ハブリングの設置効果

ハブリングとは?必要性・サイズの選び方・取り付け方法と注意点

ハブリングのサイズの選び方を、メーカー・車種別のハブ径一覧表付きで解説。「73/64」などの表記の意味や、樹脂製と金属製の違い、車検への影響、純正ホイールに戻す際の外し忘れリスクなど、社外ホイール交換前に知っておきたい情報をまとめています。

ハブリングとは?必要性・サイズの選び方・取り付け方法と注意点

ハブリングは必要?役割・取り付け効果・サイズの選び方を解説

純正ホイールから社外ホイールに交換する際、「必要か不要か」が議論されるパーツの一つがハブリングです。

結論からいえば、ハブリングはなくても社外ホイールを装着できますが、あったほうが安全性と安定性が高まるアイテムです。テーパーナットを正確に締め込むことでセンター出しは可能ですが、ハブリングを使うことでより確実にセンターが決まり、高速走行時の振動やナットの緩みを防止しやすくなります。

この記事では、ハブリングの仕組みと設置効果、サイズ表記の読み方、メーカー・車種別のハブ径一覧、固着を防ぐ取り付け方法と注意点を解説します。

ハブリングとは?社外ホイールとハブの隙間を埋めるパーツ

ハブリングを取り付ける男性ハブリングはホイールとハブの隙間を埋めるパーツです

ハブリング(ハブセントリックリング)とは、社外ホイールをハブに装着する際にできる隙間を埋めるために用いるリング状のアイテムです。アルミなどの金属製と樹脂製があり、価格は1個あたり500円程度から販売されています。

車両のハブ径(ハブ中心の突起部分の直径)は、国産車と欧州車の違いだけでなく、同一メーカーでも車種によって異なります。例えば、ホンダのヴェゼルのハブ径は64mm、フィットは56mmです。

社外ホイールメーカーは、多種多様なハブ径に対応するためホイール側のセンターホール径を大きめに設計しています(社外ホイールの主流は73mm)。そのため、社外ホイールを装着すると車両ハブとの間にミリ単位の隙間が生じます。

社外ホイールの多くにはテーパー座ナット(取り付け座面に60度の角度を持たせたナット)が採用されており、均等に締め込めば自動的にセンターが出る構造ですが、ナットの締め込み方が不均一な場合やホイールの種類によっては芯がわずかにずれることがあります。ハブリングを使うことで、ホイールをハブの中心近くに仮位置決めでき、より精度の高いセンター出しが可能になります。

ハブリングの設置効果|センター出し・振動抑制・ボルト負担の軽減

ハブリングを装着することで得られる主な効果をまとめます。

ハブリングの設置効果

  • センター出しの精度向上:ホイールをハブの中心に正確にセットしやすくなり、純正ホイール同等の精度を確保しやすくなる
  • シミー現象の抑制:高速走行中のハンドルの振れやブレを引き起こすシミー現象を防ぎやすくなる
  • ナットの緩み防止:回転軸と重心が安定するため、走行中のナットの緩みが起きにくくなる
  • ホイールバランスの安定:ホイールバランスが乱れにくくなり、タイヤの偏摩耗を防ぎやすくなる
  • スタッドボルトへの負担軽減:荷重がハブセンターで支えられるため、スタッドボルトにかかる負荷が減る

ただし、ハブリングを使っていても最終的なセンター出しはナットの締め込みで決まります。ナットは対角線上に均等に締め込み、規定トルクで管理することが重要です。ハブリングはあくまでも補助的な位置決めの役割と理解しておきましょう。また、ハブリングは車検の検査項目に含まれておらず、装着したまま車検に出しても問題ありません。

ハブリングのサイズ表記の読み方|「73/64」などの数字の意味

ハブリングの商品パッケージには「73/56」「73/64」「73/67」「67/54」などの数字が記載されています。左側(大きい数字)=ホイールのセンターホール径、右側(小さい数字)=車両のハブ径を表します。

例えば、車両ハブ径が54mm(トヨタ・プリウスなど)に対してセンターホール径が73mmの社外ホイールを装着する場合は「73/54」のハブリングを選びます。購入前に自分の車両のハブ径を確認してから選んでください。

