レクサスGSとスポーツモデルのGS Fが2020年6月21日で新規受注停止
レクサスGSと「F」を冠するピュアスポーツセダンのGS Fが生産終了します。 生産終了までのスケジュールは2020年6月21日で新規の受注を停止、車両の生産は8月まで行い、その後完全に廃止します。
GSの前身はトヨタが販売していた「アリスト」で、現在でも熱狂的なファンのいるFRスポーツセダンでした。1993年からアリストのバトンを受け取ったレクサスGSですが、販売台数は伸び悩み、2018年には性格も似ているレクサスESが発売したことから増々影が薄くなっていました。
かつてトヨタを牽引していた人気FRスポーツセダン「GS」と「GS F」の生産終了について、モデルチェンジした場合の進化の噂、廃止前の最後特別仕様車の情報などを紹介します。
生産終了したGSが2022年にレクサス版MIRAIとして復活の噂
2020年に生産終了したレクサスGSが、水素を燃料にするFCVのトヨタMIRAI(ミライ)をベースにして2022年に復活するという噂があります。
この噂は、海外で流出したレクサスの2022年以降のロードマップで明らかなっていて、レクサス初のFCVとして存在感を示す可能性があります。
レクサスは2025年までに約20種の新型モデルや改良モデルを発表するといていて、トヨタのヤリスクロスをベースにしたLBXや、2022年に発表したピュアEVのRZ450eなどが控えています。今回の新型GSも名前を替えた新型モデルとして発表ことも考えらます。
レクサスGS最後の特別仕様車「GS Eternal Touring(エターナルツーリング)」2020年4月23日発表
レクサスGSとGS Fの最後を飾る特別仕様車GS エターナルツーリングが2020年4月23日に発表、2020年6月1日に発売します。
現行のGSグレードのF スポーツがベースになる特別仕様車で、ブラックホイールなどを装備したスタイリッシュな特別仕様車。三眼LEDヘッドライトを標準装備して華やかな印象に、ブラインドスポットモニターやクリアランスソナーも装備した高い安全性も確保しています。
レクサスGS特別仕様車 エターナルツーリングの装備
- F SPORT専用スピンドルグリル
- フロントバンパーサイドベゼル
- ラゲージドアガーニッシュ
- F SPORT専用リヤスポイラー
- オート電動格納式ドアミラー
- フロント235/40R19+リヤ265/35R19タイヤ&F SPORT専用アルミホイール
- F SPORT専用オレンジブレーキキャリパー
- 三眼フルLEDヘッドランプ&LEDフロントターンシグナルランプ
- ヘッドランプクリーナー
- F SPORT専用ディンプル本革ステアリング&F SPORT専用ディンプル本革シフトノブ
- メーターフード
- インストルメントパネル上部
- センターコンソール
- パームレスト
- ドアトリム
- 特別仕様車専用カーボンオーナメントパネル
- F SPORT専用本革シート
- クリアランスソナー&バックソナー
- アダプティブハイビームシステム(AHS)
- ブラインドスポットモニター(BSM)
GS特別仕様車エターナルツーリングはガソリンモデルのGS300とGS350、ハイブリッドモデルのGS300hとGS450hに設定、販売価格は7,100,000円からで特別装備の内容から見て、有終の美を飾るに相応しいコストパフォーマンスの高い豪華なモデルになっています。
グレード | 駆動方式 | 販売価格 |
---|---|---|
GS300 | 2WD(FR) | 7,100,000円~ |
GS350 | 2WD(FR) | 8,000,000円~ |
AWD | 8,000,000円~ | |
GS300h | 2WD(FR) | 7,500,000円~ |
GS450h | 2WD(FR) | 9,000,000円~ |
レクサスGS・GS F生産終了決定前の情報まとめ
レクサスGSは、北米で1993年から発売されている車種で、日本では2代目の2005年までアリストとして販売されていました。2005年の3代目から日本でもレクサスGSとして発売され、2012年には4代目にフルモデルチェンジしています。
4代目になってからすでに7年経過しているGSが5代目へとモデルチェンジするという情報もありますが、販売台数絶好調のFFセダン「レクサスES」に統合する形でGSはモデルチェンジせず廃止されるのではないか、という噂もあります。
