セレナにオーテックが追加されスポーツブランドNISMOと2枚看板に
日産のミニバン セレナに新たなスポーツモデルとしてオーテックを追加しました。
2017年11月24日の日産ニュースリリースで明らかになっていて、今後の日産スポーツモデルは既存のNISMOとオーテックの2枚看板になります。
トヨタが2017年9月19日に発表したGRシリーズの流れを受け、スポーツモデルが脚光を浴びるなかでの投入となりました。オーテックはファミリーユースに支持されているミニバンのセレナから始まり、ノートやエクストレイルへ順次車種を拡大しました。日産が発表したオーテックとは何か?セレナはどのような進化をするのか紹介します。
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セレナのエクステリア -
セレナ
「国際福祉機器展 H.C.R.2019」で日産セレナをベースとした福祉車両コンセプトモデル7台を出展
日産自動車とオーテックジャパンが、東京ビッグサイトで行われる「国際福祉機器展 H.C.R.2019」で日産セレナをベース車両とした福祉車両を出展することが明らかとなりました。
今回「国際福祉機器展 H.C.R.2019」に出展される車両は以下の7台です。
国際福祉機器展 H.C.R.2019 出展車両
- セレナ e-POWER チェアキャブ スロープタイプ 車いす 1名サード仕様
- セレナ チェアキャブ スロープタイプ 車いす 2名仕様
- NV350キャラバン チェアキャブ 車いす 1+1名仕様
- NV200バネット チェアキャブ
- NV100クリッパー リオ チェアキャブ
- ノート e-POWER 助手席回転シート
- セレナ 助手席スライドアップシート コンセプトモデル「Adventure Log Cabin(アドベンチャー ログ キャビン)」
このうち、コンセプトモデルのAdventure Log Cabinには、アウトドアに最適なベッドキットを用意。助手席スライドアップシートで乗降性に優れ、キャンプや車中泊など様々なシーンで活躍する一台となっています。
セレナのマイナーチェンジに伴いセレナAUTECHのデザインを一新!先進安全装備も拡充を図る
2019年8月1日に行われたセレナのマイナーチェンジに伴い、株式会社オーテックジャパンがセレナのカスタムカー「セレナ AUTECH」「セレナ e-POWER AUTECH」を発表しました。
セレナ AUTECH/セレナ e-POWER AUTECHには、それぞれ「V Package」と「Safety Package」の2グレードがラインナップ。さらにセレナ AUTECHには、専用チューニングでボディ剛性や足回りを強化した「SPORTS SPEC」グレードが設定されています。
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カスピアンブルー/ダイヤモンドブラック2トーン -
カスピアンブルー -
マルーンレッド/ダイヤモンドブラック2トーン -
ブリリアントホワイトパール/ダイヤモンドブラック2トーン -
ブリリアントホワイトパール -
ダイヤモンドブラック -
ダークメタルグレー
セレナAUTECHのボディカラーは全6色で、そのうち2トーンカラーが3色ラインナップ。ダーククロムのヘッドランプフィニッシャーや、メタル調フィニッシュのフロント/リヤプロテクターなどAUTECHらしいスポーティーな要素が散りばめられています。
AUTECHとe-POWER AUTECHのV Package・AUTECH Safety Package(4WD)が15インチ、AUTECH Safety Package(2WD)とe-POWER AUTECHが16インチ、AUTECH SPORTS SPECには17インチのアルミホイールが設定されます。16インチと17インチのホイールデザインは共通です。
湘南・茅ヶ崎の空と海からインスパイアされた、美しいブルーをブランドカラーとしているセレナAUTECH。インテリアもシックなブルーを採用したおしゃれなデザインに仕上がっています。
シートにはブルー/ブラックコンビレザレットシートを装備し、背もたれにはブルーステッチで「AUTECH」ロゴを配置。ハンドルやシフトノブにも専用デザインが採用されています。センタークラスターのさり気ないエンブレムもポイントです。
AUTECHのディーラーオプションには、インテリアアイテムとして専用フロアカーペットやイルミネーション付きエントランスプレート、エクステリアパーツとしてプラスチックバイザーやピアノブラック調のピラーガーニッシュ等を用意。特別なセレナAUTECHがさらに魅力的な一台となります。
車種 | AUTECH | e-POWER AUTECH | |||||
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V Package | Safety Package | SPORTS SPEC | V Package | Safety Package | |||
駆動方式 | 2WD | 4WD | 2WD | 4WD | 2WD | 2WD | 2WD |
全長 | 4810mm | ||||||
全幅 | 1740mm | ||||||
全高 | 1865mm | 1875mm | 1865mm | 1875mm | 1850mm | 1865mm | |
乗車定員 | 8名 | 7名 | |||||
エンジン | DOHC筒内直接燃料噴射直列4気筒 | DOHC水冷直列3気筒 | |||||
総排気量 | 1,997L | 1,198L | |||||
最高出力 | 110kW(150PS)/6000rpm | 62kW(84PS)/6000rpm | |||||
最大トルク | 200N・m(20.4kgf・m)/4400rpm | 103N・m(10.5kgf・m)/3200-5200rpm | |||||
