Android Autoとはどんなアプリ?知っておきたい便利な使い方や対応車種
スマートフォンとの連携を強化した最新車種が増える昨今、車の情報を眺めている時によく見かけるのが「Android Auto(アンドロイドオート)対応」といったフレーズです。
漠然とカーナビアプリだということは知っていても、Android Autoを使って具体的に何ができるのか、Appleの「Car Play(カープレイ)」や「Googleマップ」など、その他のアプリとの違いがわからないという方も多いのではないでしょうか。
Android Autoとはどんなアプリで、どんな使い方ができるのでしょうか。Android Auto対応車種についても詳しく紹介していきます。
そもそも「Android Auto」って何?
Android Auto(アンドロイドオート)とはGoogleが開発したカーナビ機能を搭載したアプリです。初めてAndroid Autoアプリが搭載された車種は韓国のヒュンダイ・ソナタで、2015年にリリースされました。
Android Autoに対応するサードパーティーアプリと連携することで、カーナビ機能だけでなく音楽再生や通話・メッセージ機能なども幅広く使用できます。なお、Android Auto対応アプリは2020年1月現時点で253種類にも上ります(対応アプリ一覧はこちら)。
Android AutoはAndroid 5.0 Lollipop以降に対応するスマートフォンであれば、誰でも使用可能です。以前はAndroid Autoに対応する車載カーナビが必要でしたが、2016年のアップデート以降はアンドロイドスマートフォン単体でも使用できるようになっています。車のディスプレイでもスマートフォン画面でも操作が可能で、基本操作はタッチパネルや音声コマンドで行えます。
Android AutoはCarPlayやGoogleマップと何がどう違うのか?
Android Autoについて、「CarPlay」や「Googleマップ」との違いがよくわからないという方も少なくないでしょう。CarPlayはAppleが開発するカーナビアプリ、GoogleマップはGoogleが開発する地図検索サービスです。
AppleのCarPlayはAndroid Autoとは対応するOSが違いますが、基本的に使える機能はほとんど同じです。
GoogleマップはAndroid Autoと混同されがちですが、GoogleマップをベースとしたAndroid Autoは、バックグラウンドで音楽アプリや電話機能などを扱えます。運転中でも安全に操作できるように設計されており、タップ部分が大きくスマホで操作する際もスムーズです。グーグルマップよりもカーナビに近い操作感となります。
Android Autoを使ってできることは?様々な使い方を知ってドライブを快適なものに
カーナビとしてだけではなく、その他にもいろいろな使い道があるAndroid Auto。使いこなすことができれば、いつものドライブがもっと快適に楽しめるようになります。カーナビアプリAndroid Autoの使い方について、できることをまとめました。
1:わかりやすいナビゲーション機能を搭載!知らない道での運転も安心して楽しめる
Android Autoをスマホで使用している画面。Googleマップをベースとしている地図はシンプルでとても見やすく、下部にあるメインメニューも簡易的で操作しやすい
Android Autoのナビゲーションシステムは、土地勘のない場所でのドライブでも大活躍してくれます。ハンドル操作と一体化したナビで音声は明朗で聞き取りやすく、Googleマップを元に表示される地図はシンプルで視認性に優れています。表示モードは交通状況と航空写真の2パターンがあります。
現在地周辺の駐車場やガソリンスタンド等の施設、最近訪れた場所をカテゴリからセレクトして検索可能です。「OK Google」と声をかけるか、マイクをタップして目的地を言えば、音声に反応して自動的にルートを検索してくれます。
ナビにはいくつものオプション設定が用意されていて自分が使いやすいよう細かくカスタマイズできる
ナビの設定には音声・経路オプション・地図の表示・運転オプションの4項目あります。それぞれのドライバーに適した形にカスタマイズが可能です。
また、USB ケーブルでスマートフォンを車につなぎ、ターンバイターンナビゲーション機能付きのGPSアプリ「Waze(ウェイズ)」と連携することも可能です。ユーザー同士で渋滞や事故などのリアルタイム情報を素早く共有することができます。
2:SpotifyやAWAなどの対応アプリと連携可能でバックグラウンドで好きな音楽を流せる
音楽ストリーミングアプリSpotifyなどの対応アプリと連携すれば、音楽やラジオも自由に楽しめる
Android Autoでは、車のオーディオやスマートフォンのスピーカーを通じて好きな音楽をバックグラウンドで流すことができます。ディスプレイでの操作はもちろん、音声コマンドでマイクを選択するか「OK Google」と言ってから「音楽を再生」と呼びかけるだけで音楽をかけられます。
音楽ストリーミングサービス「Spotify(スポティファイ)」や「AWA」などの対応アプリに切り替えることも可能です。もちろん、Android Auto対応のラジオアプリ「TuneIn Radio」などと連携し、ラジオを聴くこともできます。
3:運転中でも安全に通話の発信着信や不在着信・通話履歴の確認・ボイスメール再生・通話中着信への対応が行える
Android Autoでのダイヤル入力画面
Android Autoを使えば車載のスピーカーを通して会話が可能となり、走行中の通話発信や着信の対応が安全に行えます。また、着信や発信操作のほか、不在着信や通話履歴のチェック、ボイスメールの再生、通話中着信への対応までもスマートに行えます。スカイプアプリを入れておけば、無料で通話が可能となります。
4:対応アプリを介して音声入力でテキストメッセージの送受信や返信が可能
Android Autoでは、ハングアウト等のSMS アプリを立ち上げて、音声入力を使ってメッセージの送受信や返信も可能です。手入力する必要がないので、運転にも支障なくスムーズにやりとりができます。メッセージの送信・返信時のアプリの立ち上げ方は、ルート検索や音楽を聴く際の操作と同様、音声コマンドでマイクを選択するか「OK Google」と呼びかけるだけでOKです。
Android Autoに対応している車種を一覧でチェック!