レクサスGSとGS Fが2020年8月に販売終了するという噂も
レクサスGSは7年間フルモデルチェンジせず販売しているため、かねてからい生産終了するのではないかという噂がありました。
同じFFセダンのレクサスESが2018年に発売したこともあり、GSの販売台数が落ち込み2020年9月にも販売終了するという噂が聞こえてきました。
レクサスGSと同じく、スポーツモデルのGS Fも販売終了するということで、今後は好調な販売数を持つレクサスESに統合する形で生産終了する可能性があります。
生産終了までのスケジュールは2020年6月に受注を停止、2020年8月に生産終了する予定です。レクサスGSには有終の美を飾る特別仕様車を設定するという情報もあるため注目しましょう
アメリカ仕様の2020年モデル「レクサスGS」のグレード縮小が決定
アメリカ市場で販売されているレクサスGSのエントリーグレード「GS300」が、2020年モデルを販売する段階で廃盤となることが明らかとなりました。米仕様の現行型レクサスGSのグレード構成は「GS300」「GS350」「GS F」の3種類。今回の「GS300」の廃止により、実質的なエントリーモデルは「GS350」に繰り上がる形となります。
今回、「GS300」の廃止に踏み切った理由はレクサスGSの販売台数の低迷によるもので、セダン系の需要が低いというだけでなく、レクサスESの存在が影響していると推測されます。レクサスESは2018年10月に日本でも再投入され、高い人気を呼んでいる低コストのミドルサイズセダンです。
販売台数回復のためどのような対策を講じていくのか、今後のレクサスGSの動向に注目が集まります。
レクサスGSにブラックの専用装備を採用した特別仕様車「ブラックシーケンス」発売
レクサスGS450hに特別仕様車ブラックシーケンス(Black Sequence)が設定され2018年8月23日に発売開始しました。今回の特別仕様車はレクサス累計販売台数50万台を記念して設定され、販売中の6車種に同様の特別仕様車が用意されています。
GSに設定されたブラックシーケンスは専用インテリアのサドルタン/トパーズブラウン・ブラック塗装の専用スピンドルグリル・専用ブラック塗装の電動格納式ドアミラーなどを装備する贅沢な内容になっています。
レクサスGS特別仕様車ブラックシーケンスの専用装備
- 専用内装色サドルタン/トパーズブラウン
- 専用ブラック塗装スピンドルグリル
- 専用ブラック塗装オート電動格納式ドアミラー
- 235/45R18タイヤ&専用スパッタリング塗装アルミホイール など
モデルチェンジするレクサスGSのエクステリアはキープコンセプト
モデルチェンジ後のGSは、4代目のキープコンセプトで発表されると考えられます。レクサスの顔であるスピンドルグリルを中心とした押し出しの強いエクステリアで、2015年のマイナーチェンジが行われたときにGSへ追加されました。
サイドビューはリヤ下がりのクーペスタイルで、フロント・リヤともにLEDランプを使用しています。アンテナはシャークフィンアンテナを使用していて違和感なくスッキリとボディに調和しています。
ボディカラーは全11色で、Fスポーツには「ホワイトノーヴァガラスフレーク」「ヒートブルーコントラストレイヤリング」が専用色として設定されています。
レクサスGSに設定されているボディカラー
- ホワイトノーヴァガラスフレーク(Fスポーツ専用)
- ヒートブルーコントラストレイヤリング(Fスポーツ専用)
- ソニッククォーツ
- ダークグレーマイカ
- ソニックシルバー
- ソニックチタニウム
- ブラック
- グラファイトブラックガラスフレーク
- レッドマイカクリスタルシャイン
- アンバークリスタルシャイン
- ディープブルーマイカ
ボディサイズは3代目後期のサイズ感を引き継ぐと考えられますが、新型LSにも採用された新しいプラットフォームである「GL-Aプラットフォーム」を搭載し、ほんの少しサイズアップすると予想します。
全長 | 4,900mm |
---|---|
全幅 | 1,850mm |
全高 | 1,455mm |
ホイールベース | 2,850mm |
最低地上高 | 130mm |
乗員定員 | 5人 |
レクサスGS モデルチェンジ後の搭載エンジン
レクサスGSのモデルチェンジ後の搭載エンジンは3種類あり「2.5Lの直列4気筒ターボ」「3.5Lハイブリッドエンジン」「3.5Lのガソリンエンジン」の3種類が用意されると考えられています。
