プリウスαのグレード別特徴と選び方のポイント【全グレード比較】
プリウスαは、ハイブリッド専用車として人気を誇るプリウス(3代目・ZVW30型)をベースに、ホイールベースを80mm延長してラゲッジスペースと後席の居住性を拡大したトヨタのハイブリッド専用モデルです。5人乗りの2列シート(ステーションワゴン)と7人乗りの3列シート(ミニバン)を設定し、ファミリーカーとして幅広い支持を受けました。
2011年5月に発売されたプリウスαは、2017年11月のマイナーチェンジで全車にトヨタの先進衝突回避支援パッケージ「Toyota Safety Sense P」を標準装備。同年12月にはスポーツ仕様の「S ツーリングセレクション GR SPORT」が追加されました。その後、2021年3月末に生産終了となり、フルモデルチェンジは行われず1代限りで終了 しています。現在は中古車市場でのみ購入できるモデルです。
本記事では、中古車でプリウスαを検討している方に向けて、各グレードの特徴・装備・価格・ボディサイズを詳しく比較し、グレード選びのポイントを解説します。
ベースグレード「S Lセレクション」:コストを抑えたい方・社用車向け
S Lセレクションは、全グレード中で最もリーズナブルな価格帯のグレードで、社用車としての需要を想定して開発されました。装備はシンプルにまとめられており、プリウスシリーズで唯一スチールホイールを標準装備しています。乗車定員は5人乗りのみで、4WDの設定もありません。装備よりも初期費用を重視する方や、法人利用に向いています。
S Lセレクションの主な装備
- 16インチスチールホイール(ホイールキャップ付)
- ハロゲンヘッドランプ
- 合成皮革インストルメントパネル(助手席側)
- ウレタンステアリングホイール
- 運転席4ウェイ&助手席4ウェイマニュアル
| ハイブリッドシステム | 1.8L+モーター |
|---|---|
| 駆動 | 2WD |
| トランスミッション | 電気式無段変速機 |
| 乗車定員 | 5人乗り |
| 新車時販売価格(参考) | 2,565,000円〜 |
標準グレード「S」:個人向けの充実した基本装備が魅力
グレードSは個人オーナーを想定した標準グレードで、S Lセレクションに比べて快適装備が充実しています。運転席ハイトアジャスターでシートの高さを調整できるほか、フロントシートバックポケットで収納力も向上。撥水機能付きUVカットフロントドアガラスも装備されており、ロングドライブや日常使いで便利です。5人乗りと7人乗りの両方が選べるのもポイントです。
Sグレードの主な装備
- 16インチアルミホイール(ホイールキャップ付)
- ハロゲンヘッドランプ&LEDフロントフォグランプ
- 合成皮革インストルメントパネル(助手席側)
- ウレタンステアリングホイール
- 運転席6ウェイ&助手席4ウェイマニュアル
- 運転席ハイトアジャスター
- フロントシートバックポケット
| ハイブリッドシステム | 1.8L+モーター |
|---|---|
| 駆動 | 2WD |
| トランスミッション | 電気式無段変速機 |
| 乗車定員 | 5人乗り/7人乗り |
| 新車時販売価格(参考) | 5人乗り:2,708,640円〜/7人乗り:2,914,920円〜 |
スポーツ外観を強化した「S ツーリングセレクション」
S ツーリングセレクションは、Sをベースにスポーティなエアロパーツを内外装に追加したグレードです。フロントバンパースポイラーやリヤバンパースポイラーにより走行中の揚力を低減し、安定走行と加速フィールの向上を実現しています。Bi-Beam LEDヘッドランプや本革巻きステアリングも標準装備され、見た目と質感の両方が向上しています。5人乗りと7人乗りが選べます。
S ツーリングセレクションの主な装備
- 17インチアルミホイール(センターオーナメント付)
- Bi-Beam LEDヘッドランプ&LEDフロントフォグランプ
- フロントバンパースポイラー
- リヤバンパースポイラー
- 合成皮革インストルメントパネル(助手席側)
- 本革巻きステアリングホイール
- スマートエントリー(運転席・助手席・バックドア)&スタートシステム
- 運転席6ウェイ&助手席4ウェイマニュアル
| ハイブリッドシステム | 1.8L+モーター |
|---|---|
| 駆動 | 2WD |
| トランスミッション | 電気式無段変速機 |
| 乗車定員 | 5人乗り/7人乗り |
| 新車時販売価格(参考) | 5人乗り:3,017,520円〜/7人乗り:3,222,720円〜 |
