2002年10月にマイナーチェンジで「S」を除く全グレードに、フロントスカートとサイドプロテクターを採用。
2003年2月、特別仕様車「プレミアムサウンドスピリット」を、5月には特別仕様車「アブソルートリミテッド」「ファインスピリット」を発売。10月、3代目と入れ替わりのため販売を終了しました。
オデッセイ 2代目 北米仕様 RL1型(1999年~2004年)
1999年6月、カナダで生産した北米市場向けのオデッセイが「ラグレイト」の名前で販売されました。
2001年11月と2003年にマイナーチェンジを実施。2005年12月に販売を終了しました。
オデッセイ 3代目 RB1/2型(2003年~2008年)
2003年10月、フルモデルチェンジで社名ロゴが「ODYSSEY」から「OdyssEy」に変更。2004年12月、一部改良。
2005年6月、特別仕様車「HDDナビ エディション」を発表。10月に一部改良を実施し、廉価グレードの「S」を廃止。特別仕様車「M・エアロエディション」を発売。
2006年4月、マイナーチェンジを実施し、内外装のデザインを変更。「M」に「エアロパッケージ」を追加設定しました。
2007年2月、一部改良。8月、「L・Kパッケージ」を追加し、同時に特別仕様車「エアロ HDDナビ スペシャルエディション」を発表。
2008年10月、4代目と入れ替えのため販売を終了しました。
オデッセイ 3代目 北米仕様 RL3型(2005年~2010年)
2005年にモデルチェンジを実施し、グレード体系は「LX」「EX」「EX-L」「Touring」のラインナップ。2008年にはフェイスリフトを実施。
オデッセイ 4代目 RB3/4型(2008年~2013年)
2008年10月にフルモデルチェンジで4代目になりました。2009年9月、一部改良で装備内容を「M」をベースに見直し。
2011年10月、マイナーチェンジを実施し、フロントグリルとリア昆布ネーションランプのデザインを変更。グレードも「M・S」「M」「M エアロパッケージ」「Li」「アブソルート」の5グレードに整理されました。
2013年11月、5代目と入れ替えのため販売を終了しました。
オデッセイ 4代目 北米仕様 RL5型(2010年~2017年)
2010年秋より、2011年モデルとして発売。アメリカでの開発・生産となり、開発チームからは「アメリカンオデッセイ」と呼ばれています。2012年11月には韓国でも販売が開始されました。
オデッセイ 5代目 RC1/2/4型(2013年~2022年/2023年~)
2013年11月、両側スライドドアを採用してフルモデルチェンジ。標準モデルではベーシックグレードの「B」、充実グレードの「G」、上級グレードの「G・EX」、アブソルートではベースの「ABSOLUTE」と最上位モデルの「ABSOLUTE・EX」のラインナップです。
2014年5月、新グレード「G・エアロパッケージ」を追加。8月には中国で新型オデッセイの販売を開始し、9月には香港で「ABSOLUTE」に相当する物グレード設定で販売を開始。10月にはオデッセイ発売20周年記念の特別仕様車「ABSOLUTE・20th Anniversary」を発売。
2015年1月、一部改良で安全性能の向上と廉価タイプの「B」を廃止。6月には台湾向けが発売。9月には特別仕様車「ABSOLUTE・Advance」、「ABSOLUTE・EX Advance」を発売。
2016年2月、ハイブリッドモデルを追加し、ガソリンモデルを一部改良。ハイブリッドモデルに初採用の「SPORT HYBRID i-MMD」を搭載。
2017年11月、マイナーチェンジを実施。タイプ体系では「HYBRID」と「HYBRID ABSOLUTE Honda SENSING EXパッケージ」が「HYBRID Honda SENSING」と「HYBRID ABSOLUTE・EX Honda SENSING」に名称を変更。ガソリンモデルでは「G」系を全て「G・AERO Honda SENSING」に集約。「ABSOLUTE」系は「ABSOLUTE・EX Honda SENSING」以外、全て「ABSOLUTE Honda SENSING」に集約。
2020年11月、マイナーチェンジでフロントフェイスを刷新。スポーツ仕様の「ABSOLUTE」のみにラインナップが集約され、「ABSOLUTE」「ABSOLUTE EX」「e:HEV ABSOLUTE」「e:HEV ABSOLUTE EX」のラインナップになりました。
2021年6月、狭山工場の閉鎖にともない、日本仕様車の生産終了を発表。
2022年9月、販売を終了。
2023年12月、一部改良モデルとして、中国からの逆輸入という形で日本国内での販売を再開。「e:HEV ABSOLUTE」「e:HEV ABSOLUTE・EX」「e:HEV ABSOLUTE・EX BLACK EDITION」の3タイプの展開となります。
オデッセイ 5代目 北米仕様 RL6型(2018年~)
2017年北米国際自動車ショーで北米仕様が発表されました。精悍でエレガントなスタイルになっています。2023年にはメキシコで「ツーリング」のみの設定に、「ブラックエディション」が投入されました。
オデッセイのモデル | 販売年表 |
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初代 RA1/2/3/4/5型 | 1994年~1999年 |
2代目 RA6/7/8/9型 | 1999年~2003年 |
2代目 北米仕様 RL1型 | 1999年~2004年 |
3代目 RB1/2型 | 2003年~2008年 |
3代目 北米仕様 RL3型 | 2005年~2010年 |
4代目 RB3/4型 | 2008年~2013年 |
4代目 北米仕様 RL5型 | 2010年~2017年 |
5代目 RC1/2/4型 | 2013年~2022年/2023年~ |
5代目 北米仕様 RL6型 | 2018年~ |
モデルチェンジ後の6代目オデッセイはハイルーフミニバンをキープして北米オデッセイ寄りのデザインか
高級セダンのアコードやスポーツタイプのシビックなど、海外で先行発売されている車種が日本仕様でモデルチェンジするなど日本では少し遅れて導入することが多く、日本仕様の6代目オデッセイも北米仕様のオデッセイ寄りのデザインになるのではないかと予想されています。
フルモデルチェンジ時期は2023年になると予想。
予防安全パッケージのホンダセンシング(Honda SENSING)を搭載し、視点も高く運転しやすいオデッセイは、安心して家族を乗せてドライブできる車となります。