10人乗りの車を比較

ハイエースとキャラバンを徹底比較 グレード別スペックと選び方を解説

ハイエースとキャラバンはどちらを選ぶべき?サイズ・燃費・安全装備・リセールバリューなど購入判断に必要なポイントをグレードごとに徹底比較。レンタカー利用や購入検討中の方も必見です。

ハイエースとキャラバンを徹底比較 グレード別スペックと選び方を解説

「ハイエース」VS「キャラバン」10人乗り車の徹底比較

現在、新車で購入できる国産の10人乗り車はトヨタの「ハイエース」と日産の「キャラバン(NV350キャラバン)」の2択です。

ハイエースやキャラバンは普通免許で運転できるため、祖父母を連れての旅行や、友人と大人数で出かける際のレンタカーとして利用する方が多くいます。また、建設業・宅配業・送迎サービスなど商用車としても幅広い業界から支持を集めています。

ここではボディサイズ・グレード・装備・価格など、両車の違いを項目別に詳しく比較します。

トヨタのハイエースはどんな車?

ハイエースのエクステリア

ハイエースは、トヨタが1967年から製造・販売しているワンボックスタイプの車です。2004年のフルモデルチェンジで5代目となった200系が現行モデルで、以後マイナーチェンジを重ねながら長期にわたって販売が続いています。耐久性やエンジン性能、荷物の積載量に優れているため、建設業や宅配業、ロケバス、送迎タクシーなどの商用車としても非常に人気があります。

10人乗りモデルのグレードは「グランドキャビン」「GL」「DX」の3種類。いずれも全幅1,880mmの3ナンバー(ワイドボディ)で、2.7Lガソリンエンジンのみの設定です(バン・コミューターとは異なりワゴンはガソリン車のみ)。また、8t限定解除の中型免許が必要な最大14人乗りのコミューターワゴンもラインナップしています。

ハイエースは海外でも人気が高く、中古市場への転売を狙った盗難被害が多く発生しています。この問題に対応するため、2012年のマイナーチェンジで盗難防止システムを全車に標準装備しました。

ハイエースの室内と装備

現行モデルではスマートエントリーシステムが標準装備され、キーを鍵穴に入れて回す手間がなくなっています。また、衝突回避支援パッケージ「Toyota Safety Sense」も全車に標準装備されており、先進安全性能も充実しています。

ハイエースのバックミラー

車体後部に設置されたカメラの映像をデジタルインナーミラーで確認できるシステムも搭載。大きな車体でも後方確認がしやすく、安全運転を後押しします。

特徴 内容
車種タイプ ワンボックスタイプで商用車・乗用車どちらにも対応。建設業や宅配業、送迎サービスなどに広く利用
乗車定員 ワゴンは全グレード10人乗り。コミューターは14人乗り(中型免許が必要)
エンジン ワゴンは2.7Lガソリンのみ(バン・コミューターはディーゼルも選択可)
盗難対策 2012年マイナーチェンジで盗難防止システムを全車標準装備
安全装備 Toyota Safety Sense(衝突回避支援)を全車標準装備。デジタルインナーミラーも採用
スマートキー スマートエントリー標準装備。鍵穴にキーを入れる必要なし

ハイエースワゴン グランドキャビン

グランドキャビンのエクステリア

グランドキャビンは、ハイエースワゴンのグレードの中でボディサイズ・価格・性能面で最上位のモデルです。全長5,380mmのスーパーロングボディに全高2,285mmのハイルーフを組み合わせており、国産乗用ワゴン車として最大クラスのサイズを誇ります。

グランドキャビンのシート

シートは座り心地が良く、シートベルトのホールド性も高くしっかりと体を包み込みます。後部にも荷物を収納するスペースが確保されているため、10人乗車しながら荷物も積める使い勝手の良さが特長です。ロケバスやエアポートリムジンなど業務用途でも多く採用されています。