GRスポーツの名を冠した最上位スポーツグレード「S ツーリングセレクション GR SPORT」
S ツーリングセレクション GR SPORTは、トヨタのスポーツコンバージョンブランド「GR(GAZOO Racing)」シリーズのラインナップで、2017年12月1日に追加されました。「S ツーリングセレクション・G’s」の後継モデルにあたり、スポーツ仕様を好むユーザーに支持されたグレードです。
専用デザインのフロントバンパー・サイドマッドガード・大径バッフルタイプの専用マフラーを装備するほか、インテリアには専用フロントスポーツシート・タコメーター付センターメーター・アルミペダルを採用。専用チューニングサスペンションにより車高を約25mm下げ、18インチ専用アルミホイールを装着するなど、足まわりも徹底的にスポーティに仕上げています。
S ツーリングセレクション GR SPORTの主な装備
- 215/45R18 91Wタイヤ(ダンロップ SP SPORT01)
- 18×7.5J専用アルミホイール(ハイグロスブラック塗装+切削光輝)
- 専用フロントバンパー・ラジエーターグリル(ダークメッキ加飾+黒艶塗装)
- 専用リヤバンパー(黒艶塗装ガーニッシュ付)
- 助手席側インストルメントパネル(シルバーダブルステッチ+クロームメッキモール)
- 専用小径本革巻3本スポークステアリングホイール
- 専用チューニングサスペンション(車高約25mmダウン)
- タコメーター付センターメーター
- アルミペダル
| エンジン | 1.8L+モーター |
|---|---|
| 駆動 | 2WD |
| トランスミッション | 電気式無段変速機 |
| 乗車定員 | 5人乗り/7人乗り |
| 新車時販売価格(参考) | 5人乗り:3,351,240円〜/7人乗り:3,556,440円〜 |
上質な内装と充実装備の上位グレード「G」
グレードGはSの上位グレードにあたり、内装の質感が大きく向上します。SにはないBi-Beam LEDヘッドランプを装備し、インテリアにはプリウスα専用の「上級ファブリックシート」と本革巻きステアリングを採用。運転席・助手席へのLEDフットライト設置や、クルーズコントロールの搭載など利便性・安全性も向上しています。また、運転席シートは電動6ウェイパワーシートのため、乗り降りのたびに調整しやすい点も魅力です。
Gグレードの主な装備
- 16インチアルミホイール(ホイールキャップ付)
- Bi-Beam LEDヘッドランプ&LEDフロントフォグランプ
- 合成皮革インストルメントパネル(運転席・助手席側)
- 本革巻ステアリングホイール
- スマートエントリー&スタートシステム
- 運転席6ウェイパワー&助手席4ウェイマニュアル
- LEDフットライト(運転席・助手席)
- クルーズコントロール
| ハイブリッドシステム | 1.8L+モーター |
|---|---|
| 駆動 | 2WD |
| トランスミッション | 電気式無段変速機 |
| 乗車定員 | 5人乗り/7人乗り |
| 新車時販売価格(参考) | 5人乗り:3,054,240円〜/7人乗り:3,259,440円〜 |
エアロパーツで走りを高めた「G ツーリングセレクション」
G ツーリングセレクションは、Gをベースにフロントバンパーなどのエアロパーツを標準装備し、走りの魅力をさらに高めたグレードです。Gグレードの運転席6ウェイパワーシートが8ウェイパワーに強化され、シートポジションのより細かな調整が可能になります。電動ランバーサポート(助手席側)も装備されており、長距離ドライブでの快適性が向上しています。5人乗りと7人乗りが選べます。
G ツーリングセレクションの主な装備
- 17インチアルミホイール(センターオーナメント付)
- フロントバンパースポイラー&リヤバンパースポイラー
- 合成皮革インストルメントパネル(運転席・助手席側)
- 本革巻ステアリングホイール
- 運転席8ウェイパワー&助手席4ウェイマニュアル
- 電動ランバーサポート(助手席側)
| ハイブリッドシステム | 1.8L+モーター |
|---|---|
| 駆動 | 2WD |
| トランスミッション | 電気式無段変速機 |
| 乗車定員 | 5人乗り/7人乗り |
| 新車時販売価格(参考) | 5人乗り:3,259,440円〜/7人乗り:3,465,720円〜 |
特別仕様車「S tune BLACK II」:ブラック内装とプレミアム装備が特徴
