ピクシスバン・トラックのタイヤ

ピクシスバンとトラックのタイヤおすすめ8選 LT規格の選び方

軽貨物のピクシスバン・トラックは、積載状態で走る時間が長くタイヤへの負担が大きくなります。バン・小型トラック専用の8銘柄を用途別に整理し、配送中心か農作業中心かで変わる選び方、ロードインデックスの読み方、日常点検のポイントまで解説します。

ピクシスバンとトラックのタイヤおすすめ8選 LT規格の選び方

ピクシスバン/トラックのタイヤに適合する純正サイズとグレード

ピクシスバンはビジネスシーンで活躍する商用軽バン、ピクシストラックは農作業や荷物の運搬に使われる軽トラックです。どちらも4ナンバーの貨物車に分類されるため、タイヤ選びでは乗用車と異なる確認事項があります。

ここで紹介するのはピクシスバンとトラックの純正サイズ「145/80R12 80/78N」に適合するタイヤで、次のようなグレードに標準装備されます。

「145/80R12 80/78N」タイヤを標準装備するピクシスバン・トラックのグレード

  • バン/クルーズターボ
  • バン/クルーズ
  • バン/デラックス
  • バン/スペシャルクリーン
  • バン/スペシャル
  • トラック/エクストラ
  • トラック/スタンダード 農用スペシャル
  • トラック/スタンダード 農用スペシャル(スマートアシスト非装着車)
  • トラック/スタンダード
  • トラック/スタンダード(スマートアシスト非装着車)

LT規格とは何か 145/80R12でタイヤ交換時に確認すべきこと

純正サイズ「145/80R12 80/78N LT」の「LT」は「ライトトラック(Light Truck)用タイヤ」を意味します。サイドウォールの強度を高め、荷物を積んだ状態でも高い負荷能力を発揮する貨物車向けの規格です。

「80/78N」はロードインデックスと速度記号です。ロードインデックス80は単輪で450kg、78は複輪で425kgの負荷能力に相当します。速度記号Nは140km/hまでのレンジに対応し、ピクシスバン・トラックの日常走行には十分な設定です。

ここで押さえておきたいのが、旧表記との関係です。以前の軽トラック・軽バンでは「145R12 6PR」という表記が主流でしたが、サイズ表示の国際標準化にともなって「145/80R12 80/78N LT」へ移行しました。この2つは実質的に同等のサイズで、寸法も負荷能力もほぼ同一です。旧表記のタイヤを履いている個体でも、新表記のタイヤへそのまま交換できます。ちなみに、より強度の高い8PR相当は「86/84N」という表記になります。

かつては軽貨物車にLTタイヤ以外を装着すると保安基準に適合しないという扱いでしたが、現在は法改正により乗用車用タイヤの装着も認められています。ただし条件があり、車両の軸重と最大積載量に対してタイヤの負荷能力が足りていることが必要です。標準タイヤよりロードインデックスの低いタイヤを選ぶと、この条件を満たせなくなる場合があります。

荷物を積んで走る時間が長いピクシスバン・トラックでは、純正と同じ80/78NのLT規格を選ぶのが最も確実です。積載量が少なく街乗り中心という使い方であれば乗用タイヤという選択肢も出てきますが、その場合は負荷能力が足りるかを購入前に販売店で確認してください。指定空気圧もLT規格と乗用規格では異なるため、装着時に適正値を確認しておく必要があります。

ピクシスバン/トラックにおすすめのバン・小型トラック専用タイヤ8選

ピクシスバン・トラックに適合するタイヤを紹介します。すべてLT規格のタイヤで、商用車専用の設計が施されています。バン・小型トラック用タイヤは日本自動車タイヤ協会(JATMA)の低燃費ラベリング制度の対象外のため、転がり抵抗の等級表記はありませんが、各メーカーが燃費性能・耐摩耗性能・ウェット性能の向上を独自に追求しています。用途や使用頻度に応じて選んでください。

タイヤが摩耗してもウェットブレーキ性能を維持するロングライフなバン専用の グッドイヤー カーゴプロ

GOODYEAR CARGO PRO 145/80R12 80/78N LT

GOODYEAR CARGO PRO 145/80R12 80/78N LT商用車に求められるブレーキング性能とロングライフ性能を発揮する GOODYEAR CARGO PRO