グランドキャビンのコクピット

運転席周りも最上位クラスの充実した作りとなっています。オーディオシステムを搭載しており、大人数でのドライブ時に音楽を楽しんだり快適な移動をサポートします。

全長 5,380mm
全幅 1,880mm
全高 2,285mm
室内長 3,525mm
室内幅 1,695mm
室内高 1,565mm
ホイールベース 3,110mm
車両総重量 2,590kg
燃費 9.5km/L
最小回転半径 6.1m
項目 内容
グレード ハイエースワゴン最上位グレード。スーパーロングボディ+ハイルーフで最大サイズを誇る
シート配置 2-2-3-3の10人乗り。後部に荷物収納スペースも確保
主な用途 ロケバス・エアポートリムジン・家族旅行・大人数の送迎など幅広く活躍

ハイエースワゴン GL

ハイエースワゴンGLのエクステリア

GLはミドルクラスのグレードで、全長4,840mmのロングボディにミドルルーフの組み合わせです。グランドキャビンよりボディサイズが小さいため、最小回転半径が約1m短く、小回りが利いて運転しやすいのが特長です。燃費面でも若干優れています。

ハイエースワゴンGLのシート

後部座席は2-2-2-4の配置で、中央列に広いウォークスルースペースが設けられています。空いているスペースにはテーブル付きのカップホルダーも設置されており、快適な車内空間を実現しています。フォグランプやオートエアコンなど装備も充実しています。

全長 4,840mm
全幅 1,880mm
全高 2,105mm
室内長 3,715mm
室内幅 1,695mm
室内高 1,390mm
ホイールベース 2,570mm
車両総重量 2,520kg
燃費 9.7km/L
最小回転半径 5.2m
項目 内容
グレード ハイエースワゴン中間グレード。グランドキャビンより小回りが利き運転しやすい
室内レイアウト 後部座席は2-2-2-4の配置でウォークスルースペースあり。テーブル付きカップホルダーを設置

ハイエースワゴン DX

ハイエースワゴンDXのエクステリア

DXは10人乗りハイエースワゴンの中で最も手頃な価格帯のエントリーグレードです。車体サイズはGLと同じロングボディですが、室内長はGLより短く、室内高はDXのほうが高い設定となっています。室内高が高い分、身長の高い方でも快適に乗車できます。

ハイエースワゴンDXのシート

後部座席はグランドキャビンと同じ2-2-3-3の配置で、全席に3点式シートベルトを装備しています。リヤクーラーにより各席ごとに個別で空調調整が可能で、シンプルながら必要十分な機能が備わっています。カスタムベース車として人気も高く、自分好みに仕上げたい方にもおすすめのグレードです。

全長 4,840mm
全幅 1,880mm
全高 2,105mm
室内長 3,525mm
室内幅 1,730mm
室内高 1,390mm
ホイールベース 2,570mm
車両総重量 2,480kg
燃費 9.7km/L
最小回転半径 5.2m
項目 内容
グレード 10人乗りハイエースワゴンのエントリーグレード。価格を抑えつつ必要十分な装備を備える
室内レイアウト 後部座席は2-2-3-3の配置。全席3点式シートベルト装備。リヤクーラーで個別空調が可能

日産のキャラバン(NV350キャラバン)はどんな車?

日産キャラバンの初代モデルは1970年代に販売が開始され、以来、商用車や乗用車として国内外で広く親しまれてきました。2012年に11年ぶりのフルモデルチェンジが行われ、5代目モデルから「NV350キャラバン」と車名が変更されています。NVのNはNissan、VはVanの頭文字で、350は車両総重量3,500kgクラスを意味しています。

NV350キャラバンでは、日産のセーフティシールド「クルマが人を守る」というコンセプトに基づき、ボディの高剛性化が施されています。エマージェンシーブレーキ(衝突回避支援)の搭載により安全性が向上しており、プッシュエンジンスターターなどの先進技術も導入されています。

ワゴンタイプの新車価格は326万円〜424万円(2024年時点の参考価格)と、ハイエースワゴンと近い価格帯で展開されています。グレードはDX・GX・グランドプレミアムGXなどが用意されており、用途や予算に応じて選択できます。

