アクアG’sの後継車、アクアGRスポーツの2代目モデルが発売 販売価格やスペック
2017年の6月にマイナーチェンジが行われたアクアに、モデルで好評であったアクアG’sの後継車種にあたる「アクアGRスポーツ」がラインナップしました。
2017年の11月27日に発売されたアクアGRスポーツはマイナーチェンジが行われたアクアをベースにしながらも、先代モデルのG’sの流れをしっかりと受け継ぐ、GRコンプリートカーのスポーツタイプの車です。
2代目アクア発売時にはGRスポーツカタログ落ちしましたが、2022年初めてのマイナーチェンジ(一部改良)により待望のGRスポーツが復活。
低燃費とスポーツ性能を両立する希少なGRスポーツなので待ち望んだユーザーも多いようです。また、トヨタの新たなコンプリートシリーズである「GR」についても解説していきます。
2代目アクアGRスポーツが2022年11月から発売 燃費性能と走行性能を極めたスポーツモデルに
アクアGRスポーツが2代目アクアベースになり2023年11月に復活
2代目アクアになり消滅したGRスポーツが、初マイナーチェンジ(一部改良)と同時にラインナップに復活。
フロア下へブレースを追加、サスペンションへ専用チューンナップを施すことで車両剛性を極限まで向上しました。ステアリング制御なども専用にチューンされておりドライビング感覚も研ぎ澄まされています。
2代目のアクアGRスポーツの販売価格は2,595,000円で、4WD駆動の設定はなく2WD(FF)駆動専用車に。
エクステリアのブレーキキャリパーやバッジ、インテリアのステアリングホイールにも専用GRロゴを発布した満足度の高いスポーツモデルです。
アクアGRスポーツのエクステリアはフロントグリルがワイドで大迫力
2017年9月に公開されたアクアGRスポーツのプロトタイプでは、バンパーグリルと一体化したような印象を受けるワイドタイプの「Functional MATRIX」のフロントグリルを導入しています。「Functional MATRIX」グリルは走るための機能性を最大限に引き出すために考えついた結果、たどり着いたデザインです。
大胆かつオシャレなフロントグリルは実際にそのまま受け継がれ、2017年11月27日に発売されたアクアGRスポーツのエクステリアは、フロントグリル以外でも攻めたスタイリングで登場しました!
アクアGRスポーツでは
- ホイールデザインの躍動感を助長するためにブレーキキャリパーをスポーツ仕様にする
- 車体にかかる揚力を減らす効果もあるスポイラーを設置する
などしてスポーツカーとしての魅力も高められています。また17インチパッケージでは17インチの切削光輝専用アルミホイールを標準装備します。
GRスポーツの16インチアルミホイール
GRスポーツ 17インチパッケージの17インチアルミホイール
アクアGRスポーツのボディカラーはオプション設定カラーを含めた全7色
新型アクアGRスポーツではオプション設定された、ライムホワイトパールクリスタルシャインを含めた全7色が設定されています。どのボディカラーもスポーティなGRスポーツらしさを感じられるカラーラインナップとなっています。
- ライムホワイトパールクリスタルシャイン(32,400円高)
- シルバーメタリック
- グレーメタリック
- ブラックマイカ
- スーパーレッドV
- イエロー
- ブルーメタリック
アクアGRスポーツのインテリアはオリジナルよりもスポーティな魅力を高める
アクアGRスポーツのインテリアは、スポーツ仕様車としての魅力を高めるために新型アクアのデザインを改良しています。各メーターをワイド化して迫力を出し、視覚効果によりスポーティな印象を強めています。
17インチパッケージでは専用アルミペダルや本革巻きシフトノブを追加、専用タコメーターも追加しスポーティな雰囲気をより一層高めています。
GRエンブレム付きの専用ステアリングホイールも手に馴染む本革巻きの高級仕様を特別装備しています。
新たにラインナップされたスポーツコンプリートカーのアクアGRスポーツのスペック
2017年11月27日に発売されたアクアGRスポーツの車体スペックを紹介します。
GRスポーツ | GRスポーツ 17インチパッケージ |
|
---|---|---|
全長 | 4,070mm | |
全幅 | 1,695mm | |
全高 | 1,455mm | 1,440mm |
室内長 | 2,015mm | |