車種 ピクシスバン/トラック
メーカー グッドイヤー
ブランド CARGO PRO
タイヤサイズ 145/80R12
タイヤ外径 537mm
タイヤの種類 低燃費タイヤ
ロードインデックス 80/78
速度記号 N
低燃費グレード ラベル対象外
値段 5,775円~(2026年調べ)

グッドイヤー CARGO PRO(カーゴプロ)は、摩耗が進んだあとも雨天時のブレーキング性能を維持することを設計の主眼に置いたバン専用タイヤです。トレッドブロックのエッジ成分を確保する構造により、溝が浅くなっても路面をとらえる力が残ります。

商用車のタイヤは溝が減った状態で使う期間が長くなりがちです。新品時の性能だけでなく、履き終わりに近い段階でどれだけ性能が残るかは、毎日荷物を積んで走る車両では実務的に重要な条件になります。配送業務で年間走行距離が伸びるピクシスバンに向いた一本です。

働くシーンで突然の雪でも大丈夫!バン・ライトトラック用オールシーズンタイヤの グッドイヤー ベクター 4シーズンズ カーゴ

GOODYEAR VECTOR 4SEASONS CARGO 145/80R12 80/78N LT

GOODYEAR VECTOR 4SEASONS CARGO 145/80R12 80/78N LTM+Sマークとスノーフレークマークでどんな路面でも困らない GOODYEAR VECTOR 4SEASONS CARGO

車種 ピクシスバン/トラック
メーカー グッドイヤー
ブランド VECTOR 4SEASONS CARGO
タイヤサイズ 145/80R12
タイヤ外径 536mm
タイヤの種類 オールシーズンタイヤ
ロードインデックス 80/78
速度記号 N
低燃費グレード ラベル対象外
値段 7,050円~(2026年調べ)

グッドイヤー VECTOR 4SEASONS CARGO(ベクター フォーシーズンズ カーゴ)は、M+Sマークとスリーピークマウンテンスノーフレーク(3PMSF)マークを取得したバン・ライトトラック用オールシーズンタイヤです。トレッド面を間近で見ると、夏タイヤより細かなサイプが多く刻まれており、雪上での引っかかりを狙った設計であることが分かります。

3PMSFマークは冬用タイヤ規制の対象区間を走行できる目安になります。年間を通じて履き替えの手間をかけたくない事業者や、山間部への配送ルートを持つオーナーに向いています。ただし乾燥路面での転がり抵抗は夏タイヤより増える傾向があり、凍結路面では専用のスタッドレスタイヤに及びません。走行地域の条件を踏まえて判断してください。

耐摩耗性能と耐偏摩耗性能にすぐれた働く車のための ヨコハマ ブルーアース-バン RY55

YOKOHAMA BluEarth-Van RY55 145/80R12 80/78N LT

YOKOHAMA BluEarth-Van RY55 145/80R12 80/78N LTウェット性能にすぐれ雨の日の安心感をもたらすバン専用の YOKOHAMA BluEarth-Van RY55

車種 ピクシスバン/トラック
メーカー ヨコハマ
ブランド BluEarth-Van RY55
タイヤサイズ 145/80R12
タイヤ外径 537mm
タイヤの種類 低燃費タイヤ
ロードインデックス 80/78
速度記号 N
低燃費グレード ラベル対象外
値段 5,610円~(2026年調べ)

ヨコハマ BluEarth-Van RY55(ブルーアース バン アールワイ ゴーゴー)は、ヨコハマのBluEarthシリーズ初のバン専用タイヤです。センターリブにトライアングルブロックを採用し、剛性を高めることで排水性と耐摩耗性を両立しています。

偏摩耗を抑える設計は、停車と発進を繰り返す配達業務との相性がよい部分です。荷物の積み下ろしによって荷重が大きく変動する使い方では、タイヤの一部だけが先に減る現象が起きやすくなります。溝が中央に残っているのにショルダーだけ減って交換、という無駄を減らせる点が、経費として効いてきます。

季節外れの降雪にもあわてない商用バン専用の ヨコハマ ブルーアース-バン オールシーズン RY61

YOKOHAMA BluEarth-Van All Season RY61 145/80R12 80/78N LT

YOKOHAMA BluEarth-Van All Season RY61 145/80R12 80/78N LT耐久性と耐摩耗性能にすぐれた YOKOHAMA BluEarth-Van All Season RY61

