カムリの豪華で使い勝手の良い内装
トヨタの主力セダン、カムリの内装を紹介します。
日本では10代目カムリが2023年12月下旬に生産終了となり、国内販売に幕を閉じました。なお、海外では11代目へフルモデルチェンジを経て販売が継続されており、特に北米市場ではトヨタを代表するセダンとして高い人気を誇っています(乗りものニュース、2023年4月)。
この記事では、日本で発売されていた10代目カムリの内装(インテリア)を詳しく紹介します。大きすぎないボディサイズながら大人5人でも余裕のある室内を実現し、インテリアの質感も高いことからファミリー世代のファーストカーにも選ばれていたモデルです。中古市場では現在も流通しており、セダンらしい高級感と実用性を兼ね備えた内装は今なお魅力的です。
カムリWSの内装はスポーティで若々しさを感じるインテリア
2018年8月1日のマイナーチェンジで、海外仕様のカムリで展開されていたスポーツグレードが日本仕様にもラインナップされました。WSと呼ばれるこのグレードは、標準仕様がファブリックと合成皮革のコンビシート、レザーパッケージには本革シートが搭載されます。
WSのインパネはシルバーとブラックでスポーティな印象
カムリWSの内装はブラックとシルバーの組み合わせですが、シルバー部分はテクスチャーのかかったメタル調になっていて質感が高く、一見するとシンプルながら近くで見ると素材感の良さに気づきます。助手席側のエアコン吹き出し口から伸びるラインとメーターフードから伸びるラインが交差し、カムリのスポーティな雰囲気とうまくマッチしています。
サイドラインが入った合皮のコンビシートはWSグレード専用で特別感がある
標準モデルのWSのシートは合成皮革とファブリックを組み合わせたコンビシートを採用。ファブリック部分はブラックの生地に横方向へグレーのラインが入ったデザインで、座面と背中が当たる部分にファブリックが使われています。このブラックとグレーの合皮コンビシートはWS標準モデル専用のデザインで、他のグレードとの差別化が図られています。実際に座ると、ファブリック部分が適度な通気性と摩擦感を持ち、長距離ドライブでも疲れにくい印象があります。
WSのレザーパッケージのシートデザインは菱形が入り組んだ幾何学模様でシンプルながら存在感のある内装になっている
WSレザーパッケージには、三角形が集合した幾何学模様の本革シートが装備されています。本革シートは冬に冷たくなるイメージがありますが、レザーパッケージには運転席・助手席のシートヒーターが標準装備されているため、寒い季節でも快適に使えます。ヒーターは3段階の温度調整ができるので、気温や好みに合わせて細かく設定できる点も実用的です。
ステアリングのパドルシフトはスポーツグレードのWS専用装備
WSグレード専用装備として、ステアリングにパドルシフトが搭載されています。ブラックに塗装されたパドルスイッチはシンプルながら存在感があり、DレンジとSレンジの両方で使用可能なため、スポーティなドライブをシフト操作の手間なく楽しめます。セダンでありながら走りを重視したい方にとっては、実際の運転でも便利に感じる装備です。
WS以外のグレードに用意されたカムリの内装はファブリック2種類と本革2種類
カムリにはX、G、G レザーパッケージという3つのグレードがあり、グレードごとに選択できる内装が異なります。詳しく見ていきましょう。
ブラック×タイガーアイ調の内装と本革シートはG レザーパッケージに設定


G レザーパッケージで選択できる内装の一つが、ブラック×タイガーアイ調の内装と本革シートの組み合わせです。高級感のある本革シートと木目調のパネルがカムリの上質感を演出します。
本革シートはG レザーパッケージ専用の設定で、XグレードやGグレードでは選択できません。中古車購入時に本革シートを希望する場合は、グレード確認が重要なポイントになります。
ベージュ×タイガーアイ調の内装と本革シートもG レザーパッケージに設定


G レザーパッケージでもう一種類選択できるのがベージュ×タイガーアイ調の内装と本革シートです。ブラックとは対照的な明るいトーンで、後席に同乗者を迎えるシーンにもぴったりの上質な空間となっています。実際に展示車で座面に触れてみると、ブラックとはまた違う開放感があり、日当たりの良い駐車場での見え方も明るく好印象です。
ブラック×タイガーアイ調の内装とファブリックシートはGグレード専用


中間グレードのGグレード専用となっているのが、ブラック×タイガーアイ調のファブリックシートです。コクピット周りやパネルのデザインはG レザーパッケージと共通ですが、シートがファブリック素材に変わります。
夏の暑さや冬の冷たさが気になる方にはファブリックシートのGグレードが実用的な選択肢です。本革シートはシートヒーターで冬の冷感を補えるものの、夏の直射日光で熱くなりやすい点は覚えておきましょう。日常使いが多いファミリー層には、扱いやすさの面でGグレードのファブリックを選ぶオーナーも少なくありません。
ブラック×寄木調の内装とファブリックシートはXグレード専用


