インフィニティの全車種一覧

インフィニティ全車種を一覧で紹介 スペックと販売状況まとめ

インフィニティとはどんなブランドか、全モデルのスペックや日本車との関係をわかりやすく解説。Q50(スカイライン)やQX55の生産終了情報、次世代EVコンセプト「ヴィジョンQe」など、ラインナップの最新動向もあわせて紹介します。

インフィニティが販売する全車種を一覧で紹介 日本展開を期待するかっこいい車種が勢ぞろい

インフィニティとは、日産が海外展開する高級自動車ブランドです。1989年11月8日にアメリカ市場でスタートしたのが始まりで、現在は欧州・中国・台湾・韓国などのアジア・ロシア・オーストラリアなど世界30か国以上で展開しています。

日本では馴染みの薄いブランド名ですが、12代目スカイラインセダン(V37型)が海外では「Q50」として、かつてのスカイラインクーペが「Q60」として販売されるなど、実は日本車と密接な関係があります。

ただし、ラインナップの整理が進んでおり、Q50は2024年モデルを最後に生産終了、Q60は2022年末に生産終了しています。また、QX50とQX55についても2025年末での生産終了がアナウンスされており、現在のインフィニティはSUVを軸としたラインナップへ移行しつつあります。

本記事では、インフィニティの全車種(生産終了済みのモデルも含む)をスペックとともに紹介します。

インフィニティ 現行・過去の主要ラインナップ一覧
車名 ボディタイプ 販売状況
Q30 コンパクトハッチバック 生産終了(2019年)
Q50 スポーツセダン 生産終了(2024年モデルを最後に終了)
Q60 2ドアスポーツクーペ 生産終了(2022年末)
Q70/Q70L フラッグシップセダン 生産終了(2019年)
QX30 コンパクトクロスオーバーSUV 生産終了(2019年)
QX50 ミドルサイズSUV 2025年末生産終了予定(在庫販売継続見込み)
QX55 SUVクーペ 2025年末生産終了予定(在庫販売継続見込み)
QX60 3列シートラグジュアリーSUV 販売中
QX80 フルサイズSUV 販売中(2024年フルモデルチェンジ済み)
ESQ コンパクトSUV(中国専売) 生産終了

インフィニティの歴史は1989年11月8日のアメリカ市場から始まる

インフィニティのエンブレムは日本の富士山をイメージ

日産が海外展開する高級自動車ブランド「インフィニティ」は、アメリカ市場向けの高級ブランドとして誕生しました。エンブレムは日本の富士山をイメージした三角形が特徴で、「無限の彼方へと向かう開けた道」を意味しています。

車名のルールはシンプルで、「Q」がセダン・クーペ・ハッチバック系、「QX」がSUV系を表し、末尾の数字が車格(数字が大きいほど上級)を示しています。日本国内で生産して海外に輸出する車種が多いのも特徴です。

近年はSUV需要の高まりを受けてラインナップの整理が進んでおり、2019年のQ30・Q70・QX30の終売に続き、2022年末にQ60、2024年にQ50が生産終了しました。現在の主力はQX60・QX80のSUVモデルで、将来的にはEVセダン「ヴィジョンQeコンセプト」の後継モデルが登場するとみられています。

ブランド誕生 1989年11月8日、アメリカ市場向けに日産がインフィニティを展開開始
エンブレムの意味 富士山をモチーフにした三角形で「無限の彼方への道」を象徴
車名の意味 「Q」はセダン・クーペ・ハッチバック、「QX」はSUVを示し、数字は車格を表す
生産拠点 日本国内で生産し海外に輸出するモデルが多い
現在の動向 SUV中心のラインナップへ移行中。次世代EVセダンの開発が進んでいるとみられる

インフィニティQ30はメルセデスAクラスをベースにしたコンパクトハッチバック(生産終了)

コンパクトハッチバックのQ30はインフィニティの入門モデルだった

インフィニティQ30は最小クラスのハッチバックで、欧州市場やアジア市場をターゲットに2015年から販売されました。アメリカ市場では販売されていませんでした。日産とメルセデス・ベンツの技術提携を活かし、メルセデスAクラスをベース車両として開発されたため、エクステリア・インテリア・骨格もAクラスを踏襲した完成度の高い仕上がりでした。

2019年にサンダーランド工場(イギリス)の生産終了に伴い販売終了しています。

インフィニティQ30のスペック(参考)
全長 4,425mm
全幅 1,805mm
全高 1,475mm
ホイールベース 2,700mm

インフィニティQ50は日本でも高級スポーツセダンのスカイラインとして販売されていたモデル(生産終了)

日本では名車スカイラインの名を受け継いだQ50

インフィニティQ50は、日本でV37型スカイラインとして販売されていた高級スポーツセダンの海外版です。2024年モデルを最後に生産終了となりました。インフィニティUSAは「Q50のスピリットは、2023年10月に世界初公開したEVコンセプトモデル『ヴィジョンQe』が予告する未来のスポーツセダンに受け継がれる」とコメントしています。