メーカー別・車種別ハブ径
ハブ径
(mm)
メーカー 車種
67 マツダ CX‐3、CX‐5、アクセラ(MAZDA3)、アテンザ(MAZDA6)など
三菱 デリカD5、アウトランダーなど
トヨタ クラウン(130系・140系)、ハイラックス(2WD)
66.5 メルセデスベンツ Aクラス、Cクラス、Eクラス、Sクラスなど
アウディ A5、S5、A6、A7、S4、S6など
66 日産 スカイライン、GT-R、セレナ、リーフ、エクストレイルなど
65 ボルボ S60、V70、S70、C70、V90など
シトロエン C2、C3、CAピカソ、エグザンティアなど
64 ホンダ ヴェゼル、オデッセイ、ステップワゴンなど
60 レクサス GS、SC、RX、HS、RC、NXなど
トヨタ アルファード、ハリアー、C-HR、プリウスαなど
スズキ スイフトスポーツ、エスクード、エブリィなど
ルノー カングー、トゥインゴ、メガーヌ、ルテーシアなど
57 VW ポロ、ゴルフ、ティグアン、ニュービートルなど
アウディ A3、S3、RS4、A6、A8、S8など
56 ホンダ フィット、N‐BOX、グレイス、S660など
スバル フォレスター、XV、レヴォーグ、インプレッサなど
トヨタ GR86(ZN8)
54 ダイハツ タント、ウエイク、ムーヴ、ハイゼットカーゴなど
マツダ MAZDA2(デミオ)、ロードスター(NA・NB・ND)など
スズキ スイフト、アルト、スペーシア、ハスラー、イグニスなど
トヨタ アクア、ヤリス(旧ヴィッツ)、プリウス、カローラ、シエンタなど

上記の情報は車種・年式・グレードによって異なる場合があります。ホイール交換前に必ず取扱説明書またはディーラー・カー用品店で自車のハブ径を確認してください。

ハブリングの取り付け方法と固着を防ぐメンテナンス

ハブリングの隙間のサビハブリングを付ける金属面を綺麗にして固着を防ぎます

金属製ハブリングを取り付ける前に、ハブの取り付け面をブラシなどで清掃し、グリスを薄く塗布してサビ止め加工を施してください。この処理をしないと、長期間使用後に金属表面のサビが原因でハブリングが固着し、外れなくなります。また年1回を目安に取り外してメンテナンスすることを推奨します。

固着してしまった場合は、マイナスドライバーや薄いレバーをハブリングとハブの間に少しずつ差し込み、少しずつ回しながら均等に力をかけて外します。錆がひどい場合は防錆剤や浸透潤滑剤を先に吹き付けてから作業すると外しやすくなります。一点に集中して力をかけると破損の原因となるため注意が必要です。

メンテナンスが面倒な方には樹脂製ハブリングがおすすめ

取り付け前のサビ対策や固着のリスクを避けたい場合には、樹脂製ハブリングが有効です。樹脂タイプは金属タイプより耐久性で劣りますが、サビによる固着が起きません。シーズンごとにスタッドレスタイヤへ履き替える場合など、脱着の頻度が高い場合は樹脂製が扱いやすいでしょう。

純正ホイールに戻す際は必ずハブリングを外すこと

純正ホイール(テンパータイヤを含む)はセンターホールがハブとぴったり合う設計のため、ハブリングが残っていると装着できません。ハブリングを付けたまま無理に純正ホイールを取り付けると、ホイールやナットへのダメージ、最悪の場合は走行中のホイール脱落という重大なトラブルにつながります。社外ホイールから純正ホイールへ交換する際は、ハブリングが残っていないか必ず確認してください。

ハブリングで社外ホイールを安全・確実に取り付けましょう

ハブリングは、社外ホイールのセンターホールと車両ハブの隙間を埋めることで、センター出しの精度を高め、走行中の振動やナットの緩みを防ぐ効果的なパーツです。価格もリーズナブルで、社外ホイール交換時にセットで用意しておくことをおすすめします。

取り付けの際は正しいサイズ(ホイールのセンターホール径/車両ハブ径)を選び、グリス塗布によるサビ対策を行うことが大切です。また、純正ホイールに戻す際のハブリング外し忘れは重大事故につながるリスクがあるため、ホイール交換のたびに必ず確認する習慣をつけましょう。