WRX STIがF型にマイナーチェンジ 安全装備ハイビームアシストの作動域を下げ高い安全性を確保
スバルのスポーツカーである「WRX STI」は、2019年6月27日にマイナーチェンジ(年次改良)を行いF型になります。2018年6月7日にマイナーチェンジしたE型はD型まで設定がなかったメーカーオプションの「サンルーフ」が設定される改良が行われ、明るい車内空間や夏には開放的なドライブをすることができます。
WRX STIのE型へはメーカーオプションでサンルーフが設定される一部仕様変更だけですが、WRX STIのスペックや価格帯などをチェックしておさらいしておきましょう。
また、かねてから噂のあったWRX STIの軽量化ハイパフォーマンスモデル「TYPE RA-R」や「WRX STI TC380」について、新型のWRX STIのF型について紹介します。
SUBARUがロサンゼルスオートショーでWRXシリーズの「シリーズ・ホワイト」を公開!
2019年11月に開幕したロサンゼルスオートショーに、スバルWRXシリーズの限定モデル「シリーズ・ホワイト」が登場しました。シリーズ・ホワイトはWRXとWRX STIそれぞれ限定500台を用意。WRXシリーズ・ホワイトは34,895ドル、WRX STIシリーズ・ホワイトは43,595ドルで、2020年初頭にデリバリーされる見込みです。
セラミックホワイトのボディカラーに身を包んだWRXシリーズ・ホワイトのベース車両は北米でラインナップされているグレード「WRXプレミアム」。足回りにはマットブロンズの精悍なアルミホイールやブレンボ製のブレーキが装着されています。軽量化のためサンルーフレスとし、ウルトラスウェードのレカロシートを装備。
LEDステアリングレスポンシブ・ヘッドライトやマットブラックのバッジ、ハイパフォーマンス・ビルシュタイン・サスペンションなど、プレミアムな特別装備も多数用意されています。
なお、WRX STIシリーズ・ホワイトもWRXとほぼ同様の装備を有しますが、BBS製の19インチアルミホイールに変更されています。
パワートレインは、WRXシリーズ・ホワイトが最大出力268hpの2.5L水平対向4気筒ターボに6速マニュアル、駆動方式はシンメトリカルAWD。WRX STIシリーズ・ホワイトは最大出力310hpの2.5L水平対向4気筒ターボを搭載します。
F型になった新型WRX STIはハイビームアシストを40km/hから30km/hに車速を変更して安全性を向上
スバルのWRX STIが2019年6月27日にマイナーチェンジ(改良)を行いF型になります。大きな変更内容は安全装備のアイサイトにある機能のハイビームアシストの作動車速を従来の40km/hから30km/hに変更したことです。
これにより市街地など低速で走る場所でも広い視界を確保でき、安全運転を支援します。
この他、エクステリアのフォグランプカバーを新意匠にしたこと、WRX STI タイプSのグレードには19インチの切削光輝ホイールを新たに採用しています。
ボディカラーには従来のダークグレー・メタリックを廃止して、新色のマグネタイトグレー・メタリックを採用しています。
販売価格はマイナーチェンジ(改良)前と同じ、STIで3,866,400円、STI タイプSで4,060,800円の据え置き価格になっています。
WRCの技術を反映したモンスタースペックの「WRX STI TC380」が日本限定で販売開始
WRX STIをベースにしてカスタマイズした「WRX STI TC380」が日本限定50台販売されることが発表されました。受注開始日は2018年11月3日で販売価格は4,965,840円~になっています。なお販売数に達した時点で受注を終了するため購入希望者は早めにディーラーに向かいましょう。
WRX STI TC380はWRC(世界ラリー選手権)で活躍した新井敏弘選手が、その技術ノウハウを反映して製作したカスタマイズカーで、最新ターボ技術を搭載したGT3 RSスポーツタービンターボキットをエンジンに、高次元のスーパーターボマフラーやHKS製メタルキャタライザーやRQAエアーフィルター、シートにシリアルID入りの専用レカロスポーツシートなど特別が満載です。
最高出力や最大トルクは未計測ですが最大380psを発揮することが判明しているため「歴代最高の運動性能を持つWRX STI」になるでしょう。
WRX STI TC380の特別装備
- RECAROバケットタイプフロントシート
- シリアルナンバープレート(コンソール)
- TC380専用オーナメント(インパネ加飾)
- TC380専用カーボンリップスポイラー
- TC380専用リヤオーナメント
- HKS製メタルキャタライザー
- スーパーターボマフラー
- TC380専用車検証ケース
- TC380専用キーウェアジャケット
- エンジンルーム内シリアルナンバープレート
- コンソールシリアルナンバープレート
軽量化されたピュアスポーツモデル「TYPE RA-R」が2018年7月19日から500台限定で受注開始したが即完売!
