レクサスESとトヨタカムリは同じプラットフォームを搭載した兄弟車!どこに違いがある?
2018年10月に発売したレクサスESは、トヨタのカムリとプラットフォームを共通する兄弟車でTNGAのGA-Kプラットフォームを採用しています。新型カムリは2017年7月に日本仕様を発売しています。
レクサスESとカムリはプラットフォームを同じとする兄弟車ですが、どのような違いがあるのでしょうか?エクステリアやインテリア、搭載エンジンや価格帯などをチェックしていきましょう。
レクサスESとカムリのエクステリアに違いはあるのか?
トヨタの世界戦略車カムリは低く幅広いスタイルが特徴
トヨタのカムリはワイド・ローなプロポーションで厳ついフロントマスクがカッコいいスポーティなセダンです。全長は4,885mm(WSは4,910mm)・全幅1,840mm・全高1,445mmのボディサイズで、ホイールベースは2,825mmです。
トヨタの顔であるキーンルックを継続採用し、大人しい顔つきになりがちなセダンでありながら迫力のあるフロントフェイスを持っています。低いプロポーションで長いボンネット、クーペのリアデザインでスポーツカーのような出で立ちを持つトヨタのカムリは、トヨタのセダンの中でも攻めたデザインで変革の時が来ていることを感じられます。
カムリの流麗なインパネは国内外で高い評価を得る
インテリアはセンター付近に流れるように配置されたラインが美しいデザインで、メーターやステアリング、シフト・センターコンソールに分けられています。ブラックなインテリアは全て統一されたデザインではなく、ソフトパッドやカーボン調、ピアノブラックなど、質感が違うブラックが使われていて飽きがこないデザインです。
レクサスESはカムリと同じプラットフォームを採用しているがボディサイズが一回り大きい
カムリとプラットフォームを同様とするレクサスESは、ワイド・ローなプロポーションでクーペスタイルは一緒ですが、全長は4,975mm・全幅1,865mm・全高1,450mm、ホイールベース2,870mmで、カムリよりひと回り大きくなったサイズ感です。
レクサスES | カムリ | |
---|---|---|
全長 | 4,975mm | 4,885mm(4,910mm) |
全幅 | 1,865mm | 1,840mm |
全高 | 1,450mm | 1,445mm |
ホイールベース | 2,870mm | 2,825mm |
レクサスの顔である大きなスピンドルグリル、ヘッドライト下のアローヘッドポジションランプ、3眼LEDヘッドライト、L字のウインカーなど、レクサスらしい猛々しくありながらもラグジュアリーな雰囲気をまとっています。
レクサスESは上品で落ち着きのあるインテリアが魅力
レクサスESのインテリアはブラウンの内装とアイボリーのシートが落ち着いたデザインで、ステアリングから横一直線に伸びるラインが美しい内装です。センターラインの下にはエアコンコントローラーがあり、上部にはモニターやアナログ時計があります。
重厚な雰囲気に加え高級感があるレクサスESは、エクステリアはアグレッシブですが内装は落ち着いたデザインです。
レクサスESとカムリのプラットフォームはTNGAのGA-Kを使っていて共通のものである
レクサスとESとカムリの最大の共通点はTNGAの次世代GA-Kプラットフォームを採用していること
レクサスESとカムリのプラットフォームは共通のものを使っており、TNGAのGA-Kと呼ばれるものを使っています。TNGAを使うことで従来のプラットフォームよりも低重心でロープロポーションにすることにより運動性能も上がり、見た目もカッコよくなります。
カムリでは軽量で高剛性なボディを生み出すため、「レーザースクリューウェルディング」と呼ばれる溶接や、構造用接着剤での剛性アップ、ホットスタンプ材などを使った軽量化を行っています。レクサスESでは、さらにスポットを増した溶接やホットスタンプ材の増量などを行い剛性の向上などを行っていると考えます。
モデル | プラットフォーム | ボディ剛性・軽量化技術 |
---|---|---|
トヨタ・カムリ | TNGA GA-K 共通プラットフォーム、低重心・ロープロポーションにより運動性能向上 | レーザースクリューウェルディング、構造用接着剤、ホットスタンプ材を使用した軽量化と剛性向上 |
レクサスES | TNGA GA-K 共通プラットフォーム、低重心・ロープロポーションで運動性能向上 | スポット溶接増量、ホットスタンプ材増量による剛性向上 |
搭載エンジンに違いは?レクサスES300hとカムリのハイブリッドシステムは同じになる?
