MIRAIのモデルチェンジ

MIRAIのモデルチェンジ情報:2025年12月改良で2グレード化 第3世代FCシステム搭載は2026年以降か

MIRAIの次期型はいつ出るのか。2020年12月にFFからFRへ切り替えた2代目の現状、2024年12月の10周年BLACK PACKAGE、2025年12月のグレード整理、そして2026年以降に投入される第3世代FCシステムまで整理しました。

MIRAIのモデルチェンジ情報:2025年12月改良で2グレード化 第3世代FCシステム搭載は2026年以降か

トヨタMIRAIは2020年12月のモデルチェンジでFFからFRへ 2025年12月の一部改良でグレードはGとZの2本立てに

トヨタのFCEV(燃料電池自動車)であるMIRAI(ミライ)のモデルチェンジ情報です。2代目へのフルモデルチェンジは2020年12月9日に完了しており、プラットフォームはクラウンやレクサスLSと同じGA-Lへ、駆動方式は初代の前輪駆動から後輪駆動へ切り替わりました。エクステリアは6ライトキャビンのクーペライクなセダンとなり、ボディサイズも一回り拡大しています。

直近では2025年12月22日に一部改良が行われ、グレードは「G」と「Z」の2本立てに整理されました。2026年7月時点でこれが現行仕様で、その後にフルモデルチェンジや生産終了といった発表は出ていません。次の節目として控えているのが、トヨタが2026年以降の投入を予定している第3世代の燃料電池システムです。

ガソリン車や電気自動車と異なり、水素を燃料とするFCEVは充填できる場所が限られます。水素ステーションが今どれだけあるのか、購入後に不自由なく乗れるのかも含めて、MIRAIの最新情報を整理していきます。

MIRAIは2026年に入って改良の発表なし 次の焦点は第3世代FCシステムの投入

2026年7月時点で、MIRAI本体については一部改良・特別仕様車・価格改定・生産終了のいずれも発表されていません。2025年12月22日に発売された改良モデルが現行仕様として販売を続けています。3代目へのフルモデルチェンジ時期も、現時点で公表されていません。

そのうえで、MIRAIの次の転機になり得るのが第3世代のFCシステムです。トヨタは2025年2月19日から21日に東京ビッグサイトで開かれた「H2 & FC EXPO」でこれを公開しました。第2世代(2代目MIRAIが搭載する現行システム)との比較で耐久性が2倍となりディーゼルエンジン同等、メンテナンスフリーを実現。燃費性能は1.2倍で航続距離は約20%向上し、セル設計と製造プロセスの刷新によってコストも大幅に下がるとされています。乗用車向け、汎用向け、大型商用車向けの3カテゴリーで展開し、2026年以降、日本・欧州・北米・中国の各市場へ投入する計画です。

仮にこのシステムがMIRAIに載れば、現行の約850kmという航続距離は単純計算で1,000km級に届きます。ただしトヨタは搭載車種を明言しておらず、3代目MIRAIに合わせて投入されるのか、既存モデルの改良として入るのかは未発表です。バスや鉄道、大型トラック向けの供給が先行する可能性もあり、乗用車への展開時期は流動的とみられます。

水素ステーションは全国148か所 整備の軸足は商用車へ

購入を検討するうえで避けて通れないのがインフラです。日本水素ステーションネットワーク合同会社(JHyM)の集計では、全国の水素ステーションは148か所(2026年4月30日現在)。2023年3月時点の179か所から減っており、拡大どころか整理が進んでいるのが実情です。

事業者別に見ると、岩谷産業が国内52か所(2026年4月現在)、ENEOSが四大都市圏で27か所(2026年7月1日時点)を運営しています。整備の重心は首都圏・中京圏・関西圏・九州圏の四大都市圏と、それらを結ぶ幹線道路沿いに置かれており、近年はFC商用車の需要が見込める立地が優先される傾向にあります。乗用車ユーザーにとっては、居住地と行動範囲に拠点があるかどうかが購入可否をほぼ決める、という構図が続いていると言えるでしょう。

2025年12月の改良で追加されたmoviLinkの水素ステーション立ち寄り提案は、この状況への現実的な回答という位置づけです。参考までに、全国のガソリンスタンドは2万か所を超える規模で、桁が2つ違います。