ベースグレードのXグレード専用の内装が、ブラック×寄木調の内装とファブリックシートです。コクピット周りのパネルがタイガーアイ調から寄木調デザインに変わり、全体的にスポーティなイメージが強調されています。前席ドリンクホルダーはメタリックなシルバー調の配色で、ラグジュアリーよりもスポーティな雰囲気のカムリを求めるならXグレードが最適です。中古市場での流通台数が多いのもXグレードのため、価格を抑えつつカムリの走りを楽しみたい方にも選ばれています。
カムリには視線移動を最小にするカラーヘッドアップディスプレイ(HUD)を装備
G レザーパッケージには標準装備、Gグレードにはメーカーオプションとして、速度やレーダークルーズコントロールの情報などをフロントウィンドウに投影するカラーヘッドアップディスプレイが設定されています。前方から視線をほとんど外さずに走行情報を確認できるため、安全運転のサポートとして効果的な装備です。
メーカーオプションのT-Connectナビを選択した場合はナビゲーションとの連動も可能で、目の前のウィンドウに案内が表示されることで、初めての道でも安心してドライブできます。
カムリに設定される大型パノラマムーンルーフは見晴らし抜群で解放感のある内装に

G レザーパッケージとGグレードにメーカーオプションとして設定されているのが、フロントからリヤにかけて広がる大型パノラマムーンルーフです。開口部はフロント側のみで電動スライドを搭載しており、挟み込み防止機能も備えているため、子ども連れのファミリードライブでも安心です。電動サンシェードも装備されているので、夏の強い日差しの日でも車内温度を快適に保てます。
実際に開口部から空を見上げると、セダンとは思えないほどの開放感があり、特に晴れた日のドライブで恩恵を感じる装備です。中古車で選ぶ際もこのオプション有無を確認することをおすすめします。
セダンではトップクラスの広いラゲージスペースがカムリの特徴

セダンはラゲージスペースが狭いと思われがちですが、カムリのラゲージスペースは驚くほど広大です。小型化したハイブリッドバッテリーをリヤ床下に配置することで、最大荷室長1,150mm・床面荷室長990mm・荷室幅1,680mmを実現し、容量は524Lを確保しています。
ゴルフバッグ4個を積み込める容量で、家族旅行の荷物も十分に収まります。同時期に国内販売されていたセダンと比較しても、カムリの荷室容量は際立っており、セダンでありながらSUVに近い積載力を持っていた点が実用面での強みでした。

後席両側がトランクスルー構造になっているため、トランク内の荷物を室内側から取り出したり、スキー板のような長尺物を積む際にも便利です。セダンの荷室に実用性を求める方にとっては、見落としがちながら日常的に重宝する機能です。
G レザーパッケージには運転席・助手席のシートヒーターを標準装備

G レザーパッケージには、背面と座面を温める運転席・助手席のシートヒーターが標準装備されています。左右独立して3段階の温度調整が可能なため、乗員それぞれの好みに合わせて設定できます。本革シートとの組み合わせで、冬場の冷感という本革特有のデメリットをしっかりカバーしています。なお、WSレザーパッケージにも同様にシートヒーターが標準装備されています。
カムリの内装には家族で使うのに便利な収納機能が豊富

カムリは収納スペースも充実しています。シフトレバー横に配置されたコンソールボックスは上段・下段の二層構造で、すぐ取り出すものは上段に、貴重品や使用頻度の低いものは下段にと使い分けができます。

カップホルダーはフロント中央に2つ(縦並び)、後席中央アームレスト裏側に2つの合計4か所。いずれもペットボトルや大きめの水筒が収まるサイズで、4人乗車時も全員分のドリンクが置ける設計です。

フロントアームレスト内のコンソールボックスは、厚めの手帳や財布を収納できる深さがあります。助手席正面のグローブボックスは照明付きで、夜間でも中の荷物を視認しやすく設計されています。

フロント・リヤ両方のドアポケットにはペットボトルを置けるボトルホルダーが設けられており、乗員全員が手元にドリンクを置けるよう配慮された設計です。
ファミリーカーとしても使える十分な広さを持つ荷室が魅力

カムリは世界100か国以上で販売されてきたグローバルモデルです。そのため日本のセダンより広めの室内設計となっており、荷室容量の524Lは同クラスのセダンの中でもトップクラスでした(同時期に国内販売されていたセダンとの比較)。
日本では2023年12月下旬に生産終了となりましたが、現在も中古車市場で流通しており、レジャーも日常使いも両立できるセダンを探している方にとって、今なお候補に挙がる一台です。セダンらしいスタイリングと広大なラゲージスペースを両立したカムリの内装は、同カテゴリーの中でも完成度の高い仕上がりと言えるでしょう。






