項目 内容
モデル概要 日産キャラバンは1970年代から販売されるワンボックス型車。2012年に5代目モデルで「NV350キャラバン」と改称
グレード展開 ワゴンタイプはDX・GX・グランドプレミアムGXなどを展開。用途・予算に合わせて選択可能
ワゴン価格帯 326万〜424万円前後(2024年時点の参考価格。最新価格はディーラーで確認を)
安全性能 セーフティシールドに基づきボディを高剛性化。エマージェンシーブレーキ搭載で安全性を強化
先進装備 プッシュエンジンスターター搭載でキーを回さずに瞬時にエンジン始動可能

NV350キャラバン・ワゴン DX

キャラバン・ワゴンDXのエクステリア

NV350キャラバンシリーズには多数の車種がありますが、10人乗りモデルのひとつが「NV350ワゴンDX」です。

ライバルのトヨタ・ハイエースと比べると、ボディサイズはやや小ぶりで、流線形のボディラインが印象的です。全幅1,695mmと5ナンバーサイズに近く、駐車場での取り回しでハイエースよりも扱いやすい場面があります。

キャラバン・ワゴンDXのシート

インテリアは、モノトーンカラーが中心のハイエースに対し、ワゴンDXはツートンカラーを基調としています。シートには防水加工が施されており、ダイビングスーツと同等の撥水性を誇ります。アウトドア利用やウォータースポーツ帰りの乗車にも安心です。

全長 4,695mm
全幅 1,695mm
全高 1,990mm
室内長
室内幅
室内高
ホイールベース 2,555mm
車両総重量 2,410kg
燃費 9.1km/L
最小回転半径 5.2m
項目 内容
モデル名 NV350キャラバン・ワゴンDX
乗車定員 10人乗りのワゴンタイプ
ボディサイズ・デザイン ハイエースより小ぶりで全幅1,695mm。流線形のボディラインが印象的でスタイリッシュな外観
インテリア ツートンカラー基調の明るい内装。シートは防水加工で撥水性が高くアウトドア用途にも便利

NV350キャラバン・ワゴン GX

キャラバン・ワゴンGXのエクステリア

ワゴンDXの上位グレードである「ワゴンGX」は、ボディサイズはDXと同一ですが、車両総重量が若干増えています。これはGXにはフォグランプ、プッシュエンジンスターター、エンジンイモビライザーが装備されているためです。DXに比べて防犯性と利便性が向上しており、個人・法人を問わず利用しやすいグレードです。

キャラバン・ワゴンGXのシート

後部座席の配置はDXと同じ2-3-3ですが、シートやフロアの色のコントラストにより、車内はより落ち着いた雰囲気に仕上がっています。

全長 4,695mm
全幅 1,695mm
全高 1,990mm
室内長
室内幅
室内高
ホイールベース 2,555mm
車両総重量 2,440kg
燃費
最小回転半径 5.2m
項目 内容
モデル名 NV350キャラバン・ワゴンGX
乗車定員 10人乗り、後部座席は2-3-3配置(DXと同一)
DXとの違い フォグランプ・プッシュエンジンスターター・エンジンイモビライザーを追加装備
インテリア シートとフロアのコントラストが効いた落ち着いた雰囲気の車内空間

10人乗りの車「ハイエース」と「キャラバン」どちらを選ぶ?

ハイエースとキャラバン

長年ライバル関係にあるトヨタのハイエースと日産のキャラバンを比較すると、燃費・最小回転半径などの基本スペックに大きな差はありません。それぞれに明確な強みがあるため、用途に応じて選ぶことが重要です。

選ぶ際の参考として、それぞれのメリットをまとめました。

ハイエースが向いている方 リセールバリューを重視する方、Toyota Safety Senseなど先進安全装備を重視する方、荷室の広さを最大限活かしたい方、長期間使い続けることを想定している方
キャラバンが向いている方 コンパクトなボディで扱いやすさを重視する方(全幅1,695mm)、アウトドア・水濡れを気にせず使いたい方(撥水シート)、ディーゼル車でランニングコストを抑えたい方(バン・コミューター系はディーゼル選択可)、購入時のコストを抑えたい方

購入前に実際にディーラーで試乗し、運転席の視界や取り回し感を確認することをおすすめします。また、ハイエースは中古市場でのリセールバリューが圧倒的に高いことも、購入判断の参考にしてください。レンタカーとして利用する場合は、運転のしやすさやボディサイズの感覚を事前につかんでおくと安心です。