MIRAIのボディカラー変更・エンブレム変更とグレード整理を行う一部改良を実施

MIRAIが2025年12月22日に一部改良を実施しました。
改良内容はボディカラーからプレシャスシルバーを外し、フォースブルーマルティプルレイヤーズを含む全5色に集約したこと。
従来は両サイドと後方に配されていたFCEVのエンブレムも、リア右下のみへ変更されています。
また、スマートフォンのカーナビアプリmoviLinkがMIRAIとの車両連携に対応することで水素ステーション立ち寄り提案やおでかけプラン、スケジューラ連携が可能に。
moviLinkは初年度登録から5年間無料で使用できます。

グレード体系にも手が入りました。現行の運転支援システム“Advanced Drive”については性能向上と機能追加が完了したという判断から、専用グレードだった「Z“Advanced Drive”」を廃止。ラインアップは上級の「Z」とベースの「G」の2本立てとなっています。1グレード減ったことで、価格帯の上限は861万円台から821万円台へ下がりました。

北米でも同じ時期に2026年モデルが発表されています。2025年12月3日の発表で、価格は51,795ドルから、EPA推定の航続距離は402マイル(約647km)。19インチのブラックマシンフィニッシュアルミホイールを標準装備し、Toyota Safety Sense 3.0を採用します。購入者・リース利用者には最大15,000ドル相当の水素燃料が付帯するという手厚さですが、販売はカリフォルニア州に限られ、2025年第3四半期までの販売は147台にとどまりました。インフラの制約がそのまま販売台数に表れている点は、日本と共通する課題です。

MIRAI(ミライ)のスペック(諸元)
全長 4,975mm
全幅 1,885mm
全高 1,470mm
ホイールベース 2,920mm
室内長 1,805mm
室内幅 1,595mm
室内高 1,135mm
車両重量 1,920kg-1,950kg
最小回転半径 5.8m
最低地上高 155mm
FCスタック型式 FCB130型 固体高分子形
FCスタック最高出力 128kW(174PS)
モーター型式 3KM型
モーター最高出力 134kW(182PS)/6,940rpm
モーター最大トルク 300Nm(30.6kgm)/0-3,267rpm
駆動方式 後輪駆動(FR)
乗車定員 5名
使用種類 圧縮水素
タンク容量 141L
WLTCモード燃費 146km/kg-152km/kg
一充填走行距離 約820km-850km(WLTCモード燃費×有効水素搭載量による算出値)
MIRAI(ミライ)の販売価格一覧(2025年12月22日の一部改良以降)
グレード 値段
G 7,414,000円~
Z 8,215,900円~
Z“Advanced Drive” 8,610,800円(2025年12月の一部改良で廃止)

ボディカラーは特別色フォースブルーマルティプルレイヤーズを含む全5色

MIRAI(ミライ)のボディカラーは、プレシャスホワイトパールやフォースブルーマルティプルレイヤーズを含む5色を用意しています。
フォースブルーマルティプルレイヤーズはオプション価格165,000円の有償カラーですが、MIRAIだけに設定する特別なカラーリング。鮮やかで深みのあるブルーがMIRAIの先進性を表現しています。なお、いずれの色もメーカーオプション扱いで、洗車傷などを自己修復するセルフリストアリングコートが全色に採用されています。

MIRAIのボディカラー一覧

  • プレシャスホワイトパール(55,000円高)
  • プレシャスメタル(55,000円高)
  • プレシャスブラックパール(55,000円高)
  • エモーショナルレッド2(55,000円高)
  • フォースブルーマルティプルレイヤーズ(165,000円高)
  • ミライのプレシャスホワイトパールプレシャスホワイトパール(55,000円高)
  • ミライのプレシャスメタルプレシャスメタル(55,000円高)
  • ミライのプレシャスブラックパールプレシャスブラックパール(55,000円高)
  • ミライのエモーショナルレッド2エモーショナルレッド2(55,000円高)
  • ミライのフォースブルーマルティプルレイヤーズフォースブルーマルティプルレイヤーズ(165,000円高)

MIRAIが2024年12月の一部改良で初代発売10周年記念の「BLACK PACKAGE」を新設定 19インチを全車標準化

2024年12月18日、MIRAIの一部改良が発表されました。初代の発売から10周年という節目に合わせた内容で、目玉となったのが「Z」に用意されたパッケージオプション「BLACK PACKAGE」です。

