シルビアのモデルチェンジ

シルビアS16の発売は2025年以降 エクステリアや搭載エンジンの予想

シルビアのフルモデルチェンジ予想エクステリアや搭載エンジン、発売日や価格帯、市販ベースになると見られている2つのコンセプトカーを紹介します。2012年に発表されたインフィニティの「Emerg-E」、2013年に発表された「IDxコンセプト」が次期シルビアになると噂されています。

日産新型シルビアS16のモデルチェンジは2025年以降か

日産が2002年まで販売していた2ドアクーペ「シルビア」が、2025年以降にBEV(100%モーターで走る電気自動車)になり復活するのではないかと一部でささやかれています。

FRの駆動方式を採用しサーキットなどでスポーツ走行をする人に人気のシルビアは、2013年の東京モーターショーで発表された「IDxコンセプト」は、初代シルビアに似たフロントマスクで「ついに復活か?」と期待されていましたが、市販化の話は出ていません。

IDxコンセプト

次期シルビアに関するコンセプトモデルなどはいつ発表されるのか?新型シルビアの予想エクステリアや予想される搭載エンジン、海外の日産ブランド「インフィニティ」で発表された次期シルビアと見られるモデル、予想発売日や価格帯を紹介します。

新型シルビアの予想エクステリア

海外での次期シルビア予想エクステリアとしてメディアに公開された画像で、ヘッドライトが釣り目の2ドアクーペになっています。S15シルビアを彷彿とさせるデザインで、市販車としても現実的な造形と感じます。

IDx フリーフロー

東京モーターショー2013で公開されたIDx ニスモのエクステリア

こちらは、2013年東京モーターショーで公開されたIDxコンセプトと呼ばれるモデルで、フリーフローが通常モデル、ニスモがスポーティモデルになっています。1965年に発売された初代シルビアに似たノスタルジックなデザインです。

初代シルビアのエクステリア

IDxコンセプトも、2013年の発表から市販化の話題は出ておらず、FRの駆動方式やコンパクトなボディサイズ、初代シルビアにデザインが似ていることからS16シルビアになると噂されていましたが、実現する可能性は低いと見られています。

新型シルビアに搭載する1.6Lと2.0Lのターボエンジン・ボディサイズについて

新型シルビアに搭載されると予想されているエンジンは、スカイラインにエンジンを提供している「メルセデス・ベンツ」の1.6Lターボエンジンと、親会社のルノー製2.0Lターボエンジンが搭載されると予想されています。

1.6Lターボエンジン諸元
型式 274M16
種類 直列4気筒ターボ
排気量 1,595cc
最高出力 156PS/5,300rpm
最大トルク 250Nm/1,200~4,000rpm

メルセデス・ベンツの274M16型エンジンは「C180」に搭載されているエンジンで、最高出力は156PSになります。S15シルビアスペックSの出力である160PS(AT)に近い数値になります。

2.0Lターボエンジン諸元
型式 F4R
種類 直列4気筒ターボ
排気量 1,998cc
最高出力 220PS/5,500rpm
最大トルク 340Nm/2,400rpm

ルノーのF4Rエンジンは「メガーヌハッチバックGT220」に搭載されているエンジンで、最高出力は220PSになっています。S15シルビアスペックRのAT車の出力225PSに近い出力です。グレード毎にスペック違いのエンジンを載せて差別化するのではないかと予想できます。

予想されるボディサイズはS15シルビアと同じサイズの全長4,445mm、全幅1,695mm、全高1,285mm、ホイールベース2,525mmか、グローバルサイズに合わせてS14シルビアの全長4,520mm、全幅1,730mm、全高1,295mm、ホイールベース2,525mmになると予想されています。

新型シルビアの後継車種はインフィニティのコンセプトカー「Emerg-E」がモデルになる可能性も

日産が海外で展開している高級車ブランド「インフィニティ」から2012年のジュネーヴモーターショーで公開された「Emerg-E」がシルビアの後継車種になるかもしれません。

パワートレインは、2個の電気モーターと1.2Lのガソリンエンジンを使ったレンジエクステンダーEV車で、2016年に発売された「ノート e-power」と同様のシステム構成です。

インテリアは白を基調としたデザインで、インナードアやセンタークラスターにはピアノブラックの加飾が行われています。

リアビューは、トランク付近まで続いたガラストップのルーフが印象的で、LEDテールランプが搭載されています。

パワートレインは、1.2Lエンジンで発電、2個の電気モーターで走行の役割を担っていて最高出力は408PSを発揮し、4.0秒で0-100km/hを加速します。EV走行も可能で、約48kmの距離ならゼロエミッションで移動することができます。

コンセプトモデルが発表された2012年では「e-power」の市販車は存在していませんでしたが、2016年には実現しているので「Emerg-E」の市販モデルが発表される可能性も高くなりました。

新型シルビアの予想発売日は2025年以降・価格帯は300万円~380万円からを予想

新型シルビアの予想発売日は早くて2025年以降になると考えられます。2017年、2019年の東京モーターショーでは発表されませんでしたが、いずれのモーターショーで何かしら発表され、2025年以降に市販化される可能性を考えます。

気になる価格帯は、ライバル車であるトヨタの86、スバルのBRZより少し上の価格帯になる300万円から、2.0Lエンジンを搭載した上位グレードが380万円になると予想します。

ラテン語で森を意味するシルビアのモデルチェンジ遍歴

シルビアはかつて日産が販売していたモデルで、クーペ(ハードトップ)、コンバーチブル、ハッチバック型がありました。5代目以降のモデルは、現在でのドリ車として根強い人気を保っています。

