アキュラが販売する新車購入できる現行モデル7車種を完全網羅
アキュラはホンダが海外展開する高級自動車ブランドで、トヨタのレクサス、日産のインフィニティのような存在です。北米市場を中心に展開していて、中国市場にも専売車を1車種販売しています。
日本市場でもアキュラで取り扱うスポーツカーのNSXや、アキュラのフラッグシップセダンRLXがホンダのレジェンドとして販売しているなど、馴染みのある車種も揃っています。
ホンダの高級自動車ブランド「アキュラ」の成り立ちなどの歴史、海外で新車購入できる販売中の現行車種一覧を解説します。
アキュラの歴史は1986年に北米市場(アメリカ市場とカナダ市場)からスタート
アキュラは北米市場で展開するホンダの高級自動車ブランド
アキュラの歴史は北米市場をターゲットにして1986年に誕生しました。ホンダは大衆車のシビックやアコードが大ヒットしていましたが、高級自動車ブランドがなかったため、アキュラではスポーツカーのインテグラ(インテグラは2022年に復活予定で日本市場にも導入する可能性あり)とレジェンドの販売からスタートしました。
現在では北米市場で6車種、中国市場専売車が1車種の計7車種を販売しています。
ホンダのHを逆にしてAにしたエンブレムが特徴で、正確さを意味するAccuracyを連想する「アキュラ」という名前がブランド名の由来です。また「Aを頭文字にすることで他の自動車メーカーと並べたときに一番先頭にくるようにした」とも言われています。
車名の後ろにある「LX」はセダンに付くアルファベットで、「DX」がSUVに付くアルファベットになっています。
アキュラILXはシビックをベースにしたアキュラブランドのエントリークラスセダン
シビックベースのILXはアキュラブランドでも購入しやすい価格が魅力
アキュラILXはアキュラブランドのエントリーセダンで25,900USドル(日本円で約2,866,800円)と300万円をきる販売価格になっています。ホンダが北米市場で販売するシビックやインサイトなども300万円前後の価格帯のため、とても購入しやすいモデルです。
ILXのベース車両は9代目シビックで、2018年にはフェイスリフトを行いフロントグリルにアキュラのデザインアイコン「ダイヤモンド・ペンタゴン・グリル」を採用しました。
全長 | 4,549mm |
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全幅 | 1,793mm |
全高 | 1,412mm |
ホイールベース | 2,670mm |
アキュラTLX/TLX-Lは快適装備や安全装備が充実したミドルシップセダン
TLXはアメリカやカナダやメキシコで販売 TLX-Lは中国専売モデル
アキュラTLXはラインナップではミドルシップセダンに位置していて、ロングホイールバージョンTLX-Lも中国市場専売車として販売しています。全幅は1,854mmで、日本でもぎりぎり取り回せるサイズになっています。
洗練されたラグジュアリーとスポーツを融合したのが特徴で、高級ブランドらしく安全装備・快適装備も充実しています。陰影が楽しめる立体的なエクステリアとアキュラと一目でわかる個性的なグリルを持っています。
全長 | 4,833mm(TLX-L:4,981mm) |
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全幅 | 1,854mm |
全高 | 1,447mm |
ホイールベース | 2,776mm(TLX-L:2,900mm) |
アキュラ「TLX」の2023年改良モデルはフロントマスクのイメージを刷新させてデジタライズされたコックピットの完成度を高めた
「TLX」の2023年改良モデルの外観はエンジンの冷却効果も備える「オープンサーフェス・ダイヤモンド・ペンタゴン・グリル」を特徴とする
ホンダは2023年11月に、海外市場向けに展開している高級スポーツセダンである「TLX(UB5/6/7型)」の内外装などの強化を行った改良モデルを誕生させた事を発表した。
「TLX」の2023年モデルは、アキュラブランドで定着化していた、ダイヤモンド・ペンタゴン・グリルのフレームレスバージョンとも言える、エンジンの冷却効果も優れるオープンサーフェス・ダイヤモンド・ペンタゴン・グリルを採用し、4連LEDヘッドライトJewelEyeなどのパーツを組み合わせて、フロントマスクのイメージを刷新させた。
同車は、空気抗力低減化に貢献するグロスブラックリアスポイラーや、デザイン性も優れた大型デュアルラウンドエキゾーストフィニッシャーを装備させて、高級スポーツセダンに相応しい貫禄ある躍動感をバックビューに与えている。
「TLX」の2023年改良モデルでは12.3インチのセンタースクリーンを中心に据えたデジタルコックピット空間を完成させている