トランスミッション | エクストロニックCVT(無段変速機) | – |
グレード | 価格 |
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AUTECH V Package | 3,227,400円 |
AUTECH Safety Package | 3,390,200円 |
AUTECH SPORTS SPEC | 3,560,700円 |
e-POWER AUTECH V Package | 3,773,000円 |
e-POWER AUTECH Safety Package | 3,927,000円 |
セレナオーテックに内装をカスタマイズするプレミアムパーソナライゼーションプログラムを2019年1月11日追加
セレナオーテックの全席を本革素材に替えストーンホワイト・タン・ブラックの3色を自由に選べるプレミアムパーソナライゼーションプログラムを追加しました。セレナeパワーオーテック セーフティパッケージで選択できてオプション価格は540,000円になっています。
オーテックとは日産のスポーツブランド
オーテック ジャパン(AUTECH)は日産のカスタムカーやカスタムパーツを専門に開発・販売する日産グループの会社です。
コンパクトカーのノートやSUVのエクストレイルに設定されているモード・プレミアや、エルグランドやキューブに設定されているライダーはオーテックが手掛けたコンプリートカーとなっています。
NISMO(ニッサン モータースポーツ インターナショナル)は日産のモータースポーツ部門で、こちらにもパーツを提供しています。
2社の関係はどちらも日産のグループ会社で、両社の代表取締役社長も同じです。
NISMOはピュアスポーツ、オーテックはライトスポーツで差別化
日産はNISMOとオーテックの2つをスポーツモデルの2枚看板にすると発表しました。
両社は差別化され現在ノート、GT-R、フェアレディZ、ジューク、マーチ、セレナの6車種に設定されているNISMOグレードですが、今後はモータースポーツを基とした、より走りを追求したピュアスポーツグレードとして設定します。
今回投入される新スポーツモデルのオーテックは、上質で快適なライトスポーツです。
トヨタのスポーツモデルGRシリーズに当てはめると、エントリーモデルのGRスポーツがオーテック、本格的なスポーツモデルのGRとGRMNがNISMOという位置づけになります。
運動性能でもGRスポーツはサスペンションの最適化に留めているのに対して、GRやGRMNはパワートレインもグレードアップしています。
そのため今後のNISMOグレードではパワートレインにも変更が加えられ、サーキット走行も視野にいれたモデルになる可能性もあります。
デザイン面で特徴的なのはテーマカラーで、NISMOはレッドカラーの「ニスモレッド」を、オーテックはブルーカラーの「オーテックブルー」を採用します。
このカラーはエクステリアやインテリアの要所へ採用され、明確に差別化されます。
セレナ オーテックのエクステリア
エクステリアには細部まで丁寧に作られた専用グリル、専用のアルミホイールが装備されています。スポーツグレードらしいこだわりの意匠がみられる豪華な専用装備が数多く見られます。
モデリスタのエアロパーツで広く採用している、シルバーのフルエアロを装備して立体感を表現しています。
公開された写真はエクステリアのみのため、内装については予想となりますが、トヨタのGRスポーツを考慮すると、アルミ製のスポーツペダル、ステアリングホイールやシフトノブには本革が使われる可能性があります。
オーテックのロゴが内装の各所に配置され、プレミアム感溢れる室内となるのは間違いないでしょう。
現行セレナは2つのグレードのオーテックモデルがラインナップ
スポーツモデルとして発表されたオーテックですが、それとは別に現在のセレナにはコンプリートカーとしてライダーとライダーVセレクションの2つのグレードが設定されています。
内装などはスポーツモデルとして誕生するオーテックのヒントなる部分もあるのでご紹介します。
エクステリアはアグレッシブなグリルに変更され、ファミリーユースはもちろん、スポーティな走りも予感させるスタイリングとなり、既存のセレナのイメージを大きく変化させています。
セレナ ライダーの特別装備
- 専用フロントグリル
- 専用フロントバンパー
- サイドシルプロテクター
- 専用ブルーホールLED
- 専用LEDコンビネーションランプ
- 専用エンブレム
- 専用リヤバンパー
- ライダーダイナミックエクステリアパッケージ
- 専用スエード調インパネ
- 専用本革巻きステアリングホイール
- 専用クリスタルスエードシート
- 専用スエード調ドアトリム
セレナ ライダーにはエクステリア、インテリアともにセレナとは思えないほどの特徴的な専用装備が充実しています。
今回発表されたオーテックのスポーツモデルもライダーと同等か、それ以上の専用装備を搭載するでしょう。
オーテックの今後の展開
オーテックの展開はセレナから始まり、ノートeパワー、エクストレイルと採用する車種は拡大していて、今後さらに車種を増やす予定です。
今後はジューク、エルグランド、スカイラインなどに展開すると考えます。
オーテックは上質なライトスポーツという位置で、GT-RやフェアレディZなどハイパワーの本格的スポーツモデルには採用されないでしょう。
今後発表される採用車種に注目しましょう。
自動車市場ではスポーツグレードがブームに
若者の自動車離れが取り沙汰されるなかで、コアなユーザー向けと思われるスポーツグレードの追加が流行しています。トヨタが2017年に発表したGRグレードの発表が発端となり、日産もNISMOに続くオーテックを発表しました。
マーケティング能力では世界トップレベルを持つトヨタの戦略で、ライトスポーツモデルに需要があると判断されたことから、今後は街乗りも楽しめるライトスポーツのブームが世界規模で始まるかもしれません。