スバルWRX S4がF型にマイナーチェンジ(年次改良)して夜間のドライブの安全性を強化
スバルのWRX S4が2019年5月14日にマイナーチェンジ(年次改良)を発表、2019年6月27日に発売。WRX S4は2018年にE型になり、2019年の改良でF型に進化したため、フルモデルチェンジは2020年以降になるでしょう。
ここでは、年次改良が行われて誕生したWRX S4 D型、E型、F型の特徴や、スペック情報やグレード別・販売価格や標準装備の特徴を紹介します。
WRX S4の盗難対策を強化する一部改良を2022年11月24日実施
WRX S4に一部改良モデルとして、リレーアタックに対抗するための盗難防止対策を実施。
スマートキーのスリープ機能や、既存オーナーがスマートキーを持っているときだけエンジン始動可能なモーションセンサーなどを追加しています。
車内のライティングスイッチの操作性も変更され、1ポジションの車幅灯/尾灯&OFFから、2ポジションの車幅灯/尾灯とOFFになりました。
日常で使う機能なので利便性が向上する一部改良になっています。
WRX S4が一部変更で全グレードをSTI Sport EyeSightに集約して1グレードに
WRX S4が2020年8月20日からGTとGT-Sのグレードを廃止して最上級グレードのSTI Sport EyeSight(STIスポーツアイサイト)に集約します。販売価格は従来の4,169,000円のまま据え置き、燃費表示はJC08モードとWLTCモードを併記します。
より実測値に近いWLTCモード燃費を記載することで、WRX S4の購入を検討していたユーザーには嬉しい一部変更になるのではないでしょうか。
WRX S4 STIスポーツ♯(シャープ)が500台で2020年8月20日から発売
WRX S4のコンプリートカー「WRX S4 STIスポーツ♯」が2020年8月20日から500台限定で発売、2020年5月26日から予約注文を受け付けしています。 STIスポーツをベースにしたWRX S4 STIスポーツ♯はビルシュタイン製のダンプマチックIIやブラックとボルドーを組み合わせたインテリアや専用レカロシートを採用したレーシーな内装が特徴です。
エクステリアは2017年に発売されたコンプリートカーのS208やEJ20ファイナルエディションと同じ専用エアロパーツを採用、パワートレインは変更されていませんが、専用のエアクリーナーとマフラーを装備することで10パーセントの出力向上を図りました。
WRX S4 STIスポーツ♯の装備
- 専用レカロ製フロントシート+リアシート
- 専用ドアトリム+ドアアームレスト
- 専用フロントコンソール
- 専用ウルトラスエード巻きステアリングホイール
- 本革巻きシフトレバー+シフトブーツ
- スライド機構付コンソールリッド
- プリテンショナー
- フォースリミッター付フロント3点式ELRシートベルト
- リア全席3点式ELRシートベルト
WRX S4 STIスポーツ♯のボディカラーはセラミックホワイト、アイスシルバーメタリック、クリスタルブラックシリカ、WRブルーパールの4色を設定、販売価格は4,741,000円からです。
WRX S4 STI Sport ♯の予約販売について、2020年6月11日スバル公式発表で「限定500台の予約台数に達したため受付を終了」したことをアナウンス。先行予約開始から2週間で完売になりました。
新型WRX S4がマイナーチェンジしてF型になり2019年6月27日発売
WRX S4がマイナーチェンジ(年次改良)を2019年5月14日に発表、2019年6月27日から発売開始。変更点は、安全装備のアイサイトに搭載するハイビームアシストの作動車速を従来の40km/hから30km/hに引き下げ、トランクの開閉方法を変更、エクステリアを一部変更、ボディカラーのダークグレー・メタリックをマグネタイトグレー・メタリックに変更したことです。
エクステリアはフロントグリルのデザインを変えウイングを追加していますが、あまり大きな変更ではないため、あくまで「改良」の範囲内になっています。大きなトピックはハイビームアシストの作動車速を30km/hにしたことで、夜間運転の安全性を向上したことです。
販売価格は従来のWRX S4と同じく2.0GTアイサイトが3,432,000円、2.0GT-Sアイサイトが3,806,000円、STI Sportアイサイトが4,169,000円になっています。
限定100台の特別なWRX「雷雨エディション(RAIUエディション)」をカナダ市場で発売
WRX 雷雨エディション(RAIUエディション)はWRXがカナダ市場で発売して15年経ち、初めて設定される特別仕様車で、専用ボディカラーのクールグレーカーキをはじめ、車両の上に取り付けるシャークフィンアンテナやドアミラーやスポイラーなども専用カラーで用意されています。
スペックはカナダで販売されているWRXと同じ2.0L水平対向4気筒ガソリンターボエンジンを搭載、最大出力268hpで最大トルク35.7kgmを発生、スバル自慢のボクサーサウンドも健在です。
注意が必要なのはトランスミッションにオートマチック(AT)が用意されておらず、6速マニュアル(MT)仕様だけになっていることです。
雷雨エディションの現地の車両価格は4万0995カナダドル(日本円で約347万円)で販売され、限定100台の限定モデルになります。スバルでは「雷鳴は長く続かない」として早めの予約を推奨しています。
