サクシードは2020年5月6日で生産終了しプロボックスに統合
サクシードは2002年に発表され、2002年から2014年まではヴィッツのプラットフォームであるNBCプラットフォームで作られ、2014年からはカローラ系統のBプラットフォームで製造されてきました。
ワゴンモデル、バンモデルと製造されてきましたが、ワゴンモデルは2013年10月11日に製造終了、バンモデルは2020年5月6日に製造終了しプロボックスへと統合しました。
サクシードは旧モデルではプロボックスよりも積載できる車でしたが2014年のモデルチェンジ以降は、プロボックスとエンブレムが違うだけの状態でした。
サクシードのマイナーチェンジは2018年11月19日でハイブリッドエンジンと昼間の歩行者対応トヨタセーフティセンスを搭載
2007年から発売されている商用バン・ワゴンのサクシードは、2014年にフェイスリフトを行い2016年には安全装備のトヨタセーフティセンスCを搭載するなどのマイナーチェンジが行われています。
兄弟車のプロボックスと同様のプラットフォームになり、両者の違いはエンジンの排気量のみになっています。2018年11月19日にはハイブリッドエンジンを搭載し、昼間の歩行者に対応するトヨタセーフティセンスを搭載するマイナーチェンジを行いました。
サクシードとプロボックスが1つの車種に統合 商用車購入ユーザーの分散を抑え販売を強化
トヨタの経営戦略の見直しでサクシードとプロボックスが統合するという情報があります。2019年4月から首都圏にあるトヨタ直営店を中心に行う販売チャンネル統合により、現在販売する「兄弟車」はモデルチェンジなどのタイミングで整理されていき一本化されます。
今までプロボックスはカローラ店とネッツ店の専売車種で、サクシードはトヨタ店とトヨペット店の専売車種になっていますが、車種を統一することで分散していたユーザーを効率よく集客できます。
どちらの車種が残るのか、詳細は明らかになっていませんが次のモデルチェンジまでにはなんらかの公式発表があるでしょう。
マイナーチェンジした新型サクシードのスペックまとめ
トヨタのサクシードは、カルディナバンの後継車として2002年に登場したモデルで、最大積載量250kg~400kgのライトバンです。全長は4,245mm、全幅1,690mm、全高1,525~1,530mmの5ナンバーサイズで、2人乗りと5人乗りモデルが用意されています。
全長 | 4,245mm |
---|---|
全幅 | 1,690mm |
全高 | 1,525mm |
ホイールベース | 2,550mm |
最低地上高 | 140mm(※130mm) |
最大積載量 | 400kg(2人)250kg(5人) |
荷室長 | 1,810mm(2人)1,040mm(5人) |
荷室幅 | 1,420mm(2人)1,415mm(5人) |
荷室高 | 935mm |
乗車定員 | 2人/5人 |
※最低地上高の()内は4WDモデル
ボディカラーは商用車に多いホワイト・シルバーマイカメタリックだけではなく、ブラックマイカやボルドーマイカメタリックなど、自家用でも使いやすい色が揃っています。
サクシードのボディカラーまとめ
- ホワイト
- シルバーマイカメタリック
- ブラックマイカ
- ボルドーマイカメタリック
- ライトグリーンメタリック
- ダークブルーマイカメタリック
- ホワイト
- シルバーマイカメタリック
- ブラックマイカ
- ボルドーマイカメタリック
- ライトグリーンメタリック
- ダークブルーマイカメタリック
グレードは普及グレードのU、上級グレードのUL、最上級グレードのUL-X、自家用にも使いやすいTXと、4種類設定されています。全てのグレードに2WDと4WDが設定されていて、北海道地区では寒冷地仕様が標準装備になったモデルが販売されています。
上級ファブリックシート
ファブリックシート(前席)・塩ビシート(後席)
自家用にも使いやすいTXグレードでは全ての席に上級ファブリックシートが使われていて、営業用に使いやすいU・UL・UL-Xグレードでは前席ファブリックシート、後席には塩ビシートが使われています。
サクシードのマイナーチェンジでエクステリアに変更はない
2018年11月19日のマイナーチェンジではエクステリアに変更はなく、2014年にフェイスリフトを行ったエクステリアを継続します。ヘッドライトは2014年のマイナーチェンジで形状が変わり、ただの四角ではなく目頭の部分がシャープになっているデザインです。
フロントとリアバンパーの樹脂製パーツは、U・ULでは未塗装の黒いままになっているのに対し、自家用でも使いやすいTXグレードとUL-Xではメーカーオプションでカラードに設定できます。
TXではインテリアもハンドルにはトヨタのロゴオーナメントが追加されていたり、シフト周りにはシルバー塗装のシフトベゼル、エアコン吹き出し口ではピアノブラック塗装が行われています。
サクシードのマイナーチェンジでハイブリッドエンジンを搭載
2018年11月19日のマイナーチェンジで追加されるエンジンは、カローラフィールダーやアクアに搭載されている1.5Lのハイブリッドエンジンが搭載されました。
型式 | 1NZ-FXE |
---|---|
種類 | 直列4気筒 |
排気量 | 1,496cc |
最高出力 | 54kW(74ps)/4,800rpm |
最大トルク | 111Nm(11.3kgm)/3,600-4,400rpm |
モーター型式 | 1LM |
モーター最高出力 | 45kW(61ps) |
モーター最大トルク | 169Nm(17.2kgm) |
システム全体最高出力 | 73kW(100ps) |
バッテリー | ニッケル水素 |
気になる燃費性能は、ボディサイズが似ているカローラフィールダーでは1.5Xの2WDで23.0km/Lから。ハイブリッドモデルでは34.4km/Lに伸びていて約1.5倍になっています。マイナーチェンジした新型サクシードの燃費性能は、JC08モード燃費の2WDハイブリッドモデルで27.8km/L、WLTCモード燃費では22.6km/Lになっています。