車種 ピクシスバン/トラック
メーカー ヨコハマ
ブランド BluEarth-Van All Season RY61
タイヤサイズ 145/80R12
タイヤ外径 537mm
タイヤの種類 オールシーズンタイヤ
ロードインデックス 80/78
速度記号 N
低燃費グレード ラベル対象外
値段 7,060円~(2026年調べ)

ヨコハマ BluEarth-Van All Season RY61(ブルーアース バン オールシーズン アールワイ ロクイチ)は、耐久性と耐摩耗性能に配慮した商用バン専用のオールシーズンタイヤです。スノーフレークマークを取得しており、出先での急な降雪や山間部の積雪路面にも対応します。

季節ごとの履き替え作業と、夏冬2セット分の保管場所が不要になる点は、複数台を管理する事業者にとって実務上の負担軽減につながります。一方で、本格的な積雪地域で冬の走行が日常になる場合は、スタッドレスタイヤのほうが氷上での安心感は上です。年に数回の降雪に備える用途か、冬の間ずっと雪の上を走る用途かで判断が分かれます。

低燃費性能にすぐれロングライフな商用バン・小型トラック専用タイヤ ブリヂストン エコピア R710

BRIDGESTONE ECOPIA R710 145/80R12 80/78N LT

BRIDGESTONE ECOPIA R710 145/80R12 80/78N LTすり減りにくいから長く使える BRIDGESTONE ECOPIA R710

車種 ピクシスバン/トラック
メーカー ブリヂストン
ブランド ECOPIA R710
タイヤサイズ 145/80R12
タイヤ外径 539mm
タイヤの種類 低燃費タイヤ
ロードインデックス 80/78
速度記号 N
低燃費グレード ラベル対象外
値段 4,000円~(2026年調べ)

ブリヂストン ECOPIA R710(エコピア アール ナナイチマル)は、独自の「VAN専用EcoコンパウンドⅡ」によって転がり抵抗の低減、耐摩耗性能、ウェット性能の3つを支えるバン・小型トラック専用タイヤです。偏摩耗を抑える設計でロングライフを実現しています。

この8選の中では価格帯が抑えられており、国内メーカーの中でも取り扱い店舗が多いブランドです。複数台を管理する事業者にとっては、入手しやすさとメンテナンスを依頼できる店舗の多さも選定理由になります。走行距離が多くなりがちなピクシスバンやトラックで、交換サイクルを延ばしたい場合の基準となる一本です。

耐摩耗性能と走行安定性を両立したラギッドテレーンタイヤ トーヨータイヤ オープンカントリー R/T

TOYOTIRES OPEN COUNTRY R/T 145/80R12 80/78N LT

TOYOTIRES OPEN COUNTRY R/T 145/80R12 80/78N LTオンロードもオフロードもトラクション性能を発揮するバンやトラックに適している TOYOTIRES OPEN COUNTRY R/T

車種 ピクシスバン/トラック
メーカー トーヨータイヤ
ブランド OPEN COUNTRY R/T
タイヤサイズ 145/80R12
タイヤ外径 537mm
タイヤの種類 ラギッドテレーン
ロードインデックス 80/78
速度記号 N
低燃費グレード ラベル対象外
値段 5,629円~(2026年調べ)

トーヨータイヤ OPEN COUNTRY R/T(オープンカントリー アールティー)は、泥道向けのマッドテレーンと舗装路・未舗装路兼用のオールテレーンの中間に位置する「ラギッドテレーン」タイヤです。ブロックが大きく彫りの深いパターンは、目の前にすると他のバン用タイヤとまったく異なる佇まいで、足元の印象が大きく変わります。

農道や畦道、資材置き場や工事現場など、未舗装路での走行機会があるピクシストラックのオーナーに向いています。ぬかるみや砂利でのトラクションは、一般的なバン用タイヤとの差がはっきり出る部分です。

一方で、舗装路中心のピクシスバン用途ではロードノイズが他の銘柄より大きくなります。転がり抵抗も増えるため、配送業務で1日に長距離を走る使い方には向きません。走行環境の内訳を整理してから選んでください。

