レクサスESとトヨタカムリは同じプラットフォームを採用した兄弟車 どこに違いがある?
レクサスESは、TNGAのGA-Kプラットフォームを採用するトヨタ・カムリと共通の基盤を持つ兄弟車です。2018年10月に日本仕様が初めて発売されたレクサスESは、その後2021年8月のビッグマイナーチェンジ、2022年7月の一部改良を経て熟成を続けてきました。なお、新型(8代目)が2025年4月に発表されており、日本では2026年4月の発売が予定されています。
一方、トヨタ・カムリは2017年7月に日本仕様が発売されましたが、2023年12月に生産が終了し、国内ではすでに新車販売が終了しています。海外では11代目へフルモデルチェンジして継続販売中で、日本への逆輸入も検討されていますが、2026年3月時点で正式な発売予定はアナウンスされていません。
プラットフォームを共有しつつも、レクサスESとカムリにはエクステリア・インテリア・搭載エンジンや価格帯など多くの違いがあります。各項目を詳しく見ていきましょう。
レクサスESとカムリのエクステリアに違いはあるのか?
トヨタの世界戦略車カムリ(日本仕様10代目)は低く幅広いスタイルが特徴
日本仕様の10代目カムリは、ワイド・ローなプロポーションで厳ついフロントマスクが印象的なスポーティなセダンです。ボディサイズは全長4,885mm(WSグレードは4,910mm)・全幅1,840mm・全高1,445mm、ホイールベースは2,825mm。トヨタの「キーンルック」を継承しながらも、長いボンネットとクーペライクなリアデザインがスポーツカーを思わせる大胆なスタイリングです。
カムリの流麗なインパネは国内外で高い評価を得た
インテリアは、センター付近を流れるように走るラインが美しいデザインが特徴。メーター・ステアリング・シフト・センターコンソールが統一されたコンセプトでまとめられています。ブラックを基調としながらも、ソフトパッド・カーボン調・ピアノブラックなど質感の異なる素材を使い分けた飽きのこないデザインが評価されました。
レクサスESはカムリと同じプラットフォームだがボディサイズはひと回り大きい
一方、レクサスESはカムリと同じワイド・ローのクーペスタイルを持ちながら、ボディサイズは全長4,975mm・全幅1,865mm・全高1,450mm、ホイールベース2,870mmと、カムリよりひと回り大きくなっています。大型のスピンドルグリル、アローヘッドポジションランプ、3眼LEDヘッドライト、L字のウインカーなど、レクサスらしいラグジュアリーかつアグレッシブなフロントマスクが特徴です。
| レクサスES | カムリ(日本仕様10代目) | |
|---|---|---|
| 全長 | 4,975mm | 4,885mm(WSは4,910mm) |
| 全幅 | 1,865mm | 1,840mm |
| 全高 | 1,450mm | 1,445mm |
| ホイールベース | 2,870mm | 2,825mm |
レクサスESは上品で落ち着きのあるインテリアが魅力
レクサスESのインテリアは、ブラウンの内装とアイボリーのシートを組み合わせた落ち着きある空間が特徴。ステアリングから横一直線に伸びる水平基調のラインが美しく、上部には12.3インチワイドディスプレイとアナログ時計が配置されています。2021年8月の改良で装備がさらに充実し、全車に運転席・助手席のベンチレーションとヒーター、ステアリングヒーターなどが標準装備されました。重厚かつ高級感のあるキャビンは、カムリと比べた際に最もわかりやすい差のひとつです。
レクサスESとカムリのプラットフォームはTNGAのGA-Kで共通
レクサスESとカムリの最大の共通点はTNGA GA-Kプラットフォームの採用
レクサスESとカムリはいずれもTNGAのGA-Kプラットフォームを採用しています。TNGAの採用により、従来モデルよりも低重心・ロープロポーションなボディが実現し、運動性能と見た目の両面で大きく進化しました。
カムリでは「レーザースクリューウェルディング」と呼ばれる高精度溶接や構造用接着剤、ホットスタンプ材などを組み合わせることで軽量かつ高剛性なボディを実現。レクサスESではさらにスポット溶接点数の増加やホットスタンプ材の使用量を増やすことで、剛性をより高めた仕上がりとなっています。この差が、カムリとレクサスESそれぞれの走り味や乗り心地の違いにも影響しています。
| モデル | プラットフォーム | ボディ剛性・軽量化技術 |
|---|---|---|