なお、日本でのV37スカイラインは2019年のマイナーチェンジ以降、日産ブランドのエンブレムに回帰しており、インフィニティQ50とは外観上の差異化が図られていました。

インフィニティQ50のスペック(参考)
全長 4,785mm
全幅 1,825mm
全高 1,445mm
ホイールベース 2,850mm

インフィニティQ60は唯一の2ドアクーペモデルで日本ではスカイラインクーペとして販売(生産終了)

2ドアスポーツクーペのQ60はかつて日本でもスカイラインクーペとして販売されていた

インフィニティQ60は全モデルで唯一の2ドアスポーツクーペでした。前身モデルのインフィニティG(日本名スカイラインクーペ)の後継として2016年に誕生しましたが、2022年末に生産終了しています。SUVに比べ市場規模が縮小するクーペカテゴリーから、販売好調なクロスオーバーモデルへリソースを集中させる戦略的な判断によるものとされています。

3LのV6ツインターボエンジンは最高出力400hpを発揮し、7速ATと組み合わさったハイパワーモデルとして人気を集めました。

インフィニティQ60のスペック(参考)
全長 4,690mm
全幅 2,052mm
全高 1,390mm
ホイールベース 2,850mm

インフィニティQ70/Q70Lは日本でフーガ・シーマとして販売していたインフィニティのフラッグシップセダン(生産終了)

日本ではセドリック・グロリアの後継車種フーガとして販売していたQ70

インフィニティのフラッグシップセダンだったQ70は、日本では2代目フーガとして販売されていました。ロングホイールベース版のQ70Lは日産フラッグシップセダンの5代目シーマとして販売されていたモデルです。2019年にサンダーランド工場の生産終了とともにQ70も販売終了しています。

フーガはインフィニティのエンブレムを採用していた一方、シーマは日産のエンブレムを採用していたのが特徴です。

インフィニティQ70/Q70Lのスペック(参考)
全長 4,945mm(L:5,130mm)
全幅 1,845mm
全高 1,510mm
ホイールベース 2,900mm(L:3,050mm)

インフィニティQX30はハッチバックのQ30をベースに車高を上げたクロスオーバーSUV(生産終了)

QX30は全高の低いクーペスタイルのクロスオーバーSUV

インフィニティQX30はコンパクトハッチバックQ30と同じくメルセデス・ベンツのAクラスをベースにしたSUVです。Q30のボディをベースに車高を上げてクロスオーバーSUVに仕立てたモデルで、Aクラス由来の高い質感が特徴でした。パワートレインはダイムラー製2.0Lターボエンジンと2.2Lディーゼルターボの2種類を用意していました。Q30と同様、2019年に販売終了しています。

インフィニティQX30のスペック(参考)
全長 4,425mm
全幅 1,815mm
全高 1,510mm
ホイールベース 2,700mm

インフィニティQX50の先代モデルはスカイラインクロスオーバーとして日本でも販売(2025年末生産終了予定)

スカイラインクロスオーバーとして販売したQX50は先代モデルの人気も高かった

インフィニティQX50は、先代モデルが日本でスカイラインクロスオーバー(2016年に販売終了)として販売されていたSUVです。2018年のフルモデルチェンジで2代目となり、世界初の量産型可変圧縮比エンジン「VCターボ(VC-Turbo)」を採用した初のモデルとして注目を集めました。このVCターボエンジンは欧州・日本にも広く導入されています。

ただし、2025年末にメキシコのアグアスカリエンテス工場での生産が終了する予定とアナウンスされており、ディーラー在庫は2026年夏頃まで販売される見込みです。後継モデルについては現時点で正式発表はありません。

インフィニティQX50のスペック(参考)
全長 4,695mm
全幅 1,900mm
全高 1,680mm
ホイールベース 2,800mm

インフィニティQX60はインフィニティ初の3列仕様を採用したラグジュアリーSUV

  • インフィニティQX60
  • インフィニティQX60の説明
  • インフィニティQX60
  • インフィニティQX60
  • インフィニティQX60

インフィニティQX60はミドルクラスに位置する高級クロスオーバーSUVで、インフィニティで初めて3列7人乗り仕様を設定したモデルです。ファミリー層からも支持を集めており、インフィニティの現行ラインナップのなかでは最も販売台数が多いモデルのひとつです。

2021年秋に北米でフルモデルチェンジした現行2代目は、走破性とラグジュアリーのバランスに優れ、2025年モデルではグロスブラックの20インチホイールなどを備えたブラックエディションパッケージが追加されました。また、最高出力268馬力を発揮する2.0L可変圧縮ターボエンジン+9速ATの新パワートレインが採用されています。

インフィニティQX60のスペック
全長 5,085mm
全幅 1,960mm
全高 1,720mm
ホイールベース 2,900mm

インフィニティQX80はフラッグシップSUVの名に恥じないフルサイズSUV(2024年フルモデルチェンジ)