日本車メーカーの現行型でAndroid Autoに対応している、あるいはこれから対応する予定の車種を一覧にしてまとめました(輸入車含む)。
ここではホンダ・マツダ・三菱・日産・スバル・スズキのみを紹介していますが、輸入車メーカーではより多くのモデルにアンドロイドオートを導入しています。日本国内のカーオーディオメーカーでは、JVCケンウッド・クラリオン・パイオニア・パナソニックの一部製品がAndroid Autoに対応しています。
その他、海外メーカーを含むAndroid Auto対応モデルについてはAndroid Autoの公式サイトで確認できます。
ホンダ | アコード(2016~) |
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シビック(2016~) | |
クラリティFuel Cell(2017~) | |
CR-V(2017~) | |
フィット(2018~) | |
フリード(2017~) | |
オデッセイ(2018~) | |
マツダ | CX-5(2018~) |
CX-8(2019~) | |
三菱 | デリカD:2(2017~) |
デリカD:2カスタム(2017~) | |
エクリプスクロス(2018~) | |
i-MiEV(2017~) | |
ミラージュ(2017~) | |
アウトランダー(2017~) | |
アウトランダーPHEV(2017~) | |
パジェロ(2016~) | |
日産 | リーフ(2018~) |
ムラーノ(2018~) | |
スバル | BRZ(2018~) |
インプレッサ(2017~) | |
レガシィアウトバック(2018~) | |
スズキ | ハスラー(2016~) |
イグニス(2016~) | |
ラパン(2016~) | |
ソリオ(2016~) | |
ソリオバンディット(2016~) | |
スペーシア(2016~) | |
スペーシアカスタム(2016~) | |
スイフトスポーツ(2016~) | |
ワゴンR(2016~) | |
ワゴンRスティングレー(2016~) |
Android Autoを使う場合はデータ通信量の制限に注意!不具合が起こった場合の対処法も知っておこう
使い勝手の良いナビゲーションシステムやオーディオ機能、メッセージのやりとりなど様々な使い方が可能となっているAndroid Auto。上記の通り、国産車においても対応車種が続々増えてきていますが、使用するたびにデータ通信が必要となるのが難点です。毎月のデータ通信量に制限がある場合、使い過ぎることのないよう注意が必要です。
また、アプリや接続車両による不具合が発生するケースもあります。アプリ側に原因がある考えられる場合は、アップデートの有無の確認や車両への接続のし直し、アプリの再インストール、スマートフォン本体の電源再起動などを試してみてください。
Android Autoは様々な対応アプリとの連携が可能!自家用車だけでなくレンタカーなどでも使用可能
Android Autoは、音楽プレーヤーや電話・メール機能を持つ対応アプリとの連携によって様々な使い方ができます。国内の対応車種こそまだそこまで多くはないものの、2016年以降はスマホ単体での使用もできるようになったことで、多くのドライバーにとってさらに身近で便利なツールとなりました。
また、カーシェアやレンタルした車でも使用でき、自家用車を持たないユーザーにとっても使いやすいこともポイントです。スマホ世代が増えている現在、Car Playとともに今後も普及が進んでいくことが予想されます。
もちろん、高価な車載カーナビはそれだけの高性能を有していますが、やはり費用を考えると誰もが手軽に導入できるものではありません。「カーナビはほしいけど予算的に厳しい」「Android Autoをまだ使ったことがない」というアンドロイドユーザーは、まずは無料で使用できるAndroid Autoをカーナビ代わりにダウンロードしてみてはいかがでしょうか。