新型WRX S4に新グレード「WRX S4 STIスポーツアイサイト(STI Sport EyeSight)」が追加
WRX S4にSTIスポーツが新たに追加されました。今までWRX S4にあったグレード「2.0GTアイサイト」と「2.0GT-Sアイサイト」に追加される形で「STI スポーツアイサイト」が設定され、WRX S4のグレード構成は3つになりました。
STI スポーツは、トヨタで設定されている「GRシリーズ」や日産で設定されている「ニスモシリーズ」のようなスポーツグレードで、スバルではBRZに次いで設定されました。
エンジン回りを変更するような本格的なスポーツモデルというよりは、足回りやエアロパーツを設定してドライブがより楽しくなるライトスポーツモデルという立ち位置で展開しています。
WRX S4 STI Sportの特別装備
- 245/40R18タイヤ&18インチ×8
- ダークグレーメタリック塗装1/2Jアルミホイール
- STIチューニングビルシュタイン製ダンパー&コイルスプリング
- 高剛性クランプスティフナー付電動パワーステアリング
- ダークメタル塗装のWRX S4 STI Sportフロントグリル
- ブラックカラードSTIエンブレム付サイドガーニッシュ
- フロント&リヤのSTIエンブレム
- ブラックカラードドアミラー
- ブラックカラードトランクリップスポイラー
- ブラックカラードシャークフィンアンテナ
- 本革巻ステアリングホイール
- 本革巻シフトレバー
- ブラック/ボルドーとSTIロゴ入りのレカロフロントシート
- STIロゴ入りステンレス製サイドシルプレート
- フェルト巻フロント&リヤ大型ドアポケット
インテリアはステアリングやシフトノブが専用の本革巻きに、フロントシートも専用のレカロシートに変更されています。
エクステリアではドアミラーやフロントグリル、スポイラーやシャークフィンアンテナなどが専用のブラックカラードになり、スポーツ感あふれるスタイルに変更されています。
さらに足回りダンパーがホイールも変更されているため、従来のWRX S4のグレードとは一線を画するグレードになっています。
ミッション | AT(マニュアルモード付) |
---|---|
全長 | 4,595mm |
全幅 | 1,795mm |
全高 | 1,475mm |
室内長 | 2,005mm |
室内幅 | 1,490mm |
室内高 | 1,205mm |
車両重量 | 1,540kg |
ホイールベース | 2,650mm |
最低地上高 | 135mm |
最小回転半径 | 5.6m |
総排気量 | 1.998L |
最高出力 | 221kW(300PS)/5,600rpm |
最大トルク | 400Nm(40.8kgm)/2,000-4,800rpm |
ボディカラー | 6色 |
JC08モード燃費 | 12.4km/L |
乗車定員 | 5名 |
価格 | 4,169,000円~ |
WRX S4 E型の内外装はD型と同一で、ボディカラーは全6色
2018年6月7日に発売されるWRX S4 E型の内外装は、ユーザーから好評を得ていたD型と同一です。
D型が備える、スポーツ走行アップに効果的なエアロパーツや、操作性や運転中の臨場感アップに貢献する室内装備はそのまま引き継がれます。
WRX S4E型のボディカラーは全6色
E型のボディカラーは、色鮮やかな「ピュアレッド」や「WRブルー・パール」など全6色あります。「クリスタルホワイト・パール」を塗装色として選んだ場合には、車両価格に33,000円が加算されます。
-
クリスタルホワイト・パール ※33,000円が塗装色として加算 -
アイスシルバー・メタリック -
ダークグレー・メタリック -
クリスタルブラック・シリカ -
ピュアレッド -
WRブルー・パール
E型ではプリクラッシュブレーキの性能が強化
E型となった、WRX S4では、スバルの安全サポートシステム「アイサイト」にパッケージングされるプリクラッシュブレーキが強化されます。
E型では、車両と同一方向に進行している歩行者あるいは自転車に対する、減速制御システムの作動タイミングが早められ、衝突を事前に回避できる能力が向上します。
また、スピードを緩めている状況下であれば、前方に障害物があるにもかかわらず、アクセル操作を行って走行を続けていれば、システム側が誤ってアクセルを踏み込んだと判断し、プリクラッシュブレーキを発動させて、ぶつからないように衝突を積極に回避する機能性も備わりました。
WRX S4 E型のスペック情報
E型のボディサイズ、パワートレイン等の内部パーツはD型と同一なので、最高出力や最大トルクなどの数値には変化は見られません。
E型は「2.0L DOHC16 バルブデュアルAVCS直噴ターボ DIT」とAWDが組み合わせる事で実現される、ストレスのない伸びやかな走りの魅力に、性能が強化された「プリクラッシュブレーキ」を導入する事で、さらなる安全性が加わります。
グレード | WRX S4 2.0GT EyeSight | WRX S4 2.0GT‐S EyeSight |
---|---|---|
全長 | 4,595mm | |
全幅 | 1,795mm | |
全高 | 1,475mm | |