室内幅 | 1,395mm | |
室内高 | 1,175mm | |
車両重量 | 1,100kg | 1,110kg |
ホイールベース | 2,550mm | |
最低地上高 | 140mm | 120mm |
最小回転半径 | 4.8m | 5.8m |
JC08モード燃費 | 30.4km/L | – |
燃料 | 無鉛レギュラーガソリン | |
乗車定員 | 5名 | |
駆動方式 | FF | |
トランスミッション | 電子式無段変速 | |
総排気量 | 1.496L | |
エンジンとモーターの組み合わせ | 1.5L+THS2 | |
エンジン最高出力 | 54kW(74PS)/4,800rpm | |
エンジン最大トルク | 111Nm(11.3kgm)/3,600~4,400rpm | |
燃料タンク容量 | 36L | |
モーター種類 | 永久磁石式同期型モーター | |
モーター最高出力 | 45kW(61PS) | |
モーター最大トルク | 169Nm(17.2kgm) |
アクアGRスポーツの主要装備
- 専用フロント・リヤバンパー
- 専用ラジエーターグリル
- スポット打点追加
- 専用チューニングサスペンション
- 専用フロントスポーティシート
- 本革巻きシフトノブ(シルバーステッチ)
- 専用スタートスイッチ
- フロントパワーウインドゥスイッチベース
- カップホルダーリング
- ブラックインテリア
- フロントドアスピーカーリング
- インパネ助手席オーナメント
- スポット溶接の打点追加
- 専用タコメーター追加(17インチパッケージのみ)
- 本革巻き小径ステアリングホイール(17インチパッケージのみ)
- 専用本革巻きシフトノブ(17インチパッケージのみ)
- アルミペダル(17インチパッケージのみ)
- 専用タコメーター(17インチパッケージのみ)
- ブレース追加(17インチパッケージのみ)
アクアGRスポーツのパワートレインは標準モデルのアクアと同じ
アクアGRスポーツは、エンジンやモーターなどのパワートレインの改良は行いません。トヨタが今後ラインナップさせるスポーツコンバージョンシリーズの頂点に位置するGRMNでは、エンジン内部のチューニングを行いますが、その2ランク下に位置するGRスポーツではパワートレインの強化は行われません。
アクアとしてのクリーンなイメージを守るためにも、アクアのコンバージョンはGRスポーツにとどめたのかもしれません。
内部パーツにおいて性能の向上が見込まれるのは、オフロード走行での車体の安定感の維持に役立つサスペンションです。
アクアGRスポーツのボディサイズは車高が低くなる
アクアGRスポーツはスポーツカー仕様車としてのイメージを強くするため、アクアの現行モデルよりも車高を低く設定します。
標準モデルのアクアほど環境性能には配慮する必要のないアクアGRスポーツでは、スポーツモデル車としての魅力を高めるために内部パーツの交換を行います。それらのパーツはオリジナルのアクアで使用しているモノよりも重いと予想されていましたが、アクアGRスポーツの重量は標準モデルのアクアと同じ車両重量になっています。
アクアGRスポーツの燃費はベース車と同じ34.4km/L
現行モデルアクアの燃費は各グレードによって異なりますが「34.4km/L」と「38km/L」と圧倒的です。
スポーツよりに調整するアクアGRスポーツの燃費も標準モデルのアクアと同じ「34.4km/L」を達成しているため、ランニングコストが魅力のアクアらしい特徴はそのままになっています。
アクアGRスポーツの販売価格は2,332,800円から
2017年の6月にマイナーチェンジが行われた新型アクアの各グレードの価格を表にまとめました。
新たにラインナップされるアクアGRスポーツの販売価格は、現行アクアの上位モデルCrossoverよりも高くなり2,332,800円~、17インチパッケージは2,538,000円~となっています。
GRスポーツはエンジンやモーターなどのパワー系統は現行のアクアと同一のものを使用していますが、エクステリアやインテリアはスポーツ仕様らしい特別装備になります。サスペンションなどの足回りのパーツもハイクオリティーの部品へと変更されていることから現行グレードよりも販売価格は上昇しています。
グレード | 価格 |
---|---|
G GR SPORT・17インチパッケージ | 2,581,700円~ |