マイナーチェンジ後サクシードの燃費
- 2WD:19.6km/L
- 4WD:15.8km/L
- ハイブリッド:JC08モード燃費27.8km/L、WLTCモード燃費22.6km/L
その他、サクシードはカローラフィールダーと同様のプラットフォームを採用しているため、ハイブリッドシステムのバッテリーはフロントシート付近に搭載することが可能で、ハイブリッド車にありがちな荷室を犠牲にするパッケージングにはならないと考えます。
商用貨物車の命と言ってもいい荷室容量は、ハイブリッド化しても犠牲にならないためガソリン車と同様にたくさんの荷物を積むことができます。
サクシードのマイナーチェンジでトヨタセーフティセンスがアップデート
マイチェン前のサクシードに搭載されている安全装備はトヨタセーフティセンスCで、プリクラッシュセーフティ(対車両)・レーンディパーチャーアラート・オートマチックハイビームの3種類がパッケージングされたものです。
2018年11月19日にマイナーチェンジを行ったサクシードには、安全装備のトヨタセーフティセンスがアップデートされてプリクラッシュセーフティに昼間の歩行者検知・ブレーキ機能を追加しています。
残念ながらカローラスポーツに搭載されている昼間の自転車・夜間の歩行者まではアップデートされませんでしたが、自動ブレーキの作動範囲が車両だけのものから歩行者にも対応することで、交通事故を未然に防ぐ可能性がグンと上がります。
サクシード マイナーチェンジ後の発表は2018年11月19日で発売が2018年12月3日、価格帯は1,578,500円から
マイナーチェンジ後サクシードの発表が2018年11月19日で発売は同年12月3日です。販売価格はFF駆動の2WDモデルが1,549,800円から、新たに追加されたハイブリッドモデルは1,853,500円からになっています。
2WD | 4WD | |
---|---|---|
U | 1,549,800円~ | 1,740,200円~ |
U ハイブリッド | 1,853,500円~ | – |
UL | 1,615,900円~ | 1,777,600円~ |
UL ハイブリッド | 1,890,900円~ | – |
UL-X | 1,688,500円~ | 1,850,200円~ |
UL-X ハイブリッド | 1,963,5000円~ | – |
TX | 1,727,000円~ | 1,888,700円~ |
TX ハイブリッド | 2,002,000円~ | – |
会社で使う営業車ということを考えると、販売価格1,853,500円は少し高いと思いがちですが、マイナーチェンジで27.8km/Lの燃費になったため、走行距離が伸びれば伸びるほどガソリン車との燃料代が開いていき、最終的には乗り出し価格が安いガソリン車よりもハイブリッド車のほうがお得になります。
サクシードで10万km走った時のコストパフォーマンス
- ガソリン車:100,000km÷19.4km/L=5,155リットル×130円=約670,150円
- ハイブリッド車:100,000km÷27.8km/L=3,597リットル×130円=約467,610円
- 差額:202,540円
10万km走った時のガソリン価格平均が130円のときでは、ガソリン車とハイブリッド車の燃料代の差は202,540円になりました。ガソリン価格が高騰していくと更に差は開いていきます。
商用車として人気があるサクシードのモデルチェンジ減歴
サクシードはトヨタが販売していたライトバン・ステーションワゴンです。カルディナバンに代わり、姉妹車のプロボックスと共にバンとしての使い勝手を追求した専用設計で開発されました。
サクシード 2002年7月販売型 XP5#型/2002年~2014年
2002年7月、サクシードの販売が開始されます。
2003年5月、特別仕様車「TX Gパッケージ・リミテッド」の発売と、特装車のラインナップに「保冷バン」と「クーリングバン」を追加しました。
2005年8月、2008年8月、2010年6月、2012年4月に一部改良を実施。
2013年10月、ワゴンモデルの販売を終了しました。
サクシード 2014年8月販売型 XP16#V型/2014年~2020年
2014年8月、マイナーチェンジを実施。型式認定ではフルモデルチェンジ扱いとなっていて、燃費性能、安全性能が向上しています。グレードは「U」「UL」「UL-X」「TX」のラインナップです。
2016年8月の一部改良では安全装備を強化。燃費性能が向上しています。
2018年11月、一部改良で安全性能と燃費士恵能の向上と、ハイブリッド車の追加設定が行われました。
2020年5月、バンモデルの販売を終了しました。
サクシードのモデル | 販売年表 |
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2002年7月販売型 XP5#型 | 2002年~2014年 |
2014年8月販売型 XP16#V型 | 2014年~2020年 |
サクシードは安全装備と燃費を手に入れ、更に使いやすい仕事の相棒へ
外回りの営業車で使われることが多いサクシードは、2014年にフェイスリフトを行い、2016年には安全装備のトヨタセーフティセンスCを手に入れましたが、2018年11月19日にはカローラフィールダーなどに搭載されている1.5Lのハイブリッドエンジンを搭載して燃費も手に入れます。
ハイブリッドモデルの燃費は27.8km/Lと、エンジンを積んだ商用車の中ではトップクラスの燃費性能になりました。販売価格は1,853,500円からになるサクシードハイブリッドの発表は2018年11月19日、発売は12月3日です。安全と燃費を手に入れて進化したサクシードが日本の仕事を支えます。