装備の中身は徹底しています。20インチタイヤ(245/45ZR20)とアルミホイール(ブラックスパッタリング塗装・ブラックナット付)を組み合わせ、フロントグリル、ドアハンドル、ベルトモール、ドアミラー、シャークフィンアンテナ、エンブレム類、リアガーニッシュをすべてブラック化。さらにフロントグリル下部ガーニッシュとヘッドランプエクステンションには漆黒メッキ加飾が施されます。淡色系のボディに合わせれば強いコントラストが、ブラック系に合わせれば塊感が際立つという、性格のはっきりした仕立てです。

同時にグレード体系も整理されました。それまで「Aパッケージ」「エグゼクティブパッケージ」を含む多枝な構成でしたが、この改良で「G」「Z」「Z“Advanced Drive”」の3種類に集約。あわせて19インチタイヤ(235/55R19)とアルミホイール(切削光輝+ブラック塗装、ブラックナット付)が全車標準装備となりました。価格は7,414,000円から8,610,800円です。

なお余談ながら、この改良でMIRAIはトヨタ全体で紙のカタログが発行される最後の車種となりました。以降に登場する新型車や改良モデルはスマートカタログのみの提供に切り替わっています。水素という次世代燃料を掲げるモデルが、紙カタログの最後を看取ったというのは、なんとも象徴的な巡り合わせです。

MIRAIがマルチメディア系を強化する一部改良を2023年12月に実施 MIRAIスポーツは市販化されず

北米版MIRAIの一部改良が2023年に行われ、日本向けのMIRAIにも2023年12月1日発表・12月18日発売で、マルチメディア機能の強化を主とする改良を実施。
具体的にはSUVではハリアーやRAV4、ミニバンのノアやヴォクシーに設定する12.3インチディスプレイオーディオplusを追加することで車両情報の見やすさ向上、ユーティリティ面の強化、安全装備トヨタセーフティセンスの強化。

安全面では、発進遅れ・先行車発進告知機能を全車に、緊急時操舵支援とプロアクティブドライビングアシストを“Advanced Drive”搭載車以外へ追加。従来は“Advanced Drive”搭載車だけの装備だったフロントクロストラフィックアラートとレーンチェンジアシストも全車へ広げられました。12.3インチTFTカラーメーターの採用拡大や室内イルミネーションの設定、デジタルキーのオプション追加も行われています。加えて、サイド下部とリア右下の「FUEL CELL」エンブレムが、クラウンセダンのFCEVで採用された「BEYOND ZERO FCEV」エンブレムへ改められました。

2023年には「MIRAI SPORT CONCEPT」も話題を集めました。5月27日のスーパー耐久富士24時間レース会場でマットブラックの1号車が世界初公開され、9月のWEC富士6時間レース、11月12日のスーパー耐久最終戦にも細部を変えた2号車が展示されています。車高を約2cm下げ、面一の21インチホイールに245/40タイヤを組み合わせた仕立てで、完成度の高さから市販化を期待する声が上がりました。

ただし結論から言えば、公開から3年が経った2026年7月時点でもMIRAIスポーツは市販化されていません。当時トヨタは、これをデザインの方向性を探るためのコンセプトモデルであり、来場者の反応を見ながら今後を決めると説明していました。官公庁向けはクラウンセダンのFCEVが担い、MIRAIは個人ユーザー向けという棲み分けも語られていましたが、FCEVの販売規模そのものが伸び悩むなかで、派生モデルを立ち上げる採算が取りにくかったとみられます。今後もし形になるとすれば、第3世代FCシステム搭載の次期型に合わせたタイミングが有力でしょう。

MIRAIが2022年12月19日の一部改良で高精細HDワイドディスプレイを設定

一部改良したMIRAIのインテリアとエクステリア一部改良したMIRAIのインテリアとエクステリア

MIRAIは一部改良を2022年12月19日に実施。
改良内容はフロントガラスにIRカットと高遮音性の機能を追加したこと、高精細HDワイドディスプレイやディスプレイオーディオプラスを搭載、車内Wi-Fiを設定。
Toyota Teammateのアドバンスドドライブに死角領域に配慮しながら走行する機能も追加されました。