ホイールベース | 2,650mm | |
乗車定員 | 5名 | |
エンジン | 2.0L DOHC16 バルブデュアルAVCS直噴ターボ DIT | |
最高出力 | 221kW/5,600rpm | |
最大トルク | 400Nm/2,000rpm-4,800rpm | |
燃費 | 13.2km/L | 12.4km/L |
トランスミッション | スポーツリニアトロニック | |
駆動方式 | AWD(常時全輪駆動) | |
サスペンション形式[フロント/リヤ] | ストラット式独立懸架/ダブルウィッシュボーン式独立懸架 | |
タイヤサイズ | 225/45R18 | 245/40R18 |
グレード別販売価格と標準装備の特徴
WRX S4 E型のグレード別販売価格を紹介します。
エントリーグレードである「WRX S4 2.0GT EyeSight」の販売価格は3,369,600円からです。トランクリップスポイラーやビルシュタイン製ダンパーなど、標準装備が充実する上位グレードの販売価格は、3,736,800円からとなります。
また2018年9月3日から足回り・エクステリア・インテリアに特別装備を施した新たなグレード「WRX S4 STI Sport EyeSight」が追加されました。
車種 | 販売価格(消費税込) |
---|---|
WRX S4 2.0GT EyeSight | 3,432,000円~ |
WRX S4 2.0GT‐S EyeSight | 3,806,000円~ |
WRX S4 STI Sport EyeSight | 4,169,000円~ |
E型WRX S4「2.0GT EyeSight」標準装備の特徴
2.0GT EyeSightには本革巻きのステアリングホイールや18インチの専用ホイールが標準装備になります。アルミのスポーツパネルも標準装備になり、走りの気持ちが高まる仕様になっています。
2.0GTアイサイトの18インチアルミホイール
WRX S4のエントリーグレード「2.0GT EyeSight」が標準装備するホイールは、立体感の伴うフィンタイプのデザインを採用し、ガンメタリック塗装を施して色に深みを与えます。
2.0GTアイサイトのLEDハイ&ロービームランプ+ステアリング連動ヘッドランプ
2.0GT EyeSightでは、夜間走行時の視界確保に貢献する「LEDハイ&ロービームランプ」と、「ステアリング連動ヘッドランプ」を標準装備します。
「LEDハイ&ロービームランプ」では、搭載するセンサーで周囲の光量を確認し、ハイビームとロービームを自動で切り替えます。
「ステアリング連動ヘッドランプ」は、カーブや交差点を曲がる際のステアリング操作に連動させて、ヘッドライトの光の向きを変化させます。同システムが作動することで、進行方向にいる車両あるいは歩行者を早いタイミングで確認する事ができます。
2.0GTアイサイトの本革巻ステアリングホイール
WRX S4が標準装備する「本革巻ステアリングホイール」は、本革素材を握る感覚や、ブラックカラーに映えるレッドステッチ加飾によるカラーリング効果によって、S4を運転する気持ちを高ぶらせます。
2.0GTアイサイトのアルミパッド付スポーツペダル
「アルミパッド付スポーツペダル」は、アルミ素材を踏み込んだ際に、足の裏から伝わる感覚や光沢感が与える視覚効果で、ドライバーのスポーツマインドを刺激します。
E型WRX S4「2.0GT‐S EyeSight」標準装備の特徴
2.0GT‐S EyeSightの標準装備の特徴はさらに豪華になった点です。足回りにはビルシュタイン製のダンパーやスポイラーも追加され上位モデルらしい佇まいと走りを手に入れました。
2.0GT‐Sアイサイトの18インチアルミホイール
「2.0GT‐S EyeSight」では、車体に見合う迫力感いっぱいのスポークタイプのアルミホイールを標準装備させます。同ホイールには、ダークガンメタリック塗装を施して、ホイールの存在感をさらにアップさせます。
2.0GT‐Sアイサイトのビルシュタイン製ダンパー
WRX S4の上位グレード「2.0GT‐S EyeSight」では、走行中の路面から受ける衝撃力や振動を抑えるために、フロント倒立式のビルシュタイン製ダンパーを標準装備します。
2.0GT‐Sアイサイトのトランクリップスポイラー
「2.0GT‐S EyeSight」では、走行中の安定感を高めるために、トランク部に「トランクリップスポイラー」を標準装備させます。
トランクリップスポイラーには、車のスピードが出るにつれて大きくなる車体を持ち上げようとする力、揚力を減らす効果があります。
フルモデルチェンジを控えるためE型では大きな変更点はなかった
D型からE型へと、年時改良が行われたWRX S4では、プリクラッシュブレーキシステムの性能を強化した以外には、大きな変更点はありません。
今回のマイナーチェンジで大きな変更を行わなかったのは、2019年にも行わるフルモデルチェンジのインパクトを大きくするためです。
WRX S4は、圧倒的な走行性能・4ドアセダンの実用性を兼ね備える、日本を代表するスポーツセダンです。そんな、WRX S4は、よりスポーツ性に特化したSTIとともに今後も進化を続けていきます。
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