ウェット性能と低燃費性能にすぐれ高速安定性能もあるバン用の トーヨータイヤ トーヨー V-02e

TOYOTIRES TOYO V-02e 145/80R12 80/78N LT

TOYOTIRES TOYO V-02e 145/80R12 80/78N LT剛性が高く高速安定性にすぐれるバン用 TOYOTIRES TOYO V-02e

車種 ピクシスバン/トラック
メーカー トーヨータイヤ
ブランド TOYO V-02e
タイヤサイズ 145/80R12
タイヤ外径 543mm
タイヤの種類 低燃費タイヤ
ロードインデックス 80/78
速度記号 N
低燃費グレード ラベル対象外
値段 4,900円~(2026年調べ)

トーヨータイヤ TOYO V-02e(トーヨー ブイ ゼロツー イー)は、ウェット性能と転がり抵抗の低減を両立したバン用タイヤです。高剛性構造によって高速走行時の安定性も確保されており、幹線道路や高速道路を使う配送ルートでも落ち着いた走りが得られます。

排水性を確保した溝配置により、水たまりでの浮き上がりを抑える設計になっています。雨の日でも配送のスケジュールは変わらない業務では、ウェット性能の差がそのまま安全性の差につながります。価格帯も抑えめで、性能と費用のバランスを取りたい場合の候補です。

価格を重視したバン用のロングセラー ヨコハマ スーパー バン Y356

YOKOHAMA SUPER VAN Y356 145/80R12 80/78N LT

YOKOHAMA SUPER VAN Y356 145/80R12 80/78N LT安価で購入できるバン専用のロングセラータイヤ YOKOHAMA SUPER VAN Y356

車種 ピクシスバン/トラック
メーカー ヨコハマ
ブランド SUPER VAN Y356
タイヤサイズ 145/80R12
タイヤ外径 537mm
タイヤの種類 低燃費タイヤ
ロードインデックス 80/78
速度記号 N
低燃費グレード ラベル対象外
値段 3,600円~(2026年調べ)

ヨコハマ SUPER VAN Y356(スーパーバン ワイ サントーロク)は、長年にわたり多くの軽商用車オーナーに選ばれてきたロングセラーのバン用タイヤです。この8選の中でも価格が最も抑えられており、複数台の商用車を保有する事業者や、交換費用を優先したい場合に向いています。

舗装路の街乗りが中心の使い方であれば基本性能に不足はなく、突き上げの少ない乗り心地も持ち味です。一方で、未舗装路や積雪路での使用頻度が高い場合や、年間走行距離が極端に多い場合は、耐摩耗性能や走破性に振った銘柄のほうが結果的に費用を抑えられる場面が出てきます。1本あたりの価格ではなく、何万キロ走れるかで比較してください。

ピクシスバン/トラックのタイヤ選びに必要な純正タイヤサイズとホイールサイズ

ピクシスバン・トラックのグレード タイヤサイズ ホイールサイズ 型式
クルーズターボ 145/80R12 80/78N 12インチ×4J(+40) 2WD/3BD-S700M
4WD/3BD-S710M
クルーズ 145/80R12 80/78N 12インチ×4J(+40) 2WD/3BD-S700M
4WD/3BD-S710M
デラックス 145/80R12 80/78N 12インチ×4J(+40) 2WD/3BD-S700M
4WD/3BD-S710M
スペシャルクリーン 145/80R12 80/78N 12インチ×4J(+40) 2WD/5BD-S700M
4WD/5BD-S710M
スペシャル 145/80R12 80/78N 12インチ×4J(+40) 2WD/3BD-S700M
4WD/3BD-S710M
エクストラ 145/80R12 80/78N 12インチ×4J(+40) 2WD/3BD-S500U
4WD/3BD-S510U
スタンダード 農用スペシャル 145/80R12 80/78N 12インチ×4J(+40) 4WD/3BD-S510U
スタンダード 農用スペシャル(スマートアシスト非装着車) 145/80R12 80/78N 12インチ×4J(+40) 4WD/3BD-S510U
スタンダード 145/80R12 80/78N 12インチ×4J(+40) 2WD/3BD-S500U
4WD/3BD-S510U
スタンダード(スマートアシスト非装着車) 145/80R12 80/78N 12インチ×4J(+40) 2WD/3BD-S500U
4WD/3BD-S510U

ピクシスバン(S700M系)とピクシストラック(S500U系)はホイールの穴数とボルトピッチが共通のため、同規格のホイールを使用できます。ただし社外ホイールへ交換する場合は、貨物車用の強度規格であるJWL-Tの刻印があるものを選んでください。乗用車用のJWL規格ホイールは、積載時の荷重を想定した強度試験を経ていないため、貨物車での使用には適しません。