MIRAI

MIRAIのフルモデルチェンジは2020年12月9日 TNGAプラットフォーム+後輪駆動のFRへ

2代目MIRAIのエクステリア新型MIRAIは高度運転支援技術のToyota Teammateを搭載するモデルも用意

MIRAIMIRAIのサイドビュー スタイリッシュなエクステリア

MIRAIのエクステリアMIRAIのリアビュー 大人の落ち着きがうかがえるスタイリッシュさがある

トヨタMIRAI(ミライ)は2014年に登場したFCVですが、2代目モデルが2020年12月9日にデビューしました。
初代のMIRAIの駆動方式は前輪駆動(FF)ですが、2代目MIRAIは高級サルーンのレクサスLSとプラットフォームを共有し、TNGAプラットフォーム+後輪駆動(FR)に。デザインは4ドアセダンながらも6ライトを採用することで5ドアファストバックのようなスタイルになります。

後輪駆動化によってFCスタックをフード下に収められるようになり、モーターと駆動用バッテリーを後方へ配置。結果として前後50:50の重量配分が成立しました。FC昇圧コンバーターへのSiC半導体採用やリチウムイオン電池の採用、FCスタックの小型高出力化と触媒リフレッシュ制御の導入によって、航続距離は先代比で約30%伸びています。最大9kWのDC外部給電と、AC100V・1500Wで最大4日間の給電が可能なアクセサリーコンセントも備わり、災害時の電源としても機能します。

トヨタ・MIRAIが2020年内に欧州市場で発売されることが明らかに!

新型MIRAIのコンセプトモデル新型ミライを示唆するMIRAI Conceptのエクステリア

MIRAI Conceptの内装MIRAI Conceptのインテリア

トヨタモーターヨーロッパは、新型MIRAIを2020年内に欧州市場で発売すると発表していました。
新型ミライを示唆したMIRAI Concept(ミライコンセプト)のボディサイズは全長4,973mm×全幅1,885mm×全高1,468mm、ホイールベースは2,920mmで、当時の現行型ミライよりも一回り大きめ。ロー&ワイドなシルエットがスポーティーでかっこいい一台でした。また、水素の搭載量を1kg増やし、航続距離を従来よりも30%延長することを目標に掲げていました。

この予告はほぼそのとおりに実現しています。市販された2代目のボディサイズは全長4,975mm×全幅1,885mm×全高1,470mm、ホイールベース2,920mmで、コンセプトとの差はわずか数ミリ。航続距離も約30%向上という目標を達成しました。

MIRAIコンセプトがロサンゼルスモーターショーに出展

2019年11月に行われたロサンゼルスモーターショーに、MIRAIコンセプトが出展されました。

MIRAIコンセプトはセダンクーペのスポーティーなスタイリングで、当時の現行型MIRAIよりも全長と全幅が大きく、全高は低めに設定。次期型MIRAIはこのデザインをほぼそのまま採用して市販化され、北米では2020年末から2021年にかけて発売されました。新開発のFCシステムで走行性能を高め、航続距離は従来より30%延長するという狙いも、そのまま製品に反映されています。

東京モーターショーにMIRAI Conceptが登場!次期型MIRAIの開発最終段階モデル

MIRAI ConceptのエクステリアMIRAI Conceptのエクステリア

2019年10月開催の第46回東京モーターショーで、次期型MIRAIを示唆するコンセプトカー「MIRAI Concept」が初公開されました。トヨタは出展発表の時点で「2020年末に発売予定」と明言しており、実際に2020年12月9日、ほぼこの姿のまま市販化されています。

MIRAI Conceptでは新しいFCシステムを採用して基本性能を向上。さらに水素搭載量を増やしたことで航続距離もおよそ30%、従来の650kmから845kmへと伸びる見込みとされていました。
TNGAプラットフォームによるワイドandローなシルエットが特徴で、ボディカラーには新開発の「フォースブルーマルティプルレイヤーズ」を採用。このカラーは2026年7月時点でもMIRAI専用色として設定が続いています。なお、足元には20インチのタイヤを装着していました。

MIRAI ConceptのインテリアMIRAI Conceptのインテリア

MIRAI Conceptはブラックのインテリアカラーにカッパーブラウンのベゼルをアクセントとして取り入れます。大型の12.3型ワイドモニターやインストルメントパネルを搭載した先進性に満ちたコックピットは居心地がよく、快適にドライブが楽しめます。

MIRAI Concept 諸元表
全長 4,973mm
全幅 1,885mm
全高 1,468mm
ホイールベース 2,920mm
乗車定員 5名
駆動方式 後輪駆動

2代目MIRAIの中身と、FCEVとしての実力・モデルチェンジ遍歴

MIRAIのエクステリアはクラウンに似たクーペスタイルとなりスタイリッシュな見た目

2代目ミライのエクステリアは、2018年にモデルチェンジしたクラウンと同様に4ドアクーペとされ、サイドビューには片面に窓を3つ配置した6ライトキャビンが採用されました。ルーフからトランクへと続くラインがとても美しいスタイルです。