パワートレインも共通して2.5Lダイナミックフォースエンジンを搭載 車両重量の関係でカムリの方が燃費性能が高い
カムリとレクサスES 300hのパワートレインは、ダイナミックフォースと呼ばれるエンジンを搭載しハイブリッドシステムを組み合わせたTHS2と呼ばれるパワートレインです。
直列4気筒の2.5Lガソリンエンジンを搭載していて、最高出力は131kW・最大トルクは221Nmです。装備されているモーターは88kWと202Nmのもので、カムリのXグレードでは33.4km/Lの燃費を記録しています。
また、レクサス300hに搭載しているパワートレインも同様の2.5Lガソリンエンジンとハイブリッドシステムで、出力やトルクはカムリとさほど変わらないと考えますが、燃費は車体重量などの関係により23.2km/L付近になると予想します。
モデル | エンジン・排気量 | 最高出力 | 最大トルク | モーター出力・トルク | ハイブリッドシステム | 燃費 |
---|---|---|---|---|---|---|
トヨタ・カムリ | 直列4気筒 2.5L ガソリンエンジン | 131kW | 221Nm | 88kW・202Nm | THS2 ハイブリッドシステム | 33.4km/L(Xグレード) |
レクサスES 300h | 直列4気筒 2.5L ガソリンエンジン | ほぼ同等 | ほぼ同等 | ほぼ同等の88kW・202Nm相当 | THS2 ハイブリッドシステム | 23.2km/L前後(車両重量による影響) |
レクサスESとカムリの価格帯や価格差 エントリーグレードでも2,501,680円ESのほうが高い
レクサスESとカムリの価格帯には、どのような開きがあるのでしょうか?カムリのエントリーグレードであるXは3,298,320円ですが、レクサスES300hは5,800,000円からのスタート価格で、その価格差は実に2,501,680円も開いているため、レクサスES300hはとても高級感があるインテリアになっています。
レクサスES300hの価格帯
- ベースグレード:5,800,000円~
- Fスポーツ:6,290,000円~
- バージョンL:6,980,000円~
カムリとの価格差は、ベースグレードの300hとカムリXで2,501,680円、上級グレードのバージョンLとGで3,448,400円、スポーツグレードのFスポーツとWSでは2,618,000円です。上級グレードにいたっては、約2倍の差が開いています。価格が高い分、内装の質感が高い・走り出した時の感覚がしっかりしているなど、満足感の高い仕上がりになっています。
モデル | グレード | 価格 | カムリとの価格差 | 特徴 |
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レクサスES 300h | ベースグレード | 5,800,000円~ | 2,501,680円 | 高級感のあるインテリア、質感の高い仕上がり |
レクサスES 300h | Fスポーツ | 6,290,000円~ | 2,618,000円 | スポーティな装備と質感の向上 |
レクサスES 300h | バージョンL | 6,980,000円~ | 3,448,400円 | 最上級グレード、内装の質感や走行感覚に優れる |
トヨタ・カムリ | X | 3,298,320円~ | ― | エントリーグレード、コストパフォーマンス重視 |
トヨタ・カムリ | WS | ― | 2,618,000円差 | スポーツグレード、走行性能に特徴 |
トヨタ・カムリ | G | ― | 3,448,400円差 | 上級グレード、快適性や装備が充実 |
カムリをベースとしたレクサスESの日本仕様は2018年10月に発売 レクサスらしい上品さと高級感がある1台
レクサスESは日本でかつてウィンダムとして販売されていたモデルで、2018年ではカムリをベースとした車種になっています。プラットフォームにはTNGAを採用し、カムリよりひと回り大きいボディサイズを獲得しています。
エクステリアはレクサスの顔であるスピンドルグリルを採用して押し出し感のあるフロントマスクに、伸びやかなクーペスタイルでセダンでもありながらクーペでもある美しいデザインになっています。インテリアはダイナミックな水平基調かつ落ち着いたスタイリングで、大人の余裕が感じられる雰囲気です。
搭載しているパワートレインはカムリと同様の2.5Lハイブリッドエンジンで、車両重量の関係により燃費はカムリより多少落ちて23.2km/L付近になると考えます。駆動方式の部分もカムリと同様のFFの2WDになっています。
レクサスESは見た目だけではなく、内装や走りのカッチリ感など安心して身を委ねられるフィーリングのある車で、所有することの満足感の高い1台です。市販車では世界初のデジタルアウターミラーを装備など注目されています。