G GR SPORT | 2,372,700円~ |
Crossover グラム | 2,198,900円~ |
Crossover | 2,097,700円~ |
G/G ソフトレザーセレクション | 2,097,700円~ |
S Style Black | 2,087,800円~ |
S | 1,921,700円~ |
L | 1,818,300円~ |
アクアGRスポーツの安全装備は標準のアクアと同じトヨタセーフティセンスを搭載
アクアGRスポーツの安全装備は、標準モデルのアクアにも搭載するトヨタセーフティセンスが導入されています。
セーフティセンスには、実際に起こった事故のデータに基づいて、どうすれば同様の事故を防ぐことが出来るのかと考えられて開発された「プリクラッシュセーフティシステム」などの衝突回避支援システムがパッケージングされています。
トヨタの新たなスポーツコンバージョンシリーズ「GR」について
コンバージョンとは、オリジナルの車をスポーツ仕様にするなどして転換したもので同一の目的で転換された車はコンバージョンシリーズとして一括りにされます。
トヨタには従来、ヴィッツなどの車をスポーツタイプにコンバートした時の名称として「RS」「G’s」「GRMN」を用意していました。しかし、従来の名称には統一性がなくて困惑してしまうこともあり、今後は最上位に位置する「GRMN」はそのままで、G’sは「GR」へとRSは「GRスポーツ」そしてパーツのカスタマイズを重点的に行う「GR PARTS」が新設されました。
アクアのスポーツ仕様車は前モデルではアクアG’sでしたが、新型アクアのスポーツ仕様車はアクアGRと名称を変更したのはそのためです。
従来の名称 | 今後の名称 |
---|---|
GRMN | GRMN |
G`s | GR |
RS | GR SPORT |
GR PARTS |
ちなみに今後のコンプリートシリーズの名称において頭文字で共通している「GR」は、トヨタのレーシングブランドであるTOYOTA GAZOO Racing(TGR)からとったものです。
TGRが関わるコンプリートシリーズは、外装や内装のみの変更では決してなくて車のボディの強化やサスペンションの高性能化を行うのが特徴です。
今後は、TGRからプリウスやC-HRのコンバージョンシリーズも登場する予定です。
アクアGRスポーツの画像4枚
- アクアGRスポーツ
- アクアGRスポーツ
- アクアGRスポーツ
- アクアGRスポーツ
「G’s」の進化版 アクアGR SPORTのモデルチェンジ遍歴
アクアGR SPORTは、トヨタが販売するハイブリッド車のスポーツブランド、「GR」で展開されているモデルです。
アクアGRスポーツ 初代/2017年~2021年
2017年11月、アクアから、「G ”GRスポーツ”」が追加ラインナップとして発売しました。ヴィッツのGRシリーズと共通デザインのファンクショナル・マトリックスグリルを採用しています。
2020年8月、一部改良でタイヤとアルミホイールでメーカーオプション設定の16インチと、「ナビレディパッケージ」が標準設定となりました。
アクアGRスポーツ 2代目/2022年~
アクアのフルモデルチェンジで一度販売を終了していましたが、2022年11月、一部改良と共に2代目アクアGR SPORTが2代目として復活しました。様々な専用チューニングが施されています。内装もシートとステアリングホイールにGRロゴを配置しています。
アクアGRスポーツのモデル | 販売年表 |
---|---|
初代 | 2017年~2021年 |
2代目 | 2022年~ |
アクアGRスポーツの2代目モデル発売は2022年11月 低燃費に走りの魅力が加わった車がユーザーの心を刺激
2代目アクアGRスポーツの発売日は2022年11月、待望のスポーツモデルが復活
アクアは「AQUA SOCIAL FES!!」を行うなど環境活動にも力を入れ、低燃費を実現しているクリーンなイメージの強い車です。しかし、恋愛では優しいだけじゃ物足りないという人がいるように、クリーンなイメージだけでは車としての魅力に欠けると思っている人々もいるはずです。
アクアGRスポーツにはそういった人々の購買意欲を刺激するような走りの魅力も詰まっています。初代から次期型以降の際に終売しましたが、2代目アクアのマイナーチェンジのタイミングにあたる2022年11月から待望の復活を果たしました。