  • QX80は全長5m超えのフルサイズSUV
  • インフィニティ QX80

インフィニティのフラッグシップSUVがQX80です。2024年にフルモデルチェンジを果たし、インフィニティの新世代デザインを体現する最初のモデルとなりました。

ボディサイズはインフィニティ最大で全長5,360mm・全幅2,350mm。標準で22インチホイールを装備する圧巻の存在感です。パワートレインは、従来のV8エンジンから3.5LV6ツインターボ(VR35DDTT)+9速ATへ刷新されており、516lb-ftという大トルクを発揮しながら燃費性能も向上しています。

インテリアには2枚の14.3インチタッチディスプレイを搭載し、Google built-inによってGoogle Map・Google Playなどを利用可能。Klipsch製プレミアムオーディオ(14基または24基のスピーカー)や、赤外線センサーで乗員の体温を検知して温度を自動調整する「バイオメトリック クーリング」など、世界初・セグメント初の先進装備を多数搭載しています。

インフィニティQX80のスペック
全長 5,360mm
全幅 2,350mm
全高 1,980mm
ホイールベース 3,075mm

インフィニティESQは日本でも販売するジュークと兄弟関係にある中国市場専売コンパクトSUV(生産終了)

中国専売車種のESQは日本でも販売するコンパクトSUVのジュークがベース

インフィニティESQは中国市場専売のコンパクトSUVで、ラインナップのなかでも異色の存在でした。日本でも販売されていた個性的なSUV「ジューク」と兄弟関係にあり、フロントグリルやフォグランプなどを除くエクステリアはジュークとほぼ共通でした。現在は生産終了しています。

インフィニティESQのスペック(参考)
全長 4,170mm
全幅 1,770mm
全高 1,570mm
ホイールベース 2,530mm

インフィニティQX55はQX50ベースのSUVクーペ(2025年末生産終了予定)

  • インフィニティQX55
  • インフィニティQX55の説明
  • インフィニティQX55
  • インフィニティQX55
  • インフィニティQX55

インフィニティQX55は2020年11月に販売開始されたSUVクーペです。QX50をベースに、なだらかなクーペスタイルのルーフラインを与えたモデルで、BMW X4やメルセデス・ベンツ GLCクーペなどと競合しています。

エンジンはQX50と共通の2.0L直列4気筒VCターボ(最高出力268ps・最大トルク380Nm)にCVTを組み合わせ、前輪駆動と4WDを用意しています。ProPilot Assistなどの先進安全技術も搭載されています。

ただし、QX50と同様に2025年末でメキシコ工場での生産が終了する予定とアナウンスされており、在庫販売は2026年夏頃まで継続される見込みです。後継モデルの詳細は現時点で発表されていません。

エンジン 2.0L直列4気筒VCターボ
最高出力 268ps
最大トルク 380Nm
トランスミッション CVT
駆動方式 前輪駆動(FF)および4WD

ゼドロ モータースがインフィニティG37をベースにしたスーパーカー「ノートリアス」を発表

ノートリアス フロントバイパーやリアディフューザーを備えておりG37の面影はほとんどない

インフィニティが開発・製造したわけではありませんが、インフィニティ車をベースにスーパーカーを製作した例も存在します。2019年のドバイモーターショーでは、レバノンに本拠を構えるZedro Motorsがインフィニティ G37(日本名:スカイライン V36型)をベースにしたスーパーカー「Notorious(ノートリアス)」を発表しました。

ヘッドライトやテールライトもオーナーの好みでカスタム可能

ノートリアスはV型6気筒ツインターボエンジンをベースに最高出力1,250PSにまでチューニング。最高グレードでは0〜100km/h加速3.4秒という驚異的な性能を持ちながら、価格は約700万円と1億円超えが珍しくないスーパーカー市場において破格の設定です。限定100台での販売でした。

車名 ノートリアス(Notorious)
発表 2019年ドバイモーターショー
メーカー Zedro Motors(レバノン)
ベース車両 インフィニティ G37(日本名:スカイライン V36型)
最高出力 最大1,250PS
0〜100km/h加速 3.4秒(最高グレード)
価格 約700万円(限定100台)

日本に本格導入する日も近い?日産のインフィニティは無限の可能性がある

インフィニティは世界30か国以上で展開していますが、日本には本格導入されていません。レクサスが2005年に日本展開を始めた際、インフィニティも日本上陸するのではという期待が高まりましたが、現時点でも公式なアナウンスはありません。

一方で、ラインナップの整理と次世代EV化が着実に進んでいます。2024年にフルモデルチェンジを果たしたQX80は新世代インフィニティのデザイン言語を先取りしており、2023年に世界初公開されたEVコンセプト「ヴィジョンQe」は次世代スポーツセダンの姿を予告しています。Q50・Q60という長年続いたスポーツセダン・クーペが姿を消した今、インフィニティは次の段階へと移行期を迎えています。インフィニティが日本に本格導入され、その魅力ある車種を日本で乗れる日が来ることを多くのファンが期待しています。