カムリにも採用されている6ライトキャビンは、サイドビューを流れるようなクーペスタイルになっているのが特徴で、クラウンやカムリのほかにもレクサスのLSなどにも採用されています。

ボディタイプはセダンで、初代モデルでもトランクに標準的なゴルフバッグを3個収納できる余裕がありました。乗車定員は初代が4人で後部座席も2人という構成でしたが、2代目では5人乗りへ改められています。トランク容量は2代目でもゴルフバッグ3個分が目安で、“Advanced Drive”搭載車のみ9インチ2個分に減るという違いがありました。

新しいミライのプラットフォームはTNGAを採用しボディサイズが大きくなり駆動方式はFR

トヨタのミライは、トヨタのクラウンやレクサスLSに使われているGA-Lプラットフォームを採用し、ボディサイズを拡大するとともに駆動方式をFFからFRへ変更しました。

初代MIRAIのボディサイズは全長4,890mm・全幅1,815mm・全高1,535mmで、モデルチェンジ後の2代目では全長4,975mm・全幅1,885mm・全高1,470mmという、ワイドロープロポーションになっています。全長で85mm、全幅で70mm拡大しながら全高は65mm低くなり、ホイールベースは140mm伸びました。

トヨタMIRAIのボディサイズ比較
初代2代目
全長4,890mm4,975mm
全幅1,815mm1,885mm
全高1,535mm1,470mm
ホイールベース2,780mm2,920mm
乗車定員4名5名
駆動方式前輪駆動(FF)後輪駆動(FR)

ホイールベースが140mm拡大したことで、5代目LSのように後席にゆとりのある室内空間となりました。エクステリアはワイドになり全高が低くなったためクーペスタイルの見た目も相まって、エコカーながらスポーティな佇まいです。

燃料が圧縮水素で走るMIRAIの航続距離はモデルチェンジにより伸びてカタログ値で約850km

MIRAIは水素を燃料とするFCV(燃料電池車)MIRAIは水素を燃料とするFCV(燃料電池車)

ミライは水素を燃料とするFCEVで、初代モデルの航続可能距離はJC08モードのカタログ値で約650kmでした。フルモデルチェンジによりプラットフォームが変わり、水素タンクの容量拡大とFCスタックの改良が加わったことで航続距離が伸び、2代目ではWLTCモード燃費に基づく算出値で約850kmに達しています。走行条件によって実際の走行距離は変わるため、余裕を見た計画が現実的です。水素の充填にかかる時間は約3分で、この短さは電気自動車に対する明確な優位点です。

各都市間の走行距離(高速道路使用)

  • 札幌~仙台:792km
  • 仙台~東京:365km
  • 東京~名古屋:356km
  • 名古屋~大阪:184km
  • 大阪~広島:331km
  • 広島~福岡:283km

札幌から仙台の間は高速道路を使っても800km近くあるため途中で1度は充填が必要ですが、その他の都市間であれば無充填でも移動できる可能性が高い計算です。ただし、ガソリンスタンドに比べて水素ステーションの数は圧倒的に少なく、長距離移動は依然として苦手といえます。

前述のとおり、全国の水素ステーションは148か所(2026年4月30日現在)にとどまり、しかも四大都市圏と幹線道路沿いに偏在しています。北海道や東北、山陰などでは拠点が限られるため、都市圏を離れる移動では事前のルート確認が欠かせません。営業時間や休業日が設定されている拠点も多く、到着したものの閉まっていたという事態を避ける意味でも、2025年12月の改良で加わったmoviLinkの水素ステーション立ち寄り提案は実用性の高い機能です。

なお、燃料電池に使用される水素タンク容器は高圧ガス保安法により、製造日から初回は4年1か月以内、以降は2年3か月ごとの点検が義務付けられており、15年以内の交換も定められています。中古車として長く乗る場合は、この点検・交換費用も見込んでおく必要があります。

燃料電池自動車MIRAIのモデルチェンジ遍歴

MIRAIはトヨタが販売する、量産型としては世界初となる燃料電池自動車の高級セダンです。第43回東京モーターショー2013に「TOYOTA FCV CONCEPT」として出展され、新型燃料電池自動車ということで注目を集めました。発売前後では大きなマラソン大会や駅伝大会で、マラソン審判長車や大会本部車・会長車として活躍しています。トヨタは2014年の発売以降、30か国以上で約2万8,000台を販売してきました。