「アキュラTLX」の2023 年改良モデルの室内空間では、先進の運転支援システムAcuraWatchの諸設定を行えるほか、ドライバーのニーズに応えてくれる機能性を備えた12.3インチマルチインフォメーションディスプレイをデジタライズされたコックピット空間の中心に据えて、メータークラスター等の装備によって運転時の臨場感を引き上げている。
同車は、置くだけでスマホを充電できるワイヤレス充電パックを用意して、アマゾンの音声アシスト「アレクサ(Alexa)」を標準装備させる事や、リヤシートに着座する方のためにセンターコンソールの後方部にUSB-C充電ポートを2基設置する事で、乗員の利便性を高めている。
従来モデルよりもダウンサイジングが行われた2.0L 直列4気筒ガソリンターボエンジンを搭載する「TLX」は、最高出力は272hpの走りのポテンシャルを備えている。
エンジン | 2.0L 直列4気筒ガソリンターボ |
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最高出力 | 272hp/6,500rpm |
最大トルク | 38.7Kgm/1,600~4,500rpm |
追加設定された「TLX Type-S」はエアロパーツの空力効果をアップさせて専用の3.0Lターボエンジンを搭載して最高出力は355hpを実現させる
TLXの高性能グレード「タイプS」の2023年モデルは、ピレリのP7オールシーズンタイヤに、ベルリーナブラック塗装を施した20インチホイールを組み合わせて足回りを強化する
2023年11月にホンダは、第2世代「TLX」の内外装を許可させた改良モデルに加え、高性能グレードにあたる「TLX Type-S」においても改良を施した新型モデルを誕生させた事を発表した。
マイナーチェンジが実施されて誕生した「TLX Type-S」の2023年モデルでは、リヤデッキリキッドスポイラーや、フロントインテークグリル等のエアロパーツの空力低減化特性を引き上げ、バネ下重量を最小化させるなどの改良を加える事で、最上級グレードに相応しい、乗り心地も優れる更なるスポーティな走りを実現している。
「TLX Type-S」の2023年モデルは、タービンの直径を小さくして、ターボラグを最小化させる等の技術力が導入される専用開発された3.0L V型6気筒ガソリンターボエンジンを搭載している
専用開発された3.0L V型6気筒ガソリンターボエンジンを装備する「TLX Type-S」の2023年モデルのパワーユニット機構では、鍛銅製クランクシャフトを高精度化させて、タービンの直径を小さくさせる事でアクセルレスポンスを引き上げて、ピストンリングキャリアには、高密度化させたNiレジストを配置させる事で耐摩擦特性を強めて、最高出力は355馬力のハイパフォーマンスを発揮するマシンでの走りを楽しませる。
エンジン | 3.0リッター V型6気筒ガソリンターボ |
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最高出力 | 355hp/5,500rpm |
最大トルク | 49Kgm/1,400~5,000rpm |
アキュラRLXは日本ではレジェンドとして販売するアキュラブランドのフラッグシップセダン
RLXはレジェンドと兄弟車でアキュラを代表するフラッグシップセダン
アキュラRLXは日本で販売するレジェンドにあたり、アキュラ・ホンダ両ブランドのフラッグシップセダンです。アキュラブランドの発足当時からラインナップしていた「アキュラ・レジェンド」の流れを受け継ぐ長寿モデルです。
3つの高出力モーターとエンジンを組み合わせた3.5LスポーツハイブリッドSH-AWD(採用車種はRLX・MDX・レジェンドのみ)を搭載する車種で最先端の技術を投入しています。販売価格はスポーツタイプのNSXを除き最高額の54,900USドル(日本円で約6,076,800円)から販売しています。
全長 | 4,982mm |
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全幅 | 1,890mm |
全高 | 1,465mm |
ホイールベース | 2,850mm |
アキュラCDXはアキュラブランド唯一の中国市場専売コンパクトSUVモデル
アキュラが中国市場で専売するCDXはヴェゼルベースのSUV
アキュラCDXはエントリークラスのSUVですが、アキュラが主戦場にする北米では販売しておらず、中国仕様専売車になっています。北米で販売するコンパクトSUVのRDXよりもサイズは小さく、取り回しやすさはアキュラでもトップクラスです。
日本でも販売するコンパクトSUVのヴェゼルをベースに開発されていて、ハイブリッドエンジンも用意しています。
2017年にはアメリカ市場へ投入することを検討する、という話もあったため2019年以降にアキュラの入門SUVとしてアメリカ市場に導入するかもしれない注目車種です。
全長 | 4,496mm |
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全幅 | 1,840mm |