型式 | 2GR-FXE | 2GR-FKS |
---|---|---|
種類 | V型6気筒ハイブリッド | V型6気筒 |
排気量 | 3,456cc | 3,456cc |
最高出力 | 217KW/6,000rpm | 234KW/6,600rpm |
最大トルク | 356Nm/4,500rpm | 380Nm/4,800rpm |
モーター型式 | 1KM | – |
最高出力 | 147KW | – |
最大トルク | 275Nm | – |
使用燃料 | ハイオク | ハイオク |
3.5Lのハイブリッドとガソリンエンジンは、4代目の「GS450h」「GS350」に搭載されているエンジンを引き継ぎ、新開発の2.5Lのターボエンジンを新たにラインナップすることが予想されます。
レクサスGS モデルチェンジ後の搭載装備
レクサスGSには、安全装備の「Lexus Safety System+」が標準装備されていて、プリクラッシュセーフティシステムやレーンキーピングアシスト、全車速追従機能付きのレーダークルーズコントロールが搭載されています。
レクサスGS搭載の安全装備一覧
- プリクラッシュセーフティシステム
- レーンキーピングアシスト
- オートマチックハイビーム(アダプティブハイビームシステム)
- レーダークルーズコントロール(全車速追従機能付き)
また、version LやFスポーツグレードには、フルモデルチェンジしたLSに搭載されている「Lexus Safety System+A」が搭載されると予想します。通常の安全装備に加え、フロントクロストラフィックアラートや、ドライバーの異常を検知すると停車し通報してくれる「ドライバー異常時停車支援システム」が追加されます。
Lexus Safety System+Aの装備一覧
- プリクラッシュセーフティシステム
- フロントクロストラフィックアラート
- Lexus Co Drive
- ドライバー異常時停車支援システム
- 上下2段式アダプティブハイビームシステム
- ロードサインアシスト
- 先行車発進告知機能
レクサスGS モデルチェンジ後の発売日は2020年内・価格帯は580万円~742万円
モデルチェンジするレクサスGSの発売日は2020年内になるといわれていて、日本仕様では通常モデルのGSは新型車であるESに統合され、GS Fだけがフルモデルチェンジするという噂もあります。レクサスからの公式な発表がないので詳細は分かりません。
モデルチェンジした5代目GSの価格帯は、据え置きの580万円~742万円になると予想します。
グレード | 駆動方式 | 販売価格 | |
---|---|---|---|
GS450h | バージョン L | 2WD (FR) | 8,602,407円~ |
F スポーツ | 2WD (FR) | 8,630,926円~ | |
I パッケージ | 2WD (FR) | 7,980,093円~ | |
2WD (FR) | 7,576,759円~ | ||
GS350 | バージョン L | 2WD (FR) | 7,585,926円~ |
F スポーツ | 2WD (FR) | 7,614,444円~ | |
I パッケージ | 2WD (FR) | 6,963,612円~ | |
2WD (FR) | 6,560,278円~ | ||
バージョン L | AWD | 7,800,834円~ | |
F スポーツ | AWD | 7,635,834円~ | |
I パッケージ | AWD | 7,194,815円~ | |
AWD | 6,791,481円~ | ||
GS300h | バージョン L | 2WD (FR) | 7,303,797円~ |
F スポーツ | 2WD (FR) | 7,122,500円~ | |
I パッケージ | 2WD (FR) | 6,681,481円~ | |
2WD (FR) | 6,278,148円~ | ||
GS300 | バージョン L | 2WD (FR) | 6,913,704円~ |
F スポーツ | 2WD (FR) | 6,732,407円~ | |
I パッケージ | 2WD (FR) | 6,291,388円~ | |
2WD (FR) | 5,888,056円~ |
グランドツーリングセダンを意味するレクサス・GSのモデルチェンジ遍歴