シルビア 初代 CSP311型(1965年~1968年)

1965年4月、ダットサン・フェアレディをベースとして、初代シルビアがデビューしました。クリスプカットと呼ばれたデザインで、美しい見た目に不釣り合いな乗り心地や高額な価格帯から、生産554台で1968年6月に販売を終了しています。

シルビア 2代目 S10型(1975年~1979年)

1975年10月、「ニューシルビア」の販売を開始しました。北米に向けたセクレタリーカーとして開発され、そのエクステリアから「ハマグリ」の愛称で呼ばれていました。
1976年5月、「LSE」シリーズを追加。
1977年8月、マイナーチェンジでフロントグリルの意匠が変更され、後期型に。「Type G」が最上級グレードとして追加されました。9月には限定車「セレクトモデル」を追加。

シルビア 3代目 S110型(1979年~1983年)

1979年3月、ハードトップ型の3代目シルビアを発売。8月には3ドアファストバックが追加されています。グレード体系はハードトップにのみ設定の「LS」と「LS-L」「LS-X」「ZS」「ZS-X」が用意されました。
1981年5月のマイナーチェンジでは内外装の変更と新たに「ターボZSE」「ZSE-X」が追加されました。
1982年4月、「RS」「RSエクストラ」を追加。FJ20E型エンジンを搭載しています。
1983年8月、モデルチェンジに伴い、販売を終了しました。

シルビア 4代目 S12型(1983年~1988年)

1983年8月、リトラクタブルヘッドライトを採用した、4代目シルビアの販売を開始しました。2ドアノッチバックと3ドアハッチバックのボディを用意。11月には特別仕様車「50アニバーサリーバージョン」を発売。
1984年2月、「1800ターボR-L FISCO」を追加。
1986年2月のマイナーチェンジでは全車CA型エンジンに変更。CA18DET型ツインカム・ターボエンジンをトップグレードに搭載しました。
1987年2月、「ホワイトRS-X」を、8月には「R-X ホワイトセレクト」「フルホワイト R-X」をクーペに追加しました。
1988年、販売を終了しました。

シルビア 5代目 S13/PS13型(1988年~1993年)

1988年5月、2ドアクーペのみのラインナップで5代目シルビアの販売を開始しました。歴代シルビアの中で最も販売台数を記録したモデルで、走り屋と呼ばれる若者を中心にして、爆発的な人気を博しました。7月にはオーテックジャパンから「コンバーチブル」を発売。
1989年2月、一部改良でPレンジ閉じ機能付のATシフトロックに変更。
1990年2月、「ダイヤセレクション」シリーズを追加発売しました。
1991年1月、マイナーチェンジを実施しエンジンと内外装を変更。
1992年1月、「クラブセレクション」「Q’sSC」を追加発売し、5月には乗用車生産4,000万台とっぱ記念の限定車「Q’s2」を発売しました。12月には「オールマイティ」を追加発売しました。
1993年10月、販売を終了しました。

シルビア 6代目 S14型(1993年~1999年)

1993年10月、6代目シルビアの販売を開始しました。
1994年2月、特別仕様車「Q’sエアロスポーツ」を、9月には特別仕様車「K’s TYPE K1」を発売しました。
1995年5月の一部改良では全車に運転席エアバッグを標準装備。「エアロ」シリーズ「Q’sクラブセレクション」を追加しました。
1996年6月、マイナーチェンジで後期型に。つり目の角ばった形状のヘッドランプになったことから、前期型をタレ目、後期型をつり目と呼ばれることがありました。
1997年10月、「オーテックバージョン K’s MF-T」を追加。
1999年1月、7代目と入れ替わりのため、販売を終了しました。

シルビア 7代目 S15型(1999年~2002年)

1999年1月、ダウンサイジングされた7代目シルビアの販売を開始しました。NA仕様の「spec.S」、ターボ仕様の「spec.R」が用意されています。10月、「bパッケージ」「オーテックバージョン」を追加。
2000年5月、「ヴァリエッタ」を発表。これは国産では初となるフルオープンタイプ電動メタルルーフのクーペカブリオレです。10月、オーテックジャパンの「style-A」を追加。
2001年7月、「ヴァリエッタ」の販売を終了しました・
2002年1月、最終特別限定車「Vパッケージ」を発売。11月、販売を終了し、37年続いたシルビアの歴史が終わりを告げました。

シルビアのモデルチェンジ遍歴
シルビアのモデル 販売年表
初代 CSP311型 1965年~1968年
2代目 S10型 1975年~1979年
3代目 S110型 1979年~1983年
4代目 S12型 1983年~1988年
5代目 S13/PS13型 1988年~1993年
6代目 S14型 1993年~1999年
7代目 S15型 1999年~2002年

新型シルビアの復活でスポーツカーのラインナップを拡充

日産のスポーツカーといえばGT-RやフェアレディZがありますが、販売価格はGT-Rで10,828,400円から、フェアレディZも524万円からと、若い年齢層の人が新車で購入するには厳しい価格帯です。実際に最新のスポーツカーを新車で購入している年齢層は40代以上の人が多く、20代では1990~2000年代の中古車に乗っているのが多く見受けられます。

そこでトヨタの86やスバルのBRZと同様に、手頃な値段で手に入る新型シルビアが登場すれば、スポーツカーを購入する年齢層も若返ると考えられます。

かつてスペシャリティーカーやデートカーとして一世を風靡し、生産が終了して20年経った今もなお、ドリフト車として活躍しているシルビアの新型モデルが発売されることを期待しましょう。