| トヨタ・カムリ | TNGA GA-K。低重心・ロープロポーションにより運動性能向上 | レーザースクリューウェルディング、構造用接着剤、ホットスタンプ材採用 |
| レクサスES | TNGA GA-K。カムリと共通だがさらなる剛性チューニングを実施 | スポット溶接点数の増加、ホットスタンプ材の増量による剛性強化 |
搭載エンジンに違いは? レクサスES300hとカムリのハイブリッドシステムは共通
パワートレインも共通して2.5Lダイナミックフォースエンジンを搭載。車両重量の差が燃費に影響する
カムリとレクサスES 300hのパワートレインは、「ダイナミックフォースエンジン」と呼ばれる2.5L直列4気筒ガソリンエンジンにトヨタハイブリッドシステム(THS2)を組み合わせたものです。エンジンの最高出力は131kW(178PS)、最大トルクは221Nmで、モーターは88kW・202Nmを発揮します。
燃費(WLTCモード)については、カムリの最上効率グレードで約30.2km/Lを達成。レクサスES 300hはボディサイズが大きく車両重量が重いため、2021年8月のビッグマイナーチェンジでバッテリーをリチウムイオン電池に変更した結果、WLTCモードで22.3km/Lを記録しています(改良前は20.6km/L)。同じパワートレインでも車体の重さが燃費に影響することがよくわかる具体例です。
| 項目 | レクサスES 300h | トヨタ・カムリ(日本仕様10代目) |
|---|---|---|
| エンジン | 2.5L 直列4気筒 ガソリン(共通) | |
| 最高出力 | 131kW(178PS)(共通) | |
| 最大トルク | 221Nm(共通) | |
| モーター出力 | 88kW・202Nm(共通) | |
| ハイブリッドシステム | THS2(共通) | |
| WLTCモード燃費 | 22.3km/L(2021年MC後) | 最大約30.2km/L |
| 駆動方式 | FF(2WD)(共通) | |
レクサスESとカムリの価格差 エントリーグレードでも約273万円の差がある
価格面では、レクサスESとカムリの間に大きな差があります。日本仕様カムリの最終ラインナップ(2021年2月改良後)のエントリーグレード「X」は税込329万円からでしたが、レクサスES 300hの現行グレードは約602万円からスタートし、最上グレードの「バージョンL」では700万円を超える価格設定となっています。
| グレード | 参考価格(税込) | 主な特徴 |
|---|---|---|
| ベースグレード | 約602万円〜 | 全車標準の12.3インチワイドディスプレイ、ベンチレーション、ステアリングヒーターなど充実装備 |
| Fスポーツ | 約660万円〜 | 専用エクステリア・19インチホイール・スポーツシート採用 |
| バージョンL | 約710万円〜 | セミアニリン本革シート・カラーHUD・ハンズフリーパワートランクリッド標準 |
カムリとの価格差はベースグレード比で約273万円以上。この差は内装素材の質感の違い・走行時の静粛性・レクサスブランドによるおもてなしのサービス体験など、スペックには現れにくい部分に反映されています。レクサスESはデジタルアウターミラーを市販車として世界で初めて採用(2018年)した点でも話題を集めました。なお、価格は年次改良等により変動する場合があるため、最新情報はレクサスの公式サイトまたは販売店でご確認ください。
カムリをベースとしたレクサスESは上品さと高級感を兼ね備えた1台
レクサスESはTNGA GA-Kプラットフォームをカムリと共有しながらも、ボディサイズ・インテリアの質感・装備・価格帯のすべてにおいてワンランク上の仕上がりとなっています。2021年8月のビッグマイナーチェンジではバッテリーをリチウムイオン化して燃費が22.3km/Lに向上し、装備も大幅に充実。現行7代目は熟成の域に達した完成度の高いモデルです。
一方、日本仕様のカムリはすでに新車販売を終了しており、現在は中古車市場での入手が主な選択肢となっています。海外(北米・タイなど)では11代目の新型カムリが全車ハイブリッド専用モデルとして販売されており、日本への逆輸入販売も検討中とされています。
レクサスESについては新型(8代目)が2025年4月に発表済みで、日本では2026年4月の発売が予定されています。新型ではハイブリッドに加えてEVモデルも設定される見込みで、パワートレインの選択肢が大幅に広がります。購入を検討している方は、現行型と新型の装備・価格差もあわせて比較してみてください。





