2017年7月7日にSTI(スバルテクニカインターナショナル株式会社)の30周年記念イベントが行われました。
その会場にてスバリスト(スバルの熱狂的なファン)の間で噂になっていたピュアスポーツモデルの「TYPE RA-R」が初登場しました。
徹底的に軽量化されたモデルのTYPE RA-Rはドアミラーにドライカーボンのエアロを装備しているなど軽量化に繋がる高級素材をエクステリアの各所に使われています。
サスペンションやブレーキパッドなどの足回りも徹底的にチューンされています。
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タイプRA-Rのドライカーボン製エアロドアミラーカバー -
ブラックメッシュタイップのフロントグリル -
低背圧パフォーマンスマフラーとエキゾーストパイプリヤ -
倒立式ストラットとコイルスプリング -
STIのパフォーマンスブレーキパッド
ヘッドライトを洗浄するヘッドランプウォッシャーノズルやリヤワイパーも撤去され、内装ではアームレストやカップホルダーを無くし、シフト周りに至るまで軽量化されている噂通りの「軽量化」に重点をおいたモデルになっています。
エンブレムには「RA-R」とSTIの30周年を記念したバッヂも装着され、特別感満載の特別仕様車になっています。
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STI製ジュラコンMTシフトノブ -
STI製プッシュエンジンスイッチ -
インストルメントパネルの加飾 -
「RA-R」と「30周年」が刻印されたエンブレム
500台限定生産で2018年12月17日まで受け付けしていて、その前に500台に達した場合は販売終了になります。しかし発表・販売した初日に即完売したことをスバルが公式発表しました。
ハイパフォーマンスのスバル30周年記念モデルということで、今後は中古車市場でもプレミア価格で取引される可能性も高いです。試乗車や展示車もこれから市場に流れるので、近くのスバルディーラーで情報を集めるのも良いでしょう。
WRX STI タイプRA-Rのボディカラーは4色ラインナップ
通常販売されているWRX STIのボディカラーは6色ですが、今回販売されたタイプRA-Rは「WRブルー・パール」「クリスタルホワイト・パール」「クリスタルブラック・シリカ」「ピュアレッド」の4色になっています。
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WRブルー・パール -
クリスタルホワイト・パール(32,400円高) -
クリスタルブラック・シリカ -
ピュアレッド
クリスタルホワイト・パールはオプションカラーで32,400円高になっています。WRX STIのハイパフォーマンスモデル「タイプRA-R」らしさを感じるWRブルー・パールは人気のボディカラーになるでしょう。
タイプRA-Rのパワートレイン329psを発揮!装備・ボディサイズなどのスペック・販売価格
ハイパフォーマンスモデルのタイプRA-RにはS208にも採用されたEJ20型の水平対向4気筒のターボのBOXERエンジンが搭載され最大出力329psを発揮します。「軽さ」「速さ」「愉しさ」をテーマに製作されたタイプRA-Rを体現するパワーユニットです。
その他タイプRA-Rのスペック・販売価格・装備を紹介します。
WRX STI タイプRA-Rの装備
- 倒立式ストラットとコイルスプリング
- リヤダンパーとコイルスプリング
- BBS製STI 18インチ×8 1/2JJマットブラックアルミホイール
- ミシュラン パイロットスポーツ4S 245/40ZR18 97 Y
- brembo製18インチベンチレーテッドディスクブレーキ
- 高出力バランスドエンジン
- 専用ECU
- バランスドクラッチカバーとフライホイール
- ボールベアリング・ツインスクロールターボ
- 低背圧パフォーマンスマフラーとエキゾーストパイプリヤ
- STI強化シリコンゴム製インテークダクト
- パフォーマンスシュラウド
- クイックステアリングギヤボックス
- ビークルダイナミクスコントロール
- アクティブ・トルク・ベクタリング
- STI低圧損エアクリーナーエレメント
- STIパフォーマンスオイル
- STIプッシュエンジンスイッチ
- STIジュラコンMTシフトノブ
- フロントスポーツシート&リヤシート
- インパネ加飾パネル
- ドアトリム/ドアアームレスト/コンソールリッド
- サブトランク
- メッシュタイプフロントグリル
- STIエンブレム付サイドガーニッシュ
- ドライカーボン製エアロドアミラーカバー
- ブラックカラードルーフアンテナ
- リヤバンパー
- RA-Rリヤオーナメント
- STI 30thアニバーサリーエンブレム
全長 | 4,595mm |
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全幅 | 1,795mm |
全高 | 1,465mm |
室内長 | 2,005mm |
室内幅 | 1,490mm |
室内高 | 1,205mm |
ホイールベース | 2,650mm |
トレッド(前) | 1,535mm |
トレッド(後) | 1,550mm |
最低地上高 | 130mm |
最小回転半径 | 5.6m |
車両重量 | 1,480kg |
エンジン型式 | EJ20・水平対向4気筒 |
総排気量 | 1.,994L |
最高出力 | 242kW(329ps)/7,200rpm |
最大トルク | 432Nm(44.0kgm)/3,200~4,800rpm |
燃料タンク容量 | 60L |