GSはトヨタが展開する高級車ブランドのレクサスが販売していた、最上級車「LS」の次に上位に位置する4ドアセダンです。日本において2代目まではトヨタから「アリスト」として販売されており、「GS」になったのは通算3代目からになります。
レクサス・GS 初代 S147L型/1993年~1997年
1991年に発売されたトヨタの初代アリストのレクサスブランドとして、1993年2月から千三を開始した「GS」。名前の由来でもある、グランドツーリングに重きを置いたモデルでした。
レクサス・GS 2代目 S16#L型/1998年~2005年
1998年、前年にモデルチェンジしたアリストに続いて「GS」もモデルチェンジ。直列6気筒エンジンとV8エンジンを採用しています。
2000年、マイナーチェンジを実施して、V8エンジンが4.3Lに変更し、「GS430」とモデル名も変更しました。
レクサス・GS 3代目 S19型/2005年~2012年
2005年8月、日本でレクサスブランドが開業し、日本レクサスとして「GS430」と「GS350」がデビューしました。
2006年3月、日本レクサス初のハイブリッド仕様の「GS450h」を追加設定。燃費性能はさることながら、走行性能を重視しているモデルです。10月には年次改良で2007年モデルに。
2007年10月にマイナーチェンジで2008年モデルに移行。グレード名が「GS460」に変更になりました。
2008年4月には限定500台の特別仕様車「Passionate Black Interior」を発売。10月、年次改良で2009年モデルに移行し、ソフトプライバシーガラスを採用しました。
2009年8月、年次改良で2010年モデルに。
2010年8月、レクサスブランド開業5周年を記念した特別仕様車「Art Works」を発売しました。
レクサス・GS 4代目 L1#型/2012年~2020年
2012年1月、「一目でレクサスとわかる先進かつ洗練されたデザイン」「エモーショナルな走り」「ハイブリッドを軸とした先進・環境技術」を重点に開発され、4代目GSに。「GS250」「GS350」の他、ハイブリッドシステム搭載車「GS450h」も新たに設定されています。「標準仕様」「I Package」「F SPORT」「version L」が用意されました。
2013年10月、一部改良と同時に「GS300h」を追加。
2015年1月、レクサス日本開業10周年を記念した特別仕様車「F SPORT X Line」を発売。11月、マイナーチェンジを実施。フロントマスクを一新し、リヤデザインも変更。ボディカラーの設定も変更されました。インテリアもデザインの変更や快適性の向上などが図られました。同時に「GS」をベースとしたスポーツモデル、「GS F」が発売されました。
2016年9月、一部改良と同時にターボエンジンを搭載する「GS200t」を追加設定。入れ替わりで「GS250」を廃止しました。
2017年8月の一部改良では、「GS200t」の名称を「GS300」に変更しました。
2018年8月、一部改良でセキュリティ機能が強化。同時に国内でのレクサスブランドの販売累計台数50万台達成記念の特別仕様車「Black Sequence」を発売。
2020年6月、特別仕様車「Eternal Touring」を発表と共に、8月で生産を終了することを発表。9月、「GS」「GS F」の販売を終了しました。
レクサス・GSのモデル | 販売年表 |
---|---|
初代 S147L型 | 1993年~1997年 |
2代目 S16#L型 | 1998年~2005年 |
3代目 S19型 | 2005年~2012年 |
4代目 L1#型 | 2012年~2020年 |
レクサスGSはモデルチェンジでより安全で楽しいドライバーズカーへ
レクサスブランドの中でフラッグシップモデルといえばレクサスLSですが、どちらかといえばオーナーが運転するのではなく運転手がいて、オーナーは後部座席に乗る車です。レクサスGSはオーナー自ら運転するドライバーズカーに当てはまり、FモデルやFスポーツは走る楽しさを体験させてくれます。
2012年に4代目へモデルチェンジしてから7年が経った2020年には5代目へとモデルチェンジすると言われているレクサスGSは、安全装備などを進化させキープコンセプトのエクステリアで帰ってくると予想されています。
日本仕様では、新型車のESが発売されて通常モデルのGSが統合されるという噂もありますが、レクサスからの公式な発表を待ちたいところです。