2016年5月に発売されたプリウスαの特別仕様車「S tune BLACK II」は、グレードSをベースに2013年8月発売「S tune BLACK」の後継として設定されました。ステアリングホイールやシートにホワイトステッチ加工を施し、インテリアに引き締まったアクセントを加えています。
エクステリアにはプロジェクター式ハロゲンヘッドランプとクローム調アルミホイールキャップを採用。特別設定色「ブラッキッシュアゲハガラスフレーク」のボディカラーが選択でき、運転席・助手席には快適温熱シート、フロントドアにはスーパーUV・IRカットグリーンガラスも採用しています。現在は生産終了しているため、中古車市場のみで入手可能です。
S tune BLACK IIの主な装備
- 16インチアルミホイール(スーパーメタリック塗装ホイールキャップ)
- プロジェクター式ハロゲンヘッドランプ(ブラックエクステンション加飾)
- 本革巻4本スポークステアリングホイール(ホワイトステッチ)
- 快適温熱シート(運転席・助手席)
- スーパーUV・IRカットグリーンガラス(フロントドア)
- 運転席6ウェイ&助手席4ウェイマニュアル
| ハイブリッドシステム | 1.8L+モーター |
|---|---|
| 駆動 | 2WD |
| トランスミッション | 電気式無段変速機 |
| 乗車定員 | 5人乗り/7人乗り |
| 新車時販売価格(参考) | 5人乗り:2,783,160円〜/7人乗り:2,989,440円〜 |
プリウスαのグレード別ボディサイズ一覧
グレードや乗車定員によってボディサイズや車両重量が異なります。中古車選びの際は、駐車スペースや最小回転半径も確認しておきましょう。ツーリングセレクション系は全長が15mm長くなる点に注意が必要です。
| グレード | G | G ツーリングセレクション | S | S ツーリングセレクション | S Lセレクション | ||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 乗車定員(名) | 5 | 7 | 5 | 7 | 5 | 7 | 5 | 7 | 5 |
| 車両重量(kg) | 1,470 | 1,480 | 1,470 | 1,480 | 1,450 | 1,460 | 1,460 | 1,470 | 1,450 |
| 最小回転半径(m) | 5.5 | 5.8 | 5.5 | 5.8 | 5.5 | ||||
| 全長(mm) | 4,630 | 4,645 | 4,630 | 4,645 | 4,630 | ||||
| 全幅(mm) | 1,775 | ||||||||
| 全高(mm) | 1,575 | ||||||||
| 室内長(mm) | 1,910 | 2,690 | 1,910 | 2,690 | 1,910 | 2,690 | 1,910 | 2,690 | 1,910 |
| 室内幅(mm) | 1,520 | ||||||||
| 室内高(mm) | 1,220 | ||||||||
プリウスαのグレード選びは乗車人数・走行スタイル・装備の優先度で決める
プリウスαは2021年3月末に生産終了しており、現在は中古車での購入となります。中古車市場では比較的流通量も多く、状態の良い個体を見つけやすいモデルです。グレードを選ぶ際は、以下のポイントを参考にしてください。
- 乗車人数が多い家族には7人乗り(3列シート)のSまたはG系グレード。7人乗りはリチウムイオンバッテリーを採用しており、センターコンソールの形状が5人乗りと異なります。
- 内装・装備を充実させたいならGまたはGツーリングセレクション。Bi-Beam LEDヘッドランプ・本革巻きステアリング・パワーシートが標準装備されます。
- スポーティな外観と走りを重視するならSツーリングセレクションまたはGRスポーツ。エアロパーツや専用サスペンションで見た目と走行フィールが大きく向上します。
- コスト最優先ならS LセレクションまたはS。安全装備(Toyota Safety Sense P)はすべてのグレードで標準装備されているため、安全面で妥協する必要はありません。
なお、プリウスαは同クラスのミニバン(アルファード・ヴェルファイアなど)と比べてリセールバリューは高くない傾向にあります。そのため、数年での乗り換えを前提にするよりも、長く乗り続けることを前提にグレードを選ぶほうが経済的です。グレードの違いによる快適性や装備の差は日常的に感じるものですので、維持期間を見据えて、予算内でできるだけ装備が充実したグレードを選ぶことをおすすめします。