全高 | 1,615mm |
ホイールベース | 2,660mm |
アキュラRDXはホンダのミドルサイズSUV「CR-V」をベースに開発
アキュラの車種の中でもっとも日本のファンが多いRDX
アキュラRDXはホンダでも発売するミドルサイズSUVのCR-Vをベースに開発したモデルです。ベースはCR-Vですがミッションは10速ATを採用するなど豪華仕様になっています。
日本では少し大柄なボディサイズですが、逆輸入を希望する方が多くアキュラのSUVラインナップで一番人気のあるモデルです。中核を担うSUVなので安全装備も充実していて、高品質ながらリーズナブルな価格でコストパフォーマンスの高さが大きな魅力です。
全長 | 4,744mm |
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全幅 | 1,900mm |
全高 | 1,669mm |
ホイールベース | 2,751mm |
アキュラMDXは3列7人乗り仕様があるフルサイズフラッグシップSUV
MDXは最新の安全装備や自動運転支援技術を搭載
アキュラMDXは3列7人乗り仕様を持つフラッグシップSUVです。初代は日本でも販売されていたオデッセイの北米仕様をベースにしたSUVでしたが、2016年のフルモデルチェンジを経て、アキュラブランドのトップに位置するにふさわしいエクステリア・インテリアになりました。
フラッグシップセダンのRLXと同じ3.5LスポーツハイブリッドSH-AWDを採用して、底から湧き上がるようなトルクを生み出したパワフルな走りが魅力です。
安全装備は最新式を採用、レーンキープアシストや路外逸脱抑制機能など自動運転支援技術も惜しみなく投入しています。
全長 | 4,917mm |
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全幅 | 1,961mm |
全高 | 1,717mm |
ホイールベース | 2,819mm |
日本市場で2007年終売のインテグラが北米アキュラブランドで復活
北米で販売する5代目インテグラ
インテグラは日本市場で2007年に販売終了したスポーツですが、2022年北米で展開するアキュラから復活。
日本でもインテグラ再投入の声が多数のユーザーからありましたが、2023年時点で導入の正式アナウンスはありません。
アキュラのスポーツモデルとしてNSXがありましたが2022年を持って生産終了、スポーツモデル不在のアキュラでしたがインテグラを投入することで、ホンダの威厳が復活。
インテグラはピュアスポーツモデルのタイプRも今後投入する可能性があるとのことです。スポーツモデルとして購入しやすい49,850USドル(日本円で約6,984,000円)という価格設定も魅力です。
全長 | 4,719mm |
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全幅 | 1,828mm |
全高 | 1,410mm |
ホイールベース | – |
アキュラNSXは日本でも3年以上の納車待ちと言われる幻のスーパースポーツカー(2022年生産終了)
北米市場はNSXの割り当てが日本よりも多いため手に入りやすい
アキュラNSXは日本でも販売するNSXのアキュラモデルです。エクステリア・インテリア・仕様など全て同じため、アキュラの展開していない場所では日本と同じ「ホンダNSX」でそのまま販売しています。
日本では2016年に発売され、年間100台の枠に400受注があり納期は3年以上という噂もありました。アメリカ市場では年間1,000台のアキュラNSXを販売するため、日本で購入するよりは手に入りやすいでしょう。
全長 | 4,490mm |
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全幅 | 1,940mm |
全高 | 1,215mm |
ホイールベース | 2,630mm |
アキュラはホンダが海外展開するブランドで日本導入の可能性は低い
アキュラは、日産が海外展開するインフィニティ、トヨタが海外展開して2005年に日本上陸したレクサスと同じようにホンダが海外展開している高級自動車ブランドです。2005年には2008年から日本に導入することを発表しましたが、2008年に入りアキュラの日本展開を撤回することを発表しました。
アキュラは世界的流行中のSUVを3車種ラインナップしていて「CDX」「RDX」「MDX」はどれも個性的なフロントフェイスで、日本でもヒットする可能性があります。しかしアキュラは一度日本進出を白紙に戻したことで2度目の導入発表の可能性は限りなく低いのではないかと推測します。
購入したい方は逆輸入をしている業者を探すか、中古車を探すことになりますが、全体の出品数が少ないため「見つけたらラッキー」程度で気長に探すことが大切です。