MIRAI 初代 JPD10型/2014年~2020年

2014年11月18日に正式発表、12月15日発売。モノグレード構成で、価格は7,236,000円(税込)でした。ボディカラーはルーフとフェンダーガーニッシュをブラック塗装したツートーンのみの全6色設定。乗車定員は4人、航続距離はJC08モードで約650kmです。
2015年1月、年間販売目標400台を大きく上回る約1,500台を受注し、同月22日に増産を決定。同年10月21日、米国で販売を開始しました。
2018年10月30日、一部改良でToyota Safety Senseへグレードアップするなど安全性能を強化(価格は7,274,880円へ)。
2020年6月19日に生産を終了し、同年11月30日をもって販売を終えました。

MIRAI 2代目 JPD20型/2020年~

2020年12月9日、フルモデルチェンジで2代目に。前輪駆動から後輪駆動に変更されました。4人乗りから5人乗りになり、インテリアもさらに上質に。水素ステーションのない地域のトヨタ車両販売店での取り扱いはありません。当初は「G」「Z」を軸に“A Package”“Executive Package”を加えた5グレード構成でした。
2021年4月8日、走行支援システム「Advanced Drive」搭載の「Z“Advanced Drive”」と「Z“Advanced Drive Executive Package”」を追加発表(4月12日発売)。同年10月8日、FCEVの無給油最長走行距離845マイル(約1,360km)でギネス世界記録を樹立したと発表しました。
2022年9月、中国で限定50台の輸入販売を広汽トヨタが発表。同年12月19日、一部改良で快適性能と走行性能を強化。
2023年12月1日、一部改良を発表(12月18日発売)。安全装備とマルチメディアを強化し、エンブレムを「BEYOND ZERO FCEV」へ変更しました。
2024年12月18日、一部改良を発表。初代発売10周年を記念して「Z」に「BLACK PACKAGE」を新設定し、グレードを3種類へ整理、19インチを全車標準装備としました。
2025年12月22日、一部改良を発売。「Z“Advanced Drive”」を廃止して「G」「Z」の2グレードとし、ボディカラーを5色に集約、FCEVエンブレムをリアのみへ変更、moviLink連携に対応しました。2026年7月時点でもこの仕様で販売が続いています。

2代目MIRAIの主な改良履歴
時期 区分 主な内容
2020年12月9日 フルモデルチェンジ GA-Lプラットフォーム採用、FF→FR、5人乗り化、航続距離約850kmへ
2021年4月12日 グレード追加 「Advanced Drive」搭載グレードを設定
2022年12月19日 一部改良 12.3インチ高精細HDワイドディスプレイ、車内Wi-Fi、IRカット高遮音フロントガラス
2023年12月18日 一部改良 Toyota Safety Sense最新化、デジタルキー設定、BEYOND ZERO FCEVエンブレムへ
2024年12月 一部改良 10周年記念「BLACK PACKAGE」新設定、グレードを3種へ整理、19インチ全車標準
2025年12月22日 一部改良 Z“Advanced Drive”廃止で2グレードへ、ボディカラー5色へ集約、moviLink連携
MIRAIのモデルチェンジ遍歴
MIRAIのモデル 販売年表
初代 JPD10型 2014年~2020年
2代目 JPD20型 2020年~(2026年7月時点で販売継続中)
  • 初代MIRAIのフロントビュー初代MIRAI(ミライ)
  • 初代MIRAIのスペック初代MIRAI(ミライ)のスペック
  • 初代MIRAIの左サイドフロントビュー初代MIRAI(ミライ)
  • 初代MIRAIの左サイドフロントビュー初代MIRAI(ミライ)
  • 正面から見た初代MIRAI初代MIRAI(ミライ)
  • サイドから見た初代MIRAI初代MIRAI(ミライ)
  • 後ろから見た初代MIRAI初代MIRAI(ミライ)
  • ななめ横から見た2代目MIRAI(ミライ)2代目MIRAI(ミライ)
  • 2代目MIRAI(ミライ)のスペック2代目MIRAI(ミライ)のスペック
  • 後ろから見た2代目MIRAI(ミライ)2代目MIRAI(ミライ)
  • 正面から見た2代目MIRAI(ミライ)2代目MIRAI(ミライ)