オールシーズンタイヤとスタッドレスタイヤはどちらを選ぶか

この8選にはオールシーズンタイヤが2銘柄含まれています。商用車では履き替えの手間と保管場所が費用に直結するため、通年で1セットを使える点は分かりやすい利点です。ただし、選ぶ前に整理しておきたい条件があります。

スノーフレークマークを取得したオールシーズンタイヤは、冬用タイヤ規制の対象区間を走行できます。一方でチェーン規制が発令された区間では、オールシーズンタイヤであってもチェーンの装着が必要です。この2つの規制は別のものなので、冬場に高速道路や峠道を使う可能性がある場合は、チェーンを積んでおく前提で考えてください。

氷上性能の面では、スタッドレスタイヤに分があります。路面が凍結する地域で毎日走る、早朝に橋の上を通るルートがあるといった条件なら、冬の間はスタッドレスタイヤに履き替えるほうが安全です。逆に、年に数回の降雪に備えたいだけであれば、オールシーズンタイヤで足りる場面が多くなります。

費用の比較では、履き替え工賃と保管費用も含めて計算してください。タイヤ単体の価格ではオールシーズンタイヤのほうが高くなりますが、2セット分の購入費用と年2回の作業費を合わせると評価が変わります。保有台数が多いほどこの差は大きくなります。

商用車のタイヤ交換時期と日常点検で見るポイント

貨物車のタイヤは、溝の深さが1.6mm以下になると使用が認められません。ただし1.6mmはあくまで使用限度で、性能面での交換目安はそれより手前にあります。残り溝が4mmを下回ると雨天時の排水性能が落ち始めるため、荷物を積んで走る商用車では早めの交換が安全につながります。

ピクシスバンは前輪駆動または四輪駆動、ピクシストラックは後輪駆動または四輪駆動という構成で、駆動輪の摩耗が先に進みます。とくにピクシストラックは荷台に積載すると後輪の荷重が増え、後輪だけが早く減る傾向が出ます。前後を入れ替えるローテーションを定期的に行えば、4本を均等に使い切りやすくなります。

日常点検では、溝の残量に加えてサイドウォールの状態を見てください。荷物の積み下ろしで縁石に寄せる機会が多い商用車では、サイドウォールを擦って傷が入りやすくなります。傷が深い場合は溝が残っていても交換が必要です。あわせて、トレッド面に石やガラス片が刺さっていないかも確認しておくと、出先でのパンクを防げます。

空気圧は積載状態によって指定値が変わります。数値は運転席側ドアの開口部に貼られたラベルで確認し、荷物を積んだ状態で走ることが多い場合は販売店に使い方を伝えて調整してもらってください。空気圧が不足したまま積載して走ると、サイドウォールのたわみが大きくなり、発熱による損傷につながります。

製造時期はサイドウォールに刻印された4桁の数字で確認できます。前2桁が週、後ろ2桁が年を表します。日本自動車タイヤ協会は、使用開始後5年以上経過したタイヤについて専門店での点検を、製造から10年を超えたタイヤについては外観上の問題がなくても交換を検討するよう案内しています。稼働率の低い農用車両では、この年数の基準が先に来ます。

ピクシスバン/トラックは毎日働く車だから安心・安全運転を

ピクシスバンは日々の荷物積載と走行・停車を繰り返し、ピクシストラックは農道や工事現場など路面の変化が大きい場所を走ることも多く、どちらもタイヤへの負担が乗用車より大きくなります。LT規格のタイヤは、こうした商用車の実態に合わせてサイドウォールの強度を高め、高い負荷能力と耐偏摩耗性能を持つよう設計されています。

用途によって選ぶ方向は変わります。舗装路を走る距離が長い配送用途なら転がり抵抗と摩耗ライフを重視した銘柄、未舗装路の走行が多い農業用途ならトラクションと耐カット性を重視した銘柄、冬の降雪に備えたいならスノーフレークマーク付きのオールシーズンタイヤという整理になります。

LTタイヤは低燃費ラベリング制度の対象外で等級による比較ができませんが、各メーカーが独自技術で燃料消費率の改善に取り組んでいます。価格だけでなく、使用頻度と積載量、走行環境を並べて比較することが、安全で経済的なタイヤ選びにつながります。