燃料種類 | 無鉛プレミアムガソリン |
ボディカラー | 4色 |
乗車人数 | 5名 |
車両販売価格 | 4,998,240円~ |
WRX STIのE型にはメーカーオプションでサンルーフが設定
2018年6月にE型となるWRX STIには、新たにメーカーオプションとしてサンルーフが設定されます。「STI Type S アドバンスドセーフティパッケージ」のみメーカーオプションとして選択することができ、ベースグレードの「STI」や「アドバンスドセーフティパッケージがついていないType S」には設定がありません。
WRX STIのサンルーフ価格帯
- 本革シートパッケージ:194,400円
- RECAROシートパッケージ:280,800円
WRX STI Type S アドバンスドセーフティパッケージに設定されているメーカーオプションで、サンルーフがあるパッケージは2種類あり、違いは本革シートかRECAROシートにあります。
共通する項目は「アドバンスドセーフティパッケージ」「ウェルカムライティング」「運転席&助手席パワーシート」「サンルーフ」の4つで、価格帯は本革シートは19.4万円・RECAROシートは28万円、その差は86,400円になります。
WRX STIのスペックをおさらい
2014年から販売されているWRXはスバルが販売するスポーツセダンで、元々はインプレッサのスポーツモデルについていた名前です。インプレッサ WRX STIの名前は、3代目インプレッサ WRX STIの2010年モデルから外れて現在の「WRX STI」という名前に変更になっています。
日本のほかに北米仕様と豪州仕様が販売されていて、トランスミッションにCVTが搭載されている「WRX S4」は日本専売モデルです。
搭載しているエンジンは、2.0Lの水平対向ターボエンジンで型式は「EJ20」です。CVTのS4には「FA20」エンジンが搭載されています。トランスミッションはSTIに6速マニュアル、S4にはCVTが搭載されていて、燃費はS4のほうがいい数値になっています。
STI | S4 | |
---|---|---|
型式 | EJ20 | FA20 |
種類 | 水平対向4気筒 | 水平対向4気筒 |
過給機 | ツインスクロールターボ | 直噴ターボ |
排気量 | 1,994cc | 1,998cc |
最高出力 | 227kW/6,400rpm | 221kW/5,600rpm |
最大トルク | 422Nm/4,400rpm | 400Nm/2,000~4,800rpm |
トランスミッション | 6速MT | スポーツリニアトロニック |
燃費 | 9.4km/L | 13.2km/L |
ボディサイズは全長4,595mm、全幅1,795mm、全高1,475mm、ホイールベース2,650mmで、STIとS4どちらも同じ数値です。違うところは「最低地上高」「車両重量」の2つになります。
STI | S4 | |
---|---|---|
全長 | 4,595mm | 4,595mm |
全幅 | 1,795mm | 1,795mm |
全高 | 1,475mm | 1,475mm |
ホイールベース | 2,650mm | 2,650mm |
室内長 | 2,005mm | 2,005mm |
室内幅 | 1,490mm | 1,490mm |
室内高 | 1,205mm | 1,205mm |
最低地上高 | 140mm | 135mm |
車両重量 | 1,490kg | 1,540kg |
グレード | 価格 |
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WRX STI | 3,866,400円~ |
WRX STI タイプS | 4,060,800円~ |
ほかにも、駐車ブレーキ形式がSTIは機械式後2輪になっているのに対し、S4では電気式のパーキングブレーキになっている点など様々あります。
CVTのWRX S4には安全装備のアイサイトを搭載
CVTを搭載しているWRX S4には安全装備の「アイサイト」が標準装備されていて、マニュアルトランスミッションのSTIには搭載されていません。S4の「2.0GT-S Eye Sight」には、アイサイトのほかに運転支援と視界拡張のセイフティプラスが標準装備されています。
WRX S4搭載のアイサイト機能
- プリクラッシュブレーキ
- 後退時自動ブレーキシステム
- AT誤発進抑制制御
- AT誤後進抑制制御
- ツーリングアシスト
- 全車速追従機能付きクルーズコントロール
- 定速クルーズコントロール
- 車線逸脱警報
- ふらつき警報
- 先行車発進お知らせ機能
- アイサイトアシストモニター
標準グレードの2.0GTアイサイトにはメーカーオプションになりますが、運転支援のセイフティプラスには後方死角に隠れている車両を教えてくれる「スバルリヤビークルディテクション」と、自動防眩ルームミラー付きの「ハイビームアシスト」、フロントカメラやサイドカメラを使った「フロント&サイドビューモニター」が追加できます。
WRX STIにサンルーフが追加され、S4にはアイサイトの機能が向上
スポーツセダンのWRXは2018年の年次改良でE型になり、STIにサンルーフが設定され、S4にはアイサイトの機能が向上しました。サンルーフが設定されたことにより、明るい車内と開放的な走行フィーリングを体験することができます。
STIはトランスミッションに6速マニュアルを装備しているので、安全装備のアイサイトを搭載していませんが、ツインスクロールターボのEJ20型エンジンを搭載しパワフルな走りを実感できます。S4よりスポーティなセッティングが施されたWRX STIのE型は2018年6月1日に発売されました。